有価証券報告書-第84期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当社グループは当連結会計年度から、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しており、前連結会計年度の数値もIFRSに組み替えて比較分析を行っております。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「3.重要な会計方針」、「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
(2) 経営成績
当期における世界経済は、米中貿易摩擦の長期化や英国のEU離脱問題により中国および欧州の経済成長が減速したことに加え、当期末にかけて新型コロナウイルスの感染が拡大した影響を受け、急速に悪化しました。国内経済も、消費税率引き上げや新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛の影響などから停滞感が強まりました。
当社グループを取り巻く市場環境は、国内においては、輸出の低迷から製造業の生産活動は弱い動きが続き、設備投資も慎重な動きがみられました。海外においては、東アジアの電子産業を中心に設備投資延期の動きがみられるなど、生産活動とともに減速感を強めました。
このような中、当社グループは、中期経営計画「MVP-22」(Maximize Value Proposition 2022)の2年目である当期において、水処理薬品、水処理装置、メンテナンス・サービスの製品・技術・サービスを駆使し、顧客や社会が抱える課題を解決する総合ソリューションの展開を加速させました。また、マーケティング・営業・技術・開発が一体となり、製品・技術・サービスと契約方法を包含した水平展開可能なソリューションモデルの創出を進めました。この成果として、製紙工程において機器とIT・センシング技術を組み合わせて水処理薬品の効果を最大化し、工場内の水質改善と生産性向上に寄与するモデルなど、6件のモデルを完成させました。さらに、総合ソリューションを推進する体制として、国内においては、市場別・地域別の営業体制を強化するため、水処理薬品、水処理装置、メンテナンス・サービスの営業機能を一つの営業本部に統合しました。また、水処理薬品及びメンテナンス・サービスの提供を行う新会社「クリタ北関東株式会社」を設立しました。海外においては、前期に買収し米国子会社となったU.S.ウォーター・サービス,Inc.との生産・販売機能面でのシナジーの早期実現を図るため、同社と既存の米国子会社であるクリタ・アメリカInc.、フレモント・インダストリーズ,LLCを合併し、全米での総合ソリューション提供に向けた事業基盤を整備しました。また、RO膜(逆浸透膜)薬品とRO膜管理サービスを提供する米国のアビスタ・テクノロジーズ,Inc.および英国のアビスタ・テクノロジーズ(UK)Ltd.(以下「アビスタ・テクノロジーズ社」という)を買収し、グローバル市場で高い競争力を持つRO膜薬品の技術と事業モデルを獲得し、展開しております。さらに、海外での精密洗浄事業展開と電子産業分野での競争力強化に向けて、米国のペンタゴン・テクノロジーズ・グループ,Inc.の株式を追加取得し子会社化する契約を締結しました。
新型コロナウイルスの感染拡大に対しては、各国の感染状況および都市封鎖や移動規制などを踏まえ、従業員の安全確保を図りながら、顧客への製品・サービスの提供に努めました。
これらの結果、当期の受注高は259,545百万円(前期比0.4%増)、売上高は264,807百万円(前年同期比2.9%増)となりました。利益につきましては、営業利益は27,479百万円(前年同期比38.4%増)、税引前利益は26,691百万円(前期比31.7%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は18,287百万円(前年同期比51.8%増)となり、大幅な増益となりました。これは、当期において、研究開発拠点の移転決定に伴い固定資産売却損2,305百万円を計上したものの、超純水供給事業用設備の一部売却などに伴う固定資産売却益4,777百万円を計上したことに加え、前期において、クリタ・ヨーロッパGmbHのアルミナ化合物事業譲渡に伴う損失額2,867百万円、栗田水処理新材料(江陰)有限公司ののれんの減損損失1,171百万円などの一時的な損失の計上があったことなどによります。
(水処理薬品事業)
MVP-22計画において水処理薬品事業は、ビジネスモデルの変革と海外事業基盤の強化による収益性の向上を目指しております。
国内では、徹底した顧客理解と課題把握に基づく総合ソリューションの展開により、顧客の生産性向上と環境負荷低減を実現し、その価値を顧客と継続的に共有するサービス契約型ビジネスの受注に注力しました。海外では、U.S.ウォーター・サービス,Inc.が子会社に加わり、米国での販売網が拡大しました。また、アビスタ・テクノロジーズ社の買収により、RO膜薬品および関連サービスの拡充とグローバル展開に向けた体制強化を進めました。さらに、提供する製品・サービスの見直しや米国子会社の統合など、各地域で効率化と収益性向上に取り組みました。
