有価証券報告書-第65期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当社が当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1)経営の基本方針
当社は、「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」という経営理念の追求のため、「人間として何が正しいか」を判断基準とした企業哲学である「京セラフィロソフィ」と、独自の経営管理システムである「アメーバ経営」の実践を通して、持続的な売上拡大と高い収益性の実現を目指しています。
(2)目標とする経営指標
当社は、高成長・高収益企業の実現に向けて、売上高及び税引前利益の持続的な2桁成長を目指します。
(3)中長期的な経営戦略
当社は、セラミック等の素材技術から部品、デバイス・機器、システム・サービスまでの多岐にわたる経営資源をグループ内に有しています。各々の事業における連携を強化し、グループの総合力を最大限に発揮することで、既存事業の拡大及び新規事業の創出を図り、高成長・高収益企業を目指します。既存事業の拡大に向けては、ロボットやAI(Artificial Intelligence、人工知能)等、先端技術の活用による生産性の改善及びプロセス改革による一層の原価低減に取り組み、シェアアップに努めます。また、新規事業の創出に向けては、技術面での一層の社内シナジーの追求及びM&Aや外部協業により、新たな製品開発や、事業領域の拡大に取り組みます。
(4)対処すべき課題等
a.重点市場での事業拡大
当社は、「情報通信市場」、「自動車関連市場」、「環境・エネルギー市場」並びに「医療・ヘルスケア市場」を重点市場と捉え、この4つの市場での既存事業の拡大及び新規事業の創出により、売上及び利益の拡大を目指します。
「情報通信市場」においては、引き続き高機能化が期待されるスマートフォン向けの高付加価値な部品やデバイスの拡販に努めるとともに、需要の増加が見込まれる5G(第5世代移動通信システム)やIoT等の新たな事業機会の獲得に向けて、部品、デバイスから、機器、システムまで幅広く事業を展開している強みを活かし、新製品開発並びにサービスの提供に努めます。
「自動車関連市場」においては、コネクテッドカーの普及拡大や自動運転の実現に向けた技術の進展により産業構造が大きく変化する中、さまざまな事業機会の獲得に向けて、グループを横断した組織による積極的な受注活動を進めます。運転中に障害物を検知するセンシングカメラ等の車載部品や、自動運転をサポートする交通インフラ関連製品の展開を進めると同時に、技術開発の一層の強化及び他社との協業を進め、新製品開発の加速を図ります。
「環境・エネルギー市場」においては、環境意識の高まり等を背景に、FIT(フィード・イン・タリフ)を利用した売電から、自家消費へとニーズの変化が見られます。このような変化に対し、当社は太陽電池モジュールに加え、高効率な燃料電池システム、蓄電池等のハードの一層の高性能化及び新製品開発を進めると同時に、電力の安定供給及び省電力に貢献するシステムの開発を強化しています。また、外部協業も活用し、再生可能エネルギーで発電した電力を販売する電力小売りサービス分野へ進出する等の取り組みにより、事業領域の拡大と付加価値の向上に努めます。
「医療・ヘルスケア市場」においては、素材、部品からシステムにわたる技術のシナジーの追求及び外部との連携により、事業機会の獲得や事業領域の拡大を進めています。人工関節等の医療機器事業では、M&Aを通じて、世界最大市場である米国での事業基盤の強化と高付加価値製品の展開を図ります。加えて、メディカル開発センターにおいて、再生医療やデジタルヘルスケア向け新製品開発の強化に努めます。
b.経営基盤の強化
当社は、さらなる競争力強化に向け、成長分野への生産能力拡大等の投資を積極的に進める一方、採算改善の必要な事業では製品や事業内容の見直しを行う等、経営基盤の強化に努めています。
また、生産性のさらなる向上に向けて、AIやロボット等を活用した自動化生産ライン等のグループへの導入を順次展開してまいります。さらに、新製品・新事業創出に向け、グループ内に有するさまざまな技術の融合を進めるとともに、マーケティング部門及び研究開発の強化を図ります。
(5)経営環境
a.販売網
当社の製品やサービスは、当社営業員やグループの販売会社、または第三者である販売代理店を通じて世界各国で供給されています。当社は主要販売拠点に営業員や技術担当者等を配置し、顧客や販売代理店等に技術サポートや販売支援を行っています。このような多様な販売網を通して、当社製品の売上拡大が図られるとともに、優れた顧客サービスを提供できるものと考えています。
産業・自動車用部品セグメントにおいては、半導体産業をはじめとする各種産業機械市場や自動車関連市場向けに、直接販売に加え、販売代理店等を通じて部品、デバイス、機器等の幅広い製品を世界各国へ販売しています。また、近年当社グループに加わった電動工具事業等では、小売店やインターネット等による販売も行っています。
