訂正有価証券報告書-第15期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

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2017/10/13 16:01
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【項目】
133項目
(1)経営方針、経営環境および対処すべき課題
〈事業環境とこれまでの取り組み〉
JFEグループを取り巻く事業環境は、国内では国土強靭化政策やオリンピック・パラリンピックへの対応などにより底堅い需要が見込まれ、また海外では社会インフラの整備や省エネルギー・環境対応ニーズ等の拡大が期待されるものの、原油・天然ガス価格の低迷、為替相場や原料炭を中心とした原料価格の急激な変動などの影響により、依然として厳しい状況が続いております。
このような状況のもと、JFEグループでは平成27年度から平成29年度の事業運営の方針となる第5次中期経営計画を策定し、その達成に向けた着実な取り組みを進めております。JFEグループが持つ「技術の優位性」、「多様な人材力」そして広い事業領域で培った「グループの総合力」を活用し、国内収益基盤の強化と海外事業収益の拡大を図り持続的な成長と企業価値向上を図ってまいります。
■第5次中期経営計画(目標)
○鉄鋼事業
売上高経常利益率(ROS)・・・・・・・・・・・・・・10%
○エンジニアリング事業
売上高・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5,000億円
経常利益・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・300億円
○商社事業
経常利益・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・300億円
○財務目標
自己資本利益率(ROE)・・・・・・・・・・・・・・・10%超
国際格付・・・・・・・・・・・A格相当(D/Eレシオ 50%程度)
〈各事業会社の取り組み〉
JFEスチール㈱においては、「常に新たな価値を創造し、お客様とともに成長するグローバル鉄鋼サプライヤー」を目指してまいります。この方針のもと、従来より取り組んできた製造基盤整備に引き続き経営資源を投ずることにより、コスト競争力の強化および製造実力の向上を実現し、中期経営計画で掲げた売上高経常利益率(ROS)10%を目指してまいります。
具体的には第5次中期経営計画で掲げた3年間で6,500億円とした国内設備投資を着実に実施してまいります。特に製鉄所の競争力強化に大きな影響を与える上工程については、これまでの更新工事に加えて千葉第6コークス炉B団を建設中であるほか、福山No.3焼結機の更新も予定しており、コークスや焼結鉱の自給率を向上させることにより中長期的に収益を安定して確保できる体制を確立してまいります。また将来を見据えた新商品およびプロセス技術の開発を加速することにより技術優位性の向上を図りつつ、商品開発と一体となった販売戦略を立案・推進し、お客様にとってより魅力ある商品・サービスの提供に努めてまいります。
一方、足下の原料価格の高騰に伴い製造コストが大幅に増加しており、コスト削減を一層強力に進めるとともに、お客様のご理解を得ながら、販売価格の改善を粘り強く進めてまいります。
さらに、将来にわたり競争力の維持・強化を図るため、製造現場での大幅な世代交代を見据えた人材の育成と技能伝承を推進いたします。
JFEエンジニアリング㈱においては、くらしの礎を「創り」さらに「担う」企業として、引き続き、高い水準にある受注済プロジェクトを着実に遂行し、業績の一層の向上に努めてまいります。
国内では、ソリューション提案から運営まで一貫して関わるビジネスモデルを、更に積極的に展開してまいります。また、平成29年4月には事業本部の大括り化、プラント建設機能の集約・強化などを目的とした組織変更を実施しました。これにより、組織横断的なノウハウの共有化を進め、廃棄物処理プラント・水処理プラント等の環境・エネルギー分野や橋梁・沿岸構造物等のインフラ構築分野で着実に実績を積み上げ、収益基盤の強化、拡大に努めてまいります。
