有価証券報告書-第178期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方並びに企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、2017年に経営の監督と執行を分離して経営判断の迅速化を図ることを目的に監査等委員会設置会社に移行しました。以降、経営体制の刷新や取締役会による監督機能強化のためのコーポレート・ガバナンス強化の取組を継続的に進めてまいりました。
業務執行取締役については、高度かつ実効的な経営判断に基づく積極果断な事業運営を可能とするべく、引き続きCEO、CTO及びCFOの三頭体制を維持することとしています。他方、主として監督機能を担う社外取締役については、監査等委員でない取締役と監査等委員である取締役の分化を図っています。前者には経営に関する知見による中期経営計画に対する監督・助言等に集中していただき、また、後者には各種の専門的な知見による監査・監督に集中していただくことで、それぞれが有する知見や専門知識をより効果的に発揮できると考えたものです。
企業価値の持続的成長に向けた当社のコーポレート・ガバナンスの概要は、以下のとおりです。
経営体制
(ⅰ)取締役会
本有価証券報告書提出日(2026年6月23日)現在、取締役総数は10名であり、この内訳は、取締役会の構成は、監査等委員でない取締役6名(うち社外取締役3名。)と、監査等委員である取締役4名(うち社外取締役3名)となっています。取締役会では、3名の業務執行取締役と、常勤の監査等委員である取締役、経営経験や財務会計などの専門的知見を備える当社経営から独立した6名の社外取締役により、取締役候補の指名、報酬に関する事項、四半期・年度の経営計画の立案とそのフォロー、中期経営計画の策定、事業ポートフォリオの見直し、重要な投資案件の決定、グループ会社の再編に関わる事項その他の経営に関わる重要事項等について十分な討議をもって決定いたします。2024年度より、常勤の監査等委員である取締役が取締役会の議長の任に就いています。
なお、当社は、2026年6月26日開催予定の第178期定時株主総会において、取締役選任議案(「監査等委員でない取締役6名選任の件」及び「監査等委員である取締役1名選任の件」)をご提案しています。当該取締役選任議案が原案通り承認された場合、当社の取締役会の構成は、監査等委員でない取締役6名(うち社外取締役3名)及び監査等委員である取締役4名(うち、社外取締役3名)となります。また、取締役会の過半数を占めることとなる6名の社外取締役は、いずれも当社経営から独立した立場にあり、それぞれ経営経験や財務会計、法務の専門的知見を有しています。加えて、当該株主総会後に開催予定の取締役会では、引き続き常勤の監査等委員が議長に選定される予定となっています。
当事業年度における各取締役の出席状況は以下のとおりです。
花﨑浜子氏、山口洋二氏及び目黒高三氏は、2025年6月27日開催の第177期定時株主総会終結の時をもって任期満了により退任いたしました。このため、取締役会の出席状況は、それぞれ退任の時までのものです。
吉川恵治氏は、2025年6月27日開催の第177期定時株主総会終結の時をもって監査等委員である取締役を任期満了により退任し、同株主総会において監査等委員でない取締役として新たに選任されました。このため、取締役会の出席状況は、同株主総会以前は監査等委員である取締役としての出席であり、同株主総会以降は監査等委員でない取締役としてのものです。
小池利和氏、柳瀬英喜氏、山田保裕氏、田邊るみ子氏及び中村明日香氏は、2025年6月27日開催の第177期定時株主総会において新たに選任されました。このため、取締役会の出席状況は、同株主総会以降のものです。
(ⅱ)業務執行体制
当社では、定款において重要な業務の決定を取締役に委任することができる旨を定め、個別の事業に係る決定を各事業責任者である業務執行取締役に委任し、当該業務執行取締役による機動的な事業運営を可能としています。
具体的には、2022年4月より取締役会の決議をもって最高経営責任者(CEO:Chief Executive Officer)、最高財務責任者(CFO:Chief Financial Officer)及び最高技術責任者(CTO:Chief Technology Officer)を設置する体制としています。CEO(以下、「代表取締役社長CEO」と表記することがある。)は、当社及び当社の子会社から成る企業集団全体(以下、「当社グループ」と総称し、各子会社を「グループ会社」という)についての最高経営責任者となります。CFOは、極めて高い専門性を必要とする財務分野での最高責任者、CTOは、同じく技術開発分野での最高責任者となります。CEOをトップとしてCFO及びCTOがCEOの機能を補完又は支援する、いわば“三頭体制”をとることで、より高度かつ実効的な経営判断に基づく事業運営が可能な体制としています。