半導体関連部品セグメントでは、主に国内外のデバイスや部品、機器メーカーへ直接販売を行っています。
電子デバイスセグメントについては、国内外のデバイスや機器メーカーへ直接販売を行うとともに、代理店販売も積極的に活用しています。
コミュニケーションセグメントの携帯端末事業においては、主に日本の通信キャリア向けにスマートフォンや携帯電話を納入しています。通信モジュール事業では、通信キャリアを通じて、汎用的なIoTユニット等を含む各種通信モジュールを供給しています。
情報通信サービス事業については、一般企業や公共機関等向けにICT事業や経営コンサルティング事業を、国内に加え中国等に提供するとともに、通信キャリアや無線機器ベンダー、太陽光発電事業者向けにエンジニアリング事業を、主要市場である国内に加えマレーシア、ミャンマー等に提供しています。
ドキュメントソリューションセグメントでは、長寿命で低ランニングコストを実現する自社ブランドのプリンターや複合機をはじめ、お客様の経営課題を解決するドキュメントソリューションを、37の販売会社から140か国以上に広がる地域で主に代理店を経由して提供しています。なお、グローバルに対応が必要な大口案件については、主に直接販売で対応しています。
生活・環境セグメントのソーラーエネルギー事業においては、太陽電池モジュールや太陽光発電システムを直接販売のほか、販売子会社や代理店等を通じて国内外で販売しています。また、蓄電システムやエネルギーマネジメントシステムについては、国内の代理店やフランチャイズ店、ハウスメーカー経由で販売しています。
医療機器事業では、人工関節や人工骨、人工歯根等を販売代理店を通じて病院や歯科医院へ販売しています。
宝飾応用商品関連事業については、直営店や一般小売店に加え、インターネットを通じて宝飾品やセラミックナイフ等の応用商品を販売しています。
なお、国内向け取引は円で、海外向け取引は様々な通貨で取引が行われますが、主な取引通貨は米ドルとユーロです。
b.原材料調達及び供給状況
当社は、事業活動を行う上で、様々な原材料や部材を購入しています。2019年3月期においては、生産計画に見合った原材料や部材の調達ができました。
当社の部品事業で使用する主な原材料には、アルミナやジルコニア、窒化珪素、シリコン粒子、ニッケル粉、エポキシ樹脂等があります。また、機器・システム事業においては、基幹部品であるチップセットや液晶ディスプレイなどが主な仕入れ部材です。なお、当社は素材からシステム、サービスに至るまで多岐にわたる製品を展開していることから、各事業で使用する部材や部品の一部はグループ内で調達しており、内製部品の中には、部品や機器の差別化に寄与する部品も含まれます。
当社は、原材料や部材の調達においては複数社からの購買を基本方針としており、安定的かつ適正価格での調達に努めています。ただし、顧客による使用原材料の指定がある場合や、製品品質を維持するために必要な場合等、例外的に供給業者を限定する場合があります。
これらの原材料や部材の購入価格は、需給状況や、原料や燃料の高騰等の影響、並びに、海外供給業者より外貨建てで購入する場合には為替レートの状況等により変動します。当社は多岐に亘る事業を有していることから、原材料や部材の調達に関してはグループ内の連携により価格交渉力の向上を図るとともに、原価低減等の内部改善により、各事業で原材料や部材の価格上昇を吸収するよう努めています。
当社は、公正な事業活動の一環として、サプライチェーンの管理に取り組んでいます。サプライヤーセミナーや懇親会を通じ、当社の調達活動への理解促進に努めるとともに、「京セラサプライチェーンCSR推進ガイドライン」を定め運用することで、当社サプライチェーンにおけるCSRの推進を図っています。詳細は、当社ホームページ(https://www.kyocera.co.jp/ecology/supplier.html)を参照ください。
c.競合他社との競争優位性
(a)産業・自動車用部品
当社は、創業以来、ファインセラミック材料及び製品の開発により新市場の開拓に努めています。現在では情報通信市場や、半導体を含む産業機械市場等の幅広い市場向けに製品を供給しています。新市場開拓の過程で培ってきたセラミック材料技術や製品デザイン力等のノウハウの蓄積が、顧客要求への対応を可能にする生産技術力に繋がっています。加えて、高い生産能力を有していることが競合他社との主な差別化要因であり、これによりグローバルサプライヤーとしての地位を確立しています。
自動車用部品においては、ファインセラミック技術を活用したパワートレイン向け部品でトップシェアの製品を有しています。また、自動車の安全性向上のために搭載が増加している車載カメラについては、他社との協業も含めた新製品や新技術開発により、シェアの拡大を図っています。
液晶ディスプレイでは、中小型サイズに特化し、車載用及び産業用を中心に展開しています。また、医療用等の信頼性が求められる分野での新製品開発を通じ、一層の競争力の強化と事業拡大に努めています。
