有価証券報告書-第102期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度における当社グループの経営環境は、新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)の世界的な拡大による年度前半の落ち込みの後、各国・地域で経済活動の維持と感染症拡大抑制の両立を模索する動きが広がりを見せ、経済活動に持ち直しの動きが見られたものの、感染症収束の見通しが立たないこと等から、回復の勢いは緩慢な状況で推移いたしました。
鋼材需要に関しましては、当社が事業を展開している国・地域ごとに異なりますが、全体的には、感染症により経済活動が急速に悪化した4-6月期に底を打った後、徐々に回復の兆しが見られております。
一方で、原材料に関しましては、2020年の年初から下降基調を辿っていた鉄スクラップ価格は、中国での経済回復及び鉄鋼生産増加等に伴い上昇基調に転じ、10-12月期には中国での輸入再開の見通しによる先高観もあり急騰いたしました。また、鉄鉱石価格は2020年の年初から高値圏での推移を継続しておりますが、足元では鉄源需給の引き締まりから騰勢を一層強めております。その為、これら原材料事情が引き続き当社グループ各社の業績に大きな影響を及ぼす要因となっております。
日本におきましては、建築需要回復の動きが鈍く、荷動きが伸び悩む状況が続いております。また、鉄スクラップ価格の急騰に対応すべく鋼材価格の押し上げに努めてまいりましたが、低調な鋼材需要環境により鉄スクラップ高が先行しております。その様ななか、顧客の短納期発注の捕捉に努めるなど、強みである短納期対応の拡充に製販一体で取り組むとともに、コスト削減に努めた結果、販売数量・価格とも前期を下回ったものの、一定の収益を確保しております。
連結子会社を有するタイ、また持分法適用関連会社を有する米国、バーレーン、サウジアラビアにおきましては、いずれも2020年1月~12月の業績が当連結会計年度に反映されます。なお、2020年3月末に持分法適用関連会社となったベトナムのポスコ・ヤマト・ビナ・スチールジョイントストックカンパニー(以下、PY VINA)(同社の事業年度は1月~12月)におきましては、同社の2020年4月~12月の業績が当連結会計年度に反映されております。また、韓国におきましては、2020年9月に、ヤマト・コリア・ホールディングスカンパニーリミテッド(以下、YKH)が営む棒鋼事業の会社分割による新設会社(ワイケー・スチールコーポレーション)(以下、YKS)への承継及びYKS株式51%のDaehan Steel Co., Ltd.(以下、大韓製鋼社)への譲渡を経て、現在のYKSはYKHと大韓製鋼社との合弁会社として運営されております。その為、2020年1月~8月(第2四半期累計期間)までのYKHの棒鋼事業の業績が連結子会社として連結業績に反映され、2020年9月~12月のYKSの業績は持分法投資損益として連結業績に反映されております。
韓国のYKHにおきましては、韓国政府による不動産投資規制を受け、鋼材需要が減少傾向にあるなか、鋼材需給バランスの均衡や販売価格の維持に努めた結果、上期のスクラップ価格低下局面で利益を確保出来たことから、営業利益は前期比で増加しております。
タイのサイアム・ヤマト・スチールカンパニーリミテッド(以下、SYS)におきましては、感染症拡大により第2四半期(4-6月期)に落ち込んだ鋼材需要は徐々に回復傾向にあるものの、鉄スクラップ価格上昇の影響を受けております。加えて、タイ国内市場では輸入品の流入が続いていることから市場環境は厳しさを増し、販売数量は前期比で減少しております。その様ななか、SYSでは2019年11月に稼働した鋼材物流センターの屋内在庫保管能力を活かして、輸入品対抗サイズの即納体制を構築するとともに、国内ミルの強みである小ロット・短納期対応や鋼材加工の顧客サービスの強化により、輸入品対策を図り数量確保に努めております。また、主要輸出先である東南アジア市場では、輸出先国で感染症対策として講じられていた輸入規制等により落ち込んだ鋼材需要は、回復基調が窺えますが、海外メーカーとの激しい競争環境が継続しております。前期比では販売数量の減少により減収となりましたが、コスト削減等に努めた結果、前期並みの利益を計上しております。
米国の持分法適用関連会社につきましては、物流倉庫やデータセンター等の堅調な非住宅建設需要に牽引され、鋼材需要が底堅く推移したことから、鋼材販売数量は前期比で増加しております。また、鉄スクラップ価格の高騰に対応すべく、販売価格の押し上げを図ったことから、収益も前期比で増加しております。なお、ニューコア・ヤマト・スチールカンパニー(以下、NYS)では、老朽化していた大型サイズ生産ラインの圧延機を更新し、NYSの強みの一つである大型製品の安定生産及び拡販に努めております
バーレーンの持分法適用関連会社スルブカンパニーBSC(c)におきましては、鉄鉱石高・スクラップ安の状況により製販両面で影響を受けておりましたが、鉄スクラップ価格の急騰や中国メーカーが半製品の輸入を強めたことから世界的に需給が引き締まり、GCC域内においても製品価格及び中間材であるDRI・半製品の数量・価格が徐々に持ち直してきております。一方でGCC域内の建設活動の低迷が続いていることから、形鋼需要は引き続き低調に推移し、厳しい経営環境が続いております。
