有価証券報告書-第159期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 9:25
【資料】
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【項目】
110項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度のわが国経済は、企業収益の改善が進み、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。その一方で、海外経済の減速感があり、中国を始めとするアジア新興国や資源国等の海外景気下振れリスクが存在しており、先行きにより不透明な状況が続いております。
当社グループが主として事業を展開している新聞印刷業界は、更新需要が着実に増加しつつあるものの、設備投資に慎重な姿勢は変わらず、当社グループにとって依然として厳しい状況にあります。
このような情勢のもと、当社グループは、輪転機の売上拡大に向けた積極的な受注確保に努めました。「カラートップシリーズ輪転機」の多彩なラインアップの中より顧客の要望にお応えすべく、低速から高速まで安定した印刷品質を誇る「カラートップ6200UDHオフセット輪転機」をあかつき印刷様に、毎時20万部の超高速印刷を実現した「カラートップ・センチュリーオフセット輪転機」を京都新聞ホールディングス様に、省資源・省電力に対応した環境配慮型コンパクト輪転機「カラートップ・エコワイドⅡオフセット輪転機」を青森高速オフセット様に納入いたしました。
その他、国内では中日新聞社様、山陽新聞社様より新規受注を受け、納入までには至っておりませんが工事進行基準に従い、売上高を一部計上しております。また、売上の計上には至っておりませんが、山陰中央新報社様、朝日新聞社様より新規受注いたしました。さらに、デジタル印刷機「JETLEADER1500」による新しい新聞紙面・新たなビジネスモデルの展開について中日新聞社様と共同研究を行うことといたしました。
この結果、当連結会計年度の売上高は87億5千3百万円(前期比8.2%増)と前連結会計年度と比較し若干の増加となったものの期初の予想を大きく下回る結果となりました。利益面につきましては、売上高が予想を大きく下回ったことおよび受注案件の採算の悪化、加えて棚卸資産の評価損7億8千5百万円の計上等により、経常損失は31億7千万円(前期は経常損失8億6千7百万円)と大幅な経常損失の計上となりました。また、特別損失に印刷機械関連事業用資産の減損損失の計上及び特許訴訟損害賠償金を計上したことにより親会社株主に帰属する当期純損失は51億5百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失1億2千1百万円)と厳しい結果となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、法人税等の支払額等により、前連結会計年度末に比べ 4億2千7百万円減少した結果、当連結会計年度末には73億2千2百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は1億6千1百万円となりました。資金増加の要因は主に、前受金の増加額8億9千2百万円の計上等によるものです。資金減少の要因は主に、法人税等の支払額1億8千4百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2億4千4百万円となりました。主な減少要因は投資有価証券の取得による1億2百万円の支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1千3百万円となりました。資金減少の要因は主に、リース債務の返済による1千万円の支出によるものです。