訂正有価証券報告書-第83期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、経営の透明性、健全性及び効率性を確保し、ステークホルダーの期待に応え、企業価値を増大させることがコーポレート・ガバナンスの基本であり、経営の最重要課題の一つであると認識しております。このため、経営の監督機能と業務執行機能が、各々有効に機能し、かつ両者のバランスのとれた組織体制を構築することが必要であると考えております。また、タイムリーで質の高い情報開示を行うことがコーポレート・ガバナンスの充実に資するものと考え、決算内容にとどまらず、定期的に個別事業の内容や中期経営計画の開示を行っております。コンプライアンスについては、コーポレート・ガバナンスの根幹であるとの認識のもと、単に法令や社内ルールの遵守にとどまらず、社会倫理及び道徳を尊び、社会の一員であることを自覚した企業行動をとることとしております。当社は、上記の内容を具体化した「日立金属グループ行動規範」を制定し、役員及び従業員がとるべき行動の具体的な基準としております。
②企業統治の体制の概要等
当社は、指名委員会等設置会社の機関構成をとっております。これは、この体制が事業再編や戦略投資等全社経営に関わる施策の大胆かつ迅速な実行に資するものであり、さらに、指名、監査、報酬の各委員会及び取締役会において、社会一般の規範に精通し、より広い視野に立ち、かつ豊富な経験と高度な知識を持った社外取締役により意思決定機能及び監督機能を強化することが、経営の透明性、健全性及び効率性の向上に有効であると判断したものであります。この体制の下で取締役6名(うち社外取締役3名)を選任し、会社法の規定に基づき取締役会、指名委員会、監査委員会及び報酬委員会を設置しております。また、取締役会及び各委員会の職務の執行を補助するため取締役会事務局を設置し、取締役会及び委員会の担当者を置いております。なお、各機関の目的、権限及び構成員の氏名等は次のとおりです。
a.取締役会は、当社の業務執行の決定並びに取締役及び執行役の職務執行の監督を目的とし、法令で定める事項のほか、当社定款及び取締役会規則に定める事項について決定する権限を有しております。なお、当社取締役会は、以下の取締役6名(うち3名は社外取締役)で構成されております。
b.指名委員会は、株主総会に提出する取締役の選任及び解任に関する議案の内容の決定を目的とし、当該決定に係る権限のほか、指名委員のうち、取締役会を招集することができる者の指名、指名委員会の職務の執行の状況を取締役会に報告する指名委員の指名等の権限を有しております。なお、当社指名委員会は、以下の取締役4名(うち3名は社外取締役)の委員で構成されております。
c.監査委員会は、取締役及び執行役の職務の執行の監査及び株主総会に提出する会計監査人の選任及び解任並びに会計監査人を再任しないことに関する議案の内容の決定等に関する決議を行い、当社の業務が適法かつ妥当に運営されることを目的とし、当該決議に係る権限のほか、会計監査人の解任又は不再任の決定の方針の決定、監査委員のうち取締役会を招集することができる者の指名等の権限を有しております。また、監査委員会は会社法第405条に基づき当社又は子会社の職務執行に関する事項又は事業の報告を求め、当社又は子会社の業務及び財産の状況を調査することができる監査委員を選定する権限を有しております。なお、当社監査委員会は、以下の取締役4名(うち3名は社外取締役)の委員で構成されております。
d.報酬委員会は、取締役及び執行役に係る個人別の報酬の内容を決定することを目的とし、当該決定に係る権限のほか、取締役及び執行役が受ける個人別の報酬の内容の決定に関する方針の決定、報酬委員のうち、取締役会を招集することができる者の指名、報酬委員会の職務の執行の状況を取締役会に報告する報酬委員の指名等の権限を有しております。なお、当社報酬委員会は、以下の取締役4名(うち3名は社外取締役)の委員で構成されております。
e.業務執行については、取締役会から執行役に対し業務の決定権限を大幅に委譲することによって意思決定の迅速化を図っております。当社は、執行役会長の業務の決定及び執行が法令及び定款に適合し、かつ効率的に行われることを確保するために、経営会議を設置しており、取締役会から執行役会長に委任された業務の決定に関する重要事項は。経営会議で審議を行ったうえで、執行役会長が決定しております。当社経営会議は、以下の執行役会長 兼 執行役社長、管理管掌及び営業管掌の執行役並びに事業本部長で構成されており、議長である執行役会長 兼 執行役社長が必要に応じてその他の出席者を指名します。