ベトナムの持分法適用関連会社PY VINAにおきましては、コロナ禍により凍結されていた建設プロジェクトに再開の動きが見られ、鋼材需要も回復に向かっていることから、業績も回復基調を辿りました。また、マレーシアからの輸入H形鋼に対するアンチダンピング調査が開始されて以降、同国からの輸入は沈静化しております。鉄スクラップ価格上昇の影響を受けているものの、現地にエンジニアを派遣するなど、品質向上や操業改善によるコスト低減等に取り組むなか、事業環境の改善もあり、9月以降は各月単月での最終利益の黒字化を達成しております。
韓国の持分法適用関連会社YKSにおきましては、鉄スクラップ価格上昇によるコスト面での影響を受けましたが、値上がり期待から顧客が鋼材の先行手配に動いたことや需要期を迎えたこともあり、一定の収益を計上しております。なお、現地パートナーである大韓製鋼社と購買・生産面での連携を強化し、事業の効率化及び収益性向上に努めております。
上記に加え、2021年1月21日に公表いたしましたとおり、YKSは鉄スクラップの売買取引に関して、独占規制及び公正取引に関する法律(以下、公正取引法)に違反する行為があったとして、韓国公正取引委員会から429億48百万ウォン(3,872百万円)の課徴金納付命令を受けております。本件に関して、当該課徴金がYKS会社分割前の期間を対象とした公正取引法関連案件から生じたものであることから、大韓製鋼社との株式譲渡契約の特別補償条項に照らして、本件に起因する損失の最終負担者は全てYKHとなります。その為、YKSが一旦納付する課徴金の49%部分(1,897百万円)を持分法による投資利益のマイナスとして計上するとともに、51%部分(1,975百万円)については、大韓製鋼社に対する損失負担として、YKS株式譲渡価額を調整することによる関係会社株式売却損として特別損失に計上しております。なお、関係会社株式売却損は、YKHが継続保有するYKS株式に係る再評価差額及び大韓製鋼社に譲渡したYKS株式の売却損、また、上記の韓国公正取引委員会から賦課された課徴金の51%部分を大韓製鋼社に対する損失負担としてYKS株式譲渡価額の調整を行った結果発生した損失1,975百万円等を加え、9,460百万円となっております。
なお、当連結会計年度の経営分析の結果は以下のとおりです。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は136,025百万円であり、前連結会計年度に比べ45,939百万円減少しました。ワイケー・スチールコーポレーションの株式を大韓製鋼社に譲渡し、同社が持分法適用関連会社になったこと等の理由により売上高が減少しました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の売上原価は113,346百万円であり、前連結会計年度に比べ42,391百万円減少しました。また、販売費及び一般管理費は12,661百万円であり、前連結会計年度に比べ2,231百万円減少しました。
(営業外収益、営業外費用)
当連結会計年度の営業外収益は11,657百万円であり、前連結会計年度に比べ644百万円減少しました。これは、主に受取利息が1,361百万円と前連結会計年度に比べ1,911百万円減少したことによります。また、営業外費用は105百万円であり、前連結会計年度に比べ404百万円減少しました。
(特別利益、特別損失)
当連結会計年度の特別利益は3百万円であり、特別損失は9,803百万円でありました。特別損失の主なものは関係会社株式売却損9,460百万円であります。
(法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額)
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の総額は5,272百万円であり、前連結会計年度に比べ1,149百万円減少しました。
(非支配株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の非支配株主に帰属する当期純利益は1,513百万円であり、前連結会計年度に比べ91百万円減少しました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高は前連結会計年度と比べ45,939百万円減の136,025百万円となりました。利益につきましては、営業利益は前連結会計年度と比べ1,315百万円減の10,018百万円、経常利益は前連結会計年度と比べ1,556百万円減の21,569百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べ9,778百万円減の4,984百万円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりです。
① 鉄鋼事業(日本)