海外では、これまで築いてきたグローバルエンジニアリング機能を最適化し、国内の事業部門との連携を一層緊密にすることにより、営業力とプロジェクト遂行力を強化して、事業規模の拡大と収益化を進めてまいります。
JFE商事㈱においては、JFEグループの中核商社としての機能に一層磨きをかけるとともに、独自の商社機能も発揮することにより、グループ全体の収益最大化に貢献してまいります。
国内では、オリンピック・パラリンピックに向けて鋼材需要の拡大が予想されることから、JFE商事グループ各社の機能を結集させたサービスをお客様に提供することにより着実な需要の捕捉に努めます。また、将来を見据えて、JFEグループ全体の最適を目指した流通の再編・強化にも取り組んでまいります。
海外では、JFEスチール㈱との輸出戦略の同期化を一層深化させ販売数量の拡大を図るとともに、地域やお客様に密着した地産地消ビジネスの拡大にスピード感を持って取り組んでまいります。
このように各事業における取り組みは着実に進めておりますが、特に鉄鋼事業を取り巻く経営環境は、平成28年秋以降、原料炭を中心とした原料価格が大きく変動するなど、第5次中期経営計画の想定に比べ変化の激しい状況が継続しております。当社はこのような事業環境に対処するため、中長期的な競争力に大きな影響を与える製鉄所の上工程を中心とした設備更新を推進し、今後も製造実力の向上に着実に取り組んでまいります。製造基盤整備の継続的な実施によりさらなるコスト削減と安定供給体制を実現するとともに、新商品開発・プロセス開発による技術優位性の維持・向上等の施策に積極的に経営資源を投入することで、中長期的に安定的な収益を確保できる体制を確立いたします。これらの施策を着実に進めるために資産圧縮等により必要な資金を確保し、競争力強化と財務体質改善の両立に取り組んでまいります。
当社は株主の皆様への利益還元を経営の最重要課題の一つと考えており、配当性向を25~30%程度とすることを基本として、積極的に実施してまいります。
当社は、当社およびJFEグループが持続的な成長および中長期的な企業価値の向上を実現し、企業理念を実践するために最良のコーポレートガバナンスを追求しそのさらなる充実を図ることを目的として、平成27年10月に「JFEホールディングス コーポレートガバナンス基本方針」を制定し、指名委員会・報酬委員会を設置するとともに、取締役会の審議の更なる深化のための工夫等、当該基本方針に沿った取り組みを進めております。
当社はグループの経営課題を着実に実行していくために、株主利益に適うグループ経営および健全なコーポレートガバナンスの要として、その機能を充実していくとともに、さらに効率的な運営を図ってまいります。
JFEグループは、社会との信頼関係の基本である、コンプライアンスの徹底、環境課題への取り組み、安全の確立について、グループをあげて真摯な努力を継続し、企業としての持続的成長を図り、株主の皆様をはじめすべてのステークホルダーにとっての企業価値最大化に努めてまいる所存でございます。
株主の皆様におかれましては、JFEグループに対し、なお一層のご理解をいただくとともに、ご指導ご支援を賜りますようお願い申しあげます。
(2)会社の支配に関する基本方針
① 基本方針
当社は、経営支配権の異動は、企業活動・経済の活性化にとって有効な手段の一つであり、当社株式の大規模買付行為が開始された場合において、これを受け入れるかどうかは、原則として、株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えております。
しかしながら、大規模買付行為またはこれに関する提案につきましては、株主の皆様が、当該大規模買付行為または提案の企業価値および株主共同の利益への影響を的確に判断する必要があると認識しております。そのために、大規模買付者および当社取締役会の双方から、株主の皆様に迅速に必要かつ十分な情報・意見・提案等の提供と、それらを検討するための必要かつ十分な時間を確保することといたします。
② 基本方針の実現に資する特別な取り組み
・企業理念と経営の基本姿勢
当社グループは、企業理念である「常に世界最高の技術をもって社会に貢献する」ことを通じて、企業価値および株主共同の利益の向上に誠実に努めることを経営の基本姿勢としております。