(ⅲ)監査等委員会
監査等委員会は、1名の常勤社内取締役と3名の当社経営陣から独立した社外取締役の合計4名で構成されています。監査等委員会では、監査基本方針及び監査計画の策定、内部監査計画及び監査結果に係る報告受領・討議、取締役の選任、及び報酬その他法令の定める事項に係る監査等委員会の意見の形成等について、当社事業に精通した社内昇格による取締役と多様な知見・経験を有する社外取締役による十分な討議をもって決定等を行っています。
当事業年度における詳細については、(3)監査の状況によります。また、監査等委員会の活動を補助する組織として、その指揮下に監査等委員会室を設けて専任の常勤者を配置しています。加えて、2026年4月1日付でそれまで代表取締役社長CEOの所管であった内部監査部門である監査部を監査等委員会の所管に変更いたしました。内部監査部門の独立性を向上させるとともに監査等委員会の実効性向上を図るものです。
(ⅳ)取締役の指名及び報酬
取締役会が、取締役の指名に関する以下の事項を決定するにあたっては、その諮問機関である指名諮問委員会(過半数の社外取締役で構成しかつ社外取締役を委員長とする。)において、その決定プロセスの公正性及び妥当性を検証する。
・取締役の選解任に関する株主総会議案の原案
・取締役の選解任基準
・後継者計画
・社外取締役の独立性基準
取締役会が、取締役の報酬に関する以下の事項を決定するにあたっては、その諮問機関である報酬諮問委員会(過半数の社外取締役で構成しかつ社外取締役を委員長とする。)において、その決定プロセスの公正性及び妥当性を検証する。
・取締役の報酬及びその額を決定する規律
・個々の取締役の報酬額
業務執行取締役による内部統制システムの構築及び監査等委員会による監査
業務執行取締役は、取締役会で定められたその所管する事業部門、事業部門を支援する部門若しくはコーポレート部門等又はグループ会社について、自ら又は管下に配置される執行役員による業務執行を統轄し、当社の内部統制システムの遵守・実行の責任を負います。また、業務執行取締役は、内部統制システムを決定する取締役会の一員である立場から、内部統制システムの適正性について責任を負います。
監査等委員会は、業務執行取締役の職務の執行に係る内部統制システムの遵守及び実行の状況を監督します。このため、必要に応じて自ら当社及びグループ会社の状況を調査し、執行側から提供される情報の内容を確認・検証するほか、業務執行取締役をはじめとする執行の当事者に直接の説明を求めます。以上と合わせ、監査等委員会は、内部統制システムを決定する取締役会の一員である立場から、内部統制システムの適正性について責任を負っています。
②内部統制システム
内部統制システムとしては、内部監査部門、全社共通管理部門、各事業部管理組織などにより、日常的な業務執行局面における適法性・妥当性を常に管理することとしています。重要な経営情報の保存・管理については、文書及び電子情報の管理規程を定めてこれを行い、後述のリスクマネジメント委員会では全社共通のリスクについての検討を、コンプライアンス委員会ではコンプライアンス活動の推進等を行っています。また、内部通報制度の運用なども行っています。
子会社の業務の適正を確保するための体制としては、個々のグループ会社は、それぞれ事業部門又は全社共通管理部門が所管する会社として位置付けられており、各部門を管掌する取締役の執行責任の範囲として管理されます。具体的には、各部門は、(1)所管するグループ会社において生じた経営成績、人事・組織、設備投資、製品品質その他の重要な事項についての報告体制を整備、(2)リスク管理について、一定の報告義務及び担当部門による支援・指導体制の整備、(3)企業集団としての経営計画の策定及び予実管理並びに人事交流の実行、(4)グループ会社によるコンプライアンス責任者の設置義務付け及び公益通報制度の整備等を行っています。
③当社のコーポレート・ガバナンスの模式図及びその概要
(本有価証券報告書提出日現在)