機械工具事業においては、当社製品は主に自動車関連市場での金属加工に使用されています。当業界においては、世界的に多くの競合会社がありますが、当社は高い材料技術をベースに顧客の生産性向上に寄与する多種多様な工作機械用切削工具を供給しています。また、自動車産業に加え、航空機やエネルギー市場等の幅広い市場へ製品を展開するとともに、積極的なM&Aにより空圧工具や電動工具等の製品ラインアップの拡充を進め、総合工具メーカーとしての事業拡大を図っています。
(b)半導体関連部品
セラミック材料部品事業では、ファインセラミックに関する高度な開発力及び生産技術力、並びに供給能力を有しており、世界市場においてマーケットリーダーの地位を確立しています。当社の有する優れた経営資源を活用し、デジタルコンシューマ機器市場、車載、光通信、医療市場、IoT関連市場等に向けて幅広くセラミック材料部品の用途拡大を図っています。また、拡大する市場ニーズへの対応として積極的な増産体制を構築しており、高シェアの維持、向上を図っています。なお、競合会社は主に国内メーカーです。
有機パッケージ及び多層ボード事業においては、国内及びアジアメーカーが主な競合会社です。当社は、優れた電気特性や高い信頼性が求められるサーバーやルーターといった通信インフラ向けに使用されるハイエンドのフリップチップ・パッケージや高多層ボードといった製品において主要サプライヤーの一社となっています。さらに、当社は電装化が進む車載市場に対して、これまで培ってきた設計技術等の技術力を活かした新製品の開発を進め、事業競争力の強化を図っています。
(c)電子デバイス
当社は、各種コンデンサや水晶部品、コネクタ、サーマルプリントヘッド及びインクジェットプリントヘッド、パワー半導体、各種センサーや無線通信用アンテナ等の幅広い製品を開発・製造しており、これらの充実した製品ラインアップにより、多様な用途へグローバルに展開しています。
スマートフォン向けコンデンサや水晶部品、コネクタでは小型、高機能等のニーズを捉えた最先端分野への製品展開に注力することで、主にハイエンドのスマートフォン向けでは主要サプライヤーの一社となっています。特に、需要が拡大しているMLCCでは積極的な新製品の投入や生産能力の拡大により、シェア拡大に努めています。また、当社の子会社であるAVX Corporationは、タンタルコンデンサ市場において一般産業、自動車、通信インフラ等の幅広い分野へ展開する当業界のリーダーであると同時に、研究開発や積極的なM&Aにより、製品ラインアップ及び事業領域、並びにシェアの拡大を図っています。
また、バーコードラベル印字等に使用されるサーマルプリントヘッドや、捺染印刷等の産業向けで使用されるインクジェットプリントヘッドにおいて、当社は高いシェアを有しており、積極的な新製品の投入や用途拡大により、さらなるシェアの向上に努めています。
(d)コミュニケーション
当社は、主に国内向けにスマートフォンやフィーチャーフォンを供給しています。主な競合会社は米国、アジア、並びに国内携帯電話メーカーです。当社は、防水・高耐久性を備える等の差別化を図った製品展開に注力しています。特に国内向けでは簡単ケータイから高機能スマートフォンまで、多種の製品を展開しており、多様なユーザーニーズに対応しています。加えて、通信技術の応用展開により、車載やIoT向けに需要の拡大が見込まれる通信モジュールやIoT通信機器を展開し、事業領域の拡大を図っています。通信モジュール分野では、これまで培ってきた国内の大手キャリアとの関係を活かし、他社に先駆けて製品投入ができており、この点がさらなる技術の高度化への対応に向けての強みとなっています。
情報通信サービス事業は、主に国内で事業を展開しています。アプリケーションソフトウェアやセキュリティソフト等を展開するICT事業では、AI、IoTの普及に伴うユーザーのニーズに対応した製品の開発、供給を図っています。また、IoT社会での無線通信ネットワークとしてニーズが高まっているLPWA(Low Power Wide Area、低消費電力広域ネットワーク)ネットワーク「Sigfox」を日本で唯一展開できる事業者としてライセンスを獲得したことで、国内LPWA通信サービス分野では主要な一社となっています。
(e)ドキュメントソリューション
当セグメントでは、プリンター・複合機の製造・販売、及びドキュメントソリューションサービスをグローバルに展開しており、競合は主に日本や米国の大手ドキュメント機器会社です。
当社は、自社開発の長寿命感光体ドラム(アモルファスシリコンドラム及びPSLP(Positive Single Layer Photoconductor)ドラム)や低消費電力システムにより、環境に配慮し、かつ低ランニングコストで差別化を実現した製品を提供しています。また、ハイエンドからローエンドまで幅広く製品ラインアップを拡充し、顧客ニーズへの対応を進めています。同時に、基幹部品やトナーコンテナ等の製造ラインの自動化を進め、コスト競争力を高めています。
