有価証券報告書-第86期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営方針について
当社グループは、パイプのリーディング・カンパニーとして、すぐれた製品を供給し顧客の信頼に応えることにより、社会に貢献することを使命としております。当社グループの経営の方向性として、株主重視の経営を推進し、企業価値の最大化に向けて取り組んでおります。そして、鋼管業界において、グローバルで質・量ともに世界でもトップと言える企業集団への成長発展を目指します。
当社は引き続き、国内の高い収益力を維持しつつ、海外を中心に将来の成長のために必要な投資を積極的に行い、この厳しい環境を克服し成長していくため、第5次中期経営計画の主要施策の実行をすすめてまいります。
第5次中期経営計画の内容は、以下のとおりとなっております。
第5次中期経営計画期間:2018年4月1日(2019年3月期) ~ 2021年3月31日(2021年3月期)
1.連結経営目標:当社実績および第5次中期経営計画の目標
2.第5次中期経営計画の主要施策と取り組み
1) 国内での取り組み
①高収益体質の維持、営業力の更なる強化
⇒東京工場 2号機製管機更新工事完了(2018年6月)
⇒丸一鋼販新潟営業所移転(2019年3月)
⇒東京工場スリッター更新(2019年5月)
⇒堺工場SR加熱機更新(2019年5月)
⇒鹿島特品工場拡縮管加工設備新設(2020年1月)
②人手不足時代への対応と生産性の向上
◎IoTやAIを活用した生産、事務の効率化
◎設備更新、採用方針や働き方の見直し
◎女性人材、外国人の活用
⇒本社を含めグループ4拠点を統合し、なんばスカイオ(大阪市中央区)に移転(2018年10月)
2) 海外での取り組み
①米国3社:新設/更新設備の活用、販売力の一層の強化による業容拡大
⇒Leavitt社 2インチミル更新工事完了(2018年7月)
⇒MOST社 2インチミル新工場建設完了(2018年11月)
⇒MAC社 2インチミル新設(2018年12月)
②SUNSCO(HCM)社:パイプを中心とした国内営業力の強化と設備稼働率/歩留りの改善による一層のコスト削減と黒字体質の定着
⇒NO,2冷間圧延機増設に着手(2019年4月)
③自動車/二輪車関連:各国での生産拡大に対応した設備投資の実施と営業力の強化
⇒フィリピンMPST社竣工式実施(2019年7月)
⇒インドKUMA社3拠点目となるGujarat工場新設完了(2020年2月)
④優秀な現地人材の確保と一層のレベルアップ。本社派遣者から現地人材への交代促進
⑤海外収益の配当/Royalty等での国内への利益還元強化
3) 国内外共通の取り組み
①労働時間及び人件費当たりの労働生産性の向上
②より一層の環境への配慮、エネルギー効率の向上、安全への対応強化
③国内外でのM&Aを含めた事業投資の積極的な検討
⇒コベルコ鋼管㈱の買収(2020年4月)
4) 株主重視政策及び社会貢献方針の堅持
①配当方針:「単体経常利益×(1-法人実効税率)×50%」の堅持
②配当実施後の単体純利益の0.5%程度の社会貢献支出の継続
③国内外での社会貢献の強化
◎国内:文化芸術、スポーツ、医療、教育、自然環境保護分野への貢献
◎新興国:貧困撲滅、健康医療、教育振興への貢献強化
(ベトナム:「アジア失明予防の会」への支援、インド:貧困地区の高校生への奨学金支給、ビジネス拡大による雇用の創出)
(2)経営環境及び対処すべき課題等について
今後の見通しにつきましては、新型コロナウィルス感染症の影響により厳しい状況が続くと見込まれます。感染症が日本を含む全世界経済へ悪影響と下振れリスクをもたらし、先行き不透明感が一段と高まっております。当社といたしましては、新型コロナウィルス感染症の拡大防止に努めながら、第5次中期経営計画の最終年度として主要施策の着実な実行の為、各地域での状況変化を的確に把握し、マイナス要因をミニマイズする迅速な対応を引き続き進めてまいります。なお、2021年3月期(2020年度)は、国内外共に新型コロナウィルス感染症の影響を大きく受ける見込みとなっており、セグメント別の経営環境及び対処すべき課題等については以下のとおりです。
(日本)
国内事業は2019年度下期から市況が盛り上がりに欠け、建設向け・自動車向け製品共に需要減が鮮明になっていた時期に新型コロナウィルス感染症による緊急事態宣言が発せられました。足元の状況は前年度比約15%程度の数量減となっており、このトレンドは2020年度を通じて続くと想定し、販売数量見込みは、上期前年同期比△15.0%、下期前年同期比△6.9%、通期前年度比△11.0%としております。一方販売価格は数量減により下落圧力がかかりますが、きめ細かい営業活動による販売価格維持に加えて、全社的なコストダウンを図りスプレッド維持に努めて参ります。また、新たに連結子会社となった、丸一ステンレス鋼管㈱(旧コベルコ鋼管㈱)は、半導体製造装置向けなどの需要が回復し、前年度対比増収増益を見込んでおり、精密細管での高い技術力を生かし新たな成長商品分野への進出を図って参ります。