建築需要回復の動きが鈍く、荷動きが伸び悩む状況が続いております。また、鉄スクラップ価格の急騰に対応すべく鋼材価格の押し上げに努めてまいりましたが、低調な鋼材需要環境により鉄スクラップ高が先行しております。その様ななか、顧客の短納期発注の捕捉に努めるなど、強みである短納期対応の拡充に製販一体で取り組むとともに、コスト削減に努めた結果、販売数量・価格とも前期を下回ったものの、一定の収益を確保しております。なお、造船所向けの船尾骨材等につきましては、長引く造船不況により、数量・価格とも厳しい状況が続いておりますが、船舶のエコ化ニーズへの対応に製販一体で取り組んでおります。以上により、当事業の売上高は、前連結会計年度と比べ7,625百万円減の39,927百万円、セグメント利益(営業利益)は、前連結会計年度と比べ2,934百万円減の3,226百万円となりました。
② 鉄鋼事業(韓国)
韓国政府による不動産投資規制を受け、鋼材需要は減少傾向にあるなか、鋼材需給バランスの均衡や販売価格の維持に努めた結果、上期のスクラップ価格低下局面で利益を確保出来たことから、営業利益は前期比で増加しております。以上により、当事業の売上高は、前連結会計年度と比べ25,851百万円減の33,851百万円、セグメント利益(営業利益)は、前連結会計年度と比べ772百万円増の2,507百万円となりました。
③ 鉄鋼事業(タイ国)
感染症拡大により第2四半期(4-6月期)に落ち込んだ鋼材需要は、徐々に回復傾向にあるものの、鉄スクラップ価格上昇の影響を受けております。加えて、タイ国内市場では輸入品の流入が続いていることから市場環境は厳しさを増し、販売数量は前期比で減少しております。その様ななか、SYSでは2019年11月に稼働した鋼材物流センターの屋内在庫保管能力を活かして、輸入品対抗サイズの即納体制を構築するとともに、国内ミルの強みである小ロット・短納期対応や鋼材加工の顧客サービスの強化により、輸入品対策を図り数量確保に努めております。また、主要輸出先である東南アジア市場では、輸出先国で感染症対策として講じられていた輸入規制等により落ち込んだ鋼材需要は、回復基調が窺えますが、海外メーカーとの激しい競争環境が継続しております。前期比では販売数量の減少により減収となりましたが、コスト削減等に努めた結果、前期並みの利益を計上しております。以上により、当事業の売上高は、前連結会計年度に比べ14,746百万円減の52,136百万円、セグメント利益(営業利益)は、前連結会計年度に比べ379百万円増の5,648百万円となりました。
④ 軌道用品事業
当事業の売上高は、前連結会計年度に比べ530百万円増の8,048百万円、セグメント利益(営業利益)は前連結会計年度に比べ200百万円増の836百万円となりました。
⑤ その他
その他の売上高は、前連結会計年度に比べ1,753百万円増の2,061百万円、セグメント利益(営業利益)は前連結会計年度に比べ13百万円増の24百万円となりました。
生産、受注及び販売の実績は以下のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 当連結会計年度において、鉄鋼事業(韓国)の受注残高に著しい変動がありました。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」の(企業結合等関係)をご参照ください。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
4 当連結会計年度において、その他の販売実績に著しい変動がありました。これは主に、前連結会計年度まで持分法を適用しない非連結子会社であった株式会社松原テクノを、当連結会計年度より連結の範囲に含めたためであります。
(2) 財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は150,000百万円であり、前連結会計年度に比べ12,828百万円減少しました。減少の主な要因は、韓国鉄鋼事業の分離等により受取手形及び売掛金の残高が7,811百万円減少したことによります。韓国鉄鋼事業の分離の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」の(企業結合等関係)をご参照ください。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は209,787百万円であり、前連結会計年度に比べ10,408百万円減少しました。減少の主な要因は、韓国鉄鋼事業の分離等により有形固定資産の残高が10,064百万円減少したことによります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は15,831百万円であり、前連結会計年度に比べ7,180百万円減少しました。減少の主な要因は、韓国鉄鋼事業の分離等により支払手形及び買掛金の残高が3,404百万円減少したことによります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は18,159百万円であり、前連結会計年度に比べ752百万円増加しました。増加の主な要因は、その他に含まれるリース債務の残高が1,647百万円増加したことによります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は325,797百万円であり、前連結会計年度に比べ16,809百万円減少しました。減少の主な要因は、為替換算調整勘定の残高が12,880百万円減少したことによります。
