有価証券報告書-第76期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
■ 経営理念・長期経営ビジョン
当社グループは1946年の創業以来、長きにわたって水に関わるお客様のさまざまなご要望やそれぞれの時代のニーズに応えてまいりました。昨今これまでにないほど「水」そして「環境」がクローズアップされており、産業の発展に伴う水使用量の増大や環境汚染、地球温暖化、世界規模での飲料水の不足、資源の枯渇などさまざまな課題が顕在化し、その解決が求められています。当社グループは、これまで水で培ってきた技術・サービスを駆使して、産業分野で必要とされる高度な水処理や、社会の基盤となる自然環境の保全と人々の豊かな生活に必要な水の創造など、産業・環境・生活の調和に貢献することが我々の大きな使命であると考えており、以下の経営理念及び長期経営ビジョンを掲げ経営に取り組んでおります。
(2) 経営戦略、経営環境及び優先的に対処すべき課題等
① 経営環境
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、世界的なレベルで経済活動や市場構造だけでなく人々の行動や考え方にまでも大きな影響が出ています。これからのオルガノが向かう事業の方向性は、こうしたWithコロナの時代における変化に沿って考える必要があります。また「水」に関わる我々は、気候変動やSDGsなどの社会的な役割をどのように果たしていくかも重要なポイントと考えています。
当社の主要市場である電子産業分野は、半導体需要を中心に活発な推移がみられ、中長期的に見ても5Gなど新たな通信技術を活用したビジネスや医療・教育、エンターテインメントなどの分野の成長によって、半導体や電子部品の役割はさらに拡大することが期待できます。また、これまで取り組んできた水処理技術だけではなく、チップの微細化・高性能化に伴って半導体製造に使用する薬液や溶剤などの高度分離精製にも注目が集まっており、我々にとっても大きなビジネスチャンスとなる市場と考えています。
また、電気自動車の拡大によって伸長が期待されるリチウムイオンバッテリー市場や、新型コロナウイルス向けの治療薬としても期待される抗体医薬品の分野などに向けても新たに当社の分離精製技術の展開を進めており、こうした活動を通じて気候変動への対応や省エネルギー、ライフサイエンス技術の発展への貢献と成長を両立させていくことが大きな方向性になると考えています。
一方で、一般産業分野や機能商品事業については医薬品製造用の水処理設備や医療・検査機関向けの水処理機器、非アルコール系の除菌剤である微酸性電解水など成長が期待できる分野もありますが、全体的には景気の低迷によって生産や投資の水準が落ち込む可能性もあります。また、電力分野では世界的に原子力や石油・石炭火力などから風力・太陽光など再生エネルギーへの移行が進んでおり、上下水分野でも大きな成長は期待できない状況です。こうした分野はこれまで安定した収益源として貢献してきた分野ですが、市場環境の変化に合わせ事業体制やラインナップなどの見直しに取り組んでいく必要があります。
地域別にみると、半導体生産は台湾・中国・韓国などアジア地域に集中しており、米国や欧州は自国での生産へ切り替える動きを見せているものの、当社グループが展開している台湾・中国の電子産業分野における重要性は当面の間変わらないものと想定されます。また、電子産業分野以外の分野でも市場規模が大きく今後も成長が見込まれる中国は、一般産業分野や機能商品事業においても事業を拡大する機会がある重要な地域であると認識しております。
当社の納入・生産体制に目を向けると、建設工事や納入設備のメンテナンス・運転管理など現地・現場での作業が不可欠な業務が多く残る中で、設備のリモートでの監視や無人運転などのニーズはますます高まっています。また、今回のコロナ禍の状況では、営業員やエンジニアなどの移動制限が、国内外の営業活動や工事スケジュールに影響するケースも一部発生しました。こうした状況の中で、これまでもセンサーやIoTなどの技術を活用した装置の遠隔監視システムや、スマートグラスを活用したリモートでの設備診断、指導技術などの開発を進めてきましたが、今後さらにリモートでのコミュニケーションを前提とした情報インフラの拡充や、デジタル技術と設備の保守・点検などソリューションサービスの融合など今まで以上に取組みを加速する必要があると考えています。