さらに、ドキュメントソリューション事業の拡大により一層の競争力の向上を図っています。クラウド環境やモバイル機器との連携等、ユーザーニーズに対応したさまざまなアプリケーションソフトウェアの搭載を可能にする当社独自の「HyPAS(Hybrid Platform for Advanced Solutions)」を効果的に活用し、顧客毎の最適なドキュメント環境を提供するMDS(Managed Document Services)ビジネスの拡大を進めています。また、M&AによりECM(Enterprise Contents Management)事業やドキュメントBPO(Business Process Outsourcing)事業を手掛ける企業を加えたことで、ドキュメントソリューション事業の顧客への提供価値を一層高めています。
(f)生活・環境
ソーラーエネルギー事業においては、多くの競合会社が存在し、価格競争は厳しさを増しているものの、業界の先駆者として40年以上に亘る事業活動から蓄積した技術により、高い変換効率と長期信頼性を実現した製品が当社の強みとなっています。当社は多結晶シリコン太陽電池ではシリコンインゴットからモジュールまでの一貫生産体制を有し、各工程での徹底した品質管理と原価低減を通じ、高い信頼性の実現と競争力の強化に努めています。さらに、システム設計、施工・メンテナンスまで提供することで、公共・産業用市場で国内トップクラスの導入実績を有しています。当社は、今後の拡大が見込まれる自家消費需要を捉えるため、グループの経営資源やノウハウを活用し、蓄電池やEMS(Energy Management System)等の開発強化、次世代エネルギーマネジメントに関する実証実験への参画等により、エネルギーソリューション事業の展開を積極的に進めています。また、長期間にわたるアフターサービスやメンテナンスの提供を可能とする強固な財務基盤を有している点も当社の優位性となっています。
医療機器事業では、人工関節やデンタルインプラントが主要製品であり、主に国内市場で展開しており、国内メーカーとしてはトップクラスの競争力を有しています。人工関節においては、生体親和性が高いというファインセラミックスの特性を活かし、かつ、長寿命化や抗菌性を高めた製品等の展開により、競争力の一層の強化に努めています。また、M&Aを通じた米国市場への展開により、事業規模のさらなる拡大を図っています。
当社は、各事業において上記の強みを活用するとともに、さらなる事業強化に向けてグループ内シナジーの一層の追求を図っています。特に、生産性の向上に向けてAIやロボットの活用を促進しています。また、M&Aや協業等、外部経営資源の積極的な活用により、競争力の強化に努めています。
d.主要市場の動向
当社は、更なる成長に向けて、「情報通信市場」「自動車関連市場」「環境・エネルギー市場」「医療・ヘルスケア市場」の重点市場を中心に売上拡大に努めています。
「情報通信市場」では、2018年はスマートフォンの伸び悩みにより、搭載される各種部品の需要は、MLCC等の一部製品を除き低調となりました。2019年についても台数成長への期待は大きくはないものの、スマートフォンの高機能化は継続することが見込まれるため、当社は一層の高付加価値製品の販売増を図ります。スマートフォン以外では、AI、IoTの普及拡大や、5Gサービスの開始を見据え、高速対応を含めた無線通信ニーズの増加が見込まれることから、光通信やLPWA等、様々な通信インフラ向けに当社部品や、これらの通信インフラを活用したシステム、サービスの事業機会の増加が見込まれます。
「自動車関連市場」については、2019年の自動車販売台数は堅調に推移し、自動運転や安全性、環境性向上のニーズは引き続き高まるものと予想されます。これに伴い、当社が展開するカメラモジュール、通信モジュール、各種電子部品、LEDヘッドライト用部品等の需要は引き続き拡大することが見込まれます。
「環境・エネルギー市場」においては、当社ソーラーエネルギー事業の主要市場である国内市場は、電力固定価格買取制度の買取価格低下等の影響を受け、伸び悩むものと予想しています。一方、RE100を宣言する企業の増加にみられるように、再生可能エネルギーの電力の自家消費化の動きは、今後一層活発化するものと見込まれ、蓄電池やEMS等の当社の手掛けるこれら機器も中期的な拡大が見込まれます。さらに、クリーンエネルギー電源として普及拡大が見込まれるSOFC(Solid Oxide Fuel Cell、家庭用固体酸化物型燃料電池)については、当社は基幹部品に加え、燃料電池システムの展開を開始しており、中期的な成長製品として需要の拡大を見込んでいます。また、再生可能エネルギーを軸にした効率的なエネルギー利用に向けてバーチャルパワープラント(VPP)等のインフラ構築への動きもみられ、機器だけでなく各種システムやサービスまで含めたニーズの今後の拡大が予想されます。
「医療・ヘルスケア市場」における当社主要製品は人工関節製品です。国内の人工関節市場では国内メーカーでシェアNO.1であり、医療関係者より高い信頼を得ています。今後は、マーケットボリュームの大きい海外市場へ事業展開を進めます。さらに当社は、外部機関との連携による再生医療に関するプロジェクトへの参画や、デジタルヘルスケア分野等での将来の新規事業の構築に努めています。