なお、当社は、2020年4月27日付「当社及び子会社の一部製品における検査成績書への不適切な数値の記載等について」において、当社及び子会社で製造する特殊鋼製品並びに磁性材料製品(フェライト磁石及び希土類磁石)の一部に、お客さまに提出する検査成績書に不適切な数値の記載が行われていた等の事実が判明したことを公表しました。当社では、モノづくりを行う企業として最も起こしてはならない品質に関わる不適切行為を発生させ、お客さまをはじめ関係各位に多大なるご迷惑をおかけすることになったことを重く受け止めております。当社では、2020年4月27日付で外部の専門家から構成される特別調査委員会を設置し、客観的な視点から事実関係・発生原因を調査いただくとともに、それと並行して社内対策本部が中心となり適切な品質保証体制の構築に取り組んでおります。また、組織・管理体制等経営のあらゆる面においてより一層の改革に取り組むとともに、本事案の事実関係及び発生原因の究明並びにこれを踏まえた対策の検討及び実行において客観性・公正性を担保する目的で、2020年5月末日をもって執行役社長を含む複数の執行役及び過去に執行役社長であった取締役1名が退任いたしました。さらに、2020年6月1日付で、意思決定の迅速化を図るために執行役会長が執行役社長を兼務することとした他、新たな執行役を加え、新しい経営体制に移行いたしました。この新しい経営体制のもと、公明正大に事業を行う会社に生まれ変わる意思をもって、事実関係・発生原因を徹底的に究明するとともに、経営のあらゆる面において改革に取り組んでまいります。
③企業統治に関するその他の事項
a.内部統制システムの整備の状況(含、当社の子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況)
当社は、会社法に定める内部統制システムに係る基本方針を取締役会で決議し、これを整備しております。その具体的な内容は、次のとおりであります。
当社は、上記の業務の適正を確保するための体制等(内部統制システム)の整備についての基本方針に基づき、業務の適正を確保するための体制を運用しております。しかしながら、当社及び子会社の一部製品について、お客さまに提出する検査成績書への不適切な数値の記載等が行われていた事実が判明し、2020年4月に当該事実を公表いたしました。これに伴い当社は、客観的な視点から事実関係・発生原因を調査するため、外部の専門家から構成される特別調査委員会を設置いたしました。これと並行して、社内対策本部が中心となり、有効な品質監査を担保するための組織の見直しや人手が介在するプロセスを排除し不正を発生させない検査システムの構築等に着手し、信頼回復に向けて適切な品質保証体制の構築に取り組んでおります。今後、同委員会の調査結果が提出されたときには、これを踏まえて、コンプライアンス及び品質保証体制の一層の強化等の再発防止策を実施してまいります。
b.コンプライアンス体制の整備の状況
当社は、コンプライアンスへの理解を深めるためCSRガイドブックを作成し、これを当社グループの全役員及び従業員に配布するとともに、講義形式やeラーニング形式による定期的なコンプライアンス教育をグループワイドで実施しております。また、毎年10月を企業倫理月間と定め、経営幹部を対象にした社外講師によるコンプライアンス講義をはじめとした、コンプライアンス意識の醸成のためのさまざまな行事を展開しております。
当事業年度は、CSRガイドブックを前事業年度に改定した「日立金属グループ行動規範」に準拠させるとともに現在の情勢に合致するように全面的に見直した新版を発行しました。また、コンプライアンスのさらなる徹底を図るための継続的な取り組みとして、コンプライアンス全般に関する意識や法令遵守についてチェックシートによる国内外従業員を対象とする自己点検を実施しております。
c.リスク管理体制の整備の状況
政治・経済・社会情勢の変化、為替変動、急速な技術革新、顧客ニーズの変化その他の事業リスクについて、各執行役が把握、分析及び対応策の検討を行うとともに、適宜、取締役会、監査委員会、経営会議その他の会議における議論を通じて、その見直しを図っております。また、当社グループの各拠点は、コンプライアンス、反社会的勢力、投資、財務、調達、環境、災害、品質、情報セキュリティ、輸出管理、法務等に係る顕在化したリスク情報を、各業務担当部門等と速やかに共有する体制を構築するとともに、コーポレートの各業務担当部門が、社内規則・ガイドライン等の制定、教育、啓発、事前チェック、業務監査等を実施し、社内の関係業務担当部門と連携することによって、リスクの回避、予防及び管理を行っております。さらに、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)については、この策定のみならず事業構造やリスクの変化に合わせて定期的・継続的にBCPを改善するBCM(Business Continuity Management:事業継続管理)を実践しております。