●指名諮問委員会 監査等委員でない取締役及び監査等委員である取締役の選解任に係る株主総会議案の決定等に当たって、その客観性及び透明性確保を目的として設置している取締役会の諮問機関です。監査等委員でない取締役2名(代表取締役社長CEO及び人事担当取締役)及び監査等委員である社外取締役3名を構成員とし、委員長は社外取締役である委員の中から選定することとしています。
当事業年度においては、6回の委員会を開催しました。取締役会が示す本年株主総会に付議すべき取締役候補者の原案に係る事項等について取締役会から諮問を受け、取締役会の実効性を確保するために必要な知識・経験・能力やその構成等、取締役の選任基準、各候補者の実績を含む選任理由等を検討し、その決定プロセスが公正かつ妥当である旨を答申しています。指名諮問委員会の構成は、2025年6月27日開催の第177期定時株主総会以降、監査等委員でない取締役として岡田代表取締役社長CEO(人事担当取締役を兼務しているため、監査等委員でない取締役は1名となっています。)、並びに監査等委員である社外取締役として吉川取締役、小池取締役及び柳瀬取締役を委員とし、委員長は吉川取締役でした。当該委員会の構成員である取締役は、いずれも開催された委員会の全てに出席しています。
●報酬諮問委員会 監査等委員でない取締役のうち社外取締役でない者の報酬の決定等に当たって、その客観性及び透明性確保を目的として設置している取締役会の諮問機関です。監査等委員でない取締役1名及び監査等委員である社外取締役3名を構成員とし、委員長は社外取締役である委員の中から選定することとしています。
当事業年度においては、8回の委員会を開催しました。監査等委員でない取締役の報酬等の内容に係る決定方針並びに各取締役の業績評価、報酬水準の市場性、報酬体系及び具体的な報酬額等について検証し、各業務執行取締役の報酬の決定プロセスが公正かつ妥当である旨を取締役会に答申しています。報酬諮問委員会の構成は、2025年6月27日開催の第177期定時株主総会以降は、監査等委員でない取締役として人事担当取締役を兼務する岡田代表取締役社長CEO、並びに監査等委員である社外取締役として小池取締役、吉川取締役及び柳瀬取締役を委員とし、委員長は小池取締役でした。当該委員会の構成員である取締役は、いずれも開催された委員会の全てに出席しています。なお、岡田代表取締役社長CEOは自身が審議事項の関係者となる場合、当該審議には参加しないこととしています。
●独立社外取締役会議 全社業務執行に係る重要な案件について、報告・討議、情報共有を行うとともに、社外取締役間の情報交換・認識共有等を図り、必要に応じて提言するための独立社外取締役のみで構成する機関として、2025年6月27日以降の経営体制において新たに設置いたしました。
当事業年度においては、20回の会議を開催しました。当事業年度においては大半の社外取締役が就任初年度であることから、当社の各事業部門等の現状や課題について認識を深める場として活用することに重点を置きながら、全社業務執行に係る重要な案件についての報告・討議、情報共有、並びに社外取締役間の情報交換・認識共有等を図ってまいりました。
●経営執行会議* 全社業務執行に係る重要な案件について、報告・討議、情報共有を行う機関です。岡田代表取締役社長CEOを議長として、業務執行取締役及び執行役員全員で構成しています。
当事業年度中に47回開催しています。
●経営革新委員会* 経営資源の効率化・事業ポートフォリオ最適化、費用削減による効率性向上、販売・購買力強化による収益性向上の推進機関です。岡田代表取締役社長CEOを委員長として、業務執行取締役及び執行役員全員で構成しています。
当事業年度中に21回開催し、全社事業戦略などに関わる事項として事業ポートフォリオや事業戦略の見直し、グループ会社体制やそれぞれの機能の整理・見直し、事業構造改革の進捗フォローなどを行ってきました。
●リスクマネジメント委員会*
業務上のリスクの観点から当社の業務執行体制及び執行状況を検証し、損失の発生を防止・評価、方針の策定、内容の共有化等を行う機関です。岡田代表取締役社長CEOを委員長として、業務執行取締役及び執行役員全員で構成しています。
当事業年度中に2回開催し、対象とすべきリスクの再定義により当社グループにおける短期的課題と全社に与える影響の大きなリスクとして6つの項目(法令遵守リスク、サプライチェーンリスク、情報セキュリティリスク、品質保証リスク、安全衛生管理リスク、地政学リスク)を抽出しました。これら6つの重要リスクについて、それぞれ統制主管部門及び当事業年度におけるサブテーマを設けて子細な対応等を行ってまいりました。
