有価証券報告書-第166期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当連結会計年度におけるわが国経済は、歴史的水準の賃上げが実現し個人消費に持ち直しの動きが見られたものの、米国の関税政策の大幅な転換や中東・欧州をはじめとする地政学リスクの高まりを背景に、全体として先行き不透明な局面が続きました。建築材料業界におきましても、潜在的な建築需要は依然として底堅い一方、人手不足に起因して建築工事の供給制約が一段と強まり、需給バランスを欠く状況で推移しました。これに伴う工期遅延や建築価格高騰による建築計画の中止・延期が当社商品の販売に影響を及ぼし、厳しい状況が続いております。
このような状況のなか、当社グループは、「やすらぎと安心の創造」のコーポレートメッセージのもと、知恵と努力でお客様の明るい笑顔、楽しい思い出を守る商品群の拡充・拡販を図りました。
新商品に関しましては、セメントの素材感をダイナミックに活かした内装用スレートボード「ナチュラーレ」シリーズに、廃棄されていた牡蠣の貝殻をボードに織り混ぜた「シェルイン オイスター」を新たに追加し、5月に発売しました。ボード意匠に牡蠣の貝殻を用いることで従来のナチュラーレにはない新たな表情を生み出し、また海洋資源の循環を促し廃棄物削減に貢献します。この他、お客様のニーズを踏まえ、独自性・優位性に主眼を置いた商品開発を継続しました。
当連結会計年度は、販売部門においては、重厚感やシャープなテクスチャーを表現しながら、現場作業を大幅に カットし工期短縮に貢献する「アスロック工場塗装品」などの高付加価値品や、前年度の後半に投入した「澄肌 (すみはだ)」や「潤まだら(うるみまだら)」といったお客様の要望を具現化した新商品の拡販に注力しました。生産部門では、NNPS(ノザワ・ニュー・プロダクション・システム)改善活動を強力に展開し、生産性の向上やコストダウンに加え、増産・減産に対応する柔軟な生産体制の構築に注力しました。また、現場力向上を目的としたNNPSの実践的な教育訓練にも取り組みました。品質保証部門では、中長期的な競争力強化に向け、製品品質及び施工品質の維持・向上及び検査工程の自動化に取り組み、品質保証体制の継続的な改善に努めました。管理部門では、今年度もベースアップ及び従業員向けの譲渡制限付株式割当を実施し、従業員エンゲージメント向上を図りました。また、採用市場の競争激化を踏まえ、当社ウェブサイトの採用ページを刷新し、コンテンツ拡充及び応募導線の最適化を図ることで応募者との接点の強化に努め、人材確保の基盤強化を推進しました。
当連結会計年度の業績につきましては、建築着工床面積が前年割れで推移する状況のもと、当社の主力である一般建築向け外壁材「アスロック」の販売数量は前年を下回る状況で推移しましたが、住宅向け商品や工事売上高が伸長したこと等から、連結売上高は前期比増収となりました。当社グループの単一の報告セグメントである建築材料関連事業の品種別売上高については、アスロックは100億98百万円(前期比4.7%減少)、住宅用高遮音床材は18億19百万円(前期比5.3%減少)、住宅用軽量外壁材は55億74百万円(前期比19.1%増加)となり、押出成形セメント製品合計では174億92百万円(前期比1.7%増加)に、耐火被覆等は10億29百万円(前期比5.1%減少)、スレート関連は9億88百万円(前期比5.2%増加)となったこと等から、当連結会計年度の売上高は223億12百万円(前期比1.6%増加)となりました。
利益面については、増収の影響等により、営業利益は19億93百万円(前期比18.7%増加)、経常利益は21億66百万円(前期比17.8%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は特別損失に減損損失、棚卸資産評価損及び訴訟損失を計上したこと等から6億5百万円(前期比47.7%減少)となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末における当社グループの流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ、電子記録債権が15億90百万円増加したものの、受取手形、売掛金及び契約資産が11億98百万円、現金及び預金が10億32百万円減少したこと等により143億88百万円(前連結会計年度末と比較して5億40百万円減少)となりました。固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ、有形固定資産が3億67百万円減少したものの、投資有価証券が13億8百万円増加したこと等から、160億62百万円(前連結会計年度末と比較して7億51百万円増加)となりました。この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ2億10百万円増加し304億50百万円となりました。
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ、支払手形及び買掛金が4億95百万円、未払法人税等が3億17百万円減少したこと等から、42億12百万円(前連結会計年度末と比較して6億84百万円減少)となりました。固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ、訴訟損失引当金が3億77百万円減少したこと等から43億7百万円(前連結会計年度末と比較して3億69百万円減少)となり、この結果、負債の合計額は、前連結会計年度末に比べ10億54百万円減少し85億19百万円となりました。
