有価証券報告書-第71期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)
有報資料
当社グループにおける財政状態及び経営成績の分析は、次のとおりであります。
なお、文中における将来の事項については、有価証券報告書提出日(平成27年6月23日)現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、貸倒引当金等の各引当金の計上、固定資産の減損に係る会計基準における回収可能価額の算定、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っております。但し、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度と比べ20,989百万円(11.6%)増加して201,760百万円となり、このうち純資産は、前連結会計年度末と比べ9,265百万円(7.2%)増加して138,052百万円となりました。グループ全体の当連結会計年度末の借入金は、前期末から6,282百万円増加して32,805百万円となり、有利子負債自己資本比率(DEレシオ)は0.25となっております。
この結果、自己資本比率は64.2%、1株当たりの純資産額は2,980円84銭となりました。
(3) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて1,111百万円増加し、34,982百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローに関する要因分析は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローについては、税金等調整前当期純利益10,730百万円、当連結会計年度末において仕入債務が減少したこと等による運転資金負担増284百万円の支出があり、更に、減価償却費等による非資金項目、その他による収入を加え、収入17,531百万円を計上しました。また、法人税等の支払額1,176百万円、利息及び配当金の受取額773百万円等により、最終的には16,665百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローについては、有価証券等の取得による支出5,000百万円、既存鉄鋼製造設備の維持更新や合理化投資、ベトナムにおける能力増強投資等のための有形固定資産の取得による支出13,654百万円等により、18,934百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローについては、短期借入金の純減額3,014百万円、長期借入れによる収入6,415百万円、配当金の支払額1,086百万円等により、1,984百万円の収入となりました。
(4) 経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績は、製品価格の上昇等により、増収となりました。利益については、鉄鋼事業部門は大幅増益、環境リサイクル事業部門も増益となりました。
鉄鋼事業部門については、原材料であるスクラップ価格が昨秋以降大幅に下落したため、需要家に鋼材購入延期の動きが見られ、製品販売数量は前期対比減少しました。
こうした環境の中、当社は需要に見合った製造・販売の方針を堅持しつつ、製造部門による一層のコスト削減、販売部門による製品価格の引き上げ努力等により利益の確保を図りました。その結果、製品価格はトン当たり4.3千円上昇しました。一方、鉄スクラップ価格は同3.9千円下落したため、鉄鋼事業の利益の源泉となる売買価格差(製品価格と原料価格の差)は前期対比でトン当たり8.1千円拡大しました。但し、電力料金値上げ、円安に伴う輸入資材価格の上昇などによりコスト負担は増加しました。
環境リサイクル事業については、処理単価の高い処理困難物案件獲得や新規顧客開拓に努めた結果、増収増益となりました。
これらの結果、当社グループの連結売上高は、前期対比6,741百万円(3.9%)増収の181,436百万円となりました。利益面については、鉄鋼事業部門における売買価格差拡大により、連結営業利益は前期対比8,939百万円(312.9%)増益の11,796百万円、連結経常利益は同9,363百万円(299.7%)増益の12,488百万円となりました。連結当期純利益については、枚方事業所大阪工場閉鎖の決定に伴い当連結会計年度末において特別損失を計上しましたが、同7,718百万円増益(前期は795百万円の損失)の6,923百万円となりました。
自己資本当期純利益率は5.5%、1株当たり当期純利益は159円30銭となりました。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
国内の建設用鋼材需要については、当面は堅調に推移するものと思われますが、普通鋼電炉業界は構造的に供給能力過剰の状況にあるため、過剰生産及び販売による販売価格の下落リスクがあります。一方、主原料である鉄スクラップについては、中国・韓国を中心とした東アジア諸国における鉄鋼生産の動向により鉄スクラップの需給バランスが大きく変化することから、価格が乱高下する可能性があります。
