有価証券報告書-第121期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/29 11:26
【資料】
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【項目】
166項目

有報資料

当社グループは、建設用クレーン、油圧ショベル等及びその他の製品の新技術、新製品の開発と新規分野開拓のための研究に重点をおき、積極的に研究開発活動を推進しております。
研究開発活動の中心課題は、電子・制御工学ならびに新素材等の最先端技術の導入による製品の効率化、多機能化、環境保全及び安全性の向上であります。当連結会計年度における研究開発費は総額1,859百万円であります。
研究開発活動は主として日本セグメントで行っており、次のとおりであります。
(1) 建設用クレーン
国内向けのオールテレーンクレーンでは、110t吊の「KA-1100R」を開発しました。クレーン主要装置を分解することなく公道走行が可能な国産初のオールテレーンクレーンです。カウンターウエイトは、最大組合せ質量29.8tで8分割5種類の設定があります。カウンターウエイトをキャリヤ中央部に搭載した状態でメインブームを水平まで伏せることができる独自の構造を有しており、全装備状態での現場内移動も可能です。キャリヤはワイドキャブを装備した4軸車で、様々な操向モードが選択可能な電子制御リヤステアリングを装備しています。制動装置にABS(アンチロックブレーキシステム)を採用した他、タイヤ空気圧モニタリングシステムも装備しており、走行時の安全性向上にも配慮しています。メインブームは、ロックピン方式で最伸長時51.3mになります。ジブは油圧により伸縮起伏が可能な方式を採用し、最伸長時20.4mで60°までオフセットさせることができます。メインブームの最起立角度を84°として手前の吊荷を取りやすくし、旋回後端半径を3.7m(カウンターウエイト7.4t以下では3.3m)、車体の全幅を2.75mとして、80tクラスのラフテレーンクレーンよりコンパクトな機体サイズになっています。本機種は、現場間移動が頻繁で、スペースに制限がありながら高い能力を求められる荷役作業現場において威力を発揮する移動式クレーンです。
国内向けのラフテレーンクレーンでは、25t吊の「MR-250Rf」を開発しました。走行姿勢時にブーム先端を前下がりにするスラントブーム方式で走行時の前方視界が良好です。メインブームはフルパワー方式で最伸長時29mになります。ジブは油圧により伸縮起伏が可能な方式を採用し、最伸長時8.2mで60°までオフセットさせることができます。メインブームを起立・伸長した状態でジブを振り出す(空中振出)ことが可能で、特にスペースに制限がある住宅建築現場などで威力を発揮する移動式クレーンです。また、キャリヤ部の前後左右にカメラを配置し、機体の全周を俯瞰した映像で確認できるサラウンドビューシステムや上部旋回体の左右後方・左前方に配置されたカメラによる人検知支援システムを装備しています。これらの映像は運転席の12.1インチ大画面タッチモニタで確認ができます。更に、車両左前方・後方の障害物を検知するクリアランスソナー、制動装置にABS(アンチロックブレーキシステム)、タイヤ空気圧モニタリングシステムを装備するなど、走行時の安全性向上にも配慮しています。その他の開発機では、吊上げ荷重50tと80tの従来機に対し、前述のサラウンドビューシステムや人検知支援システムなどを装備した「SL-500RfⅡ」、「SL-850RfⅡ」を開発しました。この2機種は、新開発のワイヤロープを採用し、補フックの最大吊上げ荷重を5tから5.6tに上げて、作業効率を更に向上させています。
輸出向けのラフテレーンクレーンでは、25t吊の「CR-250Rf」を開発しました。国内向けのMR-250Rfを基本機として、欧州の最新排出ガス規制であるEU StageVに対応した最新型エンジンを搭載しています。また、屋内などで揚程に制限がある荷役作業に有効なサーチャフック(ブーム先端部に追加する接続フック)も装備しています。本機種は、走行姿勢時にブーム先端を前下がりにするスラントブーム方式で、“CITYRANGE”の愛称で主に英国地域の市場に投入しています。
クローラクレーンにおいては、55t吊のテレスコブーム型クローラクレーン「CCH550T」を市場に導入致しました。コンセプトを最新の排出ガス規制への対応・輸送規制への対応・分解組付け性の向上とし、国内の基礎工事市場で好評を頂いております。
なお、今後も各シリーズのラインアップ拡充を図るべく、研究開発を進めてまいります。

(2) 油圧ショベル等
中国で予定されている排出ガス規制の強化(GB4)に対応したモデルチェンジ機においては、キャビンや制御システム(APC)を日本国内と同等仕様とし、さらに操作性、整備性を高め、大幅なスペックアップを目指し鋭意開発を進めております。
欧州地域向け仕様として「HD308US-7」、「HD514MR-7」等の開発を行い、欧州地域の販路拡大に対応を行いました。
「HD820-7」において設定しましたサラウンドビューシステムは、機械後方、側方の3箇所に設置したカメラ画像を、後方270°の合成画像でモニター画面に表示させ、後方の近接視界を補助する安全装置です。さらに12tクラス、14tクラスへの展開を図り開発を進めました。
また、昨今のICT(情報通信技術)化に対応した3Dマシンコントロール機器を搭載した機械では、20tクラスに続き、14tクラスの開発を行いました。
ミニショベルでは、1.5t~8.0tクラスの後方小旋回型ミニショベル7機種同時にモデルチェンジを実施しました。欧州の排出ガス規制に対応させると同時に、低重心化を図り、安定感のある機械として完成しております。尚、本モデルは日本と欧州で同時に生産を開始し、市場導入を致しております。さらに、中国工場でも生産を開始し、中国向けに販売を行っている機種に関して、新たな排出ガス規制にも対応させてまいります。
(3) その他の製品
建設工事用機械では、地下掘削土砂を高さ制限のある場所でも、クラムシェルバケットにて揚土作業が可能な「KE-1500Ⅲクラムシェル仕様機」を開発しました。
不整地運搬車の開発に関しては、ここ数年続いた排出ガス規制への対応が一段落し、次期モデルチェンジの構想検討を進めております。
万能吸引車MVシリーズの吸引装置を、不整地運搬車「IC75」に架装した、ホッパ容量4.5㎥の「IC75MV」を開発し、米国市場へ投入しました。
また、最新型シャシに架装したリヤダンプ式の路面清掃車「HS-800W」、及びリフトアップ式の「HS-800WL」を開発しました。
今後も、市場要求に積極的かつ迅速に対応してまいります。

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