当連結会計年度末における純資産の残高は、その他有価証券評価差額金が8億43百万円増加したこと等から、219億30百万円(前連結会計年度末と比較して12億65百万円増加)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は57億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億32百万円減少いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動による資金の増加は2億36百万円(前連結会計年度は4億31百万円の増加)となりました。これは訴訟損失引当金の減少額3億77百万円や売上債権の増加額3億4百万円等の資金の減少要因があった一方、減価償却費8億28百万円や税金等調整前当期純利益7億15百万円等の資金の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動による資金の減少は7億90百万円(前連結会計年度は6億47百万円の減少)となりました。これは有形固定資産の取得による支出7億93百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動による資金の減少は4億78百万円(前連結会計年度は4億17百万円の減少)となりました。これは親会社による配当金の支払額4億67百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における単一の報告セグメントである建築材料関連事業の品種別生産実績は次のとおりです。
なお、その他の事業の生産はありません。
(注) 金額は製造価格によります。
b.受注実績
当連結会計年度における単一の報告セグメントである建築材料関連事業のうち、工事の受注実績は次のとおりです。なお、その他の事業の受注はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における単一の報告セグメントである建築材料関連事業の販売実績を品種別に示すと次のとおりであります。
なお、その他の事業の販売実績は、当連結会計年度41,749千円であり、前期比5.3%となっております。
(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績については、以下のとおりであります。
(売上高)
当期の建築市場は、潜在的な需要は依然として底堅い一方、人手不足に起因して建築工事の供給制約が一段と強まり、需給バランスを欠く状況で推移しました。これに伴う工期遅延や建築価格高騰による建築計画の中止・延期が当社商品の販売に影響を及ぼし、厳しい事業環境が続いております。
主力の一般建築向け押出成形セメント製品「アスロック」については、「工場塗装品」などの高価格商品や、前年度の後半に投入した塗装が不要な低価格帯の商品「澄肌(すみはだ)」、「潤まだら(うるみまだら)」の拡販に注力し、これらの売上高を伸ばしました。販売価格については価格改定が浸透したことにより増収要因となりましたが、上記の厳しい事業環境から、アスロック売上高は前期比5億3百万円減収の100億98百万円となりました。
住宅向け押出成形セメント板については、「住宅用高遮音床材」は前期比1億円の減収となりましたが、「住宅用軽量外壁材」は堅調に推移し、前期比8億93百万円増となり、合わせて7億93百万円増収の73億94百万円となりました。押出成形セメント板合計では前期比2億89百万円増収の174億92百万円となりました。
スレートボードは、セメントの素材感を活かした内装用ボード「ナチュラーレ」の商品バリエーションを追加したこと等から「ナチュラーレ」売上高は前期を上回り、前期比48百万円増収の9億88百万円となりました。
工事については、アスロック工事の増加等により前期比5億88百万円増収となりました。
(営業利益・経常利益)
当期の原材料・エネルギー価格については、原材料は一貫して上昇、人件費についてもベースアップの実施や外注費上昇によって増加、これらにより製造原価は前期比2億円の増加となりましたが、NNPS(ノザワ・ニュー・プロダクション・システム)改善活動を強力に推進、原材料・エネルギー使用量低減を実現し、原価上昇を0.6億円に留めました。
上記の原価上昇により減益となりましたが、アスロック販売価格上昇が増益要因となり、販売口売上総利益は0.9億円の増益となりました。
工事については、売上高が5.9億円の増収となり、子会社であるノザワ商事の採算性が改善し工事口売上総利益は0.9億円の増益となりました。
これらのことから、連結売上総利益は前期比1億94百万円増益の63億11百万円となりました。
販管費については、前期比1億19百万円減少の43億17百万円となりました。物流費の値上げによる費用増加要因がありましたが、諸経費節減が奏功したこと等から、売上高比販管費率は0.9ポイントダウンの19.3%となりました。
これらのことから営業利益は前期比3億13百万円増益の19億93百万円となり、営業利益率は1.2ポイントアップの8.9%となりました。
営業外収益は、前期計上の各引当金戻入益11百万円が減少しましたが、受取配当金が25百万円増加したこと等により9百万円増加となりました。
営業外費用は、支払利息・手形売却費が減少したこと等により、前期比4百万円減少となりました。