製品・サービスにつきましては、製紙工程において機器とIT・センシング技術を組み合わせて水処理薬品の効果を最大化し、工場内の水質改善と生産性向上に寄与するモデルをはじめソリューションモデルの完成と提案に注力するとともに、前期に完成させたモデルである、排水処理における水処理薬品添加量の最適化・自動制御を可能とするIT・センシング技術「S.sensing® CS」によりサービス契約型ビジネスを拡大しました。また、熱交換器の熱伝導率を高める「ドロップワイズテクノロジー」(滴状凝縮技術)などの技術活用も推進し、顧客価値の創出に注力しました。
受注高・売上高につきましては、国内では、受注高は、前期に石油精製・石油化学向けの一時的な受注計上があった反動で減少しましたが、売上高は、顧客工場の省エネルギーや生産性向上に貢献する総合ソリューションの提案により新規顧客の獲得に努めたことなどから、鉄鋼向けプロセス薬品を中心に増加しました。海外では、前期に実施した欧州のアルミナ化合物事業の譲渡による売上高の減少や円高の影響があったものの、U.S.ウォーター・サービス,Inc.の水処理薬品事業の経営成績(12カ月分)とアビスタ・テクノロジーズ社の経営成績(10カ月分)を新規に連結したことなどにより、受注高・売上高はともに増加しました。利益につきましては、前期において欧州のアルミナ化合物事業に係る事業譲渡損失や中国の水処理薬品生産機能の移管を決定したことに伴うのれんの減損などの一時的な損失計上があったことから、営業利益は大幅な増益となりました。
この結果、当社グループの水処理薬品事業全体の受注高は113,777百万円(前年同期比10.5%増)、売上高は113,632百万円(前年同期比11.3%増)、営業利益は10,127百万円(前年同期比137.8%増)となりました。
(水処理装置事業)
MVP-22計画において水処理装置事業は、超純水供給事業で培った知見や技術力を、大型のEPC(設計(Engineering)、資材調達(Procurement)、建設工事(Construction))案件を起点とするメンテナンスと運転管理の包括的な契約提案につなげることで、収益性向上を目指しております。
国内では、総合ソリューションの展開を進めるとともに、メンテナンス案件の原価率改善や、AI、IoTおよびセンシング技術の活用による運転管理の効率化を進めました。また、将来の収益につながる超純水供給事業や精密洗浄事業への設備投資を積極的に行いました。海外では、中国を中心に再生水供給サービスの展開に努めたほか、精密洗浄事業の競争力強化に向けて、ペンタゴン・テクノロジーズ・グループ,Inc.を連結子会社化すべく、同社株式を追加取得する契約を締結しました。
製品・サービスにつきましては、標準型排水回収システムである「CORR®システム(The Customized Optimal Readymade Recycle System)」を活用した再生水供給サービスをソリューションモデルとして展開することや、純水供給サービス「KWSS® (Kurita Water Supply Service)」のラインアップ拡充により適用市場を広げることで、サービス契約型ビジネスを拡大しました。また、生産面では、プラント生産における業務プロセスの改善やリスク管理システムの導入・運用強化により、設計や工事の品質向上に取り組みました。
国内の受注高・売上高につきましては、電子産業分野においては、水処理装置が前期に大型案件の受注・売上の計上があった反動により受注高・売上高ともに減少しましたが、メンテナンス・サービスが顧客工場の生産能力増強のための増設や改造案件の工事進捗により増加しました。一般産業分野においては、水処理装置は受注高が減少しましたが、前期に受注した大型案件の工事進捗により売上高は増加しました。メンテナンス・サービスは、前期が好調であった反動により、受注高は若干の減少、売上高は微増にとどまりました。電力分野向け水処理装置は、前期における大型案件受注の反動で受注高は減少しましたが、売上高は受注済み案件の工事進捗により増加しました。土壌浄化は、大型案件の受注・売上計上が一巡したことから、受注高・売上高ともに減少しました。海外では、受注高は、U.S.ウォーター・サービス,Inc.の水処理装置事業の経営成績(12カ月分)を新規に連結したことなどにより増加しましたが、売上高は、前期に中国・韓国の電子産業分野における大型案件の売上計上があった反動や円高の影響により減少しました。なお、超純水供給事業の国内及び海外を合わせた売上高は、一部顧客との契約変更による減収があったものの、新規案件の契約開始などにより増収となりました。事業全体の利益につきましては、水処理装置の生産における追加原価発生防止の取り組みなどにより原価率が改善したことに加え、超純水供給事業用設備の一部売却等に伴う固定資産売却益の計上などにより、営業利益は増益となりました。
この結果、当社グループの水処理装置事業全体の受注高は145,768百万円(前年同期比6.3%減)、売上高は151,174百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益は17,390百万円(前年同期比12.1%増)となりました。