当事業年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を目的として在宅勤務の実行のためのテレワーク環境の整備・充実などの諸対策に取り組んでおります。また、災害発生時における安否確認システムの応答訓練を継続的に実施し、大型台風などの災害時に活用しております。
④責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項及び定款第24条の規定に基づき、取締役である西家憲一、上野山実、岡俊子、福尾幸一及び森田守の各氏との間で、会社法第423条第1項に定める損害賠償責任を限定する契約をそれぞれ締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、1,200万円又は法令が規定する額のいずれか高い額としております。
⑤取締役の定数及び選解任の決議要件
当社は、取締役の定数を10名以内とする旨、取締役の選任決議については、累積投票によらず、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款に定めております。
⑥取締役会で決議可能な株主総会決議事項及び取締役会決議事項を株主総会では決議できないことを定款で定めた
事項
当社は、剰余金の配当等の会社法第459条第1項各号に掲げる事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議によって定めることを定款に定めております。これは、剰余金の配当等を機動的に行うためであります。また、取締役会の決議によって、会社法第423条第1項の取締役(取締役であった者を含みます。)及び執行役(執行役であった者を含みます。)の責任を法令の限度において免除することができる旨を定款に定めております。これは、取締役及び執行役が職務の遂行に当たり期待されている役割を十分に発揮することができるようにするためであります。なお、2003年6月に委員会等設置会社に移行する前の旧商法に基づく取締役及び監査役の責任についても、同様の理由から、取締役会の決議によって、法令の限度において免除することができる旨規定されていたため、定款において経過措置として規定を設けております。
⑦株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議については、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、当該決議を機動的に行えるようにすることを目的とするものであります。
⑧当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、開発型企業として、継続的に基盤技術の高度化を図り、新技術に挑戦することによって新製品及び新事業を創出し、新たな価値を社会に提供し続けることを事業活動の基本としております。これを推進するため、株式会社日立製作所を親会社とする日立グループの一員として、同社との関係において事業運営及び取引では自律性を維持しつつ、研究開発協力等を通じて同グループ各社と緊密な協力関係を保ち、その経営資源を有効に活用することで、高品質の製品及びサービスの提供を図ることとしております。また、当社は、上場会社として、常に株主、投資家及び株式市場からの期待及び評価を認識し、情報の適時かつ適切な開示に努めるとともに、持続的成長の実現に資する経営計画の策定、企業統治の強化等を通じて、合理的で緊張感のある経営を確保することが重要であると認識しております。これらにより、当社は、企業価値の向上及び親会社のみならず広く株主全般に提供される価値の最大化を図ってまいります。
⦅コーポレート・ガバナンス体制の模式図⦆

①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、経営の透明性、健全性及び効率性を確保し、ステークホルダーの期待に応え、企業価値を増大させることがコーポレート・ガバナンスの基本であり、経営の最重要課題の一つであると認識しております。このため、経営の監督機能と業務執行機能が、各々有効に機能し、かつ両者のバランスのとれた組織体制を構築することが必要であると考えております。また、タイムリーで質の高い情報開示を行うことがコーポレート・ガバナンスの充実に資するものと考え、決算内容にとどまらず、定期的に個別事業の内容や中期経営計画の開示を行っております。コンプライアンスについては、コーポレート・ガバナンスの根幹であるとの認識のもと、単に法令や社内ルールの遵守にとどまらず、社会倫理及び道徳を尊び、社会の一員であることを自覚した企業行動をとることとしております。当社は、上記の内容を具体化した「日立金属グループ行動規範」を制定し、役員及び従業員がとるべき行動の具体的な基準としております。