また、自己資本比率は84.0%であり、前連結会計年度に比べ1.0ポイント増加しております。
(3) キャッシュ・フロー並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
①キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローが27,042百万円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローでは24,378百万円減少し、財務活動によるキャッシュ・フローは9,937百万円減少しました。これに資金に係る換算差額の減少721百万円を加え、連結範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額の増加670百万円を加えた結果、前連結会計年度末に比べ7,324百万円減少し、当連結会計年度末の資金残高は19,163百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動による資金の増加は27,042百万円であり、前連結会計年度に比べ936百万円増加しました。これは主に、当連結会計年度において、仕入債権の増減額が1,630百万円(前連結会計年度は△7,736百万円)であったこと等によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動による資金の減少は24,378百万円であり、前連結会計年度に比べ2,058百万円増加しました。これは主に、当連結会計年度において、関係会社貸付けによる支出が△3,106百万円(前連結会計年度は△5百万円)であったこと等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動による資金の減少は9,937百万円であり、前連結会計年度に比べ3,242百万円増加しました。これは主に、当連結会計年度において、自己株式の取得による支出が△2,580百万円(前連結会計年度は△0百万円)であったこと等によります。
②資金需要 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料、副資材、電気代、燃料代等の製造費用と販売費及び一般管理費等、営業費用によるものです。また、当社グループの投資資金需要のうち主なものは、安定収益源としての既存設備の維持更新、生産効率向上・品質強化・省力化及び省エネルギー化等を伴う既存設備能力の戦略的増強のための投資、将来の成長に向けた新たな事業拠点・事業領域への投資や環境対策等によるものです。当社グループが事業を営む業界では、新規工場建設、買収資金等の投資額が非常に多額となること、市況産業であることから業績は景気変動に大きく影響を受けること、当社が展開している中東事業において、多額の貸付金、債務保証等を実施していること等を踏まえ、今後も財務健全性の維持に努めながら、将来の成長投資にも積極的に手元資金を配分していく方針です。なお、株主還元につきましては、毎期の営業キャッシュ・フロー未使用分を適切に配分し、連結配当性向30%を目処とした安定的な配当及び機動的な自己株式取得に努めてまいります。
③資金調達
当社グループの運転資金及び設備投資資金については、営業活動により獲得した資金及び内部資金を充当することを基本方針としております。また、戦略的な資金についても主として内部資金によって充当していく方針です。なお、不測の事態に備え、当社と金融機関3行との間で10,000百万円のコミットメントライン契約を設定しており、資金調達が適時滞りなく実施可能と認識しております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、可能な限り合理的な根拠に基づいた仮定を用いて会計上の見積りを行っております。
なお、中東合弁事業に係る投融資の評価につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1) 財務諸表 注記事項」の(重要な会計上の見積り)をご参照ください。
(1) 経営成績
当連結会計年度における当社グループの経営環境は、新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)の世界的な拡大による年度前半の落ち込みの後、各国・地域で経済活動の維持と感染症拡大抑制の両立を模索する動きが広がりを見せ、経済活動に持ち直しの動きが見られたものの、感染症収束の見通しが立たないこと等から、回復の勢いは緩慢な状況で推移いたしました。
鋼材需要に関しましては、当社が事業を展開している国・地域ごとに異なりますが、全体的には、感染症により経済活動が急速に悪化した4-6月期に底を打った後、徐々に回復の兆しが見られております。