また、平成23年3月の東京電力福島第一原発事故を受けた全国の原子力発電所の操業停止により、電力コスト負担は事故発生前に比べ大幅に増加しています。当社が製造拠点を有する地域においては、東京電力(平成24年)、関西電力(平成25年)、中部電力(平成26年)が電力単価を引き上げ、平成27年には関西電力が再び値上げを行いました。火力発電燃料(液化天然ガス(LNG)や原油)の価格に応じて決定される燃料調整費単価については、一時的に下落が見られるものの、今後上昇の可能性があります。また、円安の進行による製造工程で使用する輸入資材価格の上昇も懸念されます。
加えて原子力発電所の停止により電力供給不足も指摘されています。当社グループの工場は電力使用量の少ない夜間での操業が中心であるため、電力供給不足による生産への直接的な影響はない見込みですが、今後大きな供給制限が生じた場合は、操業が困難になる可能性があります。
これらの要因により、当社グループの経営成績が重要な影響を受ける可能性があります。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
今後の業況については、引き続き日本経済の緩やかな回復が期待されるなか、建設用鋼材市場では、震災復興需要や各地域での防災関連案件、各種インフラの更新需要、平成32年(2020年)開催予定の東京オリンピック関連案件など、底堅い鋼材需要が期待されますが、中長期的には、国内の鋼材需要は減少するものと認識しています。
加えて、電力料金上昇や円安に伴う副資材費上昇などにより、製造コスト負担は増しています。これに対しては、電力使用量の更なる削減を中心とした徹底的なコスト削減に取り組んでいます。コスト削減で吸収できない部分については販売価格への転嫁を図ります。当社グループでは、製品実需動向に見合った生産・販売を徹底し、原料価格の変動に左右されない適切な製品価格の形成に取り組んでおり、既に一定の成果を上げています。今後もこの取組みを更に徹底し、利益水準の向上を目指します。
中長期的には、平成22年4月に策定した中長期経営ビジョンの実現に向け、引き続き当社グループの力を結集し一丸となって取り組んでまいります。即ち、「国内鉄鋼市場での勝ち残り」「海外鉄鋼事業の伸張」「環境リサイクル事業の着実な成長」を3つの柱とした成長戦略の推進、そして活力ある人事・組織施策の実施です。特に、新たな製鋼・圧延一貫工場が完成し、稼働を開始したベトナム南部の拠点(ビナ・キョウエイ・スチール社)の速やかな立上げ・収益化に注力し、海外鉄鋼事業の飛躍を目指します。
なお、文中における将来の事項については、有価証券報告書提出日(平成27年6月23日)現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、貸倒引当金等の各引当金の計上、固定資産の減損に係る会計基準における回収可能価額の算定、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っております。但し、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度と比べ20,989百万円(11.6%)増加して201,760百万円となり、このうち純資産は、前連結会計年度末と比べ9,265百万円(7.2%)増加して138,052百万円となりました。グループ全体の当連結会計年度末の借入金は、前期末から6,282百万円増加して32,805百万円となり、有利子負債自己資本比率(DEレシオ)は0.25となっております。
この結果、自己資本比率は64.2%、1株当たりの純資産額は2,980円84銭となりました。
(3) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて1,111百万円増加し、34,982百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローに関する要因分析は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローについては、税金等調整前当期純利益10,730百万円、当連結会計年度末において仕入債務が減少したこと等による運転資金負担増284百万円の支出があり、更に、減価償却費等による非資金項目、その他による収入を加え、収入17,531百万円を計上しました。また、法人税等の支払額1,176百万円、利息及び配当金の受取額773百万円等により、最終的には16,665百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローについては、有価証券等の取得による支出5,000百万円、既存鉄鋼製造設備の維持更新や合理化投資、ベトナムにおける能力増強投資等のための有形固定資産の取得による支出13,654百万円等により、18,934百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローについては、短期借入金の純減額3,014百万円、長期借入れによる収入6,415百万円、配当金の支払額1,086百万円等により、1,984百万円の収入となりました。