②企業統治の体制の概要等
当社は、指名委員会等設置会社の機関構成をとっております。これは、この体制が事業再編や戦略投資等全社経営に関わる施策の大胆かつ迅速な実行に資するものであり、さらに、指名、監査、報酬の各委員会及び取締役会において、社会一般の規範に精通し、より広い視野に立ち、かつ豊富な経験と高度な知識を持った社外取締役により意思決定機能及び監督機能を強化することが、経営の透明性、健全性及び効率性の向上に有効であると判断したものであります。この体制の下で取締役6名(うち社外取締役3名)を選任し、会社法の規定に基づき取締役会、指名委員会、監査委員会及び報酬委員会を設置しております。また、取締役会及び各委員会の職務の執行を補助するため取締役会事務局を設置し、取締役会及び委員会の担当者を置いております。なお、各機関の目的、権限及び構成員の氏名等は次のとおりです。
a.取締役会は、当社の業務執行の決定並びに取締役及び執行役の職務執行の監督を目的とし、法令で定める事項のほか、当社定款及び取締役会規則に定める事項について決定する権限を有しております。なお、当社取締役会は、以下の取締役6名(うち3名は社外取締役)で構成されております。
| 取締役 | 西家 憲一 | (議長) | 取締役 | 西山 光秋 |
| 取締役 | 上野山 実 | (社外) | 取締役 | 森田 守 |
| 取締役 | 岡 俊子 | (社外) | ||
| 取締役 | 福尾 幸一 | (社外) |
b.指名委員会は、株主総会に提出する取締役の選任及び解任に関する議案の内容の決定を目的とし、当該決定に係る権限のほか、指名委員のうち、取締役会を招集することができる者の指名、指名委員会の職務の執行の状況を取締役会に報告する指名委員の指名等の権限を有しております。なお、当社指名委員会は、以下の取締役4名(うち3名は社外取締役)の委員で構成されております。
| 取締役 | 福尾 幸一 | (議長・社外) |
| 取締役 | 上野山 実 | (社外) |
| 取締役 | 岡 俊子 | (社外) |
| 取締役 | 西山 光秋 |
c.監査委員会は、取締役及び執行役の職務の執行の監査及び株主総会に提出する会計監査人の選任及び解任並びに会計監査人を再任しないことに関する議案の内容の決定等に関する決議を行い、当社の業務が適法かつ妥当に運営されることを目的とし、当該決議に係る権限のほか、会計監査人の解任又は不再任の決定の方針の決定、監査委員のうち取締役会を招集することができる者の指名等の権限を有しております。また、監査委員会は会社法第405条に基づき当社又は子会社の職務執行に関する事項又は事業の報告を求め、当社又は子会社の業務及び財産の状況を調査することができる監査委員を選定する権限を有しております。なお、当社監査委員会は、以下の取締役4名(うち3名は社外取締役)の委員で構成されております。
| 取締役 | 上野山 実 | (議長・社外) |
| 取締役 | 岡 俊子 | (社外) |
| 取締役 | 福尾 幸一 | (社外) |
| 取締役 | 西家 憲一 |
d.報酬委員会は、取締役及び執行役に係る個人別の報酬の内容を決定することを目的とし、当該決定に係る権限のほか、取締役及び執行役が受ける個人別の報酬の内容の決定に関する方針の決定、報酬委員のうち、取締役会を招集することができる者の指名、報酬委員会の職務の執行の状況を取締役会に報告する報酬委員の指名等の権限を有しております。なお、当社報酬委員会は、以下の取締役4名(うち3名は社外取締役)の委員で構成されております。
| 取締役 | 西山 光秋 | (議長) |
| 取締役 | 上野山 実 | (社外) |
| 取締役 | 岡 俊子 | (社外) |
| 取締役 | 福尾 幸一 | (社外) |
e.業務執行については、取締役会から執行役に対し業務の決定権限を大幅に委譲することによって意思決定の迅速化を図っております。当社は、執行役会長の業務の決定及び執行が法令及び定款に適合し、かつ効率的に行われることを確保するために、経営会議を設置しており、取締役会から執行役会長に委任された業務の決定に関する重要事項は。経営会議で審議を行ったうえで、執行役会長が決定しております。当社経営会議は、以下の執行役会長 兼 執行役社長、管理管掌及び営業管掌の執行役並びに事業本部長で構成されており、議長である執行役会長 兼 執行役社長が必要に応じてその他の出席者を指名します。
| 代表執行役 執行役会長 兼 執行役社長 | 西山 光秋 | (議長) |
| 代表執行役 執行役常務 | 西岡 宏明 | |
| 執行役常務 | 田宮 直彦 | |
| 執行役常務 | 村上 和也 | |
| 執行役 | 會田 亮一 | |
| 執行役 | 増田 久己 | |
| 執行役 | 山本 徹 |
