四半期報告書-第100期第3四半期(平成28年10月1日-平成28年12月31日)
有報資料
(1) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境が改善し個人消費も回復の兆しが見られました。世界経済は中国では政策効果等により底堅く推移し、欧米では個人消費が経済を牽引し景況感は緩やかに改善しました。
当社グループの主な事業領域である自動車業界は、日本では軽自動車販売は不振でしたが、新車効果等もあり販売台数全体としては前年並みとなりました。米国では原油安等を背景に中大型車などの販売が伸び、中国では小型車減税政策等により前年を上回りました。
このような環境の下、当社グループの売上高は自動車関連部品が国内外の拠点で増加し、電子情報通信関連ではプリンター市場の低迷の影響を受けましたが、HDD用サスペンションの既存製品の需要回復と新モデルの伸長により、前年同水準の280億59百万円となりました。利益面では、前年に比べ円高で推移したことやメキシコ子会社での量産準備費用の増加等により営業利益は16億46百万円(前年同期比5.2%減)となりました。また経常利益は円高環境や海外子会社の自国通貨安による為替差損等の影響により11億87百万円(同15.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億92百万円(同29.3%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
<日本>日本セグメントにおいては、弁ばね用材料はグローバル供給体制の整備による海外拠点移管等があり日本の輸出販売は影響を受けましたが、自動車のミッション用ばね製品は好調に推移しました。また電子情報通信関連ではHDD用のサスペンションの需要回復や新モデルの伸長により前年を上回りました。
結果として、日本セグメントの売上高は201億11百万円(前年同期比3.4%増)となりましたが、セグメント利益は精密機能材料の販売減少や円高環境下における収益性の低下等により14億78百万円(同7.7%減)となりました。
<北米>北米セグメントにおいては、米国子会社の光通信部品の受注が回復し、自動車用エンジン部品も伸長したほか、メキシコ子会社の弁ばね用材料も生産販売を開始しました。利益面では、メキシコ子会社の量産準備費用、米国子会社での増産や納期対応費用等が膨らみ減益となりました。
結果として、北米セグメントの売上高は38億10百万円(前年同期比4.9%増)、セグメント損失は2億41百万円(前年同期は1億3百万円のセグメント損失)となりました。
<アジア>アジアセグメントにおいては、中国・タイ子会社の自動車用エンジン部品が好調に推移し、香港子会社では光通信部品の受注が持ち直した一方、プリンター関連販売が新興国市場の低迷で減少しました。利益面では、主に自動車関連販売の増収と原価改善効果により増益となりました。
結果として、アジアセグメントの売上高は67億円(前年同期比5.7%減)、セグメント利益は9億11百万円(同15.5%増)となりました。
製品区分別の売上業績を示すと、次のとおりであります。
[精密機能材料]
精密機能材料では、主として中国顧客向けの弁ばね用材料が増加し、日本国内の異形材需要も堅調に推移したため、売上高は33億15百万円(前年同期比2.9%増)となりました。
[精密機能部品]
精密機能部品では、安全装置用部品の需要が低水準となったものの国内外でミッション・エンジン用部品が好調だったため、売上高は172億43百万円(前年同期比3.3%増)となりました。
[サスペンション]
HDD用サスペンションは、既存製品の需要回復や第3四半期における新モデルの伸長によって、売上高は35億15百万円(前年同期比22.6%増)となりました。
[プリンター関連]
プリンター関連は、プリンター市場の低迷による主要顧客の生産調整の影響等により売上高は24億73百万円(前年同期比26.2%減)となりました。
[デジトロ精密部品]
デジトロ精密部品は、電気検査用のプローブピンの増加や北米子会社での光通信部品の受注回復によって、売上高は14億21百万円(前年同期比3.5%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
[資産]
総資産は427億17百万円(前連結会計年度末比3億30百万円減)となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が3億31百万円、株価上昇により投資有価証券が4億11百万円増加したことに対し、減価償却等により有形固定資産が4億38百万円、配当支払や設備投資等により現金及び預金が6億9百万円減少したこと等によります。
[負債]
負債は111億3百万円(前連結会計年度末比11億28百万円増)となりました。これは主にメキシコ子会社の借入金が9億54百万円増加したこと等によります。
[純資産]
純資産は316億13百万円(前連結会計年度末比14億59百万円減)となりました。これは主に、利益剰余金が親会社株主に帰属する四半期純利益により6億92百万円増加し、配当支払により5億71百万円減少したほか、株価上昇によりその他有価証券評価差額金が3億45百万円増加した一方、円高環境下であったことから為替換算調整勘定が19億4百万円減少したこと等によります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
① 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社取締役会は、公開会社として当社株式の自由な売買を認める以上、特定の者の大規模な株式買付行為に応じて当社株式の売買を行うかどうかは、最終的には当該株式を保有する株主の皆様のご判断に委ねられるべきものであると考えます。