●サステナビリティ推進委員会* 当社グループの持続的な成長の実現に向けたサステナビリティに関する基本方針、個別の施策、それらの推進状況、外部発表その他重要事項の討議・推進等を行う機関です。岡田代表取締役社長CEOを委員長として、業務執行取締役及び執行役員全員で構成しています。
当事業年度中に3回開催し、サステナビリティの推進体制、マテリアリティ等について検討を行ってまいりました。
●コンプライアンス委員会*
当社グループにおけるコンプライアンスに関して、経営層への情報共有及び課題討議、マネジメントシステムの構築・維持・管理、並びに浸透・啓発活動の推進を行う機関です。岡田代表取締役社長CEOを委員長として、業務執行取締役及び執行役員全員で構成しています。
当事業年度中に3回開催し、事業活動における個別の法令の遵守状況に関する経営層への情報共有及び課題の討議や、マネジメントシステムの構築・維持・管理、並びに浸透・啓発活動を推進してまいりました。
* 構成員とは別に常勤監査等委員も陪席し、適宜質疑等を行っています。
④取締役の定数
当社の監査等委員でない取締役は6名以内とする旨定款に定めています。
当社の監査等委員である取締役は7名以内とする旨定款に定めています。
⑤取締役の選任決議要件
当社は、取締役の選任決議について、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別して、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めています。
また、取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨定款に定めています。
⑥責任限定契約
当社は、会社法第427条第1項の規定により、取締役(業務執行取締役等である者を除く)全員との間で、会社法第423条第1項の賠償責任に関し、その職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がない時は、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額を限度とする旨の契約を締結しています。
なお、当社は、2023年6月29日開催の第175期定時株主総会において定款変更を行い、責任限定契約につき従前社外取締役とのみ締結できるとしていたところ、業務執行を担わない取締役との間で締結できることといたしました。これに伴い、当社は、社外取締役以外の全ての業務執行を担わない取締役との間で新たに責任限定契約を締結いたしました。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令の規定する額としています。
⑦役員等を被保険者として締結している役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該役員等賠償責任保険契約の被保険者の範囲は、当社及び当社子会社の取締役(監査等委員である取締役を含む)、監査役及び管理職従業員であり、当該保険契約により、被保険者がその業務執行に起因して法律上負担することとなる損害賠償金及び訴訟費用が填補されることとなります。また、被保険者のうち当社取締役(監査等委員である取締役を含む)は、保険料のうち5%を個人で負担することとしています。
⑧自己の株式の取得
当社は、会社法第166条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めています。これは、機動的な資本政策を遂行できるようにするためです。
⑨中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨定款に定めています。
⑩取締役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって同法第423条第1項の行為に関する取締役(取締役であった者を含む)の責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めています。これは、取締役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とするものです。
⑪株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方並びに企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、2017年に経営の監督と執行を分離して経営判断の迅速化を図ることを目的に監査等委員会設置会社に移行しました。以降、経営体制の刷新や取締役会による監督機能強化のためのコーポレート・ガバナンス強化の取組を継続的に進めてまいりました。