なお、当社は、2020年4月27日付「当社及び子会社の一部製品における検査成績書への不適切な数値の記載等について」において、当社及び子会社で製造する特殊鋼製品並びに磁性材料製品(フェライト磁石及び希土類磁石)の一部に、お客さまに提出する検査成績書に不適切な数値の記載が行われていた等の事実が判明したことを公表しました。当社では、モノづくりを行う企業として最も起こしてはならない品質に関わる不適切行為を発生させ、お客さまをはじめ関係各位に多大なるご迷惑をおかけすることになったことを重く受け止めております。当社では、2020年4月27日付で外部の専門家から構成される特別調査委員会を設置し、客観的な視点から事実関係・発生原因を調査いただくとともに、それと並行して社内対策本部が中心となり適切な品質保証体制の構築に取り組んでおります。また、組織・管理体制等経営のあらゆる面においてより一層の改革に取り組むとともに、本事案の事実関係及び発生原因の究明並びにこれを踏まえた対策の検討及び実行において客観性・公正性を担保する目的で、2020年5月末日をもって執行役社長を含む複数の執行役及び過去に執行役社長であった取締役1名が退任いたしました。さらに、2020年6月1日付で、意思決定の迅速化を図るために執行役会長が執行役社長を兼務することとした他、新たな執行役を加え、新しい経営体制に移行いたしました。この新しい経営体制のもと、公明正大に事業を行う会社に生まれ変わる意思をもって、事実関係・発生原因を徹底的に究明するとともに、経営のあらゆる面において改革に取り組んでまいります。
③企業統治に関するその他の事項
a.内部統制システムの整備の状況(含、当社の子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況)
当社は、会社法に定める内部統制システムに係る基本方針を取締役会で決議し、これを整備しております。その具体的な内容は、次のとおりであります。
| (1)当社の監査委員会の職務の執行のため必要なものとして法務省令で定める事項 | |
| ① 当社の監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に関する事項 | 1)監査委員会は、必要に応じ、常勤の監査委員を選定する。 2)取締役会は、必要に応じ、監査委員会の職務を補助する取締役として、執行役を兼務しない取締役を置く。 3)監査委員会の職務を補助するため、取締役会事務局に監査委員会担当者を置く。 4)監査委員会は、監査を行うために必要があるときは、執行役が所管する内部監査部門に対し、監査委員会の職務の執行を補助させることができる。 |
| ② 上記①の取締役及び使用人の執行役からの独立性並びに当社の監査委員会の当該取締役及び使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項 | 1)取締役会事務局の監査委員会担当者は、他の業務執行部門の職位を兼任しない。監査委員会担当者の任免及び懲戒は、監査委員会又は監査委員会が選定した監査委員(以下「選定監査委員」という。)の同意を得て、執行役が行う。また、監査委員会担当者の人事評価及び査定は、監査委員会又は選定監査委員の意見を聴取のうえ、執行役が行う。 2)内部監査部門長の任免及び懲戒並びに人事評価及び査定は、執行役が行うが、あらかじめ、その理由を監査委員会又は選定監査委員に説明しなければならない。 3)監査委員会の職務を補助する者が補助を行うに当たっては、執行役の指揮命令を受けない。 |
| ③ 当社の監査委員会への報告に関する体制及び報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制 | 1)執行役は、次に掲げる文書を監査委員会に提出する。 経営会議資料、執行役の決裁書類、中期経営計画及び予算審議資料、月次及び四半期の決算書類、内部監査部門の業務監査報告書 2)当社の内部監査部門は、当社及び子会社(外国の事業体も含む。以下同じ。)における業務運営の監査を行い、その結果を監査委員会又は選定監査委員に報告する。 3)執行役は、当社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見したときは、直ちに当該事実を監査委員に報告する。 4)当社の執行役及び使用人、並びに子会社の取締役、監査役及び使用人から監査委員会への報告は、選定監査委員への報告をもって行う。 5)当社は、当社及び子会社の業務に従事する者が、当社及び子会社の業務における法令等に対する違反行為又は不適切な行為に係る事実(以下「違法行為等」という。)を発見したときに、当社の通報窓口に報告することができる制度(以下「コンプライアンス・ホットライン」という。)を整備する。通報窓口の責任者は、違法行為等の報告を受けたときは、速やかに、選定監査委員に報告するものとする。また、監査委員会に対し、直接、発見した違法行為等を報告することができる制度を整備する。当社は、これらの制度に基づき違法行為等の報告をした者が、報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないよう徹底する。 |