生産、受注および販売の実績は、以下のとおりであります。
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 財政状態
①資産合計 387,749百万円(前連結会計年度末比28,249百万円増加)
流動資産は162,847百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,782百万円増加しました。これは主に事業買収や設備投資で資金を使用したものの、コミットメントラインの一部実行等により現金及び現金同等物が14,667百万円増加したためであります。
非流動資産は224,902百万円となり、前連結会計年度末に比べ16,468百万円増加しました。使用権資産の増加(5,510百万円)は、主に土地使用権を取得したためであります。また、のれんの増加(3,275百万円)は、北米および欧州における買収(水処理薬品事業)により新たに計上したもので、持分法で会計処理されている投資の増加(6,513百万円)は、新たに持分法適用会社とした関連会社(水処理薬品事業、水処理装置事業)が増加したためであります。
②負債合計 143,640百万円(前連結会計年度末比23,325百万円増加)
流動負債は94,408百万円となり、前連結会計年度末に比べ20,887百万円増加しました。これは主に営業債務及びその他の債務が14,297百万円減少した一方で、コミットメントラインの一部実行等により借入金が34,986百万円増加したためであります。
非流動負債は49,232百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,439百万円増加しました。これは主に土地使用権の取得に伴いリース負債が4,073百万円増加したためであります。
③資本合計 244,108百万円(前連結会計年度末比4,924百万円増加)
これは主に円高外国通貨安に伴い在外営業活動体の換算差額が減少したことにより、その他の資本の構成要素が4,622百万円減少した一方で、期末配当金および中間配当金の計上を上回る当期利益の計上により利益剰余金が11,796百万円増加したためであります。
当連結会計年度末における資産をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
(注)主なものは各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産の内訳は、前連結会計年度43,515百万円、当連結会計年度59,397百万円(現金及び現金同等物等)であります。
(4) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は50,215百万円(前連結会計年度末比14,667百万円増加)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は37,376百万円(前年同期比3,767百万円減少)となりました。これは主に税引前利益26,691百万円、減価償却費及び償却費18,700百万円などで資金が増加したものの、法人所得税の支払額10,847百万円などで資金が減少したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動で使用した資金は43,683百万円(前年同期比8,219百万円減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出31,168百万円、事業買収に伴う支出8,501百万円、関係会社株式・出資金の取得による支出5,915百万円などで資金を使用したためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動で得られた資金は21,981百万円(前年同期比35,434百万円増加)となりました。これは主に配当金の支払額で6,539百万円資金を使用した一方で、短期借入金の純増減額で35,001百万円の資金を得たためであります。
当社グループは事業運営上必要な流動性確保と安定した資金調達体制の確立を基本方針としております。短期運転資金は自己資金を基本とし、設備投資やその他成長分野への投資資金は自己資金を基本としつつも、必要に応じて銀行借入による調達を想定しております。なお、当連結会計年度末において、取引金融機関4社とコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高 35,000百万円、借入未実行残高 35,600百万円)。
(5) 並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下、「日本基準」)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
①要約連結貸借対照表(日本基準)
②要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
要約連結包括利益計算書
③要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