これらを併せた営業外収支は前期比14百万円好転し、経常利益は、前期比3億28百万円増益の21億66百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益は前期比10百万円減少の1億5百万円となりました。前期に為替換算調整勘定取崩益15百万円を計上していたことによります。特別損失は前期比13億8百万円増加の15億57百万円となりました。主に、訴訟損失の9億48百万円増加と、「マインマグ」製品の事業環境の変化に伴う減損損失2億71百万円及び棚卸資産評価損91百万円を計上したことによります。これらの結果、特別損益は14億51百万円の損失となり、前期比13億19百万円悪化となりました。上記に税金費用を加味し、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比5億51百万円減益の6億5百万円となりました。
当連結会計年度の財政状態については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性に係る情報については以下のとおりであります。
(財務政策)
当社グループは、主に建築材料の製造販売を行うための設備投資に必要な資金及び短期的な運転資金を必要に応じて銀行等からの借入により調達することとしています。
当連結会計年度末、借入金の残高はありません。また、資金調達の安定化、資金効率、金融収支の改善を目的として、取引金融機関と総額20億円のコミットメントライン(特定融資枠)契約を締結しておりますが、当連結会計年度末の金融機関からの借入実行残高はありません。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載されているとおりであります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載されているとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当連結会計年度におけるわが国経済は、歴史的水準の賃上げが実現し個人消費に持ち直しの動きが見られたものの、米国の関税政策の大幅な転換や中東・欧州をはじめとする地政学リスクの高まりを背景に、全体として先行き不透明な局面が続きました。建築材料業界におきましても、潜在的な建築需要は依然として底堅い一方、人手不足に起因して建築工事の供給制約が一段と強まり、需給バランスを欠く状況で推移しました。これに伴う工期遅延や建築価格高騰による建築計画の中止・延期が当社商品の販売に影響を及ぼし、厳しい状況が続いております。
このような状況のなか、当社グループは、「やすらぎと安心の創造」のコーポレートメッセージのもと、知恵と努力でお客様の明るい笑顔、楽しい思い出を守る商品群の拡充・拡販を図りました。
新商品に関しましては、セメントの素材感をダイナミックに活かした内装用スレートボード「ナチュラーレ」シリーズに、廃棄されていた牡蠣の貝殻をボードに織り混ぜた「シェルイン オイスター」を新たに追加し、5月に発売しました。ボード意匠に牡蠣の貝殻を用いることで従来のナチュラーレにはない新たな表情を生み出し、また海洋資源の循環を促し廃棄物削減に貢献します。この他、お客様のニーズを踏まえ、独自性・優位性に主眼を置いた商品開発を継続しました。
当連結会計年度は、販売部門においては、重厚感やシャープなテクスチャーを表現しながら、現場作業を大幅に カットし工期短縮に貢献する「アスロック工場塗装品」などの高付加価値品や、前年度の後半に投入した「澄肌 (すみはだ)」や「潤まだら(うるみまだら)」といったお客様の要望を具現化した新商品の拡販に注力しました。生産部門では、NNPS(ノザワ・ニュー・プロダクション・システム)改善活動を強力に展開し、生産性の向上やコストダウンに加え、増産・減産に対応する柔軟な生産体制の構築に注力しました。また、現場力向上を目的としたNNPSの実践的な教育訓練にも取り組みました。品質保証部門では、中長期的な競争力強化に向け、製品品質及び施工品質の維持・向上及び検査工程の自動化に取り組み、品質保証体制の継続的な改善に努めました。管理部門では、今年度もベースアップ及び従業員向けの譲渡制限付株式割当を実施し、従業員エンゲージメント向上を図りました。また、採用市場の競争激化を踏まえ、当社ウェブサイトの採用ページを刷新し、コンテンツ拡充及び応募導線の最適化を図ることで応募者との接点の強化に努め、人材確保の基盤強化を推進しました。
当連結会計年度の業績につきましては、建築着工床面積が前年割れで推移する状況のもと、当社の主力である一般建築向け外壁材「アスロック」の販売数量は前年を下回る状況で推移しましたが、住宅向け商品や工事売上高が伸長したこと等から、連結売上高は前期比増収となりました。当社グループの単一の報告セグメントである建築材料関連事業の品種別売上高については、アスロックは100億98百万円(前期比4.7%減少)、住宅用高遮音床材は18億19百万円(前期比5.3%減少)、住宅用軽量外壁材は55億74百万円(前期比19.1%増加)となり、押出成形セメント製品合計では174億92百万円(前期比1.7%増加)に、耐火被覆等は10億29百万円(前期比5.1%減少)、スレート関連は9億88百万円(前期比5.2%増加)となったこと等から、当連結会計年度の売上高は223億12百万円(前期比1.6%増加)となりました。
