訂正有価証券報告書-第75期(2023/04/01-2024/03/31)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(経営成績等の状況の概要)
(1) 業績
当連結会計年度における国際情勢は、国内で新型コロナウイルス感染症の5類への移行により社会、経済活動が正常化に向かう一方、原材料やエネルギー価格の高止まり、中国経済の減速やウクライナ・中東情勢等地政学リスク、インフレ収束に向けた各国政策等、引き続き先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの主要取引先である自動車産業では半導体供給不足による生産調整が解消しつつも、中国においては自動車市場構造の急激な変化に伴う日系顧客での販売不振・減産の影響が進行しております。また、東南アジアにおいても、自動車ローン金利上昇の影響等により、為替の影響を除いた販売量は前年度を下回っております。
こうした状況の中、当社では、全社をあげて生産性の向上、徹底した原価改善に取り組んでまいりました。当連結会計年度の業績は、売上高は423億90百万円(前年度比6.8%増)となり、営業利益は4億13百万円と前年度に比べ14億54百万円の増益となりました。また、為替変動に伴う為替差益3億94百万円の計上等により、経常利益は3億69百万円と前年度に比べ14億19百万円の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、資本効率向上に向けた政策保有株式の縮減方針に沿った投資有価証券の売却による特別利益1億92百万円を計上したものの、減損損失により特別損失8億52百万円を計上したことにより、5億93百万円と前年度に比べ21億39百万円の増益となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
①自動車焼結事業
当連結会計年度においては、売上は半導体不足に伴う減産影響の解消が本格的に進み、国内や米国自動車向け製品の販売量が回復したことに加え、為替の影響もあり増収となりました。
利益面では、原材料やエネルギー価格高騰の販売価格への調整や、国内を中心とした収益構造改善及び米国のロス低減が進み、中期戦略に沿ったタイ第2拠点の操業前費用、DX投資等、固定費増加の影響を吸収し、増益となりました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は384億17百万円と前年度と比べ24億14百万円(6.7%)の増収となり、セグメント利益につきましては、19億99百万円と前年度と比べ18億10百万円(958.3%)の増益となりました。
②鉄道焼結事業
新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴う減便の影響もなくなり、第3四半期から引き続き受注が増加傾向となっており、増収増益となりました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は22億61百万円と前年度と比べ7億69百万円(51.6%)の増収となり、セグメント利益につきましては、4億89百万円と前年度と比べ2億81百万円(135.7%)の増益となりました。
③油圧機器製品事業
主要取引先の一つである北米顧客が、新型コロナウイルス感染症による仕入リスク対応のため高めに確保していた安全在庫を、仕入リスク減少により在庫調整を実施したため、減収減益となりました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は17億3百万円と前年度と比べ4億67百万円(△21.5%)の減収となり、セグメント利益につきましては、2億96百万円と前年度と比べ2億87百万円(△49.2%)の減益となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、47億44百万円となり、前連結会計年度に比べ29億15百万円増加(159.4%増)となりました。これは主に、自動車焼結事業を中心とした、販売量が回復したことに加え、原価改善、エネルギー価格高騰の販売価格への調整等による税金等調整前当期純損失の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、51億57百万円となりました。主な内訳は、政策保有株縮減方針に沿った投資有価証券の売却収入2億94百万円と、タイ第2拠点関連設備、国内子会社の磁性材製品(ハイブリッド車用インバーター部品)用新規ライン及び未来Factoryなど有形固定資産取得による支出の増加によるものであります。なお、設備投資額の増加に伴い、前連結会計年度に比べ14億66百万円増加(39.7%増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、1億55百万円となりました。主な内訳は、上記有形固定資産取得のための長期借入金による収入が32億3百万円増加の一方、短期借入金を5億29百万円縮減、長期借入金を24億61百万円返済、自己株式取得と配当金を合わせて2億40百万円の支出をしたことによるものであります。なお、前連結会計年度と比較しますと、4億60百万円の減少となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売価格によっております。
(2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態の分析
(資産)
資産は501億96百万円となり、前連結会計年度末に比べ、19億61百万円増加いたしました。主にタイ子会社第2拠点立上げ等に伴う建設仮勘定の増加(前連結会計年度末比20億81百万円増)、政策保有株縮減を上回る株式の評価額上昇に伴う投資有価証券の増加(前連結会計年度末比14億28百万円増)、繰延税金資産の減少(前連結会計年度末比7億9百万円減)によるものであります。
(負債)
