有価証券報告書-第92期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 10:39
【資料】
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【項目】
140項目
(重要な会計上の見積り)
1.日本山村硝子株式会社の繰延税金資産の回収可能性
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
当連結会計年度
繰延税金資産※352
法人税等調整額△625

※繰延税金資産の金額は相殺前繰延税金資産1,568百万円から繰延税金負債1,215百万円を相殺した金額です。
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社では、繰延税金資産について、将来の課税所得の見積りに基づいて回収可能性の判断を行っております。その結果、繰延税金資産総額5,014百万円に対して将来において回収が見込まれる1,568百万円を相殺前繰延税金資産として算定し、3,445百万円を評価性引当金として算定しております。
将来の課税所得の見積りにあたっては、現在策定している事業計画に基づいたスケジューリング等を考慮しております。当社のコア事業であるガラスびん関連事業では当期は新型コロナウイルス感染症の影響により一時的に大きく販売・生産が落ち込み損失を計上しましたが、徐々に回復し収益が改善する計画としております。また、将来においては縮小傾向にある国内市場の動向に応じた販売や生産体制の効率化を行うことで継続して収益が見込まれる計画としております。
なお、将来の課税所得見積り額の変更や税制改正による税率変更等が実施された場合には、繰延税金資産が減額され、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
2.秦皇島方圓包装玻璃有限公司における固定資産の減損損失の認識
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
当連結会計年度
有形固定資産3,960
無形固定資産1,025
減損損失101

(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループは、事業用資産については事業部門の区分により、賃貸・遊休資産については物件ごとに区分し、資産のグルーピングを行っております。
固定資産に減損の兆候があると認められる場合には、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定しております。その結果、秦皇島方圓包装玻璃有限公司においては、割引前将来キャッシュ・フローが帳簿価額を上回っているため、帳簿価額にて計上しております。
また、同社の一部の固定資産を遊休資産として当期にグルーピングから外しました。当該遊休資産の回収可能価額は正味売却価額により測定しておりますが、売却が困難であることから零と評価し、101百万円の減損損失を計上しております。
同社では、米国における関税措置に関する調査の影響を受けましたが、徐々に米国向けの輸出は回復する想定で事業計画を策定しております。
なお、同社の業績見込みが、現在策定している事業計画を大きく下回ることが明らかになった場合には、固定資産の減損を認識することで、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。