② 経営戦略及び優先的に対処すべき課題等
当連結会計年度におきましては、「電子産業分野の拡大」、「ソリューションサービスの強化」、「新規事業の創出」を重点分野として掲げ、各種の取組みを進めてまいりました。「電子産業分野の拡大」に向けては、前期に受注した国内の大型案件の工事が進捗する中で台湾・中国など海外でも複数の大型案件の受注に成功するなど活発な市況を背景に事業の拡大を進めました。「ソリューションサービスの強化」に向けては、国内体制の見直しを実施するとともに、成長が続く台湾・中国でのソリューション体制を強化いたしました。またIoT・ICTを活用した新たなソリューションサービスとして、装置と薬品を組み合わせたビジネスモデルの拡充を進めております。「新規事業の創出」については、電子材料の製造に用いられる各種の薬液・溶剤等の精製に向けた機能材料の売上が拡大したことに加え、リチウムイオンバッテリー向けの精製設備は客先での評価試験が進むなど一定の成果があったものの、国内外における移動や面会の制限などによって、新たな顧客の開拓や技術の展開、海外における事業体制の強化などの取組みには影響が生じる結果となりました。
当社グループは、毎年中期の経営計画をローリングして作成しておりますが、今年度については、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、従来想定していたビジネス環境が大きく変容しつつあることを踏まえ、長期的な経営の方向性に関する議論を基に長期計画の骨子を取りまとめたうえで、2021~2023年度の中期経営計画の策定を行いました。従前より重点分野としてきた電子産業分野や、ソリューションサービスなどの強化・拡大策を引き継ぎつつ、水処理薬品や機能材料などの商品・技術力の強化やサービスメニューの拡充、一般産業分野や機能商品事業拡大のターゲットとして中国市場を位置付けるなど、中長期的な事業展開を意識した計画としております。また、事業基盤構築への課題として従来から取り組んでいるエンジニアリング体制の強化や安全・コンプライアンスの徹底に加え、気候変動や脱炭素への対応といったサステナビリティ(持続可能性)への取組みや、国内外での多様な人材育成・活用を目指した取組み、デジタルトランスフォーメーションへの対応などを課題として新たに設定いたしました。コロナ禍によって先行きの見通しが非常に困難な状況にありますが、中期経営計画の重点分野として掲げる電子産業分野の発展や、デジタル技術を活用したソリューションサービスの推進、イオン交換樹脂や膜などの機能材料技術を活用した水資源の活用や排水処理技術の進展など当社が取り組むべき方向性は大きく変わらないものと認識しており、引き続き感染拡大の防止と事業活動の両立に努めてまいります。
新たな中期経営計画の最終年度である2023年度の経営目標は売上高1,100億円、営業利益105億円を掲げ、営業利益率・ROE(自己資本当期純利益率)ともに9%以上を安定的に達成できる収益構造の構築に取り組んでまいります。なお、当社グループは持続的な企業価値の向上と収益性改善の達成状況を評価するため、ROEと連結売上高営業利益率を重要な指標として位置付けております。

経営目標
(1) 経営方針
■ 経営理念・長期経営ビジョン
当社グループは1946年の創業以来、長きにわたって水に関わるお客様のさまざまなご要望やそれぞれの時代のニーズに応えてまいりました。昨今これまでにないほど「水」そして「環境」がクローズアップされており、産業の発展に伴う水使用量の増大や環境汚染、地球温暖化、世界規模での飲料水の不足、資源の枯渇などさまざまな課題が顕在化し、その解決が求められています。当社グループは、これまで水で培ってきた技術・サービスを駆使して、産業分野で必要とされる高度な水処理や、社会の基盤となる自然環境の保全と人々の豊かな生活に必要な水の創造など、産業・環境・生活の調和に貢献することが我々の大きな使命であると考えており、以下の経営理念及び長期経営ビジョンを掲げ経営に取り組んでおります。