負債は316億91百万円となり、前連結会計年度末に比べ、7億61百万円増加いたしました。これは、電子記録債務の増加(前連結会計年度末比2億50百万円増)、営業外電子記録債務の減少(前連結会計年度末比3億88百万円減)、中期経営計画に沿ったモノづくり革新用設備投資等による長期借入金の増加(前連結会計年度末比8億36百万円増)によるものであります。
(純資産)
純資産は185億5百万円となり、前連結会計年度末に比べ、12億円増加いたしました。これは、主に円安進行に伴う為替換算調整勘定の増加(前連結会計年度末比6億3百万円増)、その他有価証券評価差額金の増加(前連結会計年度末比10億54百万円増)、利益剰余金の減少(前連結会計年度末比5億93百万円減)によるものであります。
(2) 経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、「中期経営計画2025」の達成に向け、グループ一丸となり「収益力向上」「競争力の強化」「事業ポートフォリオ変革」「ESG経営」に取り組んでおります。当連結会計年度におきましては、「収益力向上」の取り組みとして、2024年1月から推進組織を設置し、生産工程の寄せ停めや整流化に取り組んでおり、25年3月期から効果を出せるように進めております。事業ポートフォリオ変革につきましても、新規拡販室を中心に取り組み加速しております。成長分野である磁性材製品については、新型ハイブリッド車用のインバーター部品の増産を23年年初に開始しており、24年4月には国内子会社に生産ラインを増設しました。鉄道・油圧事業についてはお客様への提案活動含めた取り組みを進めております。競争力強化については、グローバル最適生産の一環で、タイ子会社第2拠点の立上げについて設備面の準備はほぼ完了し、25年3月期後半から出荷を開始し、売上・収益に寄与してまいります。また、デジタル技術と匠の技の融合によるモノづくり革新「未来Factory」の実証を継続し、25年3月期から順次工場へ展開してまいります。併せて、食糧課題対応としての昆虫食事業を含めた新規事業開拓、カーボンニュートラルへの取り組み、人的資本への投資などに積極的にリソーセスを投入し、将来の収益力確保、企業価値向上への取り組みを推進しております。
このような状況の中、当連結会計年度の目標として掲げておりました、連結での売上高400億円、営業利益率2.0%、ROE0.6%に対して、実績は売上高423億円、営業利益率は1.0%、ROEは△3.9%でした。売上高については、前年度比では販売数量増加、業績予想に対しては、中国・アジアでの販売量減少が想定を上回ったものの、円安への為替変動が売上を押し上げ、目標を上回りました。営業利益については、国内子会社での生産上のロスなどで未達となりました。また、資本効率向上策の一環で政策保有株売却及び自社株式取得を行ったものの、固定資産の減損損失計上等で親会社株主に帰属する当期純損失となった影響などで、ROEは目標未達となりました。
2025年3月期以降につきましては、寄せ停め・整流化など収益力向上策、磁性材・鉄道・油圧事業を中心とした成長分野の拡大を中心とした事業ポートフォリオ変革などにより、営業利益率の向上と資産効率の向上を図ってまいります。重要な経営指標の一つであるCO₂排出量削減については、2013年度比で2025年度までに40%削減、2030年度までに50%削減を目標としており、2023年度の実績は、生産設備の寄せ停めや生産量の減少などで38.3%の削減となりました。
当社グループの資金状況は、営業キャッシュ・フローが47億44百万円に加え、借入金及び政策保有株の売却による収入と手元現預金を活用し、タイ子会社の第2拠点新設、国内子会社における磁性材製品新規ライン設置等の設備投資活動に51億57百万円、自己株式取得を含めた株主還元に2億40百万円支出した結果、現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度より3億81百万円減少し、38億65百万円となりました。
今後の資金需要としましては、国内における「未来Factory」及び新規分野への開発投資、タイ子会社の第2拠点生産準備等に伴う設備投資がありますが、必要資金は自己資金及び借入金に加え、政策保有株式などの資産売却でまかなう予定です。
(重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定)
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果となる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(重要な会計上の見積り)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 固定資産の減損損失
当社グループは固定資産の減損会計の適用に際し、独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位でグルーピングし、各グループの単位で将来キャッシュ・フローを見積っております。将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合、回収可能価額まで帳簿価額を減額しております。将来この回収可能価額が減少した場合、減損損失が発生し、利益に影響を与える可能性があります。
(経営成績等の状況の概要)
(1) 業績
当連結会計年度における国際情勢は、国内で新型コロナウイルス感染症の5類への移行により社会、経済活動が正常化に向かう一方、原材料やエネルギー価格の高止まり、中国経済の減速やウクライナ・中東情勢等地政学リスク、インフレ収束に向けた各国政策等、引き続き先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの主要取引先である自動車産業では半導体供給不足による生産調整が解消しつつも、中国においては自動車市場構造の急激な変化に伴う日系顧客での販売不振・減産の影響が進行しております。また、東南アジアにおいても、自動車ローン金利上昇の影響等により、為替の影響を除いた販売量は前年度を下回っております。
