有価証券報告書-第114期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/27 14:50
【資料】
PDFをみる
【項目】
125項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度における世界経済は、中国では経済成長は持続するものの内外需の低迷を背景に景気減速感が強まりました。また、ASEAN諸国においても外需は減速し、堅調だった内需の伸びにも鈍化が見られ、特にタイでは年度後半以降、政情不安が深刻化し民需の不振が続きました。一方、欧州では景気回復傾向にあり、ユーロ圏では米国や中国向けを中心に輸出の持ち直しが見られる状況となりました。また米国では、製造業の回復や雇用環境の改善が進み、緩やかに景気回復が進みました。わが国経済におきましては、経済政策における公共投資により景気回復が持続し、年度末には個人消費において消費税率の引き上げを控えた駆け込み需要が本格化し、景気を押し上げました。また金融市場では円安と株高水準が続き、輸出企業を中心に企業の業績改善が鮮明となりました。
当社グループが主要な事業基盤とする自動車業界は、世界の自動車販売は堅調に伸びており、特に米国や中国市場が販売増を牽引しました。わが国におきましても価格や維持費が比較的安い軽自動車の販売が高水準を維持し、消費税率引き上げ前の駆け込み需要もあり堅調に推移しました。
また半導体業界では、世界的にパソコン需要が低迷する一方で、スマートフォンの販売、タブレット端末の市場拡大が続きました。
その結果、当社グループの当連結会計年度における売上高は3,297億58百万円(前連結会計年度比8.9%増)、営業利益516億61百万円(前連結会計年度比117.5%増)、経常利益549億60百万円(前連結会計年度比98.6%増)、当期純利益は327億4百万円(前連結会計年度比56.4%増)となりました。
なお、記載金額には消費税等の金額は含まれておらず、また以下の金額についても同様です。
セグメントの業績は次のとおりです。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 平成24年4月1日
至 平成25年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成25年4月1日
至 平成26年3月31日)
売上高営業利益又は
営業損失(△)
売上高営業利益又は
営業損失(△)
自動車関連(百万円)248,79533,159271,83458,893
テクニカルセラミックス関連(百万円)50,292△9,50854,174△7,249
半導体関連(百万円)28,238△9,67729,713△8,710
セラミック関連(百万円)22,05416824,4611,460
その他(百万円)3,7111033,74818

当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。
<自動車関連>当事業は、新車組付用製品も補修用製品も北米や新興国を中心に販売が堅調に推移し、為替相場では円安が進み、売上高の増加に寄与しました。これらの堅調な需要に対応すべく国内子会社に新工場を立ち上げる準備を進め、また海外にも新会社を設立し、増産体制の整備を進めてきました。
この結果、当事業の売上高は2,718億34百万円(前連結会計年度比9.3%増)、営業利益は588億93百万円(前連結会計年度比77.6%増)となりました。
<テクニカルセラミックス関連>半導体関連
当事業は、ICパッケージにおいて携帯電話用、パソコンCPU用とも客先在庫調整などにより需要が伸び悩みました。一方、収益面では生産性の向上や原価低減など合理化活動を行い、改善に努めてきました。また、一部のICパッケージ生産において、国内生産委託先へ製造移管を行い、海外生産委託先とはロイヤリティビジネスへ切り替えを進めてきました。
この結果、当事業の売上高は297億13百万円(前連結会計年度比5.2%増)、営業損失は87億10百万円(前連結会計年度は96億77百万円の営業損失)となりました。
セラミック関連
当事業は、工作機械向けの製品出荷は、自動車部品加工用を中心に堅調に推移しました。また産業用機器向けでは、半導体製造装置用製品の販売が堅調に推移しました。
この結果、当事業の売上高は244億61百万円(前連結会計年度比10.9%増)、営業利益は14億60百万円(前連結会計年度比765.1%増)となりました。
<その他>その他の事業につきましては、売上高は37億48百万円(前連結会計年度比1.0%増)、営業利益は18百万円(前連結会計年度比82.2%減)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
前連結会計年度当連結会計年度
(自 平成24年4月1日
至 平成25年3月31日)
(自 平成25年4月1日
至 平成26年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)26,19454,697
投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△15,442△61,148
財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△15,49524,123
現金及び現金同等物の期末残高(百万円)49,87468,966

当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に対して為替相場の変動による換算差額14億19百万円を加えた純額で190億92百万円増加し689億66百万円となりました。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動によるキャッシュ・フローにおいては、主として税金等調整前当期純利益が増加したことにより当活動による収入は、前連結会計年度から285億3百万円増加の546億97百万円となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動によるキャッシュ・フローによる支出は、前連結会計年度から457億5百万円増加の611億48百万円となりました。主として有形固定資産の取得が増加したことによります。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度154億95百万円の支出に対し、241億23百万円の収入となりました。主として社債の発行や銀行借入によるものです。