| 経営理念 |
| オルガノは 水で培った先端技術を駆使して 未来をつくる産業と社会基盤の発展に貢献する パートナー企業としてあり続けます |
| 長期経営ビジョン |
| ■ 付加価値の高い分離精製・分析・製造技術を基に、事業領域と展開地域を拡大し、産業と社会の価値創造と課題解決を推進する製品・サービスを絶えず提供します |
| ■ 昨日までのやり方を、明日に向けて、今日変える人をつくり、 一人ひとりが働きがいと活力に満ちた企業を構築します |
(2) 経営戦略、経営環境及び優先的に対処すべき課題等
① 経営環境
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、世界的なレベルで経済活動や市場構造だけでなく人々の行動や考え方にまでも大きな影響が出ています。これからのオルガノが向かう事業の方向性は、こうしたWithコロナの時代における変化に沿って考える必要があります。また「水」に関わる我々は、気候変動やSDGsなどの社会的な役割をどのように果たしていくかも重要なポイントと考えています。
当社の主要市場である電子産業分野は、半導体需要を中心に活発な推移がみられ、中長期的に見ても5Gなど新たな通信技術を活用したビジネスや医療・教育、エンターテインメントなどの分野の成長によって、半導体や電子部品の役割はさらに拡大することが期待できます。また、これまで取り組んできた水処理技術だけではなく、チップの微細化・高性能化に伴って半導体製造に使用する薬液や溶剤などの高度分離精製にも注目が集まっており、我々にとっても大きなビジネスチャンスとなる市場と考えています。
また、電気自動車の拡大によって伸長が期待されるリチウムイオンバッテリー市場や、新型コロナウイルス向けの治療薬としても期待される抗体医薬品の分野などに向けても新たに当社の分離精製技術の展開を進めており、こうした活動を通じて気候変動への対応や省エネルギー、ライフサイエンス技術の発展への貢献と成長を両立させていくことが大きな方向性になると考えています。
一方で、一般産業分野や機能商品事業については医薬品製造用の水処理設備や医療・検査機関向けの水処理機器、非アルコール系の除菌剤である微酸性電解水など成長が期待できる分野もありますが、全体的には景気の低迷によって生産や投資の水準が落ち込む可能性もあります。また、電力分野では世界的に原子力や石油・石炭火力などから風力・太陽光など再生エネルギーへの移行が進んでおり、上下水分野でも大きな成長は期待できない状況です。こうした分野はこれまで安定した収益源として貢献してきた分野ですが、市場環境の変化に合わせ事業体制やラインナップなどの見直しに取り組んでいく必要があります。
地域別にみると、半導体生産は台湾・中国・韓国などアジア地域に集中しており、米国や欧州は自国での生産へ切り替える動きを見せているものの、当社グループが展開している台湾・中国の電子産業分野における重要性は当面の間変わらないものと想定されます。また、電子産業分野以外の分野でも市場規模が大きく今後も成長が見込まれる中国は、一般産業分野や機能商品事業においても事業を拡大する機会がある重要な地域であると認識しております。
当社の納入・生産体制に目を向けると、建設工事や納入設備のメンテナンス・運転管理など現地・現場での作業が不可欠な業務が多く残る中で、設備のリモートでの監視や無人運転などのニーズはますます高まっています。また、今回のコロナ禍の状況では、営業員やエンジニアなどの移動制限が、国内外の営業活動や工事スケジュールに影響するケースも一部発生しました。こうした状況の中で、これまでもセンサーやIoTなどの技術を活用した装置の遠隔監視システムや、スマートグラスを活用したリモートでの設備診断、指導技術などの開発を進めてきましたが、今後さらにリモートでのコミュニケーションを前提とした情報インフラの拡充や、デジタル技術と設備の保守・点検などソリューションサービスの融合など今まで以上に取組みを加速する必要があると考えています。