しかしながら、近時、わが国の資本市場においては、対象会社の経営陣の賛同を得ずに、一方的に大規模買付提案を強行する動きが顕在化しております。こうした大規模買付提案の中には、その目的等からみて企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が大規模買付提案の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
また、当社グループの企業価値を将来にわたって向上させるためには、中長期的な視点での企業経営が必要不可欠であり、そのためには、お客様、お取引先、従業員、地域社会等との良好な関係の維持はもとより、昭和18年の創業以来、当社が築き上げてきたさまざまな専門的・技術的なノウハウの活用等、当社グループの深い理解による事業の運営が必須です。
したがって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方といたしましては、当社の企業理念、企業価値のさまざまな源泉及び当社を支えていただいているステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上させるものでなければならないと考えております。したがいまして、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付提案又はこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当でないと考えております。
② 基本方針の実現に資する取組み
(イ) 当社の企業価値の源泉
当社は、昭和18年、航空機用エンジンの弁ばね用高級鋼材料を製造する目的で創業しました。創業以来、技術集約型精密製品の創造をビジネステーマとして、Fine Precision Products(超精密製品)の機能創造を通じて、顧客の問題解決を図り社会に貢献することを基本理念に、今日まで歩んできました。
創業時から培われた精密金属塑性加工技術は、異形ダイス開発、超精密金型技術と融合して省資源化に役立つ高精度異形線開発に発展し、“ばね”を中心とした弾性利用部品の設計技術を通じて、自動車用部品の分野で世界でもユニークな材料から加工品までの一貫メーカーの地位を不動なものとしています。
一方、早くから電子情報通信分野の飛躍的発展にも注力し、高精度金属塑性加工にエンジニアリングプラスチック、ファインセラミックス加工技術を取り入れ、クリーン技術、界面技術、精密組立技術と融合させて、高度情報化社会を支える大容量記憶装置(ハードディスクドライブ)、プリンター(複写機、レーザープリンター、インクジェットプリンター)、光通信装置のキーパーツを供給しています。
こうした精密製品の生産技術力、開発力が当社の企業価値の源泉であると考えております。
(ロ) 中長期的な企業価値向上に向けた取組み
当社グループは、中期経営計画において、コア技術である精密金属塑性加工をベースに、自動車やデジタル製品、光通信のグローバル市場でのシェア拡大を進め、平成30年度に連結売上高500億円を目指しています。
世界経済が大きく変動する中、顧客の海外生産移管が急速に進み、新興国のメーカーとの激しい競争に直面するなど、当社グループを取り巻く環境は厳しくなってきています。当社グループでは、次の項目を対処すべき主な課題として取組んでいます。
(ⅰ) 売上高の拡大
自動車部品分野では、既存製品の販売拡大を図るとともに、HV・EV車向け製品への参入を進めます。情報技術分野ではハードディスクドライブ向けマイクロアクチュエーター付きサスペンションや顧客仕様に改良した光通信用コネクター/アダプターなど開発製品の市場展開を進めます。プリンター用ローラーについては、新用途への活用提案により販売拡大に努めます。
(ⅱ) グローバル生産体制の強化
自動車関連はアジアや北米向けの需要が今後ますます伸びることが見込まれます。また、為替リスクなど外部環境の変化に対応すると同時に、新興国メーカーとの競争で優位性を維持しなければなりません。継続した投資を行い日本、アジア、北米の3極生産体制を強化していきます。また弁ばね用線は合弁事業による中国での生産を開始し、拡大する需要に対応していきます。なお、北米事業体制強化のため平成25年9月に設立したメキシコ現地法人は、現在、弁ばね用線の製造に向けた工場建設および製造ライン設置を進めております。
(ⅲ) 新製品開発体制の強化
次世代自動車HV・EV・FCVに搭載されるコア技術を応用した製品、バイオマスを利用した環境製品および医療・福祉製品となる装着型運動支援システムの開発に注力します。
(ⅳ) グローバル競争に勝ち抜く原価低減
生産工程を省略しコンパクトな生産ラインにつながる素材開発、生産性を高めたラインへの改造や現場における地道な改善活動など当社グループ一丸となった原価改善活動を通じ、原価低減を進めていきます。
(ⅴ) 内部統制システムの精度アップと業務の効率化
「内部統制システムの充実」は、業務の効率化、適正化等を通じてさまざまな利益をもたらすと同時に、証券市場に対する内外の信頼を高め、当社を取り巻く全てのステークホルダーに多大な利益をもたらすものと認識しております。業務ルールの標準化・文書化による責任・権限の明確化・業務の可視化、IT活用による不正・誤謬の発生しないシステムのさらなるレベルアップに取り組んでおります。
(ⅵ) コンプライアンスの推進