(4) 経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績は、製品価格の上昇等により、増収となりました。利益については、鉄鋼事業部門は大幅増益、環境リサイクル事業部門も増益となりました。
鉄鋼事業部門については、原材料であるスクラップ価格が昨秋以降大幅に下落したため、需要家に鋼材購入延期の動きが見られ、製品販売数量は前期対比減少しました。
こうした環境の中、当社は需要に見合った製造・販売の方針を堅持しつつ、製造部門による一層のコスト削減、販売部門による製品価格の引き上げ努力等により利益の確保を図りました。その結果、製品価格はトン当たり4.3千円上昇しました。一方、鉄スクラップ価格は同3.9千円下落したため、鉄鋼事業の利益の源泉となる売買価格差(製品価格と原料価格の差)は前期対比でトン当たり8.1千円拡大しました。但し、電力料金値上げ、円安に伴う輸入資材価格の上昇などによりコスト負担は増加しました。
環境リサイクル事業については、処理単価の高い処理困難物案件獲得や新規顧客開拓に努めた結果、増収増益となりました。
これらの結果、当社グループの連結売上高は、前期対比6,741百万円(3.9%)増収の181,436百万円となりました。利益面については、鉄鋼事業部門における売買価格差拡大により、連結営業利益は前期対比8,939百万円(312.9%)増益の11,796百万円、連結経常利益は同9,363百万円(299.7%)増益の12,488百万円となりました。連結当期純利益については、枚方事業所大阪工場閉鎖の決定に伴い当連結会計年度末において特別損失を計上しましたが、同7,718百万円増益(前期は795百万円の損失)の6,923百万円となりました。
自己資本当期純利益率は5.5%、1株当たり当期純利益は159円30銭となりました。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
国内の建設用鋼材需要については、当面は堅調に推移するものと思われますが、普通鋼電炉業界は構造的に供給能力過剰の状況にあるため、過剰生産及び販売による販売価格の下落リスクがあります。一方、主原料である鉄スクラップについては、中国・韓国を中心とした東アジア諸国における鉄鋼生産の動向により鉄スクラップの需給バランスが大きく変化することから、価格が乱高下する可能性があります。
また、平成23年3月の東京電力福島第一原発事故を受けた全国の原子力発電所の操業停止により、電力コスト負担は事故発生前に比べ大幅に増加しています。当社が製造拠点を有する地域においては、東京電力(平成24年)、関西電力(平成25年)、中部電力(平成26年)が電力単価を引き上げ、平成27年には関西電力が再び値上げを行いました。火力発電燃料(液化天然ガス(LNG)や原油)の価格に応じて決定される燃料調整費単価については、一時的に下落が見られるものの、今後上昇の可能性があります。また、円安の進行による製造工程で使用する輸入資材価格の上昇も懸念されます。
加えて原子力発電所の停止により電力供給不足も指摘されています。当社グループの工場は電力使用量の少ない夜間での操業が中心であるため、電力供給不足による生産への直接的な影響はない見込みですが、今後大きな供給制限が生じた場合は、操業が困難になる可能性があります。
これらの要因により、当社グループの経営成績が重要な影響を受ける可能性があります。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
今後の業況については、引き続き日本経済の緩やかな回復が期待されるなか、建設用鋼材市場では、震災復興需要や各地域での防災関連案件、各種インフラの更新需要、平成32年(2020年)開催予定の東京オリンピック関連案件など、底堅い鋼材需要が期待されますが、中長期的には、国内の鋼材需要は減少するものと認識しています。
加えて、電力料金上昇や円安に伴う副資材費上昇などにより、製造コスト負担は増しています。これに対しては、電力使用量の更なる削減を中心とした徹底的なコスト削減に取り組んでいます。コスト削減で吸収できない部分については販売価格への転嫁を図ります。当社グループでは、製品実需動向に見合った生産・販売を徹底し、原料価格の変動に左右されない適切な製品価格の形成に取り組んでおり、既に一定の成果を上げています。今後もこの取組みを更に徹底し、利益水準の向上を目指します。
中長期的には、平成22年4月に策定した中長期経営ビジョンの実現に向け、引き続き当社グループの力を結集し一丸となって取り組んでまいります。即ち、「国内鉄鋼市場での勝ち残り」「海外鉄鋼事業の伸張」「環境リサイクル事業の着実な成長」を3つの柱とした成長戦略の推進、そして活力ある人事・組織施策の実施です。特に、新たな製鋼・圧延一貫工場が完成し、稼働を開始したベトナム南部の拠点(ビナ・キョウエイ・スチール社)の速やかな立上げ・収益化に注力し、海外鉄鋼事業の飛躍を目指します。