有価証券報告書-第82期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、欧米景気の着実な回復と中国をはじめとするアジア諸国の景気の持ち直しにより、総じて堅調に推移しました。国内経済は、個人消費の持ち直しや海外経済の回復に伴う企業収益の改善により景気回復の動きが続きました。当社グループを取り巻く市場環境は、国内においては、輸出の回復や需要の持ち直しなどにより製造業の生産活動は回復基調が続き、設備投資も堅調に推移しました。海外においては、東アジアの電子産業を中心に設備投資が活発化しました。
このようななか、当社グループは「顧客に最良のソリューションを提供することにより顧客親密性を高める」という基本方針のもと、海外事業基盤の拡充と収益性の改善に向けたサービス事業の開発に注力しました。
海外事業基盤の拡充については、米国では、新たに当社グループの一員となったフレモント・インダストリーズ,LLCと既存の米国子会社であるクリタ・アメリカInc.とが協働し、シナジー発揮に向けた取り組みを進めました。欧州では、クリタ・ヨーロッパGmbHの紙・パルプ向けプロセス薬品の生産能力強化のため、フランスのAkzo Nobel社から生産拠点を取得しました。アジアでは、韓国におけるソリューション提供力強化に向けて持分法適用関連会社の(株)韓水の株式を追加取得し、連結子会社としました。サービス事業の開発については、当社が保有する水処理装置と水処理薬品の要素技術を組み合わせた、水の再利用に貢献する標準型排水回収システムを用いたビジネスモデルの開発に取り組みました。また、IT・センシング技術を活用した競争力のある商品・サービスの開発とその市場展開や、環境負荷低減、省エネルギー、生産性向上など顧客の課題解決に貢献する提案営業を継続的に推進しました。結果として、当連結会計年度の受注高は251,447百万円(前年同期比15.0%増)、売上高は236,815百万円(前年同期比10.6%増)となりました。利益につきましては、営業利益は22,475百万円(前年同期比15.5%増)、経常利益は22,104百万円(前年同期比10.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、17,897百万円(前年同期比23.4%増)となりました。なお、韓国の持分法適用関連会社の(株)韓水の株式を追加取得し、同社を連結子会社としたことに伴い、段階取得に係る差益2,443百万円を特別利益に計上しています。また、政策保有株式等の売却により投資有価証券売却益1,720百万円を特別利益に計上しています。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(水処理薬品事業)
当連結会計年度を最終年度とする中期経営計画「CK-17」において水処理薬品事業は、国内市場における収益基盤を再構築するとともに、海外市場におけるシェアを拡大し、日本・アジア・欧州・北南米地域での世界四極体制の構築を目指しました。国内では、当連結会計年度より水処理薬品事業部門と水処理装置事業のメンテナンス・サービス部門を一つの本部に集約し、両事業運営を融合した下で、顧客課題に対する総合的なソリューション提案を推進しました。また、経営効率の改善のため、一部販売子会社を統合しました。海外では、フランスの生産拠点取得、韓国の連結子会社化により四極体制の基盤を強化しました。また、当連結会計年度より海外の水処理薬品事業と水処理装置事業の本社機能を一つの本部に集約し、海外の事業運営の最適化を図るとともに、総合的なソリューション提案を推進しました。
商品・サービスにつきましては、IT・センシング技術である「S.sensing®」を活用したサービス契約型ビジネスの提案を推進しました。また、処理効果の診断技術、および顧客の省エネルギー、環境負荷低減、生産性向上に貢献する水処理薬品の開発に取り組みました。
受注高・売上高につきましては、国内では、顧客工場の操業度回復に加え、新商品・新サービスを活用した課題解決提案により新規の顧客開拓に努め、主力商品のボイラ薬品、冷却水薬品が増加しました。また、紙・パルプ向けプロセス薬品および鉄鋼向けプロセス薬品も伸長し、受注高・売上高はともに増加しました。海外では、各地域で増収となったことに加え、買収した米国子会社の経営成績を第1四半期連結会計期間から新規に連結したこと、第4四半期連結会計期間から韓国関連会社を連結子会社化したことにより、受注高・売上高ともに増加しました。事業全体の利益につきましては、増収による増益要因がありましたが、海外事業の積極展開による人件費増加やIT関連費用の増加により販売費および一般管理費が増加し、減益となりました。この結果、水処理薬品事業全体の受注高は90,358百万円(前年同期比10.0%増)、売上高は90,361百万円(前年同期比10.4%増)、営業利益は7,180百万円(前年同期比0.7%減)となりました。
(水処理装置事業)
「CK-17」計画において水処理装置事業は、収益・コスト構造を見直し、安定収益を確保できる体制を整備するとともに、収益の柱となる新たなビジネスモデルを創出し、事業の持続的成長を目指しました。