利益面については、増収の影響等により、営業利益は19億93百万円(前期比18.7%増加)、経常利益は21億66百万円(前期比17.8%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は特別損失に減損損失、棚卸資産評価損及び訴訟損失を計上したこと等から6億5百万円(前期比47.7%減少)となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末における当社グループの流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ、電子記録債権が15億90百万円増加したものの、受取手形、売掛金及び契約資産が11億98百万円、現金及び預金が10億32百万円減少したこと等により143億88百万円(前連結会計年度末と比較して5億40百万円減少)となりました。固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ、有形固定資産が3億67百万円減少したものの、投資有価証券が13億8百万円増加したこと等から、160億62百万円(前連結会計年度末と比較して7億51百万円増加)となりました。この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ2億10百万円増加し304億50百万円となりました。
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ、支払手形及び買掛金が4億95百万円、未払法人税等が3億17百万円減少したこと等から、42億12百万円(前連結会計年度末と比較して6億84百万円減少)となりました。固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ、訴訟損失引当金が3億77百万円減少したこと等から43億7百万円(前連結会計年度末と比較して3億69百万円減少)となり、この結果、負債の合計額は、前連結会計年度末に比べ10億54百万円減少し85億19百万円となりました。
当連結会計年度末における純資産の残高は、その他有価証券評価差額金が8億43百万円増加したこと等から、219億30百万円(前連結会計年度末と比較して12億65百万円増加)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は57億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億32百万円減少いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動による資金の増加は2億36百万円(前連結会計年度は4億31百万円の増加)となりました。これは訴訟損失引当金の減少額3億77百万円や売上債権の増加額3億4百万円等の資金の減少要因があった一方、減価償却費8億28百万円や税金等調整前当期純利益7億15百万円等の資金の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動による資金の減少は7億90百万円(前連結会計年度は6億47百万円の減少)となりました。これは有形固定資産の取得による支出7億93百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動による資金の減少は4億78百万円(前連結会計年度は4億17百万円の減少)となりました。これは親会社による配当金の支払額4億67百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における単一の報告セグメントである建築材料関連事業の品種別生産実績は次のとおりです。
なお、その他の事業の生産はありません。
| 品種 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前期比 |
| 押出成形セメント製品 | 11,465,552千円 | 1.9% |
| スレート関連 | 586,556 | 7.7 |
| その他 | 287 | - |
| 合計 | 12,052,396 | 2.2 |
(注) 金額は製造価格によります。
b.受注実績
当連結会計年度における単一の報告セグメントである建築材料関連事業のうち、工事の受注実績は次のとおりです。なお、その他の事業の受注はありません。
| 工事別 | 受注高 (千円) | 前期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前期比 (%) |
| 押出成形セメント製品工事 | 1,836,918 | △22.5 | 1,939,639 | △3.3 |
| スレート工事 | 42,479 | 461.7 | 3,966 | - |
| 耐火被覆等工事 | 920,463 | △23.7 | 513,155 | △17.6 |
| その他工事 | 1,145,541 | 24.4 | 953,435 | 40.3 |
| 合計 | 3,945,402 | △12.5 | 3,410,196 | 3.1 |
c.販売実績
当連結会計年度における単一の報告セグメントである建築材料関連事業の販売実績を品種別に示すと次のとおりであります。
| 品種 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前期比 |
| 押出成形セメント製品関連 (内、アスロック) (内、住宅用高遮音床材) (内、住宅用軽量外壁材) | 17,492,688千円 (10,098,635) (1,819,239) (5,574,814) | 1.7% (△4.7) (△5.3) (19.1) |
| スレート関連 | 988,795 | 5.2 |
| 耐火被覆等 | 1,029,738 | △5.1 |
| その他 | 2,759,906 | 2.7 |
