有価証券報告書-第161期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/26 15:27
【資料】
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【項目】
157項目
戦略
<2030年時点において想定されているリスクと機会の財務インパクトの規模とその影響度分析>当社グループ全事業における気候変動の影響について、2030年を想定し、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)やIEA(国際エネルギー機関)などの専門機関が描くシナリオを参考に、分析を行いました。気候変動がもたらすリスクは、低炭素社会への移行に伴うリスク(移行リスク)と物理的な影響(物理的リスク)に分けられます。地球の平均気温上昇が産業革命前と比べて2℃以下または4℃上昇するシナリオを想定してシナリオ分析を行いましたが、シナリオの設定を1.5℃または4℃上昇するシナリオに見直し、それぞれのリスクと機会について、影響度が高いと思われる項目を抽出しました。
2030年時点において想定されているリスクと機会の財務インパクトの規模および影響度は、下記の通り評価しております。

1.5℃シナリオでは、炭素税の引き上げや化石エネルギーに関する規制が強化され、セメント製造及び自家発電設備において石炭を使用するほかに、他社石炭火力発電所から発生する石炭灰・石膏をセメント原料とする当社グループにとって、コスト増加が想定される一方で、石炭に代わる熱エネルギーとして廃プラスチックや木質バイオマスエネルギーの利用を高めることで、リサイクル処理収入による収益拡大と化石エネルギーの代替によるCO2排出量削減が期待できます。
また、CO2の排出削減を推進するためには、研究開発や設備投資によるコストの増加が予想されますが、同時に、技術力向上による新たな事業の創出、収益機会の獲得が期待できます。低炭素社会への移行に際し、ユーザー行動の変容が想定されますが、製造過程でCO2を発生するセメントを敬遠し需要が減少する可能性がある反面、アスファルト舗装よりもライフサイクルコストに優れ、気温上昇を抑える効果も有するコンクリート舗装の評価が高まり、セメント需要が増加する可能性もあります。
リサイクル市場では、廃棄物/副産物の発生量が減少することが想定され、廃棄物/副産物の調達に影響を及ぼす可能性がある一方で、廃棄物/副産物処理技術の向上に伴い受入れ可能な品目が拡大し、収益の増加が期待できます。また、セメント産業はCO2を排出する産業としてステークホルダーの評価が下がり、資金調達難等が想定される反面、気候変動対策、廃棄物/副産物処理を推進することで企業評価を高めることが期待できます。
光電子、新材料事業分野では、ライフスタイル、ワーキングスタイルの変革によるデータトラフィックの増大や脱化石エネルギーによる電力の増加に伴う需給逼迫リスクが増大することから、大容量、高速、省電力デバイスのニーズが高まり、光電子事業の光通信部品や新材料事業の半導体製造装置部品の需要増が期待できます。
物理的リスクでは、気候変動を原因とする平均気温の上昇や自然災害の頻発・激甚化により、生産部門での労働力への影響や生産拠点やサプライチェーンの被害増加が生じ、コスト増加が見込まれる反面、国土強靭化に資するセメント関連製品や省人化工法等の需要増加が見込まれます。
<2050年カーボンニュートラルへのロードマップ(2050年CNに向けた10のステップ)>当社グループは、2050年までにカーボンニュートラルを実現する為、エネルギー起源CO2(注2)の削減だけでなく、研究開発への投資による技術革新にも取り組み、主原料の石灰石によるプロセス由来CO2(注3)も含めて以下の施策で削減していきます。
(注2)エネルギー起源CO2とは、電気エネルギー由来CO2(セメント焼成に必要な使用電力由来のCO2)
と焼成エネルギー由来CO2(セメント焼成用の化石エネルギー由来のCO2)の合算であります。
(注3)プロセス由来CO2とは、セメントの主原料である石灰石の炭酸カルシウム(CaCO3)がセメントの
必須化合物である酸化カルシウム(CaO)に化学変化する過程で発生するCO2であります。


上記表中の⦅4⦆⦅6⦆⦅7⦆に関する具体的な取り組み
・CCU(Carbon dioxide Capture and Utilization=二酸化炭素の分離回収と有効利用)
・CO2回収型セメント製造プロセスの開発「多様なカルシウム源を用いた炭酸塩化技術の確立」
・NEDOグリーンイノベーション基金事業で採択され、2030年に向け研究開発中。
セメント(主成分CaO)は天然石灰石(CaCO3)の脱炭酸(CO2分離)反応により工業生産されますが、廃コンクリートや一般焼却灰などCaを含有する多様な廃棄物からCaOを抽出し、セメント排ガス中のCO2と再結合させることで、人工石灰石(CaCO3)を生成(炭酸塩化)。これを原料としたカーボンリサイクルセメント(CRC)を製造することにより、セメント産業でのカーボンニュートラルを目指します。
上記表中の〈9〉に関する具体的な取り組み
・CCS(Carbon dioxide Capture and Storage=二酸化炭素回収・貯留技術)
当社グループはカーボンニュートラルの実現にはCCSの活用が不可欠と考えており、2023年12月、住友商事㈱、JFEスチール㈱、川崎汽船㈱、Woodside Energy Ltd.と共に、「瀬戸内・四国 CO2ハブ構想」実現に向けた事業性調査に関する覚書を締結。現在フィージビリティスタディを実施中です。

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