有価証券報告書-第190期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、2022年12月29日に行われたSR do Brasil Ltda.(2023年4月4日付でShinagawa Refratários do Brasil Ltda.に商号変更)及びSaint-Gobain Ceramics & Plastics, Inc.との企業結合について、前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定したため、前連結会計年度との比較分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、インフレ抑制に向けた世界的な金融引締めに伴う影響及びロシアによるウクライナ侵攻の長期化や中東地域をめぐる情勢などの地政学的リスク等により、先行きが不透明な状況が続きました。日本経済につきましては、雇用環境が改善する中で、個人消費や企業の設備投資・生産活動に持ち直しの動きが見られましたが、日米間の金利差拡大を主要因とする円安基調の継続など企業の業況判断の先行きにやや慎重な見方が広がる状況で推移しました。耐火物業界の最大の需要先である鉄鋼業界におきましては、自動車向け鉄鋼需要の回復が見られたものの、輸出向け鉄鋼需要が低調であったことなどの要因により通期の国内粗鋼生産量は前年同期比1.1%減少し、8,683万トンとなりました。
このような状況の中、当社グループは第5次中期経営計画(2021年度~2023年度)では売上高1,150億円、経常利益115億円の目標を掲げましたが、最終年度にあたる2023年度においては売上高1,441億円、経常利益149億円と目標を大幅に上回る業績を達成しました。主要課題である「海外ビジネスの強化・拡大」では、ブラジル耐火物事業及び米国耐摩耗性セラミックス事業の業績が当期より寄与いたしました。これにより当社グループはインド・太平洋圏の主要市場において事業拠点を確保するに至り、人材交流や技術交流などグローバルな地域間交流がさらに活性化しています。また、インドネシアを始めとするアセアン地域への生産・販売体制を強化するため、2024年3月にインドネシアへの新たな合弁会社設立を決定いたしました。
国内では、Allied Mineral Products社(本社:米国オハイオ州)と同社製不定形耐火物の国内アルミ業界向け独占販売契約を2023年3月に締結し、業容拡大に取り組んでいます。2つ目の主要課題である「成長投資」では、西日本地区の不定形耐火物の生産集約拠点として、赤穂工場(兵庫県)への最新鋭の製造ライン建設に着工し、2024年6月の稼働予定となっています。さらに、定形耐火物の主力工場である岡山工場及び東日本地区の需要構造の変化に対応した生産体制最適化の検討を開始しました。
3つ目の主要課題である「新規の事業領域」においては、半導体製造装置の組み立てを主要事業とするコムイノベーション有限会社を2024年3月に連結子会社といたしました。将来的な半導体需要の増大に伴い、半導体製造装置においても需要が拡大することが見込まれており、当社グループでは、半導体製造装置に関連する事業などを先端機材セクター(2024年4月にセラミックスセクターより名称変更)とし、今後の成長の柱の一つとして注力してまいります。
また、気候変動の対応として、当社グループはCO2排出量を2030年度50%削減(2022年度比)、2050年度カーボンニュートラルの実現に向け、CO2排出量の少ない燃料への転換、太陽光発電の検討、環境配慮型商品の開発・販売など、地球環境への課題に取り組んでおります。
当連結会計年度の経営成績は、原料費の高止まりや燃料費・電力費の高騰を踏まえた販売価格の改定、販売構成の改善によるスプレッドの拡大、国内外への拡販活動の進展及び新たに加わった海外事業の業績寄与等により売上高は1,441億75百万円(前年同期比15.4%増)、EBITDAは176億95百万円(前年同期比28.5%増)、営業利益は138億87百万円(前年同期比28.1%増)、経常利益は149億3百万円(前年同期比30.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は土地売却に伴う固定資産売却益の計上等もあり152億80百万円(前年同期比83.9%増)となり、売上高・各段階利益共に2年連続で過去最高業績を更新しました。
なお、当連結会計年度よりEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)を開示しております。
次にセグメントの概況をご報告申し上げます。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
加えて、従来、本項目において記載していたセグメントごとの売上高については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含まない外部顧客への売上高の金額を用いておりましたが、当連結会計年度よりセグメント間の内部売上高又は振替高を含んだ金額に変更しております。これに伴い、前年同期のセグメントごとの売上高についても組み替えた数値で比較分析しております。
<耐火物>耐火物事業におきましては、原料費の高止まりや燃料費・電力費の高騰を踏まえた販売価格の改定、販売構成の改善によるスプレッドの拡大、国内外への拡販活動の進展及び新たに加わったブラジル耐火物事業の業績寄与等により当連結会計年度の売上高は984億69百万円と177億60百万円(22.0%)の増収、セグメント利益は80億62百万円と27億6百万円(50.5%)の増益となりました。