(1)経営の基本方針
当社は、「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」という経営理念の追求のため、「人間として何が正しいか」を判断基準とした企業哲学である「京セラフィロソフィ」と、独自の経営管理システムである「アメーバ経営」の実践を通して、持続的な売上拡大と高い収益性の実現を目指しています。
(2)目標とする経営指標
当社は、高成長・高収益企業の実現に向けて、売上高及び税引前利益の持続的な2桁成長を目指します。
(3)中長期的な経営戦略
当社は、セラミック等の素材技術から部品、デバイス・機器、システム・サービスまでの多岐にわたる経営資源をグループ内に有しています。各々の事業における連携を強化し、グループの総合力を最大限に発揮することで、既存事業の拡大及び新規事業の創出を図り、高成長・高収益企業を目指します。既存事業の拡大に向けては、ロボットやAI(Artificial Intelligence、人工知能)等、先端技術の活用による生産性の改善及びプロセス改革による一層の原価低減に取り組み、シェアアップに努めます。また、新規事業の創出に向けては、技術面での一層の社内シナジーの追求及びM&Aや外部協業により、新たな製品開発や、事業領域の拡大に取り組みます。
(4)対処すべき課題等
a.重点市場での事業拡大
当社は、「情報通信市場」、「自動車関連市場」、「環境・エネルギー市場」並びに「医療・ヘルスケア市場」を重点市場と捉え、この4つの市場での既存事業の拡大及び新規事業の創出により、売上及び利益の拡大を目指します。
「情報通信市場」においては、引き続き高機能化が期待されるスマートフォン向けの高付加価値な部品やデバイスの拡販に努めるとともに、需要の増加が見込まれる5G(第5世代移動通信システム)やIoT等の新たな事業機会の獲得に向けて、部品、デバイスから、機器、システムまで幅広く事業を展開している強みを活かし、新製品開発並びにサービスの提供に努めます。
「自動車関連市場」においては、コネクテッドカーの普及拡大や自動運転の実現に向けた技術の進展により産業構造が大きく変化する中、さまざまな事業機会の獲得に向けて、グループを横断した組織による積極的な受注活動を進めます。運転中に障害物を検知するセンシングカメラ等の車載部品や、自動運転をサポートする交通インフラ関連製品の展開を進めると同時に、技術開発の一層の強化及び他社との協業を進め、新製品開発の加速を図ります。
「環境・エネルギー市場」においては、環境意識の高まり等を背景に、FIT(フィード・イン・タリフ)を利用した売電から、自家消費へとニーズの変化が見られます。このような変化に対し、当社は太陽電池モジュールに加え、高効率な燃料電池システム、蓄電池等のハードの一層の高性能化及び新製品開発を進めると同時に、電力の安定供給及び省電力に貢献するシステムの開発を強化しています。また、外部協業も活用し、再生可能エネルギーで発電した電力を販売する電力小売りサービス分野へ進出する等の取り組みにより、事業領域の拡大と付加価値の向上に努めます。
「医療・ヘルスケア市場」においては、素材、部品からシステムにわたる技術のシナジーの追求及び外部との連携により、事業機会の獲得や事業領域の拡大を進めています。人工関節等の医療機器事業では、M&Aを通じて、世界最大市場である米国での事業基盤の強化と高付加価値製品の展開を図ります。加えて、メディカル開発センターにおいて、再生医療やデジタルヘルスケア向け新製品開発の強化に努めます。
b.経営基盤の強化
当社は、さらなる競争力強化に向け、成長分野への生産能力拡大等の投資を積極的に進める一方、採算改善の必要な事業では製品や事業内容の見直しを行う等、経営基盤の強化に努めています。
また、生産性のさらなる向上に向けて、AIやロボット等を活用した自動化生産ライン等のグループへの導入を順次展開してまいります。さらに、新製品・新事業創出に向け、グループ内に有するさまざまな技術の融合を進めるとともに、マーケティング部門及び研究開発の強化を図ります。
(5)経営環境
a.販売網
当社の製品やサービスは、当社営業員やグループの販売会社、または第三者である販売代理店を通じて世界各国で供給されています。当社は主要販売拠点に営業員や技術担当者等を配置し、顧客や販売代理店等に技術サポートや販売支援を行っています。このような多様な販売網を通して、当社製品の売上拡大が図られるとともに、優れた顧客サービスを提供できるものと考えています。
産業・自動車用部品セグメントにおいては、半導体産業をはじめとする各種産業機械市場や自動車関連市場向けに、直接販売に加え、販売代理店等を通じて部品、デバイス、機器等の幅広い製品を世界各国へ販売しています。また、近年当社グループに加わった電動工具事業等では、小売店やインターネット等による販売も行っています。
半導体関連部品セグメントでは、主に国内外のデバイスや部品、機器メーカーへ直接販売を行っています。