設備関連では、顧客ニーズのある環境対応仕様のカラー鋼管製造設備の導入を、九州丸一鋼管㈱及び北海道丸一鋼管㈱で進めて参ります。
(北米)
米国MAC社、Leavitt社、MOST社は米国の安全保障上重要と位置付けられている鉄鋼業に属しており、ロックダウン環境下でも対象外として操業を続けておりましたが、4月以降は受注が落ち込み、4~9月の販売数量は3社合計で前年同期比△12%程度と予想しております。ただ、各社とも1~3月は前年同期比プラスで推移したことから、通期の販売数量は前年度比で△2%程度の落ち込みに止まるとしました。メキシコのMaruichimex社も1~3月は前年同期比数量増となったものの、4月13日以降カーメーカーに合わせて5月中旬まで操業停止としたため、4,5月の売上は大きく落ち込み、6月以降は当初計画比50%程度(前年同期比75%程度)と見込んでおります。北米3拠点ともに2インチラインを更新・増設済みであり、小径サイズの販売拡充など、需要の回復を期して対応を進めております。また、メキシコMaruichimex社では、自動車向け鋼管拡販に向けた切断体制強化など進めております。
(アジア)
ベトナムでは原則自宅待機の措置が執られておりましたが、感染防止措置を徹底すれば工場の操業は可能であるため、SUNSCO社・SUNSCO(HNI)社ともに操業を続け、足元では国内の移動制限は解除されております。SUNSCO(HNI)社は販売先の二輪メーカーの操業停止の影響から、年間販売数量は前年度比△13%程度落ち込むと予想しております。なお、SUNSCO社の冷間圧延能力不足の解消、コスト削減、品質向上などに向け第2冷間圧延機の設置工事は予定通り進めております。インドはロックダウンの影響でKUMA社の操業は5月中旬まで停止しており、解除後のカーメーカーの稼働状況が不透明ですが、現時点では前年度比△35%ダウンと見ております。KUMA社のGujarat第3工場は2月に完成しており、ロックダウン解除後に当面はパイプ切断工場として稼働する予定です。
当社グループは、パイプのリーディング・カンパニーとして、すぐれた製品を供給し顧客の信頼に応えることにより、社会に貢献することを使命としております。当社グループの経営の方向性として、株主重視の経営を推進し、企業価値の最大化に向けて取り組んでおります。そして、鋼管業界において、グローバルで質・量ともに世界でもトップと言える企業集団への成長発展を目指します。
当社は引き続き、国内の高い収益力を維持しつつ、海外を中心に将来の成長のために必要な投資を積極的に行い、この厳しい環境を克服し成長していくため、第5次中期経営計画の主要施策の実行をすすめてまいります。
第5次中期経営計画の内容は、以下のとおりとなっております。
第5次中期経営計画期間:2018年4月1日(2019年3月期) ~ 2021年3月31日(2021年3月期)
1.連結経営目標:当社実績および第5次中期経営計画の目標
| 2018年度実績 | 2019年度目標 | 2019年度実績 | 第5次中期経営計画 最終年度 2020年度目標 2018年3月9日発表 | 2020年度予想 2020年5月13日発表 | |
| 売上高(億円) | 1,674 | 1,700 | 1,549 | 1,750 | 1,605 |
| 営業利益(億円) | 192 | 196 | 147 | 240 | 153 |
| 営業利益率 | 11.5% | 11.5% | 9.5% | 13.7% | 9.5% |
| ROE | 5.5% | 5.5% | 2.4% | 6.5% | 4.0% |
| 株主還元率 | 50.7% | 50.0% | 129.6% | 50.0% | 50.6% |
| 社会への利益還元 | 2,500万円 | 3,000万円 | 3,800万円 | 3,000万円 (3年間平均) | 2,600百万円 |
2.第5次中期経営計画の主要施策と取り組み
1) 国内での取り組み
①高収益体質の維持、営業力の更なる強化
⇒東京工場 2号機製管機更新工事完了(2018年6月)
⇒丸一鋼販新潟営業所移転(2019年3月)
⇒東京工場スリッター更新(2019年5月)
⇒堺工場SR加熱機更新(2019年5月)
⇒鹿島特品工場拡縮管加工設備新設(2020年1月)
②人手不足時代への対応と生産性の向上
◎IoTやAIを活用した生産、事務の効率化
◎設備更新、採用方針や働き方の見直し
◎女性人材、外国人の活用
⇒本社を含めグループ4拠点を統合し、なんばスカイオ(大阪市中央区)に移転(2018年10月)
2) 海外での取り組み
①米国3社:新設/更新設備の活用、販売力の一層の強化による業容拡大
⇒Leavitt社 2インチミル更新工事完了(2018年7月)
⇒MOST社 2インチミル新工場建設完了(2018年11月)
⇒MAC社 2インチミル新設(2018年12月)