<断熱材>断熱材事業におきましては、国内の半導体関連製品の販売は減少したものの、国内外のプラント向け耐火断熱れんがの販売増加等により当連結会計年度の売上高は185億83百万円と6億38百万円(3.6%)の増収、セグメント利益は34億43百万円と2億37百万円(7.4%)の増益となりました。
<セラミックス>セラミックス事業におきましては、新たに加わった米国耐摩耗性セラミックス事業の業績寄与等により当連結会計年度の売上高は35億51百万円と13億88百万円(64.2%)の増収、セグメント利益は前連結会計年度の事業譲受に伴うシステム整備費用などの一時的な支出等により1億38百万円と0百万円(0.5%)の減益となりました。
<エンジニアリング>エンジニアリング事業におきましては、大型工事案件の減少等により当連結会計年度の売上高は245億51百万円と51百万円(0.2%)の減収、セグメント利益は工事案件の構成差等により17億25百万円と61百万円(3.7%)の増益となりました。
<その他>その他事業におきましては、当連結会計年度の売上高は9億円と11百万円(1.3%)の増収、セグメント利益は5億38百万円と55百万円(11.4%)の増益となりました。
② 財政状態の状況
<資産>当連結会計年度末の総資産は、「受取手形、売掛金及び契約資産」、「有価証券」、「建設仮勘定」及び「投資有価証券」の増加を主たる要因として前連結会計年度末に比べ112億35百万円増加し、1,551億37百万円となりました。
<負債>負債は、「短期借入金」及び「長期借入金」の減少を主たる要因として前連結会計年度末に比べ43億5百万円減少し、681億70百万円となりました。
<純資産>純資産は、「利益剰余金」及び「為替換算調整勘定」の増加を主たる要因として前連結会計年度末に比べ155億41百万円増加し、869億67百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ31億7百万円増加し、213億5百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動の結果得られた資金は117億53百万円(前年同期比14.3%増)となりました。これは主に「税金等調整前当期純利益」226億11百万円、「棚卸資産の減少額」45億69百万円等による増加と、「売上債権の増加額」61億5百万円等による減少の結果であります。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動の結果得られた資金は25億77百万円(前年同期は159億50百万円の使用)となりました。これは主に「有形固定資産の売却による収入」62億97百万円、「投資有価証券の売却による収入」31億2百万円等による増加と、「有形固定資産の取得による支出」54億56百万円等による減少の結果であります。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動の結果使用した資金は114億89百万円(前年同期は68億36百万円の獲得)となりました。これは主に「短期借入金の純減少額」56億97百万円、「配当金の支払額」24億32百万円、「自己株式の取得による支出」22億51百万円等による減少の結果であります。
④ 生産、受注及び販売の状況
(a)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は製造原価によっております。
(b)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は販売価格によっております。
(c)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については、調整額として記載しております。
2.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績につきましては、原料費の高止まりや燃料費・電力費の高騰を踏まえた販売価格の改定が進んだこと等により、「売上高」は前連結会計年度に比べ192億12百万円の増収となりました。
利益に関しては、販売構成の改善等により、前連結会計年度に比べ「営業利益」は30億43百万円、「経常利益」は34億45百万円のそれぞれ増益となりました。また、「経常利益」の増加に加えて、土地売却に伴う固定資産売却益の計上等により、「親会社株主に帰属する当期純利益」は前連結会計年度に比べ69億73百万円の増益となりました。この結果、ROSは前連結会計年度の9.2%から10.3%に、ROEは前連結会計年度の13.0%から20.2%にそれぞれ上昇しました。
財政状態につきましては、「流動資産合計」は「受取手形、売掛金及び契約資産」及び「有価証券」の増加を主たる要因として前連結会計年度末に比べ58億86百万円増加し、975億66百万円となりました。また、「固定資産合計」は「建設仮勘定」及び「投資有価証券」の増加を主たる要因として前連結会計年度末に比べ53億49百万円増加し、575億70百万円となりました。これにより、「資産合計」は前連結会計年度末に比べ112億35百万円増加し、1,551億37百万円となりました。
「負債合計」は「短期借入金」及び「長期借入金」の減少を主たる要因として前連結会計年度末に比べ43億5百万円減少し、681億70百万円となりました。