業務執行取締役については、高度かつ実効的な経営判断に基づく積極果断な事業運営を可能とするべく、引き続きCEO、CTO及びCFOの三頭体制を維持することとしています。他方、主として監督機能を担う社外取締役については、監査等委員でない取締役と監査等委員である取締役の分化を図っています。前者には経営に関する知見による中期経営計画に対する監督・助言等に集中していただき、また、後者には各種の専門的な知見による監査・監督に集中していただくことで、それぞれが有する知見や専門知識をより効果的に発揮できると考えたものです。
企業価値の持続的成長に向けた当社のコーポレート・ガバナンスの概要は、以下のとおりです。
経営体制
(ⅰ)取締役会
本有価証券報告書提出日(2026年6月23日)現在、取締役総数は10名であり、この内訳は、取締役会の構成は、監査等委員でない取締役6名(うち社外取締役3名。)と、監査等委員である取締役4名(うち社外取締役3名)となっています。取締役会では、3名の業務執行取締役と、常勤の監査等委員である取締役、経営経験や財務会計などの専門的知見を備える当社経営から独立した6名の社外取締役により、取締役候補の指名、報酬に関する事項、四半期・年度の経営計画の立案とそのフォロー、中期経営計画の策定、事業ポートフォリオの見直し、重要な投資案件の決定、グループ会社の再編に関わる事項その他の経営に関わる重要事項等について十分な討議をもって決定いたします。2024年度より、常勤の監査等委員である取締役が取締役会の議長の任に就いています。
なお、当社は、2026年6月26日開催予定の第178期定時株主総会において、取締役選任議案(「監査等委員でない取締役6名選任の件」及び「監査等委員である取締役1名選任の件」)をご提案しています。当該取締役選任議案が原案通り承認された場合、当社の取締役会の構成は、監査等委員でない取締役6名(うち社外取締役3名)及び監査等委員である取締役4名(うち、社外取締役3名)となります。また、取締役会の過半数を占めることとなる6名の社外取締役は、いずれも当社経営から独立した立場にあり、それぞれ経営経験や財務会計、法務の専門的知見を有しています。加えて、当該株主総会後に開催予定の取締役会では、引き続き常勤の監査等委員が議長に選定される予定となっています。
当事業年度における各取締役の出席状況は以下のとおりです。
| 氏名 | 開催回数 | 出席回数 |
| 岡田 直樹 | 17回 | 17回 |
| 飯島 和人 | 17回 | 17回 |
| 坂野 達也 | 17回 | 17回 |
| 吉川 恵治 | 17回 | 17回 |
| 小池 利和 | 14回 | 14回 |
| 柳瀬 英喜 | 14回 | 14回 |
| 成毛 幸二 | 17回 | 17回 |
| 山田 保裕 | 14回 | 14回 |
| 田邊るみ子 | 14回 | 14回 |
| 中村明日香 | 14回 | 14回 |
| 花﨑 浜子 | 3回 | 3回 |
| 山口 洋二 | 3回 | 3回 |
| 目黒 高三 | 3回 | 3回 |
花﨑浜子氏、山口洋二氏及び目黒高三氏は、2025年6月27日開催の第177期定時株主総会終結の時をもって任期満了により退任いたしました。このため、取締役会の出席状況は、それぞれ退任の時までのものです。
吉川恵治氏は、2025年6月27日開催の第177期定時株主総会終結の時をもって監査等委員である取締役を任期満了により退任し、同株主総会において監査等委員でない取締役として新たに選任されました。このため、取締役会の出席状況は、同株主総会以前は監査等委員である取締役としての出席であり、同株主総会以降は監査等委員でない取締役としてのものです。
小池利和氏、柳瀬英喜氏、山田保裕氏、田邊るみ子氏及び中村明日香氏は、2025年6月27日開催の第177期定時株主総会において新たに選任されました。このため、取締役会の出席状況は、同株主総会以降のものです。
(ⅱ)業務執行体制
当社では、定款において重要な業務の決定を取締役に委任することができる旨を定め、個別の事業に係る決定を各事業責任者である業務執行取締役に委任し、当該業務執行取締役による機動的な事業運営を可能としています。