電子デバイスセグメントについては、国内外のデバイスや機器メーカーへ直接販売を行うとともに、代理店販売も積極的に活用しています。
コミュニケーションセグメントの携帯端末事業においては、主に日本の通信キャリア向けにスマートフォンや携帯電話を納入しています。通信モジュール事業では、通信キャリアを通じて、汎用的なIoTユニット等を含む各種通信モジュールを供給しています。
情報通信サービス事業については、一般企業や公共機関等向けにICT事業や経営コンサルティング事業を、国内に加え中国等に提供するとともに、通信キャリアや無線機器ベンダー、太陽光発電事業者向けにエンジニアリング事業を、主要市場である国内に加えマレーシア、ミャンマー等に提供しています。
ドキュメントソリューションセグメントでは、長寿命で低ランニングコストを実現する自社ブランドのプリンターや複合機をはじめ、お客様の経営課題を解決するドキュメントソリューションを、37の販売会社から140か国以上に広がる地域で主に代理店を経由して提供しています。なお、グローバルに対応が必要な大口案件については、主に直接販売で対応しています。
生活・環境セグメントのソーラーエネルギー事業においては、太陽電池モジュールや太陽光発電システムを直接販売のほか、販売子会社や代理店等を通じて国内外で販売しています。また、蓄電システムやエネルギーマネジメントシステムについては、国内の代理店やフランチャイズ店、ハウスメーカー経由で販売しています。
医療機器事業では、人工関節や人工骨、人工歯根等を販売代理店を通じて病院や歯科医院へ販売しています。
宝飾応用商品関連事業については、直営店や一般小売店に加え、インターネットを通じて宝飾品やセラミックナイフ等の応用商品を販売しています。
なお、国内向け取引は円で、海外向け取引は様々な通貨で取引が行われますが、主な取引通貨は米ドルとユーロです。
b.原材料調達及び供給状況
当社は、事業活動を行う上で、様々な原材料や部材を購入しています。2019年3月期においては、生産計画に見合った原材料や部材の調達ができました。
当社の部品事業で使用する主な原材料には、アルミナやジルコニア、窒化珪素、シリコン粒子、ニッケル粉、エポキシ樹脂等があります。また、機器・システム事業においては、基幹部品であるチップセットや液晶ディスプレイなどが主な仕入れ部材です。なお、当社は素材からシステム、サービスに至るまで多岐にわたる製品を展開していることから、各事業で使用する部材や部品の一部はグループ内で調達しており、内製部品の中には、部品や機器の差別化に寄与する部品も含まれます。
当社は、原材料や部材の調達においては複数社からの購買を基本方針としており、安定的かつ適正価格での調達に努めています。ただし、顧客による使用原材料の指定がある場合や、製品品質を維持するために必要な場合等、例外的に供給業者を限定する場合があります。
これらの原材料や部材の購入価格は、需給状況や、原料や燃料の高騰等の影響、並びに、海外供給業者より外貨建てで購入する場合には為替レートの状況等により変動します。当社は多岐に亘る事業を有していることから、原材料や部材の調達に関してはグループ内の連携により価格交渉力の向上を図るとともに、原価低減等の内部改善により、各事業で原材料や部材の価格上昇を吸収するよう努めています。
当社は、公正な事業活動の一環として、サプライチェーンの管理に取り組んでいます。サプライヤーセミナーや懇親会を通じ、当社の調達活動への理解促進に努めるとともに、「京セラサプライチェーンCSR推進ガイドライン」を定め運用することで、当社サプライチェーンにおけるCSRの推進を図っています。詳細は、当社ホームページ(https://www.kyocera.co.jp/ecology/supplier.html)を参照ください。
c.競合他社との競争優位性
(a)産業・自動車用部品
当社は、創業以来、ファインセラミック材料及び製品の開発により新市場の開拓に努めています。現在では情報通信市場や、半導体を含む産業機械市場等の幅広い市場向けに製品を供給しています。新市場開拓の過程で培ってきたセラミック材料技術や製品デザイン力等のノウハウの蓄積が、顧客要求への対応を可能にする生産技術力に繋がっています。加えて、高い生産能力を有していることが競合他社との主な差別化要因であり、これによりグローバルサプライヤーとしての地位を確立しています。
自動車用部品においては、ファインセラミック技術を活用したパワートレイン向け部品でトップシェアの製品を有しています。また、自動車の安全性向上のために搭載が増加している車載カメラについては、他社との協業も含めた新製品や新技術開発により、シェアの拡大を図っています。
液晶ディスプレイでは、中小型サイズに特化し、車載用及び産業用を中心に展開しています。また、医療用等の信頼性が求められる分野での新製品開発を通じ、一層の競争力の強化と事業拡大に努めています。