一方で、原材料に関しましては、2020年の年初から下降基調を辿っていた鉄スクラップ価格は、中国での経済回復及び鉄鋼生産増加等に伴い上昇基調に転じ、10-12月期には中国での輸入再開の見通しによる先高観もあり急騰いたしました。また、鉄鉱石価格は2020年の年初から高値圏での推移を継続しておりますが、足元では鉄源需給の引き締まりから騰勢を一層強めております。その為、これら原材料事情が引き続き当社グループ各社の業績に大きな影響を及ぼす要因となっております。
日本におきましては、建築需要回復の動きが鈍く、荷動きが伸び悩む状況が続いております。また、鉄スクラップ価格の急騰に対応すべく鋼材価格の押し上げに努めてまいりましたが、低調な鋼材需要環境により鉄スクラップ高が先行しております。その様ななか、顧客の短納期発注の捕捉に努めるなど、強みである短納期対応の拡充に製販一体で取り組むとともに、コスト削減に努めた結果、販売数量・価格とも前期を下回ったものの、一定の収益を確保しております。
連結子会社を有するタイ、また持分法適用関連会社を有する米国、バーレーン、サウジアラビアにおきましては、いずれも2020年1月~12月の業績が当連結会計年度に反映されます。なお、2020年3月末に持分法適用関連会社となったベトナムのポスコ・ヤマト・ビナ・スチールジョイントストックカンパニー(以下、PY VINA)(同社の事業年度は1月~12月)におきましては、同社の2020年4月~12月の業績が当連結会計年度に反映されております。また、韓国におきましては、2020年9月に、ヤマト・コリア・ホールディングスカンパニーリミテッド(以下、YKH)が営む棒鋼事業の会社分割による新設会社(ワイケー・スチールコーポレーション)(以下、YKS)への承継及びYKS株式51%のDaehan Steel Co., Ltd.(以下、大韓製鋼社)への譲渡を経て、現在のYKSはYKHと大韓製鋼社との合弁会社として運営されております。その為、2020年1月~8月(第2四半期累計期間)までのYKHの棒鋼事業の業績が連結子会社として連結業績に反映され、2020年9月~12月のYKSの業績は持分法投資損益として連結業績に反映されております。
韓国のYKHにおきましては、韓国政府による不動産投資規制を受け、鋼材需要が減少傾向にあるなか、鋼材需給バランスの均衡や販売価格の維持に努めた結果、上期のスクラップ価格低下局面で利益を確保出来たことから、営業利益は前期比で増加しております。
タイのサイアム・ヤマト・スチールカンパニーリミテッド(以下、SYS)におきましては、感染症拡大により第2四半期(4-6月期)に落ち込んだ鋼材需要は徐々に回復傾向にあるものの、鉄スクラップ価格上昇の影響を受けております。加えて、タイ国内市場では輸入品の流入が続いていることから市場環境は厳しさを増し、販売数量は前期比で減少しております。その様ななか、SYSでは2019年11月に稼働した鋼材物流センターの屋内在庫保管能力を活かして、輸入品対抗サイズの即納体制を構築するとともに、国内ミルの強みである小ロット・短納期対応や鋼材加工の顧客サービスの強化により、輸入品対策を図り数量確保に努めております。また、主要輸出先である東南アジア市場では、輸出先国で感染症対策として講じられていた輸入規制等により落ち込んだ鋼材需要は、回復基調が窺えますが、海外メーカーとの激しい競争環境が継続しております。前期比では販売数量の減少により減収となりましたが、コスト削減等に努めた結果、前期並みの利益を計上しております。
米国の持分法適用関連会社につきましては、物流倉庫やデータセンター等の堅調な非住宅建設需要に牽引され、鋼材需要が底堅く推移したことから、鋼材販売数量は前期比で増加しております。また、鉄スクラップ価格の高騰に対応すべく、販売価格の押し上げを図ったことから、収益も前期比で増加しております。なお、ニューコア・ヤマト・スチールカンパニー(以下、NYS)では、老朽化していた大型サイズ生産ラインの圧延機を更新し、NYSの強みの一つである大型製品の安定生産及び拡販に努めております
バーレーンの持分法適用関連会社スルブカンパニーBSC(c)におきましては、鉄鉱石高・スクラップ安の状況により製販両面で影響を受けておりましたが、鉄スクラップ価格の急騰や中国メーカーが半製品の輸入を強めたことから世界的に需給が引き締まり、GCC域内においても製品価格及び中間材であるDRI・半製品の数量・価格が徐々に持ち直してきております。一方でGCC域内の建設活動の低迷が続いていることから、形鋼需要は引き続き低調に推移し、厳しい経営環境が続いております。
ベトナムの持分法適用関連会社PY VINAにおきましては、コロナ禍により凍結されていた建設プロジェクトに再開の動きが見られ、鋼材需要も回復に向かっていることから、業績も回復基調を辿りました。また、マレーシアからの輸入H形鋼に対するアンチダンピング調査が開始されて以降、同国からの輸入は沈静化しております。鉄スクラップ価格上昇の影響を受けているものの、現地にエンジニアを派遣するなど、品質向上や操業改善によるコスト低減等に取り組むなか、事業環境の改善もあり、9月以降は各月単月での最終利益の黒字化を達成しております。