「純資産合計」は「利益剰余金」及び「為替換算調整勘定」の増加を主たる要因として前連結会計年度末に比べ155億42百万円増加し、869億67百万円となりました。これらの結果、自己資本比率は前連結会計年度末の47.3%から53.8%に上昇しました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容)
キャッシュ・フローの状況につきましては、主に「税金等調整前当期純利益」及び「棚卸資産の減少額」による増加と、「売上債権の増加額」による減少により「営業活動によるキャッシュ・フロー」は117億53百万円となり、「投資活動によるキャッシュ・フロー」25億77百万円、「財務活動によるキャッシュ・フロー」△114億89百万円を加えた当連結会計年度末における「現金及び現金同等物」は、213億5百万円と、前連結会計年度末に比べ31億7百万円の増加となりました。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料等の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金の調達については、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資資金や長期運転資金の調達については、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金にリース債務を加えた有利子負債の残高は、280億79百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、213億5百万円となっております。
当連結会計年度末におきまして、前連結会計年度末に比べて短期借入金が56億97百万円減少しておりますが、これは前連結会計年度末におきまして、海外事業の譲受資金の支払いに対応するために実行した短期借入に関して、当連結会計年度において返済を行ったためであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、2022年12月29日に行われたSR do Brasil Ltda.(2023年4月4日付でShinagawa Refratários do Brasil Ltda.に商号変更)及びSaint-Gobain Ceramics & Plastics, Inc.との企業結合について、前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定したため、前連結会計年度との比較分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、インフレ抑制に向けた世界的な金融引締めに伴う影響及びロシアによるウクライナ侵攻の長期化や中東地域をめぐる情勢などの地政学的リスク等により、先行きが不透明な状況が続きました。日本経済につきましては、雇用環境が改善する中で、個人消費や企業の設備投資・生産活動に持ち直しの動きが見られましたが、日米間の金利差拡大を主要因とする円安基調の継続など企業の業況判断の先行きにやや慎重な見方が広がる状況で推移しました。耐火物業界の最大の需要先である鉄鋼業界におきましては、自動車向け鉄鋼需要の回復が見られたものの、輸出向け鉄鋼需要が低調であったことなどの要因により通期の国内粗鋼生産量は前年同期比1.1%減少し、8,683万トンとなりました。
このような状況の中、当社グループは第5次中期経営計画(2021年度~2023年度)では売上高1,150億円、経常利益115億円の目標を掲げましたが、最終年度にあたる2023年度においては売上高1,441億円、経常利益149億円と目標を大幅に上回る業績を達成しました。主要課題である「海外ビジネスの強化・拡大」では、ブラジル耐火物事業及び米国耐摩耗性セラミックス事業の業績が当期より寄与いたしました。これにより当社グループはインド・太平洋圏の主要市場において事業拠点を確保するに至り、人材交流や技術交流などグローバルな地域間交流がさらに活性化しています。また、インドネシアを始めとするアセアン地域への生産・販売体制を強化するため、2024年3月にインドネシアへの新たな合弁会社設立を決定いたしました。
国内では、Allied Mineral Products社(本社:米国オハイオ州)と同社製不定形耐火物の国内アルミ業界向け独占販売契約を2023年3月に締結し、業容拡大に取り組んでいます。2つ目の主要課題である「成長投資」では、西日本地区の不定形耐火物の生産集約拠点として、赤穂工場(兵庫県)への最新鋭の製造ライン建設に着工し、2024年6月の稼働予定となっています。さらに、定形耐火物の主力工場である岡山工場及び東日本地区の需要構造の変化に対応した生産体制最適化の検討を開始しました。
3つ目の主要課題である「新規の事業領域」においては、半導体製造装置の組み立てを主要事業とするコムイノベーション有限会社を2024年3月に連結子会社といたしました。将来的な半導体需要の増大に伴い、半導体製造装置においても需要が拡大することが見込まれており、当社グループでは、半導体製造装置に関連する事業などを先端機材セクター(2024年4月にセラミックスセクターより名称変更)とし、今後の成長の柱の一つとして注力してまいります。
また、気候変動の対応として、当社グループはCO2排出量を2030年度50%削減(2022年度比)、2050年度カーボンニュートラルの実現に向け、CO2排出量の少ない燃料への転換、太陽光発電の検討、環境配慮型商品の開発・販売など、地球環境への課題に取り組んでおります。