当社の一員として、社会人として良識と責任のある行動をとるよう日頃から「コンプライアンス委員会」を軸に推進しております。社員1人ひとりが特に留意すべき事項を「行動規範」として定めており、社員が常に日頃の業務遂行の指針とするよう各職場で繰り返し読み合わせするなどして徹底しております。また、年に一度「コンプライアンス強化週間」を設け、トップメッセージの発信や、コンプライアンスアンケートを実施し、全員参加でコンプライアンスを推進する機会としております。
こうした精密製品の製造・販売、内部統制・コンプライアンスの充実を通じて、株主・投資家をはじめすべてのステークホルダーの皆様方の期待に応えるべく、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上を目指した活動を継続してまいります。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財産及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社取締役会は、当社株券等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保するために、当社株券等の大規模な買付行為への対応策(以下「本プラン」といいます。)を導入しております。
本プランは、当社株券等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合には当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行おうとする者に損害が発生する可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資さない当社株券等の大規模買付行為を行おうとする者に対して、警告を行うものです。
大規模買付行為を行う者又は提案する者(以下「大規模買付者」といいます。)が当社が発行者である株券等について、保有者及びその共同保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付け又は当社が発行者である株券等について、公開買付けに係る株券等の株券等所有割合及びその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けのいずれかにあたる買付けを行った場合は、新株予約権の無償割当て、その他当社取締役会が適切と認めた対抗措置(以下「本新株予約権の無償割当て等」といいます。)を行うか否かを検討いたします。
大規模買付者は、当社取締役会が別段の定めをした場合を除き大規模買付行為の実行に先立ち、当社取締役会に対して、大規模買付者の買付内容の検討に必要な情報(以下「本必要情報」といいます。)及び当該大規模買付者が大規模買付行為に際して本プランに定める手続きを遵守する旨の誓約文言等を記載した書面(以下「買付説明書」と総称します。)を当社の定める書式により提出していただきます(大規模買付者から当社への連絡は、書面または口頭を問わず、全て日本語にてなすものとします。)。
当社取締役会は、当該買付説明書の記載内容が本必要情報として不十分であると判断した場合には、買付者等に対し、追加的に情報を提供するよう求めることがあります。この場合、買付者等においては、かかる情報を追加的に提供していただきます。
当社取締役会は、大規模買付者から提供された情報・資料等に基づき、また、必要に応じて外部専門家等(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家)の助言を得ながら、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の観点から、大規模買付者による大規模買付行為の内容の検討を行い、当社取締役会による代替案の検討及び大規模買付者と当社取締役会の事業計画等に関する情報収集・比較検討等を行います。
さらに、大規模買付者から大規模買付行為に係る提案がなされた事実とその概要、本必要情報の概要その他の状況及び当社取締役会としての意見を速やかに情報開示します。
当社は、対抗措置の発動の賛否に関する株主意思の確認手続きとして、株主意思確認総会における株主投票、又は総会に依らない書面投票のいずれかを選択できるものとします。株主意思確認総会は、定時株主総会又は臨時株主総会と併せて開催される場合もあります。但し、(a)大規模買付ルールが遵守されない場合、(b)大規模買付ルールが遵守され、かつ、当社取締役会が当該買収提案が当社の企業価値ひいては株主共同の利益の最大化に資すると判断した場合、(c)大量買付ルールが遵守されている場合であっても、当該大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に反すると判断される場合には、株主意思の確認手続きは行われません。
④ 具体的な取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社取締役会は、上記②記載の取組みが、当社の企業理念に根ざした企業価値向上策として、また、上記③記載の取組みが下記に記載するような合理性を有する買収防衛策として、いずれも上記①記載の基本方針に沿うものであり、当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
・買収防衛策に関する指針の要件を全て充足していること
本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を全て充足しています。また、経済産業省・企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」において示された考え方に沿うものであります。
