有価証券報告書-第72期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/19 15:34
【資料】
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【項目】
156項目
文中の将来に関する事項は、当社が当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1)経営の基本方針
当社は、「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」という経営理念の追求のため、「人間として何が正しいのか」を判断基準とした企業哲学である「京セラフィロソフィ」と、独自の経営管理システムである「アメーバ経営」の実践を通じて、企業価値向上を目指します。
(2)目標とする経営指標
当社は、企業価値向上に向けて、ROEの改善を主要経営課題と位置づけ、2028年3月期(2027年4月1日から2028年3月31日まで)には5.0%以上、2031年3月期(2030年4月1日から2031年3月31日まで)には8.0%以上、また、将来的には10.0%以上の達成を図ります。併せて、時価総額のさらなる増大を目指してまいります。
(3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上の課題
生成AIの普及により拡大を続けるAI関連市場においては、ロボティクスや社会インフラ等の新たなアプリケーションへの展開が見込まれており、更なる半導体の高性能化や低消費電力化が求められています。
当社はこれらの市場動向を事業機会として捉え、ファインセラミックスを中心とする当社のコア技術の一層の融合及び活用を図るとともに、顧客と社会の課題解決に貢献するソリューションの創出を進めます。
また、重点領域へ注力するためには、継続的な事業ポートフォリオの適正化が必要不可欠となることから、事業評価指標として新たにROIC(投下資本利益率)を導入し、収益性及び資本効率の改善を進め、企業価値の向上を目指します。
当社が優先的に対処すべき事業上の課題は次のとおりです。
a. 事業ポートフォリオマネジメントの強化
当社は、多彩な技術や強固な顧客基盤、グローバル体制、資本力等の強みを有しています。これらの経営資源を半導体関連市場等の重点領域に結集することで事業成長を加速し、企業価値向上を目指します。そのため当社は、翌連結会計年度より、従来のアメーバ経営に基づく採算管理に加え、将来性・持続性・事業競争力・市場魅力度等の定性評価及びROICを基準とする判断を基に、成長・注力領域の設定や事業ポートフォリオの評価、戦略立案を実施することとしました。合わせて、経営戦略の立案と着実な実行を管理・サポートする組織として本年4月に経営企画室を新設しました。
また、当社は部品事業(コアコンポーネントセグメント及び電子部品セグメント)を中長期的な成長牽引役、ソリューション事業を継続的な安定利益を創出する事業と位置づけ、セグメント毎の特性に応じたポートフォリオの再構築を進めてまいります。
部品事業は、祖業のファインセラミック分野で培った技術力と強固な顧客基盤を活用し、主に先端半導体やモビリティ市場でのシェア拡大と収益性向上に向けて、顧客の課題解決に貢献する高付加価値カスタム製品やソリューションの提供に適した事業ポートフォリオへの進化を図ります。
ソリューション事業は、多様な製品とサービスを活かしたイノベーションの創出と、「顧客との価値共創」を重視した事業ポートフォリオへの転換を目指し、高品質・高性能を追求した「モノづくり」に、顧客の課題解決に貢献する「コト」を加えた「モノ×コト売り」中心の事業への進化を図ります。
b. 資本政策の推進
当社は、企業価値向上を目的として資本構成の最適化を追求してまいります。資本効率の向上に向けては政策保有株式の縮減を進めるとともに、株式売却により得られる資金を設備投資等の事業投資や株主還元に活用してまいります。
(a)政策保有株式の縮減
当社が保有するKDDI㈱の株式について、当連結会計年度と翌連結会計年度で合計約5,000億円を売却するとともに、政策保有株式の純資産比率を、2031年3月期末を目途に20%未満に縮減する計画です。当連結会計年度には、KDDI㈱による自己株式の公開買付けに応募し、約108百万株(約2,500億円)についてKDDI㈱による買い付けが実施されました。その結果、2026年3月末時点の政策保有株式の純資産比率は、48.3%となりました。当社は、翌連結会計年度以降も継続的に政策保有株式の縮減を進めてまいります。なお、当社は翌連結会計年度においても、KDDI㈱による自己株式の公開買付けに応募し、その結果、約54百万株(約1,248億円)について買い付けられることとなりました。
(b)株主還元の充実化
当社は、より安定的・継続的な配当を実施するため、翌連結会計年度以降はDOE(株主資本*に対する配当金の比率)を配当指標に用いるとともに、1株当たり配当金を維持もしくは増額する累進配当を採用します。あわせて自己株式の取得を適宜実施することで、今後の株主資本の適正化を推進します。
* DOEの基準となる「株主資本」は、「親会社の所有者に帰属する持分」から保有株式の時価や為替の影響による変動の大きい「その他の資本の構成要素」を除外した金額を用います。
詳細については以下をご参照ください。
2026年4月30日開示「剰余金の配当及び配当方針の変更に関するお知らせ」
https://www.kyocera.co.jp/ir/news/pdf/FY26_4Q_haitou.pdf
当社は、2025年5月14日開催の取締役会において、資本構成の適正化と株主還元の充実を目的に、総額2,000億円を上限とする自己株式の取得を行うことについて決議し、2025年5月15日から2026年3月12日(約定ベース)の期間において、東京証券取引所における市場買付けにより、約91百万株(2,000億円)の自己株式を取得しました。
また、2026年4月30日開催の取締役会においても、総額2,500億円を上限とする自己株式の取得を行うことについて決議しました。
詳細については以下をご参照ください。
2026年4月30日開示「自己株式の取得に関するお知らせ」
https://www.kyocera.co.jp/ir/news/pdf/FY26_4Q_jikokabu.pdf
なお、2029年3月期(2028年4月1日から2029年3月31日まで)以降もROE向上に向けた成長投資への適切な配分も考慮した上で自己株式を取得する予定です。
(c)自己株式の消却
当社は、当連結会計年度における総額2,000億円の自己株式の取得により、発行済株式総数に対する自己株式の比率が増加したため、翌連結会計年度に当社において適正と考える保有水準までの消却を実施しました。
詳細については以下をご参照ください。
2026年4月30日開示「自己株式の消却に関するお知らせ」
https://www.kyocera.co.jp/ir/news/pdf/FY26_4Q_shoukyaku.pdf
c. コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を果たすため各種施策に取り組んでいますが、経営の重要な基盤であるコーポレート・ガバナンスについても、取締役会や指名報酬委員会の多様性の追求や実効性の向上、役員報酬体系の見直し等について継続検討し、強化を図ってまいります。
監査等委員会設置会社への移行及び取締役会のモニタリングボード化*
(2026年6月25日開催 第72期定時株主総会付議予定)
当社は、取締役会の監督機能の強化ならびに審議の充実を図るべく、2026年2月2日開催の取締役会において、監査等委員会設置会社への移行を2026年6月25日開催予定の第72期定時株主総会に付議することを決議しました。
また、移行後の取締役会は、独立社外取締役が過半数となるモニタリングボードとなります。
* 第72期定時株主総会で関連議案が承認可決された場合
詳細については以下をご参照ください。
2026年2月2日開示 「監査等委員会設置会社への移行に関するお知らせ」
https://www.kyocera.co.jp/ir/news/pdf/FY26_3Q_transition.pdf
2026年2月3日開示 「経営改革プロジェクト進捗報告」P.28-31
https://www.kyocera.co.jp/ir/library/pdf/presentation/FY26_3Q_p_ProgressUpdate.pdf

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