国内では、顧客課題に対する総合的なソリューション提案を水処理薬品事業部門と連携し推進しました。また、半導体関連市場の好況による大型案件増加への対応と収益性向上のため、ITの活用および設計の標準化による生産プロセスの効率化に取り組みました。さらに、エネルギー市場分野を中心に、当社技術を活かした新たな事業・ビジネスモデルの創出に取り組みました。海外では、事業運営の最適化による収益性改善を狙い、台湾での現地法人設立および体制整備を行いました。商品・サービスにつきましては、国内では、純水供給サービス「KWSS(Kurita Water Supply Service)」を中心としたサービス契約型ビジネスの提案を推進しました。また、超純水供給事業においてIoT、AIを活用した運転管理の最適化に取り組みました。海外では、水の再利用に貢献する「冷却水ブロー水回収システム」の提案と標準型排水回収システム「CORR™システム(The Customized Optimal Ready-made Recycle System)」を用いたサービス契約型のビジネスモデルの確立に取り組みました。
国内の受注高・売上高につきましては、電子産業分野においては、水処理装置は大型案件の受注と工事進捗により受注高・売上高ともに大幅に増加し、メンテナンス・サービスも、顧客工場の操業度上昇を背景とした増設、改造案件の受注により、受注高・売上高ともに増加しました。一般産業分野においては、水処理装置の受注高は減少しましたが、売上高は増加しました。メンテナンス・サービスの受注高は、顧客工場の設備更新や増設案件を中心に増加しましたが、売上高はやや減少しました。電力分野向け水処理装置の受注高は減少しましたが、売上高は増加しました。土壌浄化の受注高は横ばいとなりましたが、売上高は前連結会計年度の大型案件の売上計上の反動で減少しました。海外の受注高は、中国および韓国の大型案件の受注により大幅に増加し、売上高も当連結会計年度に受注した大型案件の工事進捗により増加しました。なお、超純水供給事業の売上高は、増設案件の収益計上があったものの、前連結会計年度における一部顧客との契約変更による減収もあり、減少しました。事業全体の利益につきましては、増収となったことに加え、工事案件の工程・原価管理の徹底により収益性が改善したことにより増益となりました。この結果、水処理装置事業全体の受注高は161,088百万円(前年同期比17.9%増)、売上高は146,453百万円(前年同期比10.7%増)、営業利益は15,312百万円(前年同期比25.3%増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)財政状態の状況
① 総資産323,046百万円(前連結会計年度末比23,797百万円増加)
流動資産は162,004百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,074百万円増加しました。これは主に現金及び預金と有価証券を合わせた手元資金が12,264百万円減少した一方で、主に年度後半の水処理装置事業の増収に伴い売掛金が18,555百万円増加したことによるものであります。
固定資産は161,042百万円となり、前連結会計年度末に比べ17,724百万円増加しました。これは主に有形固定資産が11,992百万円、無形固定資産が5,695百万円それぞれ増加したことによるものであります。有形固定資産の増加は主に超純水供給事業(水処理装置事業)への設備投資によるもので、既存設備の減価償却費を大きく上回りました。また、無形固定資産の増加は韓国の持分法適用関連会社であった(株)韓水(水処理薬品事業)の株式追加取得により、のれんを5,155百万円、無形資産その他に含まれる顧客関連資産を733百万円それぞれ計上したことが主な要因であります。
② 負債82,193百万円(前連結会計年度末比11,703百万円増加)
流動負債は56,149百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,739百万円増加しました。これは主に買掛金が5,086百万円、未払金が2,976百万円それぞれ増加したことによるものであります。
固定負債は26,044百万円となり、前連結会計年度末に比べ36百万円の微減となりました。
③ 純資産240,853百万円(前連結会計年度末比12,095百万円増加)
純資産は240,853百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,095百万円増加しました。これは主に株主資本が6,477百万円、その他の包括利益累計額が4,703百万円それぞれ増加したことによるものであります。株主資本の増加は主に利益剰余金が3,563百万円増加したことに加え、自己株式が2,948百万円減少(純資産の増加)したことによるものです。なお、経営環境に応じた機動的な資本政策の一環として当連結会計年度において自己株式の取得及び消却を実施しております。その他の包括利益累計額の増加は、円安外国通貨高に伴い為替換算調整勘定が3,600百万円増加したことや、保有する投資有価証券の含み益増加によりその他有価証券評価差額金が1,766百万円増加したことが主な要因であります。
当連結会計年度末における資産、負債をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)調整額は、次のとおりであります。
1.セグメント資産の主なものは、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産の内訳は、前連結会計年度84,550百万円、当連結会計年度68,890百万円(預金、有価証券及び長期投資資金等)であります。