具体的には、2022年4月より取締役会の決議をもって最高経営責任者(CEO:Chief Executive Officer)、最高財務責任者(CFO:Chief Financial Officer)及び最高技術責任者(CTO:Chief Technology Officer)を設置する体制としています。CEO(以下、「代表取締役社長CEO」と表記することがある。)は、当社及び当社の子会社から成る企業集団全体(以下、「当社グループ」と総称し、各子会社を「グループ会社」という)についての最高経営責任者となります。CFOは、極めて高い専門性を必要とする財務分野での最高責任者、CTOは、同じく技術開発分野での最高責任者となります。CEOをトップとしてCFO及びCTOがCEOの機能を補完又は支援する、いわば“三頭体制”をとることで、より高度かつ実効的な経営判断に基づく事業運営が可能な体制としています。
(ⅲ)監査等委員会
監査等委員会は、1名の常勤社内取締役と3名の当社経営陣から独立した社外取締役の合計4名で構成されています。監査等委員会では、監査基本方針及び監査計画の策定、内部監査計画及び監査結果に係る報告受領・討議、取締役の選任、及び報酬その他法令の定める事項に係る監査等委員会の意見の形成等について、当社事業に精通した社内昇格による取締役と多様な知見・経験を有する社外取締役による十分な討議をもって決定等を行っています。
当事業年度における詳細については、(3)監査の状況によります。また、監査等委員会の活動を補助する組織として、その指揮下に監査等委員会室を設けて専任の常勤者を配置しています。加えて、2026年4月1日付でそれまで代表取締役社長CEOの所管であった内部監査部門である監査部を監査等委員会の所管に変更いたしました。内部監査部門の独立性を向上させるとともに監査等委員会の実効性向上を図るものです。
(ⅳ)取締役の指名及び報酬
取締役会が、取締役の指名に関する以下の事項を決定するにあたっては、その諮問機関である指名諮問委員会(過半数の社外取締役で構成しかつ社外取締役を委員長とする。)において、その決定プロセスの公正性及び妥当性を検証する。
・取締役の選解任に関する株主総会議案の原案
・取締役の選解任基準
・後継者計画
・社外取締役の独立性基準
取締役会が、取締役の報酬に関する以下の事項を決定するにあたっては、その諮問機関である報酬諮問委員会(過半数の社外取締役で構成しかつ社外取締役を委員長とする。)において、その決定プロセスの公正性及び妥当性を検証する。
・取締役の報酬及びその額を決定する規律
・個々の取締役の報酬額
業務執行取締役による内部統制システムの構築及び監査等委員会による監査
業務執行取締役は、取締役会で定められたその所管する事業部門、事業部門を支援する部門若しくはコーポレート部門等又はグループ会社について、自ら又は管下に配置される執行役員による業務執行を統轄し、当社の内部統制システムの遵守・実行の責任を負います。また、業務執行取締役は、内部統制システムを決定する取締役会の一員である立場から、内部統制システムの適正性について責任を負います。
監査等委員会は、業務執行取締役の職務の執行に係る内部統制システムの遵守及び実行の状況を監督します。このため、必要に応じて自ら当社及びグループ会社の状況を調査し、執行側から提供される情報の内容を確認・検証するほか、業務執行取締役をはじめとする執行の当事者に直接の説明を求めます。以上と合わせ、監査等委員会は、内部統制システムを決定する取締役会の一員である立場から、内部統制システムの適正性について責任を負っています。
②内部統制システム
内部統制システムとしては、内部監査部門、全社共通管理部門、各事業部管理組織などにより、日常的な業務執行局面における適法性・妥当性を常に管理することとしています。重要な経営情報の保存・管理については、文書及び電子情報の管理規程を定めてこれを行い、後述のリスクマネジメント委員会では全社共通のリスクについての検討を、コンプライアンス委員会ではコンプライアンス活動の推進等を行っています。また、内部通報制度の運用なども行っています。
子会社の業務の適正を確保するための体制としては、個々のグループ会社は、それぞれ事業部門又は全社共通管理部門が所管する会社として位置付けられており、各部門を管掌する取締役の執行責任の範囲として管理されます。具体的には、各部門は、(1)所管するグループ会社において生じた経営成績、人事・組織、設備投資、製品品質その他の重要な事項についての報告体制を整備、(2)リスク管理について、一定の報告義務及び担当部門による支援・指導体制の整備、(3)企業集団としての経営計画の策定及び予実管理並びに人事交流の実行、(4)グループ会社によるコンプライアンス責任者の設置義務付け及び公益通報制度の整備等を行っています。