| ④ 当社の監査委員の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項 | 監査委員の職務の執行について生ずる費用の支払いその他の事務は取締役会事 務局が担当し、監査委員の職務の執行に必要でないと明らかに認められる場合 を除き、速やかにその費用又は債務を処理する。 |
| ⑤ その他当社の監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制 | 1)選定監査委員は、内部監査部門長が翌事業年度に係る監査計画を策定する場合、当該監査計画の内容について意見を述べることができる。内部監査部門長は、策定した監査計画を監査委員会に報告しなければならない。 2)監査委員会又は選定監査委員は、会計監査人、執行役、内部監査部門長及び業務執行部門の責任者と意見交換を行う。 |
| (2)当社の執行役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制 |
| 1)当社は、当社及び子会社の業務の運営において、法令及び定款の遵守並びに社会倫理の尊重を図るため、行動の指針を定め、周知する。 2)当社の執行役は、経営会議を組織して、当社、又は当社及び子会社から成る企業集団(以下「日立金属グループ」という。)に影響を及ぼす当社又は子会社の重要な経営事項について審議し、又は報告を受ける。 3)当社は、コンプライアンス・ホットラインを整備する。コンプライアンス・ホットラインの担当部門は、違法行為等の報告を受けたときは、報告内容に係る事実関係を調査し、必要に応じて、当社の執行役に対して是正措置の検討を要請するほか、再発防止のために適切な措置をとるものとする。 4)日立金属グループにおいては、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力に対して、毅然とした態度で臨み、一切の関係を遮断することを方針とする。当該方針の実効性を確保するため、担当部門を置き、反社会的勢力に係る情報の管理、取引の遮断その他の対応に関する制度を整備するとともに、警察等外部専門機関との緊密な連携に努めるものとする。 |
| (3)その他当社の業務と当社並びに当社の親会社及び子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するための当社における体制の整備 | |
| ① 当社の執行役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制 | 1)経営会議資料、決裁書類その他の執行役の職務の執行に係る文書は、文書の保存及び管理に係る社内規則に基づき、各業務執行部門において保存及び管理する。 2)選定監査委員は、各業務執行部門において保存及び管理する執行役の職務の執行に係る文書を閲覧、謄写又は複写することができる。 |
| ② 当社及び子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制 | 1)当社は、日立金属グループにおけるコンプライアンス及びリスク管理の最高責任者として日立金属グループリスクマネジメント責任者を置く。 2)当社の執行役は、コンプライアンス、反社会的勢力、投資、財務、調達、環境、災害、品質、情報管理、輸出管理、法務等に係る損失の危険について、各業務執行部門を指揮し、必要に応じて社内規則、ガイドライン等を制定し、マニュアルの作成及び配付、教育並びに業務監査を行い、当社の損失の危険を回避もしくは予防し、又は管理する。当社は、これらの規則等を子会社に提供し、その規模等に応じて当社に準じた規則等の整備を行わせる。 3)当社の執行役は、当社及び子会社において現実化した損失の危険の報告を受け、迅速に対応するための組織を置く。 4)当社の執行役は、当社及び子会社において新たに生じた損失の危険に対応するため、必要な場合は、関係業務執行部門に示達するとともに、速やかに対応責任者を定める。 5)当社の執行役は、当社及び子会社において損失の危険が現実化した場合には、速やかに監査委員会に報告する。 |