当連結会計年度の経営成績は、原料費の高止まりや燃料費・電力費の高騰を踏まえた販売価格の改定、販売構成の改善によるスプレッドの拡大、国内外への拡販活動の進展及び新たに加わった海外事業の業績寄与等により売上高は1,441億75百万円(前年同期比15.4%増)、EBITDAは176億95百万円(前年同期比28.5%増)、営業利益は138億87百万円(前年同期比28.1%増)、経常利益は149億3百万円(前年同期比30.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は土地売却に伴う固定資産売却益の計上等もあり152億80百万円(前年同期比83.9%増)となり、売上高・各段階利益共に2年連続で過去最高業績を更新しました。
なお、当連結会計年度よりEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)を開示しております。
次にセグメントの概況をご報告申し上げます。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
加えて、従来、本項目において記載していたセグメントごとの売上高については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含まない外部顧客への売上高の金額を用いておりましたが、当連結会計年度よりセグメント間の内部売上高又は振替高を含んだ金額に変更しております。これに伴い、前年同期のセグメントごとの売上高についても組み替えた数値で比較分析しております。
<耐火物>耐火物事業におきましては、原料費の高止まりや燃料費・電力費の高騰を踏まえた販売価格の改定、販売構成の改善によるスプレッドの拡大、国内外への拡販活動の進展及び新たに加わったブラジル耐火物事業の業績寄与等により当連結会計年度の売上高は984億69百万円と177億60百万円(22.0%)の増収、セグメント利益は80億62百万円と27億6百万円(50.5%)の増益となりました。
<断熱材>断熱材事業におきましては、国内の半導体関連製品の販売は減少したものの、国内外のプラント向け耐火断熱れんがの販売増加等により当連結会計年度の売上高は185億83百万円と6億38百万円(3.6%)の増収、セグメント利益は34億43百万円と2億37百万円(7.4%)の増益となりました。
<セラミックス>セラミックス事業におきましては、新たに加わった米国耐摩耗性セラミックス事業の業績寄与等により当連結会計年度の売上高は35億51百万円と13億88百万円(64.2%)の増収、セグメント利益は前連結会計年度の事業譲受に伴うシステム整備費用などの一時的な支出等により1億38百万円と0百万円(0.5%)の減益となりました。
<エンジニアリング>エンジニアリング事業におきましては、大型工事案件の減少等により当連結会計年度の売上高は245億51百万円と51百万円(0.2%)の減収、セグメント利益は工事案件の構成差等により17億25百万円と61百万円(3.7%)の増益となりました。
<その他>その他事業におきましては、当連結会計年度の売上高は9億円と11百万円(1.3%)の増収、セグメント利益は5億38百万円と55百万円(11.4%)の増益となりました。
② 財政状態の状況
<資産>当連結会計年度末の総資産は、「受取手形、売掛金及び契約資産」、「有価証券」、「建設仮勘定」及び「投資有価証券」の増加を主たる要因として前連結会計年度末に比べ112億35百万円増加し、1,551億37百万円となりました。
<負債>負債は、「短期借入金」及び「長期借入金」の減少を主たる要因として前連結会計年度末に比べ43億5百万円減少し、681億70百万円となりました。
<純資産>純資産は、「利益剰余金」及び「為替換算調整勘定」の増加を主たる要因として前連結会計年度末に比べ155億41百万円増加し、869億67百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ31億7百万円増加し、213億5百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動の結果得られた資金は117億53百万円(前年同期比14.3%増)となりました。これは主に「税金等調整前当期純利益」226億11百万円、「棚卸資産の減少額」45億69百万円等による増加と、「売上債権の増加額」61億5百万円等による減少の結果であります。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動の結果得られた資金は25億77百万円(前年同期は159億50百万円の使用)となりました。これは主に「有形固定資産の売却による収入」62億97百万円、「投資有価証券の売却による収入」31億2百万円等による増加と、「有形固定資産の取得による支出」54億56百万円等による減少の結果であります。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動の結果使用した資金は114億89百万円(前年同期は68億36百万円の獲得)となりました。これは主に「短期借入金の純減少額」56億97百万円、「配当金の支払額」24億32百万円、「自己株式の取得による支出」22億51百万円等による減少の結果であります。
④ 生産、受注及び販売の状況
(a)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 耐火物(百万円) | 59,430 | 113.6 |
