有価証券報告書-第19期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

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2017/06/30 10:41
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有報資料

今後のわが国経済は、政府・日本銀行の各種政策効果や雇用環境の改善などを背景に、緩やかな回復基調が続くものと期待されます。しかしながら、世界経済の不確実性や国際政治情勢の混迷が強まり、景気を下押しするリスクを抱えていることから、経営環境の変化を注意深く見極める必要があります。
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、主要事業である国内セメント事業において、震災復興工事や防災・減災対策、都市部の大型再開発に加えて、東京オリンピック・パラリンピック関連工事が徐々に始まることから、需要の回復が期待されます。一方で、建設現場の人手不足が顕在化しており、需要の下振れリスクに留意する必要があります。
また、米国経済は、雇用環境や企業の業況が堅調に推移し、設備投資や個人消費の回復傾向が続き成長が加速することが期待されるものの、政策運営の不透明感は強く、動向を注視する必要があります。
このような情勢の中で、当社グループは2015年度から2017年度までの3年間を実行期間とする「17中期経営計画」に取り組んでおります。2017年度は、本中期経営計画の最終年度であるとともに、次期中計へのつなぎとなる重要な年と位置付け、以下の経営課題に対し精力的に取り組んでまいります。
(1)ありたい姿・目指す方向性
国内外の様々なニーズや課題に対し、社会基盤産業として製品やソリューションを提供していくことが、太平洋セメントグループとしての使命であると考えます。この使命を果たしていくために、長期を見据え環境の変化を予測・先取りし、今後ともステークホルダーの皆様の信頼と期待に応え持続的に成長することが求められております。そこで、太平洋セメントグループ経営理念を念頭におき、2020年代半ばをイメージした「ありたい姿・目指す方向性」として、「グループの総合力を発揮し、環太平洋において社会に安全・安心を提供する企業集団を目指す」ことを掲げ、その実現に向け様々な取り組みを実行してまいります。
(2)17中期経営計画における経営方針
17中期経営計画は、2015年度から2017年度の3年間を対象期間とし、「ありたい姿・目指す方向性」の実現に向けた第1ステップと位置付け、資本効率を意識した成長投資による「収益力の創出・向上」、財務体質の改善による「柔軟かつ強靭な財務体質の構築」を図ると同時に、「株主還元の充実」を着実に実行してまいります。
なお、本中期経営計画の経営目標は、2017年度における売上高営業利益率8.4%以上、総資産経常利益率7%以上であります。
①既存事業の強化と成長戦略の策定・実行
既存事業を再点検し、徹底的なコスト削減等による事業の強靭化により収益力を強化してまいります。また、長期を見据え環境変化を予測・先取りし、太平洋セメントグループの優位性を軸に新たな事業展開や海外展開を図ってまいります。
<セメント(国内)>将来の国内セメント需要の減少に備えた収益基盤の強化を行うべく、様々な施策を実行し、圧倒的なリーディングカンパニーを目指してまいります。
<セメント(海外)>環太平洋地域で一定の事業規模(セメント生産能力)を獲得していくと同時に、既存事業の収益基盤強化、海外物流ネットワークを活かしたトレーディング事業を推進し、同地域におけるプレゼンスの維持・向上を図ってまいります。
<資源>石灰石資源等の当社保有資源を最大限活用し、既存事業の拡大及び将来の事業育成を図り、持続的成長を目指してまいります。
<環境事業>既存事業の収益力最大化と、地球環境問題やエネルギー政策の環境変化を捉え新規ビジネスモデル構築を実行してまいります。
<建材・建築土木>事業の成長と拡大戦略の早期発現により、収益の柱となる事業基盤を確立・強化してまいります。
<その他(個別企業群)>太平洋セメントグループとしてのシナジーが期待できる新たなビジネスモデルを構築すると同時に、高付加価値型企業を育成してまいります。
②経営基盤の強靭化 ―経営の根幹強化―
「災害防止」「温室効果ガス排出抑制」「ダイバーシティ実現」についてはCSR目標2025として定量目標を定めて長期的に取り組んでまいります。更に、人材育成やグループ経営等の観点から個と組織の強化を行い、筋肉質で強靭な企業体質を実現してまいります。
③国家的プロジェクトへの対応
東日本大震災復興への需要対応や、東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた需要等の国家的プロジェクトへの対応については、太平洋セメントグループの総力を挙げて製品・ソリューションを提供してまいります。
④研究開発の強化
収益の源泉となる既存事業分野において最大の利益を獲得するために技術面での支援を確実に進めるとともに、資源・環境・海外・建材を将来の新しい利益を創出させる成長事業分野と位置付けて研究開発を推進し、次世代の事業の柱の構築を目指してまいります。

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