2.セグメント負債は、セグメント間債権債務消去に伴うものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は58,917百万円(前連結会計年度末比6,521百万円減少)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動で得られた資金は21,408百万円(前年同期比12,533百万円減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益25,535百万円、のれん償却を含む減価償却費16,861百万円等で資金が増加した一方、売上債権の増加額16,332百万円、法人税等の支払額6,170百万円等で資金が減少しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動で使用した資金は15,928百万円(前年同期比14,809百万円増加)となりました。これは主に定期預金の預入・払戻による差引収入で5,787百万円資金が増加した一方、超純水供給事業用設備等の有形固定資産の取得による支出で17,924百万円、韓国の持分法適用関連会社であった(株)韓水の株式追加取得に伴い、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出で4,012百万円資金を使用したためです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動で使用した資金は12,419百万円(前年同期比2,265百万円増加)となりました。これは主に配当金の支払額で5,819百万円、自己株式の取得による支出で5,592百万円資金を使用したためです。
当社グループは事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金を基本とし、設備投資やその他成長分野への投資資金は自己資金を基本としつつも、必要に応じて銀行借入による調達を想定しております。なお、当連結会計年度末において、取引金融機関4社とコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高 - 百万円、借入未実行残高70,600百万円)。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、欧米景気の着実な回復と中国をはじめとするアジア諸国の景気の持ち直しにより、総じて堅調に推移しました。国内経済は、個人消費の持ち直しや海外経済の回復に伴う企業収益の改善により景気回復の動きが続きました。当社グループを取り巻く市場環境は、国内においては、輸出の回復や需要の持ち直しなどにより製造業の生産活動は回復基調が続き、設備投資も堅調に推移しました。海外においては、東アジアの電子産業を中心に設備投資が活発化しました。
このようななか、当社グループは「顧客に最良のソリューションを提供することにより顧客親密性を高める」という基本方針のもと、海外事業基盤の拡充と収益性の改善に向けたサービス事業の開発に注力しました。
海外事業基盤の拡充については、米国では、新たに当社グループの一員となったフレモント・インダストリーズ,LLCと既存の米国子会社であるクリタ・アメリカInc.とが協働し、シナジー発揮に向けた取り組みを進めました。欧州では、クリタ・ヨーロッパGmbHの紙・パルプ向けプロセス薬品の生産能力強化のため、フランスのAkzo Nobel社から生産拠点を取得しました。アジアでは、韓国におけるソリューション提供力強化に向けて持分法適用関連会社の(株)韓水の株式を追加取得し、連結子会社としました。サービス事業の開発については、当社が保有する水処理装置と水処理薬品の要素技術を組み合わせた、水の再利用に貢献する標準型排水回収システムを用いたビジネスモデルの開発に取り組みました。また、IT・センシング技術を活用した競争力のある商品・サービスの開発とその市場展開や、環境負荷低減、省エネルギー、生産性向上など顧客の課題解決に貢献する提案営業を継続的に推進しました。結果として、当連結会計年度の受注高は251,447百万円(前年同期比15.0%増)、売上高は236,815百万円(前年同期比10.6%増)となりました。利益につきましては、営業利益は22,475百万円(前年同期比15.5%増)、経常利益は22,104百万円(前年同期比10.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、17,897百万円(前年同期比23.4%増)となりました。なお、韓国の持分法適用関連会社の(株)韓水の株式を追加取得し、同社を連結子会社としたことに伴い、段階取得に係る差益2,443百万円を特別利益に計上しています。また、政策保有株式等の売却により投資有価証券売却益1,720百万円を特別利益に計上しています。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(水処理薬品事業)
当連結会計年度を最終年度とする中期経営計画「CK-17」において水処理薬品事業は、国内市場における収益基盤を再構築するとともに、海外市場におけるシェアを拡大し、日本・アジア・欧州・北南米地域での世界四極体制の構築を目指しました。国内では、当連結会計年度より水処理薬品事業部門と水処理装置事業のメンテナンス・サービス部門を一つの本部に集約し、両事業運営を融合した下で、顧客課題に対する総合的なソリューション提案を推進しました。また、経営効率の改善のため、一部販売子会社を統合しました。海外では、フランスの生産拠点取得、韓国の連結子会社化により四極体制の基盤を強化しました。また、当連結会計年度より海外の水処理薬品事業と水処理装置事業の本社機能を一つの本部に集約し、海外の事業運営の最適化を図るとともに、総合的なソリューション提案を推進しました。