・株主共同利益の確保・向上の目的をもって更新されていること
本プランは、当社株式に対する大規模買付行為が行われた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断するために必要な情報や時間、あるいは当社取締役会による代替案の提示を受ける機会を確保すること等を可能にするものであり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって更新されるものです。
・株主意思を重視するものであること
本プランは、平成26年6月25日開催の当社第97期定時株主総会において承認の決議を得て更新されたもので、その有効期間は平成29年6月開催予定の定時株主総会終結の時までです。また、本プランの有効期間の満了前であっても、株主総会において、本プランの変更又は廃止の決議がなされた場合には、当該決議に従い変更又は廃止されることになります。
さらに、大規模買付ルールに従った大規模買付行為が行われた場合には、原則として、対抗措置の発動の賛否に関する株主意思を確認し、本プランに基づいた対抗措置の実施について、株主の皆様に直接ご判断いただくこととなっております。
・合理的な客観的発動要件の設定
本プランは、予め定められた合理的客観的発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しています。
・第三者専門家の意見の取得
大規模買付者が出現した場合、独立した第三者の助言を得ることができることにより、当社取締役会による判断の公正さ・客観性がより強く担保された仕組みとなっています。
・デッドハンド型若しくはスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により廃止することができることから、当社の株券等を大規模に買付けた者が、当社株主総会で取締役を指名し、かかる取締役で構成される取締役会により、本プランを廃止することが可能です。したがって、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させてもなお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。
また、当社は期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。
なお、本プランの詳細については、インターネット上の当社ウェブサイト(アドレスhttp://www.suncall.co.jp/)をご参照ください。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費の総額は、6億31百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境が改善し個人消費も回復の兆しが見られました。世界経済は中国では政策効果等により底堅く推移し、欧米では個人消費が経済を牽引し景況感は緩やかに改善しました。
当社グループの主な事業領域である自動車業界は、日本では軽自動車販売は不振でしたが、新車効果等もあり販売台数全体としては前年並みとなりました。米国では原油安等を背景に中大型車などの販売が伸び、中国では小型車減税政策等により前年を上回りました。
このような環境の下、当社グループの売上高は自動車関連部品が国内外の拠点で増加し、電子情報通信関連ではプリンター市場の低迷の影響を受けましたが、HDD用サスペンションの既存製品の需要回復と新モデルの伸長により、前年同水準の280億59百万円となりました。利益面では、前年に比べ円高で推移したことやメキシコ子会社での量産準備費用の増加等により営業利益は16億46百万円(前年同期比5.2%減)となりました。また経常利益は円高環境や海外子会社の自国通貨安による為替差損等の影響により11億87百万円(同15.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億92百万円(同29.3%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
<日本>日本セグメントにおいては、弁ばね用材料はグローバル供給体制の整備による海外拠点移管等があり日本の輸出販売は影響を受けましたが、自動車のミッション用ばね製品は好調に推移しました。また電子情報通信関連ではHDD用のサスペンションの需要回復や新モデルの伸長により前年を上回りました。
結果として、日本セグメントの売上高は201億11百万円(前年同期比3.4%増)となりましたが、セグメント利益は精密機能材料の販売減少や円高環境下における収益性の低下等により14億78百万円(同7.7%減)となりました。
<北米>北米セグメントにおいては、米国子会社の光通信部品の受注が回復し、自動車用エンジン部品も伸長したほか、メキシコ子会社の弁ばね用材料も生産販売を開始しました。利益面では、メキシコ子会社の量産準備費用、米国子会社での増産や納期対応費用等が膨らみ減益となりました。
結果として、北米セグメントの売上高は38億10百万円(前年同期比4.9%増)、セグメント損失は2億41百万円(前年同期は1億3百万円のセグメント損失)となりました。
<アジア>アジアセグメントにおいては、中国・タイ子会社の自動車用エンジン部品が好調に推移し、香港子会社では光通信部品の受注が持ち直した一方、プリンター関連販売が新興国市場の低迷で減少しました。利益面では、主に自動車関連販売の増収と原価改善効果により増益となりました。