③当社のコーポレート・ガバナンスの模式図及びその概要
(本有価証券報告書提出日現在)

●指名諮問委員会 監査等委員でない取締役及び監査等委員である取締役の選解任に係る株主総会議案の決定等に当たって、その客観性及び透明性確保を目的として設置している取締役会の諮問機関です。監査等委員でない取締役2名(代表取締役社長CEO及び人事担当取締役)及び監査等委員である社外取締役3名を構成員とし、委員長は社外取締役である委員の中から選定することとしています。
当事業年度においては、6回の委員会を開催しました。取締役会が示す本年株主総会に付議すべき取締役候補者の原案に係る事項等について取締役会から諮問を受け、取締役会の実効性を確保するために必要な知識・経験・能力やその構成等、取締役の選任基準、各候補者の実績を含む選任理由等を検討し、その決定プロセスが公正かつ妥当である旨を答申しています。指名諮問委員会の構成は、2025年6月27日開催の第177期定時株主総会以降、監査等委員でない取締役として岡田代表取締役社長CEO(人事担当取締役を兼務しているため、監査等委員でない取締役は1名となっています。)、並びに監査等委員である社外取締役として吉川取締役、小池取締役及び柳瀬取締役を委員とし、委員長は吉川取締役でした。当該委員会の構成員である取締役は、いずれも開催された委員会の全てに出席しています。
●報酬諮問委員会 監査等委員でない取締役のうち社外取締役でない者の報酬の決定等に当たって、その客観性及び透明性確保を目的として設置している取締役会の諮問機関です。監査等委員でない取締役1名及び監査等委員である社外取締役3名を構成員とし、委員長は社外取締役である委員の中から選定することとしています。
当事業年度においては、8回の委員会を開催しました。監査等委員でない取締役の報酬等の内容に係る決定方針並びに各取締役の業績評価、報酬水準の市場性、報酬体系及び具体的な報酬額等について検証し、各業務執行取締役の報酬の決定プロセスが公正かつ妥当である旨を取締役会に答申しています。報酬諮問委員会の構成は、2025年6月27日開催の第177期定時株主総会以降は、監査等委員でない取締役として人事担当取締役を兼務する岡田代表取締役社長CEO、並びに監査等委員である社外取締役として小池取締役、吉川取締役及び柳瀬取締役を委員とし、委員長は小池取締役でした。当該委員会の構成員である取締役は、いずれも開催された委員会の全てに出席しています。なお、岡田代表取締役社長CEOは自身が審議事項の関係者となる場合、当該審議には参加しないこととしています。
●独立社外取締役会議 全社業務執行に係る重要な案件について、報告・討議、情報共有を行うとともに、社外取締役間の情報交換・認識共有等を図り、必要に応じて提言するための独立社外取締役のみで構成する機関として、2025年6月27日以降の経営体制において新たに設置いたしました。
当事業年度においては、20回の会議を開催しました。当事業年度においては大半の社外取締役が就任初年度であることから、当社の各事業部門等の現状や課題について認識を深める場として活用することに重点を置きながら、全社業務執行に係る重要な案件についての報告・討議、情報共有、並びに社外取締役間の情報交換・認識共有等を図ってまいりました。
●経営執行会議* 全社業務執行に係る重要な案件について、報告・討議、情報共有を行う機関です。岡田代表取締役社長CEOを議長として、業務執行取締役及び執行役員全員で構成しています。
当事業年度中に47回開催しています。
●経営革新委員会* 経営資源の効率化・事業ポートフォリオ最適化、費用削減による効率性向上、販売・購買力強化による収益性向上の推進機関です。岡田代表取締役社長CEOを委員長として、業務執行取締役及び執行役員全員で構成しています。
当事業年度中に21回開催し、全社事業戦略などに関わる事項として事業ポートフォリオや事業戦略の見直し、グループ会社体制やそれぞれの機能の整理・見直し、事業構造改革の進捗フォローなどを行ってきました。
●リスクマネジメント委員会*
業務上のリスクの観点から当社の業務執行体制及び執行状況を検証し、損失の発生を防止・評価、方針の策定、内容の共有化等を行う機関です。岡田代表取締役社長CEOを委員長として、業務執行取締役及び執行役員全員で構成しています。
当事業年度中に2回開催し、対象とすべきリスクの再定義により当社グループにおける短期的課題と全社に与える影響の大きなリスクとして6つの項目(法令遵守リスク、サプライチェーンリスク、情報セキュリティリスク、品質保証リスク、安全衛生管理リスク、地政学リスク)を抽出しました。これら6つの重要リスクについて、それぞれ統制主管部門及び当事業年度におけるサブテーマを設けて子細な対応等を行ってまいりました。