| ③ 当社の執行役及び子会社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制 | ――――(2)2)に加え、以下に掲げる体制を整備する。 1)当社は、日立金属グループの連結企業価値の最大化を目的として、連結経営の基本方針を定める。 2)当社の取締役会は、当社の業務を戦略的かつ計画的に運営することで市場競争力を強化し、企業価値を高めるため、中期経営計画及び予算を決定し、業績を管理する。執行役は、当該管理の実効性を確保するため、予算及び業績の管理制度を整備する。当社は、連結中期経営計画及び連結予算を策定するに当たり、子会社と相互に情報を共有し、各会社のみならず日立金属グループ全体で最適な戦略の構築を図るとともに、連結業績を管理する。 3)当社の執行役は、各業務執行部門の責任者の権限及び責任を明確にし、意思決定及び職務の執行に係る手続を統制するための社内規則を整備する。 4)当社は、親会社及び子会社とともに財務報告に反映されるべき事項全般につき文書化された業務プロセスの着実な実行と検証を行う。 5)当社は、子会社の管理を担当する部門を定め、諸施策の周知、情報の収集、子会社の業務運営の支援等を行う。 |
| ④ 当社の使用人並びに子会社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制 | ――――(2)1)、3)及び4)並びに(3)②1)に加え、以下に掲げる体制を整備する。 当社の執行役は、内部監査部門を置き、当社及び子会社に対する業務運営の監査を行わせる。また、当社は、親会社の内部監査部門が、当該親会社及びその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するために、当社及び当社子会社の業務に係る業務運営の監査を行うときには、これに協力する。当社は、これらの監査の結果を検討して、業務の運営を改善する。 |
| ⑤ 子会社の取締役の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制 | ――――(2)2)及び(3)③5)に加え、以下に掲げる体制を整備する。 当社は、必要に応じて子会社に取締役及び監査役を派遣する。当該取締役及び監査役は、当社の執行役又は選定監査委員の求めがあった場合には、その職務の執行の状況を報告する。 |
| ⑥ その他当社の業務と当社並びに当社の親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制 | 1)当社は、業務の運営及び取引では、親会社からの自律性を保つことを方針とする。親会社と親会社以外の株主の利益が実質的に相反するおそれのある親会社との取引その他の施策を行うに当たっては、必ず取締役会に付議のうえ、これを決定する。 2)当社は、親会社及び子会社との取引を市価を基準として公正に行うことを方針とする。 3)子会社の業務の適正を確保するため、当社における体制を基本として、子会社に対してその規模等に応じた体制の整備を行わせる。 |
当社は、上記の業務の適正を確保するための体制等(内部統制システム)の整備についての基本方針に基づき、業務の適正を確保するための体制を運用しております。しかしながら、当社及び子会社の一部製品について、お客さまに提出する検査成績書への不適切な数値の記載等が行われていた事実が判明し、2020年4月に当該事実を公表いたしました。これに伴い当社は、客観的な視点から事実関係・発生原因を調査するため、外部の専門家から構成される特別調査委員会を設置いたしました。これと並行して、社内対策本部が中心となり、有効な品質監査を担保するための組織の見直しや人手が介在するプロセスを排除し不正を発生させない検査システムの構築等に着手し、信頼回復に向けて適切な品質保証体制の構築に取り組んでおります。今後、同委員会の調査結果が提出されたときには、これを踏まえて、コンプライアンス及び品質保証体制の一層の強化等の再発防止策を実施してまいります。
b.コンプライアンス体制の整備の状況
当社は、コンプライアンスへの理解を深めるためCSRガイドブックを作成し、これを当社グループの全役員及び従業員に配布するとともに、講義形式やeラーニング形式による定期的なコンプライアンス教育をグループワイドで実施しております。また、毎年10月を企業倫理月間と定め、経営幹部を対象にした社外講師によるコンプライアンス講義をはじめとした、コンプライアンス意識の醸成のためのさまざまな行事を展開しております。
当事業年度は、CSRガイドブックを前事業年度に改定した「日立金属グループ行動規範」に準拠させるとともに現在の情勢に合致するように全面的に見直した新版を発行しました。また、コンプライアンスのさらなる徹底を図るための継続的な取り組みとして、コンプライアンス全般に関する意識や法令遵守についてチェックシートによる国内外従業員を対象とする自己点検を実施しております。
c.リスク管理体制の整備の状況