②SUNSCO(HCM)社:パイプを中心とした国内営業力の強化と設備稼働率/歩留りの改善による一層のコスト削減と黒字体質の定着
⇒NO,2冷間圧延機増設に着手(2019年4月)
③自動車/二輪車関連:各国での生産拡大に対応した設備投資の実施と営業力の強化
⇒フィリピンMPST社竣工式実施(2019年7月)
⇒インドKUMA社3拠点目となるGujarat工場新設完了(2020年2月)
④優秀な現地人材の確保と一層のレベルアップ。本社派遣者から現地人材への交代促進
⑤海外収益の配当/Royalty等での国内への利益還元強化
3) 国内外共通の取り組み
①労働時間及び人件費当たりの労働生産性の向上
②より一層の環境への配慮、エネルギー効率の向上、安全への対応強化
③国内外でのM&Aを含めた事業投資の積極的な検討
⇒コベルコ鋼管㈱の買収(2020年4月)
4) 株主重視政策及び社会貢献方針の堅持
①配当方針:「単体経常利益×(1-法人実効税率)×50%」の堅持
②配当実施後の単体純利益の0.5%程度の社会貢献支出の継続
③国内外での社会貢献の強化
◎国内:文化芸術、スポーツ、医療、教育、自然環境保護分野への貢献
◎新興国:貧困撲滅、健康医療、教育振興への貢献強化
(ベトナム:「アジア失明予防の会」への支援、インド:貧困地区の高校生への奨学金支給、ビジネス拡大による雇用の創出)
(2)経営環境及び対処すべき課題等について
今後の見通しにつきましては、新型コロナウィルス感染症の影響により厳しい状況が続くと見込まれます。感染症が日本を含む全世界経済へ悪影響と下振れリスクをもたらし、先行き不透明感が一段と高まっております。当社といたしましては、新型コロナウィルス感染症の拡大防止に努めながら、第5次中期経営計画の最終年度として主要施策の着実な実行の為、各地域での状況変化を的確に把握し、マイナス要因をミニマイズする迅速な対応を引き続き進めてまいります。なお、2021年3月期(2020年度)は、国内外共に新型コロナウィルス感染症の影響を大きく受ける見込みとなっており、セグメント別の経営環境及び対処すべき課題等については以下のとおりです。
(日本)
国内事業は2019年度下期から市況が盛り上がりに欠け、建設向け・自動車向け製品共に需要減が鮮明になっていた時期に新型コロナウィルス感染症による緊急事態宣言が発せられました。足元の状況は前年度比約15%程度の数量減となっており、このトレンドは2020年度を通じて続くと想定し、販売数量見込みは、上期前年同期比△15.0%、下期前年同期比△6.9%、通期前年度比△11.0%としております。一方販売価格は数量減により下落圧力がかかりますが、きめ細かい営業活動による販売価格維持に加えて、全社的なコストダウンを図りスプレッド維持に努めて参ります。また、新たに連結子会社となった、丸一ステンレス鋼管㈱(旧コベルコ鋼管㈱)は、半導体製造装置向けなどの需要が回復し、前年度対比増収増益を見込んでおり、精密細管での高い技術力を生かし新たな成長商品分野への進出を図って参ります。
設備関連では、顧客ニーズのある環境対応仕様のカラー鋼管製造設備の導入を、九州丸一鋼管㈱及び北海道丸一鋼管㈱で進めて参ります。
(北米)
米国MAC社、Leavitt社、MOST社は米国の安全保障上重要と位置付けられている鉄鋼業に属しており、ロックダウン環境下でも対象外として操業を続けておりましたが、4月以降は受注が落ち込み、4~9月の販売数量は3社合計で前年同期比△12%程度と予想しております。ただ、各社とも1~3月は前年同期比プラスで推移したことから、通期の販売数量は前年度比で△2%程度の落ち込みに止まるとしました。メキシコのMaruichimex社も1~3月は前年同期比数量増となったものの、4月13日以降カーメーカーに合わせて5月中旬まで操業停止としたため、4,5月の売上は大きく落ち込み、6月以降は当初計画比50%程度(前年同期比75%程度)と見込んでおります。北米3拠点ともに2インチラインを更新・増設済みであり、小径サイズの販売拡充など、需要の回復を期して対応を進めております。また、メキシコMaruichimex社では、自動車向け鋼管拡販に向けた切断体制強化など進めております。
(アジア)
ベトナムでは原則自宅待機の措置が執られておりましたが、感染防止措置を徹底すれば工場の操業は可能であるため、SUNSCO社・SUNSCO(HNI)社ともに操業を続け、足元では国内の移動制限は解除されております。SUNSCO(HNI)社は販売先の二輪メーカーの操業停止の影響から、年間販売数量は前年度比△13%程度落ち込むと予想しております。なお、SUNSCO社の冷間圧延能力不足の解消、コスト削減、品質向上などに向け第2冷間圧延機の設置工事は予定通り進めております。インドはロックダウンの影響でKUMA社の操業は5月中旬まで停止しており、解除後のカーメーカーの稼働状況が不透明ですが、現時点では前年度比△35%ダウンと見ております。KUMA社のGujarat第3工場は2月に完成しており、ロックダウン解除後に当面はパイプ切断工場として稼働する予定です。