・当社発足以来の実績
当社発足後の第1次中期経営計画(平成15~17年度)および第2次中期経営計画(平成18~20年度)においては、その創設の狙いを最大限発揮することにより、収益性の高い企業体質の確立と、将来の成長に向けた基盤作りに着実に取り組み、高い水準の収益をあげることができました。
第3次中期経営計画(平成21~23年度)では世界金融危機や東日本大震災の発生等、厳しい経営環境の中、強靭な企業体質の構築に取り組み、中長期的な企業価値の向上を図ってまいりました。
前中期経営計画(平成24~26年度)において、持続的な成長のため企業体質の強化に取り組み、商社事業の資本再編および造船事業の再編ならびに半導体事業の譲渡といった、事業ポートフォリオの見直しを行ないました。鉄鋼事業においては、設備更新等の国内製造基盤の整備や、アジアを中心とする海外事業投資を行なってまいりました。エンジニアリング事業においては、復興再生や太陽光発電等国内需要を捕捉するとともに、海外でのM&Aを推進し事業拡大にも取り組みました。商社事業においては、事業買収等による海外拠点の拡大等サプライチェーンの強化を実施しました。
・新たな成長戦略の推進
JFEグループを取り巻く事業環境は、国内では国土強靭化政策やオリンピック・パラリンピックへの対応などにより底堅い需要が見込まれ、また海外では社会インフラの整備や省エネルギー・環境対応ニーズ等の拡大が期待されるものの、原油・天然ガス価格の低迷、為替相場や原料炭を中心とした原料価格の急激な変動などの影響により、依然として厳しい状況が続いております。
このような状況のもと、JFEグループでは平成27年度から平成29年度の事業運営の方針となる第5次中期経営計画を策定し、その達成に向けた着実な取り組みを進めております。JFEグループが持つ「技術の優位性」、「多様な人材力」そして広い事業領域で培った「グループの総合力」を活用し、国内収益基盤の強化と海外事業収益の拡大を図り持続的な成長と企業価値向上を図ってまいります。
・コーポレートガバナンス強化
当社では、経営の透明性および公平性を徹底することにより、企業価値および株主共同の利益の向上を目指し、コーポレートガバナンスに関する各種制度・仕組を整備・構築してまいりました。
複数の特性の異なる事業から構成されている当社グループにおいては、各事業の執行を当社グループに属する事業会社に委ねる体制を採る一方、純粋持株会社である当社は、グループ経営の統括により経営の実効性を改善するとともに、社外監査役を含む監査役監査、社外取締役の登用、取締役任期の短縮によりコーポレートガバナンス強化を図ってまいりました。現在、社外取締役前田正史、吉田政雄および山本正已、社外監査役伊丹敬之、大八木成男および佐長功の6氏は株式会社東京証券取引所等が定める独立役員の要件および当社が定める「社外役員独立性基準」を満たしております。また、当社は、6氏を株式会社東京証券取引所等の定めに基づく独立役員として指定し、同取引所等に届け出ております。
当社は当社およびJFEグループが、持続的な成長および中長期的な企業価値の向上を実現し、企業理念を実践するために最良のコーポレートガバナンスを追求しその更なる充実を図ることを目的として、平成27年10月に「JFEホールディングス コーポレートガバナンス基本方針」を制定しました。また、取締役等の人事および報酬について、公正性、客観性および透明性を担保すべく、取締役会の諮問機関として、指名委員会および報酬委員会を設置しました。指名委員会および報酬委員会は、それぞれ委員の過半数を社外役員で構成し、委員長はいずれも社外役員の中から決定しております。
また、当社は、平成27年度より取締役会全体の実効性についての分析および評価を実施しました。その結果をふまえた取り組みとして、当社グループにおいては、鉄鋼事業に加え、エンジニアリング事業および商社事業も積極的に事業を拡大しつつあり、両事業の経営管理の重要性が増していることから、コーポレートガバナンス体制の更なる充実と、グループ経営体制の一層の強化を図ることを目的として、当社取締役会の構成を見直すこととし、本年6月23日開催の当社定時株主総会での承認を経て社外取締役1名を含む取締役3名を増員しました。また、監査役会においては、監査体制およびその機能の中立性、独立性をより高めるために、社外監査役を1名増員しました。