政治・経済・社会情勢の変化、為替変動、急速な技術革新、顧客ニーズの変化その他の事業リスクについて、各執行役が把握、分析及び対応策の検討を行うとともに、適宜、取締役会、監査委員会、経営会議その他の会議における議論を通じて、その見直しを図っております。また、当社グループの各拠点は、コンプライアンス、反社会的勢力、投資、財務、調達、環境、災害、品質、情報セキュリティ、輸出管理、法務等に係る顕在化したリスク情報を、各業務担当部門等と速やかに共有する体制を構築するとともに、コーポレートの各業務担当部門が、社内規則・ガイドライン等の制定、教育、啓発、事前チェック、業務監査等を実施し、社内の関係業務担当部門と連携することによって、リスクの回避、予防及び管理を行っております。さらに、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)については、この策定のみならず事業構造やリスクの変化に合わせて定期的・継続的にBCPを改善するBCM(Business Continuity Management:事業継続管理)を実践しております。
当事業年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を目的として在宅勤務の実行のためのテレワーク環境の整備・充実などの諸対策に取り組んでおります。また、災害発生時における安否確認システムの応答訓練を継続的に実施し、大型台風などの災害時に活用しております。
④責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項及び定款第24条の規定に基づき、取締役である西家憲一、上野山実、岡俊子、福尾幸一及び森田守の各氏との間で、会社法第423条第1項に定める損害賠償責任を限定する契約をそれぞれ締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、1,200万円又は法令が規定する額のいずれか高い額としております。
⑤取締役の定数及び選解任の決議要件
当社は、取締役の定数を10名以内とする旨、取締役の選任決議については、累積投票によらず、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款に定めております。
⑥取締役会で決議可能な株主総会決議事項及び取締役会決議事項を株主総会では決議できないことを定款で定めた
事項
当社は、剰余金の配当等の会社法第459条第1項各号に掲げる事項については、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議によって定めることを定款に定めております。これは、剰余金の配当等を機動的に行うためであります。また、取締役会の決議によって、会社法第423条第1項の取締役(取締役であった者を含みます。)及び執行役(執行役であった者を含みます。)の責任を法令の限度において免除することができる旨を定款に定めております。これは、取締役及び執行役が職務の遂行に当たり期待されている役割を十分に発揮することができるようにするためであります。なお、2003年6月に委員会等設置会社に移行する前の旧商法に基づく取締役及び監査役の責任についても、同様の理由から、取締役会の決議によって、法令の限度において免除することができる旨規定されていたため、定款において経過措置として規定を設けております。
⑦株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議については、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、当該決議を機動的に行えるようにすることを目的とするものであります。
⑧当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、開発型企業として、継続的に基盤技術の高度化を図り、新技術に挑戦することによって新製品及び新事業を創出し、新たな価値を社会に提供し続けることを事業活動の基本としております。これを推進するため、株式会社日立製作所を親会社とする日立グループの一員として、同社との関係において事業運営及び取引では自律性を維持しつつ、研究開発協力等を通じて同グループ各社と緊密な協力関係を保ち、その経営資源を有効に活用することで、高品質の製品及びサービスの提供を図ることとしております。また、当社は、上場会社として、常に株主、投資家及び株式市場からの期待及び評価を認識し、情報の適時かつ適切な開示に努めるとともに、持続的成長の実現に資する経営計画の策定、企業統治の強化等を通じて、合理的で緊張感のある経営を確保することが重要であると認識しております。これらにより、当社は、企業価値の向上及び親会社のみならず広く株主全般に提供される価値の最大化を図ってまいります。
⦅コーポレート・ガバナンス体制の模式図⦆