韓国の持分法適用関連会社YKSにおきましては、鉄スクラップ価格上昇によるコスト面での影響を受けましたが、値上がり期待から顧客が鋼材の先行手配に動いたことや需要期を迎えたこともあり、一定の収益を計上しております。なお、現地パートナーである大韓製鋼社と購買・生産面での連携を強化し、事業の効率化及び収益性向上に努めております。
上記に加え、2021年1月21日に公表いたしましたとおり、YKSは鉄スクラップの売買取引に関して、独占規制及び公正取引に関する法律(以下、公正取引法)に違反する行為があったとして、韓国公正取引委員会から429億48百万ウォン(3,872百万円)の課徴金納付命令を受けております。本件に関して、当該課徴金がYKS会社分割前の期間を対象とした公正取引法関連案件から生じたものであることから、大韓製鋼社との株式譲渡契約の特別補償条項に照らして、本件に起因する損失の最終負担者は全てYKHとなります。その為、YKSが一旦納付する課徴金の49%部分(1,897百万円)を持分法による投資利益のマイナスとして計上するとともに、51%部分(1,975百万円)については、大韓製鋼社に対する損失負担として、YKS株式譲渡価額を調整することによる関係会社株式売却損として特別損失に計上しております。なお、関係会社株式売却損は、YKHが継続保有するYKS株式に係る再評価差額及び大韓製鋼社に譲渡したYKS株式の売却損、また、上記の韓国公正取引委員会から賦課された課徴金の51%部分を大韓製鋼社に対する損失負担としてYKS株式譲渡価額の調整を行った結果発生した損失1,975百万円等を加え、9,460百万円となっております。
なお、当連結会計年度の経営分析の結果は以下のとおりです。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は136,025百万円であり、前連結会計年度に比べ45,939百万円減少しました。ワイケー・スチールコーポレーションの株式を大韓製鋼社に譲渡し、同社が持分法適用関連会社になったこと等の理由により売上高が減少しました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の売上原価は113,346百万円であり、前連結会計年度に比べ42,391百万円減少しました。また、販売費及び一般管理費は12,661百万円であり、前連結会計年度に比べ2,231百万円減少しました。
(営業外収益、営業外費用)
当連結会計年度の営業外収益は11,657百万円であり、前連結会計年度に比べ644百万円減少しました。これは、主に受取利息が1,361百万円と前連結会計年度に比べ1,911百万円減少したことによります。また、営業外費用は105百万円であり、前連結会計年度に比べ404百万円減少しました。
(特別利益、特別損失)
当連結会計年度の特別利益は3百万円であり、特別損失は9,803百万円でありました。特別損失の主なものは関係会社株式売却損9,460百万円であります。
(法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額)
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の総額は5,272百万円であり、前連結会計年度に比べ1,149百万円減少しました。
(非支配株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の非支配株主に帰属する当期純利益は1,513百万円であり、前連結会計年度に比べ91百万円減少しました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高は前連結会計年度と比べ45,939百万円減の136,025百万円となりました。利益につきましては、営業利益は前連結会計年度と比べ1,315百万円減の10,018百万円、経常利益は前連結会計年度と比べ1,556百万円減の21,569百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べ9,778百万円減の4,984百万円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりです。
① 鉄鋼事業(日本)
建築需要回復の動きが鈍く、荷動きが伸び悩む状況が続いております。また、鉄スクラップ価格の急騰に対応すべく鋼材価格の押し上げに努めてまいりましたが、低調な鋼材需要環境により鉄スクラップ高が先行しております。その様ななか、顧客の短納期発注の捕捉に努めるなど、強みである短納期対応の拡充に製販一体で取り組むとともに、コスト削減に努めた結果、販売数量・価格とも前期を下回ったものの、一定の収益を確保しております。なお、造船所向けの船尾骨材等につきましては、長引く造船不況により、数量・価格とも厳しい状況が続いておりますが、船舶のエコ化ニーズへの対応に製販一体で取り組んでおります。以上により、当事業の売上高は、前連結会計年度と比べ7,625百万円減の39,927百万円、セグメント利益(営業利益)は、前連結会計年度と比べ2,934百万円減の3,226百万円となりました。
② 鉄鋼事業(韓国)