商品・サービスにつきましては、IT・センシング技術である「S.sensing®」を活用したサービス契約型ビジネスの提案を推進しました。また、処理効果の診断技術、および顧客の省エネルギー、環境負荷低減、生産性向上に貢献する水処理薬品の開発に取り組みました。
受注高・売上高につきましては、国内では、顧客工場の操業度回復に加え、新商品・新サービスを活用した課題解決提案により新規の顧客開拓に努め、主力商品のボイラ薬品、冷却水薬品が増加しました。また、紙・パルプ向けプロセス薬品および鉄鋼向けプロセス薬品も伸長し、受注高・売上高はともに増加しました。海外では、各地域で増収となったことに加え、買収した米国子会社の経営成績を第1四半期連結会計期間から新規に連結したこと、第4四半期連結会計期間から韓国関連会社を連結子会社化したことにより、受注高・売上高ともに増加しました。事業全体の利益につきましては、増収による増益要因がありましたが、海外事業の積極展開による人件費増加やIT関連費用の増加により販売費および一般管理費が増加し、減益となりました。この結果、水処理薬品事業全体の受注高は90,358百万円(前年同期比10.0%増)、売上高は90,361百万円(前年同期比10.4%増)、営業利益は7,180百万円(前年同期比0.7%減)となりました。
(水処理装置事業)
「CK-17」計画において水処理装置事業は、収益・コスト構造を見直し、安定収益を確保できる体制を整備するとともに、収益の柱となる新たなビジネスモデルを創出し、事業の持続的成長を目指しました。
国内では、顧客課題に対する総合的なソリューション提案を水処理薬品事業部門と連携し推進しました。また、半導体関連市場の好況による大型案件増加への対応と収益性向上のため、ITの活用および設計の標準化による生産プロセスの効率化に取り組みました。さらに、エネルギー市場分野を中心に、当社技術を活かした新たな事業・ビジネスモデルの創出に取り組みました。海外では、事業運営の最適化による収益性改善を狙い、台湾での現地法人設立および体制整備を行いました。商品・サービスにつきましては、国内では、純水供給サービス「KWSS(Kurita Water Supply Service)」を中心としたサービス契約型ビジネスの提案を推進しました。また、超純水供給事業においてIoT、AIを活用した運転管理の最適化に取り組みました。海外では、水の再利用に貢献する「冷却水ブロー水回収システム」の提案と標準型排水回収システム「CORR™システム(The Customized Optimal Ready-made Recycle System)」を用いたサービス契約型のビジネスモデルの確立に取り組みました。
国内の受注高・売上高につきましては、電子産業分野においては、水処理装置は大型案件の受注と工事進捗により受注高・売上高ともに大幅に増加し、メンテナンス・サービスも、顧客工場の操業度上昇を背景とした増設、改造案件の受注により、受注高・売上高ともに増加しました。一般産業分野においては、水処理装置の受注高は減少しましたが、売上高は増加しました。メンテナンス・サービスの受注高は、顧客工場の設備更新や増設案件を中心に増加しましたが、売上高はやや減少しました。電力分野向け水処理装置の受注高は減少しましたが、売上高は増加しました。土壌浄化の受注高は横ばいとなりましたが、売上高は前連結会計年度の大型案件の売上計上の反動で減少しました。海外の受注高は、中国および韓国の大型案件の受注により大幅に増加し、売上高も当連結会計年度に受注した大型案件の工事進捗により増加しました。なお、超純水供給事業の売上高は、増設案件の収益計上があったものの、前連結会計年度における一部顧客との契約変更による減収もあり、減少しました。事業全体の利益につきましては、増収となったことに加え、工事案件の工程・原価管理の徹底により収益性が改善したことにより増益となりました。この結果、水処理装置事業全体の受注高は161,088百万円(前年同期比17.9%増)、売上高は146,453百万円(前年同期比10.7%増)、営業利益は15,312百万円(前年同期比25.3%増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 水処理薬品事業(百万円) | 90,088 | +10.7 |
| 水処理装置事業(百万円) | 145,811 | +9.8 |
| 合計(百万円) | 235,899 | +10.1 |
(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 水処理薬品事業 | 90,358 | +10.0 | 3,791 | △0.1 |
| 水処理装置事業 | 161,088 | +17.9 | 71,417 | +25.8 |
| 合計 | 251,447 | +15.0 | 75,209 | +24.2 |
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 水処理薬品事業(百万円) | 90,361 | +10.4 |
| 水処理装置事業(百万円) | 146,453 | +10.7 |
| 合計(百万円) | 236,815 | +10.6 |
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)財政状態の状況
① 総資産323,046百万円(前連結会計年度末比23,797百万円増加)