④要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
⑤連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
該当事項はありません。
(6) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「39.初度適用」に記載のとおりであります。
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(のれんの償却)
日本基準ではのれんを一定期間にわたり償却しておりましたが、IFRSではのれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が減少しております。
(退職給付に係る費用)
日本基準では発生した数理計算上の差異を1~2年で按分し、その発生年度から費用処理しておりました。IFRSでは数理計算上の差異は発生時にその他の包括利益として即時認識するとともに、直ちに利益剰余金に振り替えております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が減少しております。
(リース)
日本基準では借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っておりましたが、IFRSでは原則としてすべての借手のリースについて使用権資産およびリース負債を計上しております。この影響により、IFRSは日本基準に比べて使用権資産およびリース負債がそれぞれ増加しております。
(7) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画「MVP-22」に対する達成状況については、以下のとおりであります。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「3.重要な会計方針」、「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
(2) 経営成績
当期における世界経済は、米中貿易摩擦の長期化や英国のEU離脱問題により中国および欧州の経済成長が減速したことに加え、当期末にかけて新型コロナウイルスの感染が拡大した影響を受け、急速に悪化しました。国内経済も、消費税率引き上げや新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛の影響などから停滞感が強まりました。
当社グループを取り巻く市場環境は、国内においては、輸出の低迷から製造業の生産活動は弱い動きが続き、設備投資も慎重な動きがみられました。海外においては、東アジアの電子産業を中心に設備投資延期の動きがみられるなど、生産活動とともに減速感を強めました。
このような中、当社グループは、中期経営計画「MVP-22」(Maximize Value Proposition 2022)の2年目である当期において、水処理薬品、水処理装置、メンテナンス・サービスの製品・技術・サービスを駆使し、顧客や社会が抱える課題を解決する総合ソリューションの展開を加速させました。また、マーケティング・営業・技術・開発が一体となり、製品・技術・サービスと契約方法を包含した水平展開可能なソリューションモデルの創出を進めました。この成果として、製紙工程において機器とIT・センシング技術を組み合わせて水処理薬品の効果を最大化し、工場内の水質改善と生産性向上に寄与するモデルなど、6件のモデルを完成させました。さらに、総合ソリューションを推進する体制として、国内においては、市場別・地域別の営業体制を強化するため、水処理薬品、水処理装置、メンテナンス・サービスの営業機能を一つの営業本部に統合しました。また、水処理薬品及びメンテナンス・サービスの提供を行う新会社「クリタ北関東株式会社」を設立しました。海外においては、前期に買収し米国子会社となったU.S.ウォーター・サービス,Inc.との生産・販売機能面でのシナジーの早期実現を図るため、同社と既存の米国子会社であるクリタ・アメリカInc.、フレモント・インダストリーズ,LLCを合併し、全米での総合ソリューション提供に向けた事業基盤を整備しました。また、RO膜(逆浸透膜)薬品とRO膜管理サービスを提供する米国のアビスタ・テクノロジーズ,Inc.および英国のアビスタ・テクノロジーズ(UK)Ltd.(以下「アビスタ・テクノロジーズ社」という)を買収し、グローバル市場で高い競争力を持つRO膜薬品の技術と事業モデルを獲得し、展開しております。さらに、海外での精密洗浄事業展開と電子産業分野での競争力強化に向けて、米国のペンタゴン・テクノロジーズ・グループ,Inc.の株式を追加取得し子会社化する契約を締結しました。
新型コロナウイルスの感染拡大に対しては、各国の感染状況および都市封鎖や移動規制などを踏まえ、従業員の安全確保を図りながら、顧客への製品・サービスの提供に努めました。