韓国政府による不動産投資規制を受け、鋼材需要は減少傾向にあるなか、鋼材需給バランスの均衡や販売価格の維持に努めた結果、上期のスクラップ価格低下局面で利益を確保出来たことから、営業利益は前期比で増加しております。以上により、当事業の売上高は、前連結会計年度と比べ25,851百万円減の33,851百万円、セグメント利益(営業利益)は、前連結会計年度と比べ772百万円増の2,507百万円となりました。
③ 鉄鋼事業(タイ国)
感染症拡大により第2四半期(4-6月期)に落ち込んだ鋼材需要は、徐々に回復傾向にあるものの、鉄スクラップ価格上昇の影響を受けております。加えて、タイ国内市場では輸入品の流入が続いていることから市場環境は厳しさを増し、販売数量は前期比で減少しております。その様ななか、SYSでは2019年11月に稼働した鋼材物流センターの屋内在庫保管能力を活かして、輸入品対抗サイズの即納体制を構築するとともに、国内ミルの強みである小ロット・短納期対応や鋼材加工の顧客サービスの強化により、輸入品対策を図り数量確保に努めております。また、主要輸出先である東南アジア市場では、輸出先国で感染症対策として講じられていた輸入規制等により落ち込んだ鋼材需要は、回復基調が窺えますが、海外メーカーとの激しい競争環境が継続しております。前期比では販売数量の減少により減収となりましたが、コスト削減等に努めた結果、前期並みの利益を計上しております。以上により、当事業の売上高は、前連結会計年度に比べ14,746百万円減の52,136百万円、セグメント利益(営業利益)は、前連結会計年度に比べ379百万円増の5,648百万円となりました。
④ 軌道用品事業
当事業の売上高は、前連結会計年度に比べ530百万円増の8,048百万円、セグメント利益(営業利益)は前連結会計年度に比べ200百万円増の836百万円となりました。
⑤ その他
その他の売上高は、前連結会計年度に比べ1,753百万円増の2,061百万円、セグメント利益(営業利益)は前連結会計年度に比べ13百万円増の24百万円となりました。
生産、受注及び販売の実績は以下のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 鉄鋼事業(日本) | 41,058 | △11.9 |
| 鉄鋼事業(韓国) | 30,766 | △48.9 |
| 鉄鋼事業(タイ国) | 52,317 | △22.2 |
| 軌道用品事業 | 8,073 | 5.4 |
| その他 | 1,691 | - |
| 合計 | 133,906 | △26.3 |
(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前期比(%) | 受注残高(百万円) | 前期比(%) |
| 鉄鋼事業(日本) | 40,982 | △5.1 | 5,515 | 23.6 |
| 鉄鋼事業(韓国) | 46,524 | △7.0 | - | △100.0 |
| 鉄鋼事業(タイ国) | 54,148 | △19.0 | 9,443 | 27.1 |
| 軌道用品事業 | 8,140 | 5.8 | 1,256 | 7.9 |
| その他 | 1,657 | - | 51 | - |
| 合計 | 151,452 | △9.7 | 16,267 | △50.9 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 当連結会計年度において、鉄鋼事業(韓国)の受注残高に著しい変動がありました。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」の(企業結合等関係)をご参照ください。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 鉄鋼事業(日本) | 39,927 | △16.0 |
| 鉄鋼事業(韓国) | 33,851 | △43.3 |
| 鉄鋼事業(タイ国) | 52,136 | △22.0 |
| 軌道用品事業 | 8,048 | 7.1 |
| その他 | 2,061 | 570.3 |
| 合計 | 136,025 | △25.2 |
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
4 当連結会計年度において、その他の販売実績に著しい変動がありました。これは主に、前連結会計年度まで持分法を適用しない非連結子会社であった株式会社松原テクノを、当連結会計年度より連結の範囲に含めたためであります。