結果として、アジアセグメントの売上高は67億円(前年同期比5.7%減)、セグメント利益は9億11百万円(同15.5%増)となりました。
製品区分別の売上業績を示すと、次のとおりであります。
[精密機能材料]
精密機能材料では、主として中国顧客向けの弁ばね用材料が増加し、日本国内の異形材需要も堅調に推移したため、売上高は33億15百万円(前年同期比2.9%増)となりました。
[精密機能部品]
精密機能部品では、安全装置用部品の需要が低水準となったものの国内外でミッション・エンジン用部品が好調だったため、売上高は172億43百万円(前年同期比3.3%増)となりました。
[サスペンション]
HDD用サスペンションは、既存製品の需要回復や第3四半期における新モデルの伸長によって、売上高は35億15百万円(前年同期比22.6%増)となりました。
[プリンター関連]
プリンター関連は、プリンター市場の低迷による主要顧客の生産調整の影響等により売上高は24億73百万円(前年同期比26.2%減)となりました。
[デジトロ精密部品]
デジトロ精密部品は、電気検査用のプローブピンの増加や北米子会社での光通信部品の受注回復によって、売上高は14億21百万円(前年同期比3.5%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
[資産]
総資産は427億17百万円(前連結会計年度末比3億30百万円減)となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が3億31百万円、株価上昇により投資有価証券が4億11百万円増加したことに対し、減価償却等により有形固定資産が4億38百万円、配当支払や設備投資等により現金及び預金が6億9百万円減少したこと等によります。
[負債]
負債は111億3百万円(前連結会計年度末比11億28百万円増)となりました。これは主にメキシコ子会社の借入金が9億54百万円増加したこと等によります。
[純資産]
純資産は316億13百万円(前連結会計年度末比14億59百万円減)となりました。これは主に、利益剰余金が親会社株主に帰属する四半期純利益により6億92百万円増加し、配当支払により5億71百万円減少したほか、株価上昇によりその他有価証券評価差額金が3億45百万円増加した一方、円高環境下であったことから為替換算調整勘定が19億4百万円減少したこと等によります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
① 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社取締役会は、公開会社として当社株式の自由な売買を認める以上、特定の者の大規模な株式買付行為に応じて当社株式の売買を行うかどうかは、最終的には当該株式を保有する株主の皆様のご判断に委ねられるべきものであると考えます。
しかしながら、近時、わが国の資本市場においては、対象会社の経営陣の賛同を得ずに、一方的に大規模買付提案を強行する動きが顕在化しております。こうした大規模買付提案の中には、その目的等からみて企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が大規模買付提案の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
また、当社グループの企業価値を将来にわたって向上させるためには、中長期的な視点での企業経営が必要不可欠であり、そのためには、お客様、お取引先、従業員、地域社会等との良好な関係の維持はもとより、昭和18年の創業以来、当社が築き上げてきたさまざまな専門的・技術的なノウハウの活用等、当社グループの深い理解による事業の運営が必須です。
したがって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方といたしましては、当社の企業理念、企業価値のさまざまな源泉及び当社を支えていただいているステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上させるものでなければならないと考えております。したがいまして、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付提案又はこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当でないと考えております。
② 基本方針の実現に資する取組み
(イ) 当社の企業価値の源泉
当社は、昭和18年、航空機用エンジンの弁ばね用高級鋼材料を製造する目的で創業しました。創業以来、技術集約型精密製品の創造をビジネステーマとして、Fine Precision Products(超精密製品)の機能創造を通じて、顧客の問題解決を図り社会に貢献することを基本理念に、今日まで歩んできました。
創業時から培われた精密金属塑性加工技術は、異形ダイス開発、超精密金型技術と融合して省資源化に役立つ高精度異形線開発に発展し、“ばね”を中心とした弾性利用部品の設計技術を通じて、自動車用部品の分野で世界でもユニークな材料から加工品までの一貫メーカーの地位を不動なものとしています。
一方、早くから電子情報通信分野の飛躍的発展にも注力し、高精度金属塑性加工にエンジニアリングプラスチック、ファインセラミックス加工技術を取り入れ、クリーン技術、界面技術、精密組立技術と融合させて、高度情報化社会を支える大容量記憶装置(ハードディスクドライブ)、プリンター(複写機、レーザープリンター、インクジェットプリンター)、光通信装置のキーパーツを供給しています。