これらの結果、当期の受注高は259,545百万円(前期比0.4%増)、売上高は264,807百万円(前年同期比2.9%増)となりました。利益につきましては、営業利益は27,479百万円(前年同期比38.4%増)、税引前利益は26,691百万円(前期比31.7%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は18,287百万円(前年同期比51.8%増)となり、大幅な増益となりました。これは、当期において、研究開発拠点の移転決定に伴い固定資産売却損2,305百万円を計上したものの、超純水供給事業用設備の一部売却などに伴う固定資産売却益4,777百万円を計上したことに加え、前期において、クリタ・ヨーロッパGmbHのアルミナ化合物事業譲渡に伴う損失額2,867百万円、栗田水処理新材料(江陰)有限公司ののれんの減損損失1,171百万円などの一時的な損失の計上があったことなどによります。
(水処理薬品事業)
MVP-22計画において水処理薬品事業は、ビジネスモデルの変革と海外事業基盤の強化による収益性の向上を目指しております。
国内では、徹底した顧客理解と課題把握に基づく総合ソリューションの展開により、顧客の生産性向上と環境負荷低減を実現し、その価値を顧客と継続的に共有するサービス契約型ビジネスの受注に注力しました。海外では、U.S.ウォーター・サービス,Inc.が子会社に加わり、米国での販売網が拡大しました。また、アビスタ・テクノロジーズ社の買収により、RO膜薬品および関連サービスの拡充とグローバル展開に向けた体制強化を進めました。さらに、提供する製品・サービスの見直しや米国子会社の統合など、各地域で効率化と収益性向上に取り組みました。
製品・サービスにつきましては、製紙工程において機器とIT・センシング技術を組み合わせて水処理薬品の効果を最大化し、工場内の水質改善と生産性向上に寄与するモデルをはじめソリューションモデルの完成と提案に注力するとともに、前期に完成させたモデルである、排水処理における水処理薬品添加量の最適化・自動制御を可能とするIT・センシング技術「S.sensing® CS」によりサービス契約型ビジネスを拡大しました。また、熱交換器の熱伝導率を高める「ドロップワイズテクノロジー」(滴状凝縮技術)などの技術活用も推進し、顧客価値の創出に注力しました。
受注高・売上高につきましては、国内では、受注高は、前期に石油精製・石油化学向けの一時的な受注計上があった反動で減少しましたが、売上高は、顧客工場の省エネルギーや生産性向上に貢献する総合ソリューションの提案により新規顧客の獲得に努めたことなどから、鉄鋼向けプロセス薬品を中心に増加しました。海外では、前期に実施した欧州のアルミナ化合物事業の譲渡による売上高の減少や円高の影響があったものの、U.S.ウォーター・サービス,Inc.の水処理薬品事業の経営成績(12カ月分)とアビスタ・テクノロジーズ社の経営成績(10カ月分)を新規に連結したことなどにより、受注高・売上高はともに増加しました。利益につきましては、前期において欧州のアルミナ化合物事業に係る事業譲渡損失や中国の水処理薬品生産機能の移管を決定したことに伴うのれんの減損などの一時的な損失計上があったことから、営業利益は大幅な増益となりました。
この結果、当社グループの水処理薬品事業全体の受注高は113,777百万円(前年同期比10.5%増)、売上高は113,632百万円(前年同期比11.3%増)、営業利益は10,127百万円(前年同期比137.8%増)となりました。
(水処理装置事業)
MVP-22計画において水処理装置事業は、超純水供給事業で培った知見や技術力を、大型のEPC(設計(Engineering)、資材調達(Procurement)、建設工事(Construction))案件を起点とするメンテナンスと運転管理の包括的な契約提案につなげることで、収益性向上を目指しております。
国内では、総合ソリューションの展開を進めるとともに、メンテナンス案件の原価率改善や、AI、IoTおよびセンシング技術の活用による運転管理の効率化を進めました。また、将来の収益につながる超純水供給事業や精密洗浄事業への設備投資を積極的に行いました。海外では、中国を中心に再生水供給サービスの展開に努めたほか、精密洗浄事業の競争力強化に向けて、ペンタゴン・テクノロジーズ・グループ,Inc.を連結子会社化すべく、同社株式を追加取得する契約を締結しました。
製品・サービスにつきましては、標準型排水回収システムである「CORR®システム(The Customized Optimal Readymade Recycle System)」を活用した再生水供給サービスをソリューションモデルとして展開することや、純水供給サービス「KWSS® (Kurita Water Supply Service)」のラインアップ拡充により適用市場を広げることで、サービス契約型ビジネスを拡大しました。また、生産面では、プラント生産における業務プロセスの改善やリスク管理システムの導入・運用強化により、設計や工事の品質向上に取り組みました。