機械工具事業においては、当社製品は主に自動車関連市場での金属加工に使用されています。当業界においては、世界的に多くの競合会社がありますが、当社は高い材料技術をベースに顧客の生産性向上に寄与する多種多様な工作機械用切削工具を供給しています。また、自動車産業に加え、航空機やエネルギー市場等の幅広い市場へ製品を展開するとともに、積極的なM&Aにより空圧工具や電動工具等の製品ラインアップの拡充を進め、総合工具メーカーとしての事業拡大を図っています。
(b)半導体関連部品
セラミック材料部品事業では、ファインセラミックに関する高度な開発力及び生産技術力、並びに供給能力を有しており、世界市場においてマーケットリーダーの地位を確立しています。当社の有する優れた経営資源を活用し、デジタルコンシューマ機器市場、車載、光通信、医療市場、IoT関連市場等に向けて幅広くセラミック材料部品の用途拡大を図っています。また、拡大する市場ニーズへの対応として積極的な増産体制を構築しており、高シェアの維持、向上を図っています。なお、競合会社は主に国内メーカーです。
有機パッケージ及び多層ボード事業においては、国内及びアジアメーカーが主な競合会社です。当社は、優れた電気特性や高い信頼性が求められるサーバーやルーターといった通信インフラ向けに使用されるハイエンドのフリップチップ・パッケージや高多層ボードといった製品において主要サプライヤーの一社となっています。さらに、当社は電装化が進む車載市場に対して、これまで培ってきた設計技術等の技術力を活かした新製品の開発を進め、事業競争力の強化を図っています。
(c)電子デバイス
当社は、各種コンデンサや水晶部品、コネクタ、サーマルプリントヘッド及びインクジェットプリントヘッド、パワー半導体、各種センサーや無線通信用アンテナ等の幅広い製品を開発・製造しており、これらの充実した製品ラインアップにより、多様な用途へグローバルに展開しています。
スマートフォン向けコンデンサや水晶部品、コネクタでは小型、高機能等のニーズを捉えた最先端分野への製品展開に注力することで、主にハイエンドのスマートフォン向けでは主要サプライヤーの一社となっています。特に、需要が拡大しているMLCCでは積極的な新製品の投入や生産能力の拡大により、シェア拡大に努めています。また、当社の子会社であるAVX Corporationは、タンタルコンデンサ市場において一般産業、自動車、通信インフラ等の幅広い分野へ展開する当業界のリーダーであると同時に、研究開発や積極的なM&Aにより、製品ラインアップ及び事業領域、並びにシェアの拡大を図っています。
また、バーコードラベル印字等に使用されるサーマルプリントヘッドや、捺染印刷等の産業向けで使用されるインクジェットプリントヘッドにおいて、当社は高いシェアを有しており、積極的な新製品の投入や用途拡大により、さらなるシェアの向上に努めています。
(d)コミュニケーション
当社は、主に国内向けにスマートフォンやフィーチャーフォンを供給しています。主な競合会社は米国、アジア、並びに国内携帯電話メーカーです。当社は、防水・高耐久性を備える等の差別化を図った製品展開に注力しています。特に国内向けでは簡単ケータイから高機能スマートフォンまで、多種の製品を展開しており、多様なユーザーニーズに対応しています。加えて、通信技術の応用展開により、車載やIoT向けに需要の拡大が見込まれる通信モジュールやIoT通信機器を展開し、事業領域の拡大を図っています。通信モジュール分野では、これまで培ってきた国内の大手キャリアとの関係を活かし、他社に先駆けて製品投入ができており、この点がさらなる技術の高度化への対応に向けての強みとなっています。
情報通信サービス事業は、主に国内で事業を展開しています。アプリケーションソフトウェアやセキュリティソフト等を展開するICT事業では、AI、IoTの普及に伴うユーザーのニーズに対応した製品の開発、供給を図っています。また、IoT社会での無線通信ネットワークとしてニーズが高まっているLPWA(Low Power Wide Area、低消費電力広域ネットワーク)ネットワーク「Sigfox」を日本で唯一展開できる事業者としてライセンスを獲得したことで、国内LPWA通信サービス分野では主要な一社となっています。
(e)ドキュメントソリューション
当セグメントでは、プリンター・複合機の製造・販売、及びドキュメントソリューションサービスをグローバルに展開しており、競合は主に日本や米国の大手ドキュメント機器会社です。
当社は、自社開発の長寿命感光体ドラム(アモルファスシリコンドラム及びPSLP(Positive Single Layer Photoconductor)ドラム)や低消費電力システムにより、環境に配慮し、かつ低ランニングコストで差別化を実現した製品を提供しています。また、ハイエンドからローエンドまで幅広く製品ラインアップを拡充し、顧客ニーズへの対応を進めています。同時に、基幹部品やトナーコンテナ等の製造ラインの自動化を進め、コスト競争力を高めています。