こうした精密製品の生産技術力、開発力が当社の企業価値の源泉であると考えております。
(ロ) 中長期的な企業価値向上に向けた取組み
当社グループは、中期経営計画において、コア技術である精密金属塑性加工をベースに、自動車やデジタル製品、光通信のグローバル市場でのシェア拡大を進め、平成30年度に連結売上高500億円を目指しています。
世界経済が大きく変動する中、顧客の海外生産移管が急速に進み、新興国のメーカーとの激しい競争に直面するなど、当社グループを取り巻く環境は厳しくなってきています。当社グループでは、次の項目を対処すべき主な課題として取組んでいます。
(ⅰ) 売上高の拡大
自動車部品分野では、既存製品の販売拡大を図るとともに、HV・EV車向け製品への参入を進めます。情報技術分野ではハードディスクドライブ向けマイクロアクチュエーター付きサスペンションや顧客仕様に改良した光通信用コネクター/アダプターなど開発製品の市場展開を進めます。プリンター用ローラーについては、新用途への活用提案により販売拡大に努めます。
(ⅱ) グローバル生産体制の強化
自動車関連はアジアや北米向けの需要が今後ますます伸びることが見込まれます。また、為替リスクなど外部環境の変化に対応すると同時に、新興国メーカーとの競争で優位性を維持しなければなりません。継続した投資を行い日本、アジア、北米の3極生産体制を強化していきます。また弁ばね用線は合弁事業による中国での生産を開始し、拡大する需要に対応していきます。なお、北米事業体制強化のため平成25年9月に設立したメキシコ現地法人は、現在、弁ばね用線の製造に向けた工場建設および製造ライン設置を進めております。
(ⅲ) 新製品開発体制の強化
次世代自動車HV・EV・FCVに搭載されるコア技術を応用した製品、バイオマスを利用した環境製品および医療・福祉製品となる装着型運動支援システムの開発に注力します。
(ⅳ) グローバル競争に勝ち抜く原価低減
生産工程を省略しコンパクトな生産ラインにつながる素材開発、生産性を高めたラインへの改造や現場における地道な改善活動など当社グループ一丸となった原価改善活動を通じ、原価低減を進めていきます。
(ⅴ) 内部統制システムの精度アップと業務の効率化
「内部統制システムの充実」は、業務の効率化、適正化等を通じてさまざまな利益をもたらすと同時に、証券市場に対する内外の信頼を高め、当社を取り巻く全てのステークホルダーに多大な利益をもたらすものと認識しております。業務ルールの標準化・文書化による責任・権限の明確化・業務の可視化、IT活用による不正・誤謬の発生しないシステムのさらなるレベルアップに取り組んでおります。
(ⅵ) コンプライアンスの推進
当社の一員として、社会人として良識と責任のある行動をとるよう日頃から「コンプライアンス委員会」を軸に推進しております。社員1人ひとりが特に留意すべき事項を「行動規範」として定めており、社員が常に日頃の業務遂行の指針とするよう各職場で繰り返し読み合わせするなどして徹底しております。また、年に一度「コンプライアンス強化週間」を設け、トップメッセージの発信や、コンプライアンスアンケートを実施し、全員参加でコンプライアンスを推進する機会としております。
こうした精密製品の製造・販売、内部統制・コンプライアンスの充実を通じて、株主・投資家をはじめすべてのステークホルダーの皆様方の期待に応えるべく、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上を目指した活動を継続してまいります。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財産及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社取締役会は、当社株券等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保するために、当社株券等の大規模な買付行為への対応策(以下「本プラン」といいます。)を導入しております。
本プランは、当社株券等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合には当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行おうとする者に損害が発生する可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資さない当社株券等の大規模買付行為を行おうとする者に対して、警告を行うものです。
大規模買付行為を行う者又は提案する者(以下「大規模買付者」といいます。)が当社が発行者である株券等について、保有者及びその共同保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付け又は当社が発行者である株券等について、公開買付けに係る株券等の株券等所有割合及びその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けのいずれかにあたる買付けを行った場合は、新株予約権の無償割当て、その他当社取締役会が適切と認めた対抗措置(以下「本新株予約権の無償割当て等」といいます。)を行うか否かを検討いたします。
大規模買付者は、当社取締役会が別段の定めをした場合を除き大規模買付行為の実行に先立ち、当社取締役会に対して、大規模買付者の買付内容の検討に必要な情報(以下「本必要情報」といいます。)及び当該大規模買付者が大規模買付行為に際して本プランに定める手続きを遵守する旨の誓約文言等を記載した書面(以下「買付説明書」と総称します。)を当社の定める書式により提出していただきます(大規模買付者から当社への連絡は、書面または口頭を問わず、全て日本語にてなすものとします。)。