国内の受注高・売上高につきましては、電子産業分野においては、水処理装置が前期に大型案件の受注・売上の計上があった反動により受注高・売上高ともに減少しましたが、メンテナンス・サービスが顧客工場の生産能力増強のための増設や改造案件の工事進捗により増加しました。一般産業分野においては、水処理装置は受注高が減少しましたが、前期に受注した大型案件の工事進捗により売上高は増加しました。メンテナンス・サービスは、前期が好調であった反動により、受注高は若干の減少、売上高は微増にとどまりました。電力分野向け水処理装置は、前期における大型案件受注の反動で受注高は減少しましたが、売上高は受注済み案件の工事進捗により増加しました。土壌浄化は、大型案件の受注・売上計上が一巡したことから、受注高・売上高ともに減少しました。海外では、受注高は、U.S.ウォーター・サービス,Inc.の水処理装置事業の経営成績(12カ月分)を新規に連結したことなどにより増加しましたが、売上高は、前期に中国・韓国の電子産業分野における大型案件の売上計上があった反動や円高の影響により減少しました。なお、超純水供給事業の国内及び海外を合わせた売上高は、一部顧客との契約変更による減収があったものの、新規案件の契約開始などにより増収となりました。事業全体の利益につきましては、水処理装置の生産における追加原価発生防止の取り組みなどにより原価率が改善したことに加え、超純水供給事業用設備の一部売却等に伴う固定資産売却益の計上などにより、営業利益は増益となりました。
この結果、当社グループの水処理装置事業全体の受注高は145,768百万円(前年同期比6.3%減)、売上高は151,174百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益は17,390百万円(前年同期比12.1%増)となりました。
生産、受注および販売の実績は、以下のとおりであります。
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 水処理薬品事業(百万円) | 111,535 | 109.7 |
| 水処理装置事業(百万円) | 150,524 | 97.7 |
| 合計(百万円) | 262,060 | 102.4 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 水処理薬品事業 | 113,777 | 110.5 | 4,680 | 103.2 |
| 水処理装置事業 | 145,768 | 93.7 | 62,482 | 92.2 |
| 合計 | 259,545 | 100.4 | 67,162 | 92.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 水処理薬品事業(百万円) | 113,632 | 111.3 |
| 水処理装置事業(百万円) | 151,174 | 97.4 |
| 合計(百万円) | 264,807 | 102.9 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 財政状態
①資産合計 387,749百万円(前連結会計年度末比28,249百万円増加)
流動資産は162,847百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,782百万円増加しました。これは主に事業買収や設備投資で資金を使用したものの、コミットメントラインの一部実行等により現金及び現金同等物が14,667百万円増加したためであります。
非流動資産は224,902百万円となり、前連結会計年度末に比べ16,468百万円増加しました。使用権資産の増加(5,510百万円)は、主に土地使用権を取得したためであります。また、のれんの増加(3,275百万円)は、北米および欧州における買収(水処理薬品事業)により新たに計上したもので、持分法で会計処理されている投資の増加(6,513百万円)は、新たに持分法適用会社とした関連会社(水処理薬品事業、水処理装置事業)が増加したためであります。
②負債合計 143,640百万円(前連結会計年度末比23,325百万円増加)
流動負債は94,408百万円となり、前連結会計年度末に比べ20,887百万円増加しました。これは主に営業債務及びその他の債務が14,297百万円減少した一方で、コミットメントラインの一部実行等により借入金が34,986百万円増加したためであります。
非流動負債は49,232百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,439百万円増加しました。これは主に土地使用権の取得に伴いリース負債が4,073百万円増加したためであります。
③資本合計 244,108百万円(前連結会計年度末比4,924百万円増加)
これは主に円高外国通貨安に伴い在外営業活動体の換算差額が減少したことにより、その他の資本の構成要素が4,622百万円減少した一方で、期末配当金および中間配当金の計上を上回る当期利益の計上により利益剰余金が11,796百万円増加したためであります。
当連結会計年度末における資産をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
| (単位:百万円) | |||||
| 報告セグメント | 調整額 (注) | 連結財務諸表 計上額 | |||
| 水処理薬品事業 | 水処理装置事業 | 計 | |||
| セグメント資産 | 119,960 | 209,015 | 328,975 | 58,774 | 387,749 |