今後の事業運営に際しましても、公正・公平・透明なコーポレートガバナンスを徹底し、企業価値および株主共同の利益を向上させてまいります。
・すべてのステークホルダーの皆様とともに
当社グループでは、製鉄所見学会等を開催して当社株主の皆様とコミュニケーションを深めるほか、お客様との技術的連携を通じたわが国製造業の競争力向上への貢献、地球環境保全に役立つ技術開発や、定期的な中途採用を含む雇用の促進、健全な労使関係、安全な労働環境、地域社会との共存等に努めるなど、すべてのステークホルダーの皆様からご支持とご協力がいただけるよう努力してまいります。
③基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
当社は、平成19年3月1日開催の取締役会において、「当社株式の大規模な買付行為に関する対応方針」(以下「本対応方針」という。)の導入を決定し、同年およびその後の本対応方針の有効期限である2年ごとの定時株主総会において株主の皆様のご承認をいただいたうえで、本対応方針を継続しております。
本対応方針により、具体的には、議決権割合20%以上の当社株式を取得しようとする大規模買付者に対し、大規模買付行為完了後の経営方針および事業計画等の提示を事前に求めます。その後一定期間、当社取締役会は、大規模買付者が本対応方針に基づくルールを遵守したか否か、あるいは、当該提案内容が当社に回復しがたい損害をもたらすことがないか、企業価値、株主共同の利益を著しく損なうことがないか、という観点から評価、検討を行ない、取締役会としての意見を開示するとともに、大規模買付者と交渉したり、取締役会として株主の皆様へ代替案を提示したりすることがあります。また、社外取締役および社外監査役計3名から構成される特別委員会を設置し、特別委員会が大規模買付行為を抑止するための措置の発動を勧告した場合には、それを最大限尊重した上で、外部専門家の意見も参考にしつつ、当社取締役会は、企業価値および株主共同の利益の保護を目的として、新株予約権の発行等、会社法その他の法律および当社定款が取締役会の権限として認める対抗措置の発動を行うことがあります。
なお、本年6月23日開催の定時株主総会において、本対応方針を一部変更のうえ、継続することについて株主の皆様のご承認が得られました。資本市場からの要請等を踏まえ、より株主の皆様の意思を重視し、更に客観性を高める内容にするため、主に以下の点を変更しております。
・当社に回復しがたい損害をもたらすことが明らかである場合や企業価値および株主共同の利益を著しく損なう場合に原則として該当すると考えられる類型の一部を削除し、いわゆる高裁四類型および強圧的二段階買収に限定いたしました。
・対抗措置の発動の可否について、株主意思を確認する仕組みを導入いたしました。
・当社取締役会が大規模買付者から大規模買付情報を求める期間に上限を設定いたしました。
本対応方針の詳細については、当社ウェブサイトに掲載しております。
④上記の取り組みが、上記基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものでなく、かつ、会社役員の地位の維持を目的とするものではないことおよびその理由
本対応方針は、当社株式の大規模買付行為が開始された場合において、株主の皆様に迅速に必要かつ十分な情報・意見・提案等の提供と、それらを検討するための必要かつ十分な時間を確保することにより、株主の皆様が、当該大規模買付行為の企業価値および株主共同の利益への影響を的確に判断することを担保するためのものです。従って、上記基本方針に沿った内容であり、株主共同の利益を損なうものではありません。
また、当該大規模買付行為に関する当社取締役会の判断における透明性、客観性、公正性および合理性を担保するため、取締役会から独立した組織として、社外取締役および社外監査役計3名から構成される特別委員会を設置することに加え、本対応方針の継続については本年の定時株主総会でご承認をいただいており、会社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。

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