(2) 財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は150,000百万円であり、前連結会計年度に比べ12,828百万円減少しました。減少の主な要因は、韓国鉄鋼事業の分離等により受取手形及び売掛金の残高が7,811百万円減少したことによります。韓国鉄鋼事業の分離の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」の(企業結合等関係)をご参照ください。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は209,787百万円であり、前連結会計年度に比べ10,408百万円減少しました。減少の主な要因は、韓国鉄鋼事業の分離等により有形固定資産の残高が10,064百万円減少したことによります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は15,831百万円であり、前連結会計年度に比べ7,180百万円減少しました。減少の主な要因は、韓国鉄鋼事業の分離等により支払手形及び買掛金の残高が3,404百万円減少したことによります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は18,159百万円であり、前連結会計年度に比べ752百万円増加しました。増加の主な要因は、その他に含まれるリース債務の残高が1,647百万円増加したことによります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は325,797百万円であり、前連結会計年度に比べ16,809百万円減少しました。減少の主な要因は、為替換算調整勘定の残高が12,880百万円減少したことによります。
また、自己資本比率は84.0%であり、前連結会計年度に比べ1.0ポイント増加しております。
(3) キャッシュ・フロー並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
①キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローが27,042百万円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローでは24,378百万円減少し、財務活動によるキャッシュ・フローは9,937百万円減少しました。これに資金に係る換算差額の減少721百万円を加え、連結範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額の増加670百万円を加えた結果、前連結会計年度末に比べ7,324百万円減少し、当連結会計年度末の資金残高は19,163百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動による資金の増加は27,042百万円であり、前連結会計年度に比べ936百万円増加しました。これは主に、当連結会計年度において、仕入債権の増減額が1,630百万円(前連結会計年度は△7,736百万円)であったこと等によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動による資金の減少は24,378百万円であり、前連結会計年度に比べ2,058百万円増加しました。これは主に、当連結会計年度において、関係会社貸付けによる支出が△3,106百万円(前連結会計年度は△5百万円)であったこと等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動による資金の減少は9,937百万円であり、前連結会計年度に比べ3,242百万円増加しました。これは主に、当連結会計年度において、自己株式の取得による支出が△2,580百万円(前連結会計年度は△0百万円)であったこと等によります。
②資金需要 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料、副資材、電気代、燃料代等の製造費用と販売費及び一般管理費等、営業費用によるものです。また、当社グループの投資資金需要のうち主なものは、安定収益源としての既存設備の維持更新、生産効率向上・品質強化・省力化及び省エネルギー化等を伴う既存設備能力の戦略的増強のための投資、将来の成長に向けた新たな事業拠点・事業領域への投資や環境対策等によるものです。当社グループが事業を営む業界では、新規工場建設、買収資金等の投資額が非常に多額となること、市況産業であることから業績は景気変動に大きく影響を受けること、当社が展開している中東事業において、多額の貸付金、債務保証等を実施していること等を踏まえ、今後も財務健全性の維持に努めながら、将来の成長投資にも積極的に手元資金を配分していく方針です。なお、株主還元につきましては、毎期の営業キャッシュ・フロー未使用分を適切に配分し、連結配当性向30%を目処とした安定的な配当及び機動的な自己株式取得に努めてまいります。
③資金調達
当社グループの運転資金及び設備投資資金については、営業活動により獲得した資金及び内部資金を充当することを基本方針としております。また、戦略的な資金についても主として内部資金によって充当していく方針です。なお、不測の事態に備え、当社と金融機関3行との間で10,000百万円のコミットメントライン契約を設定しており、資金調達が適時滞りなく実施可能と認識しております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、可能な限り合理的な根拠に基づいた仮定を用いて会計上の見積りを行っております。
なお、中東合弁事業に係る投融資の評価につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1) 財務諸表 注記事項」の(重要な会計上の見積り)をご参照ください。