●サステナビリティ推進委員会* 当社グループの持続的な成長の実現に向けたサステナビリティに関する基本方針、個別の施策、それらの推進状況、外部発表その他重要事項の討議・推進等を行う機関です。岡田代表取締役社長CEOを委員長として、業務執行取締役及び執行役員全員で構成しています。
当事業年度中に3回開催し、サステナビリティの推進体制、マテリアリティ等について検討を行ってまいりました。
●コンプライアンス委員会*
当社グループにおけるコンプライアンスに関して、経営層への情報共有及び課題討議、マネジメントシステムの構築・維持・管理、並びに浸透・啓発活動の推進を行う機関です。岡田代表取締役社長CEOを委員長として、業務執行取締役及び執行役員全員で構成しています。
当事業年度中に3回開催し、事業活動における個別の法令の遵守状況に関する経営層への情報共有及び課題の討議や、マネジメントシステムの構築・維持・管理、並びに浸透・啓発活動を推進してまいりました。
* 構成員とは別に常勤監査等委員も陪席し、適宜質疑等を行っています。
④取締役の定数
当社の監査等委員でない取締役は6名以内とする旨定款に定めています。
当社の監査等委員である取締役は7名以内とする旨定款に定めています。
⑤取締役の選任決議要件
当社は、取締役の選任決議について、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別して、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めています。
また、取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨定款に定めています。
⑥責任限定契約
当社は、会社法第427条第1項の規定により、取締役(業務執行取締役等である者を除く)全員との間で、会社法第423条第1項の賠償責任に関し、その職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がない時は、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額を限度とする旨の契約を締結しています。
なお、当社は、2023年6月29日開催の第175期定時株主総会において定款変更を行い、責任限定契約につき従前社外取締役とのみ締結できるとしていたところ、業務執行を担わない取締役との間で締結できることといたしました。これに伴い、当社は、社外取締役以外の全ての業務執行を担わない取締役との間で新たに責任限定契約を締結いたしました。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令の規定する額としています。
⑦役員等を被保険者として締結している役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該役員等賠償責任保険契約の被保険者の範囲は、当社及び当社子会社の取締役(監査等委員である取締役を含む)、監査役及び管理職従業員であり、当該保険契約により、被保険者がその業務執行に起因して法律上負担することとなる損害賠償金及び訴訟費用が填補されることとなります。また、被保険者のうち当社取締役(監査等委員である取締役を含む)は、保険料のうち5%を個人で負担することとしています。
⑧自己の株式の取得
当社は、会社法第166条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めています。これは、機動的な資本政策を遂行できるようにするためです。
⑨中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨定款に定めています。
⑩取締役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって同法第423条第1項の行為に関する取締役(取締役であった者を含む)の責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めています。これは、取締役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とするものです。
⑪株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。