当社取締役会は、当該買付説明書の記載内容が本必要情報として不十分であると判断した場合には、買付者等に対し、追加的に情報を提供するよう求めることがあります。この場合、買付者等においては、かかる情報を追加的に提供していただきます。
当社取締役会は、大規模買付者から提供された情報・資料等に基づき、また、必要に応じて外部専門家等(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家)の助言を得ながら、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の観点から、大規模買付者による大規模買付行為の内容の検討を行い、当社取締役会による代替案の検討及び大規模買付者と当社取締役会の事業計画等に関する情報収集・比較検討等を行います。
さらに、大規模買付者から大規模買付行為に係る提案がなされた事実とその概要、本必要情報の概要その他の状況及び当社取締役会としての意見を速やかに情報開示します。
当社は、対抗措置の発動の賛否に関する株主意思の確認手続きとして、株主意思確認総会における株主投票、又は総会に依らない書面投票のいずれかを選択できるものとします。株主意思確認総会は、定時株主総会又は臨時株主総会と併せて開催される場合もあります。但し、(a)大規模買付ルールが遵守されない場合、(b)大規模買付ルールが遵守され、かつ、当社取締役会が当該買収提案が当社の企業価値ひいては株主共同の利益の最大化に資すると判断した場合、(c)大量買付ルールが遵守されている場合であっても、当該大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に反すると判断される場合には、株主意思の確認手続きは行われません。
④ 具体的な取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社取締役会は、上記②記載の取組みが、当社の企業理念に根ざした企業価値向上策として、また、上記③記載の取組みが下記に記載するような合理性を有する買収防衛策として、いずれも上記①記載の基本方針に沿うものであり、当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
・買収防衛策に関する指針の要件を全て充足していること
本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を全て充足しています。また、経済産業省・企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」において示された考え方に沿うものであります。
・株主共同利益の確保・向上の目的をもって更新されていること
本プランは、当社株式に対する大規模買付行為が行われた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断するために必要な情報や時間、あるいは当社取締役会による代替案の提示を受ける機会を確保すること等を可能にするものであり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって更新されるものです。
・株主意思を重視するものであること
本プランは、平成26年6月25日開催の当社第97期定時株主総会において承認の決議を得て更新されたもので、その有効期間は平成29年6月開催予定の定時株主総会終結の時までです。また、本プランの有効期間の満了前であっても、株主総会において、本プランの変更又は廃止の決議がなされた場合には、当該決議に従い変更又は廃止されることになります。
さらに、大規模買付ルールに従った大規模買付行為が行われた場合には、原則として、対抗措置の発動の賛否に関する株主意思を確認し、本プランに基づいた対抗措置の実施について、株主の皆様に直接ご判断いただくこととなっております。
・合理的な客観的発動要件の設定
本プランは、予め定められた合理的客観的発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しています。
・第三者専門家の意見の取得
大規模買付者が出現した場合、独立した第三者の助言を得ることができることにより、当社取締役会による判断の公正さ・客観性がより強く担保された仕組みとなっています。
・デッドハンド型若しくはスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により廃止することができることから、当社の株券等を大規模に買付けた者が、当社株主総会で取締役を指名し、かかる取締役で構成される取締役会により、本プランを廃止することが可能です。したがって、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させてもなお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。
また、当社は期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。
なお、本プランの詳細については、インターネット上の当社ウェブサイト(アドレスhttp://www.suncall.co.jp/)をご参照ください。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費の総額は、6億31百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。