| 断熱材(百万円) | 15,365 | 102.1 |
| セラミックス(百万円) | 3,069 | 164.1 |
| 合計(百万円) | 77,865 | 112.5 |
(注)金額は製造原価によっております。
(b)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 耐火物 | 97,972 | 119.5 | 24,403 | 98.5 |
| 断熱材 | 17,313 | 102.0 | 583 | 83.6 |
| セラミックス | 3,382 | 166.7 | 567 | 88.8 |
| エンジニアリング | 24,057 | 95.8 | 2,344 | 100.0 |
| 合計 | 142,725 | 113.2 | 27,899 | 98.1 |
(注)金額は販売価格によっております。
(c)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 耐火物(百万円) | 98,469 | 122.0 |
| 断熱材(百万円) | 18,583 | 103.6 |
| セラミックス(百万円) | 3,551 | 164.2 |
| エンジニアリング(百万円) | 24,551 | 99.8 |
| 報告セグメント計(百万円) | 145,155 | 115.7 |
| その他(百万円) | 900 | 101.3 |
| 調整額(注)1 | △1,880 | - |
| 合計(百万円) | 144,175 | 115.4 |
(注)1.セグメント間の取引については、調整額として記載しております。
2.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| JFEスチール㈱ | 52,372 | 41.9 | 52,624 | 36.5 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績につきましては、原料費の高止まりや燃料費・電力費の高騰を踏まえた販売価格の改定が進んだこと等により、「売上高」は前連結会計年度に比べ192億12百万円の増収となりました。
利益に関しては、販売構成の改善等により、前連結会計年度に比べ「営業利益」は30億43百万円、「経常利益」は34億45百万円のそれぞれ増益となりました。また、「経常利益」の増加に加えて、土地売却に伴う固定資産売却益の計上等により、「親会社株主に帰属する当期純利益」は前連結会計年度に比べ69億73百万円の増益となりました。この結果、ROSは前連結会計年度の9.2%から10.3%に、ROEは前連結会計年度の13.0%から20.2%にそれぞれ上昇しました。
財政状態につきましては、「流動資産合計」は「受取手形、売掛金及び契約資産」及び「有価証券」の増加を主たる要因として前連結会計年度末に比べ58億86百万円増加し、975億66百万円となりました。また、「固定資産合計」は「建設仮勘定」及び「投資有価証券」の増加を主たる要因として前連結会計年度末に比べ53億49百万円増加し、575億70百万円となりました。これにより、「資産合計」は前連結会計年度末に比べ112億35百万円増加し、1,551億37百万円となりました。
「負債合計」は「短期借入金」及び「長期借入金」の減少を主たる要因として前連結会計年度末に比べ43億5百万円減少し、681億70百万円となりました。
「純資産合計」は「利益剰余金」及び「為替換算調整勘定」の増加を主たる要因として前連結会計年度末に比べ155億42百万円増加し、869億67百万円となりました。これらの結果、自己資本比率は前連結会計年度末の47.3%から53.8%に上昇しました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容)
キャッシュ・フローの状況につきましては、主に「税金等調整前当期純利益」及び「棚卸資産の減少額」による増加と、「売上債権の増加額」による減少により「営業活動によるキャッシュ・フロー」は117億53百万円となり、「投資活動によるキャッシュ・フロー」25億77百万円、「財務活動によるキャッシュ・フロー」△114億89百万円を加えた当連結会計年度末における「現金及び現金同等物」は、213億5百万円と、前連結会計年度末に比べ31億7百万円の増加となりました。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料等の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金の調達については、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資資金や長期運転資金の調達については、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金にリース債務を加えた有利子負債の残高は、280億79百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、213億5百万円となっております。
当連結会計年度末におきまして、前連結会計年度末に比べて短期借入金が56億97百万円減少しておりますが、これは前連結会計年度末におきまして、海外事業の譲受資金の支払いに対応するために実行した短期借入に関して、当連結会計年度において返済を行ったためであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。