こうした状況の中、当社では、全社をあげて生産性の向上、徹底した原価改善に取り組んでまいりました。当連結会計年度の業績は、売上高は423億90百万円(前年度比6.8%増)となり、営業利益は4億13百万円と前年度に比べ14億54百万円の増益となりました。また、為替変動に伴う為替差益3億94百万円の計上等により、経常利益は3億69百万円と前年度に比べ14億19百万円の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、資本効率向上に向けた政策保有株式の縮減方針に沿った投資有価証券の売却による特別利益1億92百万円を計上したものの、減損損失により特別損失8億52百万円を計上したことにより、5億93百万円と前年度に比べ21億39百万円の増益となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
①自動車焼結事業
当連結会計年度においては、売上は半導体不足に伴う減産影響の解消が本格的に進み、国内や米国自動車向け製品の販売量が回復したことに加え、為替の影響もあり増収となりました。
利益面では、原材料やエネルギー価格高騰の販売価格への調整や、国内を中心とした収益構造改善及び米国のロス低減が進み、中期戦略に沿ったタイ第2拠点の操業前費用、DX投資等、固定費増加の影響を吸収し、増益となりました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は384億17百万円と前年度と比べ24億14百万円(6.7%)の増収となり、セグメント利益につきましては、19億99百万円と前年度と比べ18億10百万円(958.3%)の増益となりました。
②鉄道焼結事業
新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴う減便の影響もなくなり、第3四半期から引き続き受注が増加傾向となっており、増収増益となりました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は22億61百万円と前年度と比べ7億69百万円(51.6%)の増収となり、セグメント利益につきましては、4億89百万円と前年度と比べ2億81百万円(135.7%)の増益となりました。
③油圧機器製品事業
主要取引先の一つである北米顧客が、新型コロナウイルス感染症による仕入リスク対応のため高めに確保していた安全在庫を、仕入リスク減少により在庫調整を実施したため、減収減益となりました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は17億3百万円と前年度と比べ4億67百万円(△21.5%)の減収となり、セグメント利益につきましては、2億96百万円と前年度と比べ2億87百万円(△49.2%)の減益となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、47億44百万円となり、前連結会計年度に比べ29億15百万円増加(159.4%増)となりました。これは主に、自動車焼結事業を中心とした、販売量が回復したことに加え、原価改善、エネルギー価格高騰の販売価格への調整等による税金等調整前当期純損失の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、51億57百万円となりました。主な内訳は、政策保有株縮減方針に沿った投資有価証券の売却収入2億94百万円と、タイ第2拠点関連設備、国内子会社の磁性材製品(ハイブリッド車用インバーター部品)用新規ライン及び未来Factoryなど有形固定資産取得による支出の増加によるものであります。なお、設備投資額の増加に伴い、前連結会計年度に比べ14億66百万円増加(39.7%増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、1億55百万円となりました。主な内訳は、上記有形固定資産取得のための長期借入金による収入が32億3百万円増加の一方、短期借入金を5億29百万円縮減、長期借入金を24億61百万円返済、自己株式取得と配当金を合わせて2億40百万円の支出をしたことによるものであります。なお、前連結会計年度と比較しますと、4億60百万円の減少となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| 自動車焼結事業 | 38,413,899 | 6.1 |
| 鉄道焼結事業 | 2,269,761 | 67.5 |
| 油圧機器製品事業 | 1,747,145 | △18.2 |
| 合計 | 42,430,806 | 6.9 |
(注) 金額は販売価格によっております。
(2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 自動車焼結事業 | 38,542,678 | 7.3 | 3,336,053 | 3.9 |
| 鉄道焼結事業 | 2,398,299 | 63.1 | 250,000 | 121.2 |
| 油圧機器製品事業 | 1,722,842 | △18.4 | 143,000 | 15.3 |
| 合計 | 42,663,820 | 8.0 | 3,729,053 | 8.2 |
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 自動車焼結事業 | 38,417,201 | 6.7 |
| 鉄道焼結事業 | 2,261,299 | 51.6 |
| 油圧機器製品事業 | 1,703,842 | △21.5 |
| その他 | 8,625 | △9.4 |
| 合計 | 42,390,968 | 6.8 |
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| トヨタ自動車㈱ | 4,885,077 | 12.3 | 4,500,976 | 10.6 |