(注)主なものは各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産の内訳は、前連結会計年度43,515百万円、当連結会計年度59,397百万円(現金及び現金同等物等)であります。
(4) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は50,215百万円(前連結会計年度末比14,667百万円増加)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は37,376百万円(前年同期比3,767百万円減少)となりました。これは主に税引前利益26,691百万円、減価償却費及び償却費18,700百万円などで資金が増加したものの、法人所得税の支払額10,847百万円などで資金が減少したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動で使用した資金は43,683百万円(前年同期比8,219百万円減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出31,168百万円、事業買収に伴う支出8,501百万円、関係会社株式・出資金の取得による支出5,915百万円などで資金を使用したためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動で得られた資金は21,981百万円(前年同期比35,434百万円増加)となりました。これは主に配当金の支払額で6,539百万円資金を使用した一方で、短期借入金の純増減額で35,001百万円の資金を得たためであります。
当社グループは事業運営上必要な流動性確保と安定した資金調達体制の確立を基本方針としております。短期運転資金は自己資金を基本とし、設備投資やその他成長分野への投資資金は自己資金を基本としつつも、必要に応じて銀行借入による調達を想定しております。なお、当連結会計年度末において、取引金融機関4社とコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高 35,000百万円、借入未実行残高 35,600百万円)。
(5) 並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下、「日本基準」)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
①要約連結貸借対照表(日本基準)
| (単位:百万円) | ||
| 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | |
| 資産の部 | ||
| 流動資産 | 149,490 | 160,958 |
| 固定資産 | ||
| 有形固定資産 | 109,808 | 110,885 |
| 無形固定資産 | 54,711 | 55,577 |
| 投資その他の資産 | 36,819 | 40,211 |
| 固定資産合計 | 201,338 | 206,675 |
| 資産合計 | 350,828 | 367,633 |
| 負債の部 | ||
| 流動負債 | 68,471 | 88,260 |
| 固定負債 | 42,704 | 38,542 |
| 負債合計 | 111,176 | 126,802 |
| 純資産の部 | ||
| 株主資本 | 233,480 | 238,337 |
| その他の包括利益累計額 | 4,182 | 826 |
| 非支配株主持分 | 1,989 | 1,666 |
| 純資産合計 | 239,652 | 240,830 |
| 負債純資産合計 | 350,828 | 367,633 |
②要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
| (単位:百万円) | ||
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 売上高 | 259,409 | 264,845 |
| 売上原価 | 176,663 | 171,936 |
| 売上総利益 | 82,746 | 92,909 |
| 販売費及び一般管理費 | 58,446 | 68,823 |
| 営業利益 | 24,300 | 24,086 |
| 営業外収益 | 2,006 | 1,632 |
| 営業外費用 | 2,413 | 3,027 |
| 経常利益 | 23,893 | 22,691 |
| 特別利益 | 8,676 | 4,777 |
| 特別損失 | 5,063 | 3,873 |
| 税金等調整前当期純利益 | 27,506 | 23,594 |
| 法人税等合計 | 10,207 | 8,531 |
| 当期純利益 | 17,299 | 15,062 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益 | △6 | 25 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 17,305 | 15,037 |