さらに、ドキュメントソリューション事業の拡大により一層の競争力の向上を図っています。クラウド環境やモバイル機器との連携等、ユーザーニーズに対応したさまざまなアプリケーションソフトウェアの搭載を可能にする当社独自の「HyPAS(Hybrid Platform for Advanced Solutions)」を効果的に活用し、顧客毎の最適なドキュメント環境を提供するMDS(Managed Document Services)ビジネスの拡大を進めています。また、M&AによりECM(Enterprise Contents Management)事業やドキュメントBPO(Business Process Outsourcing)事業を手掛ける企業を加えたことで、ドキュメントソリューション事業の顧客への提供価値を一層高めています。
(f)生活・環境
ソーラーエネルギー事業においては、多くの競合会社が存在し、価格競争は厳しさを増しているものの、業界の先駆者として40年以上に亘る事業活動から蓄積した技術により、高い変換効率と長期信頼性を実現した製品が当社の強みとなっています。当社は多結晶シリコン太陽電池ではシリコンインゴットからモジュールまでの一貫生産体制を有し、各工程での徹底した品質管理と原価低減を通じ、高い信頼性の実現と競争力の強化に努めています。さらに、システム設計、施工・メンテナンスまで提供することで、公共・産業用市場で国内トップクラスの導入実績を有しています。当社は、今後の拡大が見込まれる自家消費需要を捉えるため、グループの経営資源やノウハウを活用し、蓄電池やEMS(Energy Management System)等の開発強化、次世代エネルギーマネジメントに関する実証実験への参画等により、エネルギーソリューション事業の展開を積極的に進めています。また、長期間にわたるアフターサービスやメンテナンスの提供を可能とする強固な財務基盤を有している点も当社の優位性となっています。
医療機器事業では、人工関節やデンタルインプラントが主要製品であり、主に国内市場で展開しており、国内メーカーとしてはトップクラスの競争力を有しています。人工関節においては、生体親和性が高いというファインセラミックスの特性を活かし、かつ、長寿命化や抗菌性を高めた製品等の展開により、競争力の一層の強化に努めています。また、M&Aを通じた米国市場への展開により、事業規模のさらなる拡大を図っています。
当社は、各事業において上記の強みを活用するとともに、さらなる事業強化に向けてグループ内シナジーの一層の追求を図っています。特に、生産性の向上に向けてAIやロボットの活用を促進しています。また、M&Aや協業等、外部経営資源の積極的な活用により、競争力の強化に努めています。
d.主要市場の動向
当社は、更なる成長に向けて、「情報通信市場」「自動車関連市場」「環境・エネルギー市場」「医療・ヘルスケア市場」の重点市場を中心に売上拡大に努めています。
「情報通信市場」では、2018年はスマートフォンの伸び悩みにより、搭載される各種部品の需要は、MLCC等の一部製品を除き低調となりました。2019年についても台数成長への期待は大きくはないものの、スマートフォンの高機能化は継続することが見込まれるため、当社は一層の高付加価値製品の販売増を図ります。スマートフォン以外では、AI、IoTの普及拡大や、5Gサービスの開始を見据え、高速対応を含めた無線通信ニーズの増加が見込まれることから、光通信やLPWA等、様々な通信インフラ向けに当社部品や、これらの通信インフラを活用したシステム、サービスの事業機会の増加が見込まれます。
「自動車関連市場」については、2019年の自動車販売台数は堅調に推移し、自動運転や安全性、環境性向上のニーズは引き続き高まるものと予想されます。これに伴い、当社が展開するカメラモジュール、通信モジュール、各種電子部品、LEDヘッドライト用部品等の需要は引き続き拡大することが見込まれます。
「環境・エネルギー市場」においては、当社ソーラーエネルギー事業の主要市場である国内市場は、電力固定価格買取制度の買取価格低下等の影響を受け、伸び悩むものと予想しています。一方、RE100を宣言する企業の増加にみられるように、再生可能エネルギーの電力の自家消費化の動きは、今後一層活発化するものと見込まれ、蓄電池やEMS等の当社の手掛けるこれら機器も中期的な拡大が見込まれます。さらに、クリーンエネルギー電源として普及拡大が見込まれるSOFC(Solid Oxide Fuel Cell、家庭用固体酸化物型燃料電池)については、当社は基幹部品に加え、燃料電池システムの展開を開始しており、中期的な成長製品として需要の拡大を見込んでいます。また、再生可能エネルギーを軸にした効率的なエネルギー利用に向けてバーチャルパワープラント(VPP)等のインフラ構築への動きもみられ、機器だけでなく各種システムやサービスまで含めたニーズの今後の拡大が予想されます。
「医療・ヘルスケア市場」における当社主要製品は人工関節製品です。国内の人工関節市場では国内メーカーでシェアNO.1であり、医療関係者より高い信頼を得ています。今後は、マーケットボリュームの大きい海外市場へ事業展開を進めます。さらに当社は、外部機関との連携による再生医療に関するプロジェクトへの参画や、デジタルヘルスケア分野等での将来の新規事業の構築に努めています。