流動資産は162,004百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,074百万円増加しました。これは主に現金及び預金と有価証券を合わせた手元資金が12,264百万円減少した一方で、主に年度後半の水処理装置事業の増収に伴い売掛金が18,555百万円増加したことによるものであります。
固定資産は161,042百万円となり、前連結会計年度末に比べ17,724百万円増加しました。これは主に有形固定資産が11,992百万円、無形固定資産が5,695百万円それぞれ増加したことによるものであります。有形固定資産の増加は主に超純水供給事業(水処理装置事業)への設備投資によるもので、既存設備の減価償却費を大きく上回りました。また、無形固定資産の増加は韓国の持分法適用関連会社であった(株)韓水(水処理薬品事業)の株式追加取得により、のれんを5,155百万円、無形資産その他に含まれる顧客関連資産を733百万円それぞれ計上したことが主な要因であります。
② 負債82,193百万円(前連結会計年度末比11,703百万円増加)
流動負債は56,149百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,739百万円増加しました。これは主に買掛金が5,086百万円、未払金が2,976百万円それぞれ増加したことによるものであります。
固定負債は26,044百万円となり、前連結会計年度末に比べ36百万円の微減となりました。
③ 純資産240,853百万円(前連結会計年度末比12,095百万円増加)
純資産は240,853百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,095百万円増加しました。これは主に株主資本が6,477百万円、その他の包括利益累計額が4,703百万円それぞれ増加したことによるものであります。株主資本の増加は主に利益剰余金が3,563百万円増加したことに加え、自己株式が2,948百万円減少(純資産の増加)したことによるものです。なお、経営環境に応じた機動的な資本政策の一環として当連結会計年度において自己株式の取得及び消却を実施しております。その他の包括利益累計額の増加は、円安外国通貨高に伴い為替換算調整勘定が3,600百万円増加したことや、保有する投資有価証券の含み益増加によりその他有価証券評価差額金が1,766百万円増加したことが主な要因であります。
当連結会計年度末における資産、負債をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
| 報告セグメント | 調整額 (注) | 連結財務諸表 計上額 | |||
| 水処理薬品 事業 | 水処理装置 事業 | 計 | |||
| セグメント資産 | 95,589 | 158,631 | 254,220 | 68,826 | 323,046 |
| セグメント負債 | 29,198 | 53,167 | 82,366 | △172 | 82,193 |
(注)調整額は、次のとおりであります。
1.セグメント資産の主なものは、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産の内訳は、前連結会計年度84,550百万円、当連結会計年度68,890百万円(預金、有価証券及び長期投資資金等)であります。
2.セグメント負債は、セグメント間債権債務消去に伴うものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は58,917百万円(前連結会計年度末比6,521百万円減少)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動で得られた資金は21,408百万円(前年同期比12,533百万円減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益25,535百万円、のれん償却を含む減価償却費16,861百万円等で資金が増加した一方、売上債権の増加額16,332百万円、法人税等の支払額6,170百万円等で資金が減少しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動で使用した資金は15,928百万円(前年同期比14,809百万円増加)となりました。これは主に定期預金の預入・払戻による差引収入で5,787百万円資金が増加した一方、超純水供給事業用設備等の有形固定資産の取得による支出で17,924百万円、韓国の持分法適用関連会社であった(株)韓水の株式追加取得に伴い、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出で4,012百万円資金を使用したためです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動で使用した資金は12,419百万円(前年同期比2,265百万円増加)となりました。これは主に配当金の支払額で5,819百万円、自己株式の取得による支出で5,592百万円資金を使用したためです。
当社グループは事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金を基本とし、設備投資やその他成長分野への投資資金は自己資金を基本としつつも、必要に応じて銀行借入による調達を想定しております。なお、当連結会計年度末において、取引金融機関4社とコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高 - 百万円、借入未実行残高70,600百万円)。