② 経営戦略及び優先的に対処すべき課題等
当連結会計年度におきましては、「電子産業分野の拡大」、「ソリューションサービスの強化」、「新規事業の創出」を重点分野として掲げ、各種の取組みを進めてまいりました。「電子産業分野の拡大」に向けては、前期に受注した国内の大型案件の工事が進捗する中で台湾・中国など海外でも複数の大型案件の受注に成功するなど活発な市況を背景に事業の拡大を進めました。「ソリューションサービスの強化」に向けては、国内体制の見直しを実施するとともに、成長が続く台湾・中国でのソリューション体制を強化いたしました。またIoT・ICTを活用した新たなソリューションサービスとして、装置と薬品を組み合わせたビジネスモデルの拡充を進めております。「新規事業の創出」については、電子材料の製造に用いられる各種の薬液・溶剤等の精製に向けた機能材料の売上が拡大したことに加え、リチウムイオンバッテリー向けの精製設備は客先での評価試験が進むなど一定の成果があったものの、国内外における移動や面会の制限などによって、新たな顧客の開拓や技術の展開、海外における事業体制の強化などの取組みには影響が生じる結果となりました。
当社グループは、毎年中期の経営計画をローリングして作成しておりますが、今年度については、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、従来想定していたビジネス環境が大きく変容しつつあることを踏まえ、長期的な経営の方向性に関する議論を基に長期計画の骨子を取りまとめたうえで、2021~2023年度の中期経営計画の策定を行いました。従前より重点分野としてきた電子産業分野や、ソリューションサービスなどの強化・拡大策を引き継ぎつつ、水処理薬品や機能材料などの商品・技術力の強化やサービスメニューの拡充、一般産業分野や機能商品事業拡大のターゲットとして中国市場を位置付けるなど、中長期的な事業展開を意識した計画としております。また、事業基盤構築への課題として従来から取り組んでいるエンジニアリング体制の強化や安全・コンプライアンスの徹底に加え、気候変動や脱炭素への対応といったサステナビリティ(持続可能性)への取組みや、国内外での多様な人材育成・活用を目指した取組み、デジタルトランスフォーメーションへの対応などを課題として新たに設定いたしました。コロナ禍によって先行きの見通しが非常に困難な状況にありますが、中期経営計画の重点分野として掲げる電子産業分野の発展や、デジタル技術を活用したソリューションサービスの推進、イオン交換樹脂や膜などの機能材料技術を活用した水資源の活用や排水処理技術の進展など当社が取り組むべき方向性は大きく変わらないものと認識しており、引き続き感染拡大の防止と事業活動の両立に努めてまいります。
新たな中期経営計画の最終年度である2023年度の経営目標は売上高1,100億円、営業利益105億円を掲げ、営業利益率・ROE(自己資本当期純利益率)ともに9%以上を安定的に達成できる収益構造の構築に取り組んでまいります。なお、当社グループは持続的な企業価値の向上と収益性改善の達成状況を評価するため、ROEと連結売上高営業利益率を重要な指標として位置付けております。

経営目標
| 区 分 | 第76期 | 第77期 | 第78期 | 第79期 |
| 2021年3月期(実績) | 2022年3月期(計画) | 2023年3月期(計画) | 2024年3月期(計画) | |
| 受注高(百万円) | 94,563 | 100,000 | 105,000 | 110,000 |
| 売上高(百万円) | 100,638 | 103,000 | 105,000 | 110,000 |
| 営業利益(百万円) | 9,579 | 8,250 | 9,000 | 10,500 |
| 売上高営業利益率(%) | 9.5 | 8.0 | 8.6 | 9.5 |
| 自己資本当期純利益率 (ROE)(%) | 11.1 | 9.3 | 8.3 | 9.0 |