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態の分析
(資産)
資産は501億96百万円となり、前連結会計年度末に比べ、19億61百万円増加いたしました。主にタイ子会社第2拠点立上げ等に伴う建設仮勘定の増加(前連結会計年度末比20億81百万円増)、政策保有株縮減を上回る株式の評価額上昇に伴う投資有価証券の増加(前連結会計年度末比14億28百万円増)、繰延税金資産の減少(前連結会計年度末比7億9百万円減)によるものであります。
(負債)
負債は316億91百万円となり、前連結会計年度末に比べ、7億61百万円増加いたしました。これは、電子記録債務の増加(前連結会計年度末比2億50百万円増)、営業外電子記録債務の減少(前連結会計年度末比3億88百万円減)、中期経営計画に沿ったモノづくり革新用設備投資等による長期借入金の増加(前連結会計年度末比8億36百万円増)によるものであります。
(純資産)
純資産は185億5百万円となり、前連結会計年度末に比べ、12億円増加いたしました。これは、主に円安進行に伴う為替換算調整勘定の増加(前連結会計年度末比6億3百万円増)、その他有価証券評価差額金の増加(前連結会計年度末比10億54百万円増)、利益剰余金の減少(前連結会計年度末比5億93百万円減)によるものであります。
(2) 経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、「中期経営計画2025」の達成に向け、グループ一丸となり「収益力向上」「競争力の強化」「事業ポートフォリオ変革」「ESG経営」に取り組んでおります。当連結会計年度におきましては、「収益力向上」の取り組みとして、2024年1月から推進組織を設置し、生産工程の寄せ停めや整流化に取り組んでおり、25年3月期から効果を出せるように進めております。事業ポートフォリオ変革につきましても、新規拡販室を中心に取り組み加速しております。成長分野である磁性材製品については、新型ハイブリッド車用のインバーター部品の増産を23年年初に開始しており、24年4月には国内子会社に生産ラインを増設しました。鉄道・油圧事業についてはお客様への提案活動含めた取り組みを進めております。競争力強化については、グローバル最適生産の一環で、タイ子会社第2拠点の立上げについて設備面の準備はほぼ完了し、25年3月期後半から出荷を開始し、売上・収益に寄与してまいります。また、デジタル技術と匠の技の融合によるモノづくり革新「未来Factory」の実証を継続し、25年3月期から順次工場へ展開してまいります。併せて、食糧課題対応としての昆虫食事業を含めた新規事業開拓、カーボンニュートラルへの取り組み、人的資本への投資などに積極的にリソーセスを投入し、将来の収益力確保、企業価値向上への取り組みを推進しております。
このような状況の中、当連結会計年度の目標として掲げておりました、連結での売上高400億円、営業利益率2.0%、ROE0.6%に対して、実績は売上高423億円、営業利益率は1.0%、ROEは△3.9%でした。売上高については、前年度比では販売数量増加、業績予想に対しては、中国・アジアでの販売量減少が想定を上回ったものの、円安への為替変動が売上を押し上げ、目標を上回りました。営業利益については、国内子会社での生産上のロスなどで未達となりました。また、資本効率向上策の一環で政策保有株売却及び自社株式取得を行ったものの、固定資産の減損損失計上等で親会社株主に帰属する当期純損失となった影響などで、ROEは目標未達となりました。
2025年3月期以降につきましては、寄せ停め・整流化など収益力向上策、磁性材・鉄道・油圧事業を中心とした成長分野の拡大を中心とした事業ポートフォリオ変革などにより、営業利益率の向上と資産効率の向上を図ってまいります。重要な経営指標の一つであるCO₂排出量削減については、2013年度比で2025年度までに40%削減、2030年度までに50%削減を目標としており、2023年度の実績は、生産設備の寄せ停めや生産量の減少などで38.3%の削減となりました。
当社グループの資金状況は、営業キャッシュ・フローが47億44百万円に加え、借入金及び政策保有株の売却による収入と手元現預金を活用し、タイ子会社の第2拠点新設、国内子会社における磁性材製品新規ライン設置等の設備投資活動に51億57百万円、自己株式取得を含めた株主還元に2億40百万円支出した結果、現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度より3億81百万円減少し、38億65百万円となりました。
今後の資金需要としましては、国内における「未来Factory」及び新規分野への開発投資、タイ子会社の第2拠点生産準備等に伴う設備投資がありますが、必要資金は自己資金及び借入金に加え、政策保有株式などの資産売却でまかなう予定です。
(重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定)
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果となる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(重要な会計上の見積り)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 固定資産の減損損失
当社グループは固定資産の減損会計の適用に際し、独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位でグルーピングし、各グループの単位で将来キャッシュ・フローを見積っております。将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合、回収可能価額まで帳簿価額を減額しております。将来この回収可能価額が減少した場合、減損損失が発生し、利益に影響を与える可能性があります。