要約連結包括利益計算書
| (単位:百万円) | ||
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 当期純利益 | 17,299 | 15,062 |
| その他の包括利益合計 | △9,853 | △3,356 |
| 包括利益 | 7,445 | 11,706 |
| (内訳) | ||
| 親会社株主に係る包括利益 | 7,511 | 11,730 |
| 非支配株主に係る包括利益 | △66 | △24 |
③要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
| (単位:百万円) | ||||
| 株主資本 | その他の包括利益 累計額 | 非支配株主持分 | 純資産合計 | |
| 当期首残高 | 222,615 | 16,187 | 2,049 | 240,853 |
| 当期変動額合計 | 10,865 | △12,005 | △60 | △1,201 |
| 当期末残高 | 233,480 | 4,182 | 1,989 | 239,652 |
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
| (単位:百万円) | ||||
| 株主資本 | その他の包括利益 累計額 | 非支配株主持分 | 純資産合計 | |
| 当期首残高 | 233,480 | 4,182 | 1,989 | 239,652 |
| 当期変動額合計 | 4,857 | △3,356 | △323 | 1,178 |
| 当期末残高 | 238,337 | 826 | 1,666 | 240,830 |
④要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
| (単位:百万円) | ||
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 38,478 | 34,493 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △51,559 | △43,683 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △11,280 | 24,864 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | △104 | △1,006 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | △24,466 | 14,667 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 58,917 | 35,547 |
| 連結子会社の決算期変更による 現金及び現金同等物の増加高 | 1,097 | - |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 35,547 | 50,215 |
⑤連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
該当事項はありません。
(6) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「39.初度適用」に記載のとおりであります。
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(のれんの償却)
日本基準ではのれんを一定期間にわたり償却しておりましたが、IFRSではのれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が減少しております。
(退職給付に係る費用)
日本基準では発生した数理計算上の差異を1~2年で按分し、その発生年度から費用処理しておりました。IFRSでは数理計算上の差異は発生時にその他の包括利益として即時認識するとともに、直ちに利益剰余金に振り替えております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が減少しております。
(リース)
日本基準では借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っておりましたが、IFRSでは原則としてすべての借手のリースについて使用権資産およびリース負債を計上しております。この影響により、IFRSは日本基準に比べて使用権資産およびリース負債がそれぞれ増加しております。
(7) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画「MVP-22」に対する達成状況については、以下のとおりであります。
| 2020年3月期実績 | 2023年3月期目標 | |
| 売上高年平均成長率 (M&A等による上積みを除いた自律的成長分) | 0.7% | 3%以上 |
| 売上高事業利益率 | 10.1% | 15% |
| 親会社所有者帰属持分当期利益率 | 7.6% | 10%以上 |