| 合計 | 22,271,129 | 1.6 |
なお、その他の事業の販売実績は、当連結会計年度41,749千円であり、前期比5.3%となっております。
(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 積水ハウス㈱ | 7,197,706 | 32.8 | 7,987,800 | 35.8 |
| 伊藤忠建材㈱ | 3,431,653 | 15.6 | 2,692,484 | 12.1 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績については、以下のとおりであります。
(売上高)
当期の建築市場は、潜在的な需要は依然として底堅い一方、人手不足に起因して建築工事の供給制約が一段と強まり、需給バランスを欠く状況で推移しました。これに伴う工期遅延や建築価格高騰による建築計画の中止・延期が当社商品の販売に影響を及ぼし、厳しい事業環境が続いております。
主力の一般建築向け押出成形セメント製品「アスロック」については、「工場塗装品」などの高価格商品や、前年度の後半に投入した塗装が不要な低価格帯の商品「澄肌(すみはだ)」、「潤まだら(うるみまだら)」の拡販に注力し、これらの売上高を伸ばしました。販売価格については価格改定が浸透したことにより増収要因となりましたが、上記の厳しい事業環境から、アスロック売上高は前期比5億3百万円減収の100億98百万円となりました。
住宅向け押出成形セメント板については、「住宅用高遮音床材」は前期比1億円の減収となりましたが、「住宅用軽量外壁材」は堅調に推移し、前期比8億93百万円増となり、合わせて7億93百万円増収の73億94百万円となりました。押出成形セメント板合計では前期比2億89百万円増収の174億92百万円となりました。
スレートボードは、セメントの素材感を活かした内装用ボード「ナチュラーレ」の商品バリエーションを追加したこと等から「ナチュラーレ」売上高は前期を上回り、前期比48百万円増収の9億88百万円となりました。
工事については、アスロック工事の増加等により前期比5億88百万円増収となりました。
(営業利益・経常利益)
当期の原材料・エネルギー価格については、原材料は一貫して上昇、人件費についてもベースアップの実施や外注費上昇によって増加、これらにより製造原価は前期比2億円の増加となりましたが、NNPS(ノザワ・ニュー・プロダクション・システム)改善活動を強力に推進、原材料・エネルギー使用量低減を実現し、原価上昇を0.6億円に留めました。
上記の原価上昇により減益となりましたが、アスロック販売価格上昇が増益要因となり、販売口売上総利益は0.9億円の増益となりました。
工事については、売上高が5.9億円の増収となり、子会社であるノザワ商事の採算性が改善し工事口売上総利益は0.9億円の増益となりました。
これらのことから、連結売上総利益は前期比1億94百万円増益の63億11百万円となりました。
販管費については、前期比1億19百万円減少の43億17百万円となりました。物流費の値上げによる費用増加要因がありましたが、諸経費節減が奏功したこと等から、売上高比販管費率は0.9ポイントダウンの19.3%となりました。
これらのことから営業利益は前期比3億13百万円増益の19億93百万円となり、営業利益率は1.2ポイントアップの8.9%となりました。
営業外収益は、前期計上の各引当金戻入益11百万円が減少しましたが、受取配当金が25百万円増加したこと等により9百万円増加となりました。
営業外費用は、支払利息・手形売却費が減少したこと等により、前期比4百万円減少となりました。
これらを併せた営業外収支は前期比14百万円好転し、経常利益は、前期比3億28百万円増益の21億66百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益は前期比10百万円減少の1億5百万円となりました。前期に為替換算調整勘定取崩益15百万円を計上していたことによります。特別損失は前期比13億8百万円増加の15億57百万円となりました。主に、訴訟損失の9億48百万円増加と、「マインマグ」製品の事業環境の変化に伴う減損損失2億71百万円及び棚卸資産評価損91百万円を計上したことによります。これらの結果、特別損益は14億51百万円の損失となり、前期比13億19百万円悪化となりました。上記に税金費用を加味し、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比5億51百万円減益の6億5百万円となりました。
当連結会計年度の財政状態については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性に係る情報については以下のとおりであります。
(財務政策)
当社グループは、主に建築材料の製造販売を行うための設備投資に必要な資金及び短期的な運転資金を必要に応じて銀行等からの借入により調達することとしています。
当連結会計年度末、借入金の残高はありません。また、資金調達の安定化、資金効率、金融収支の改善を目的として、取引金融機関と総額20億円のコミットメントライン(特定融資枠)契約を締結しておりますが、当連結会計年度末の金融機関からの借入実行残高はありません。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載されているとおりであります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載されているとおりであります。