有価証券報告書-第98期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループでは、経営理念のもと、企業価値の最大化に向けて、すべてのステークホルダーと良好な関係を築き、長期安定的に成長し、発展していくことをめざしています。
そして、その実現には、国際社会から信頼される企業市民として、公正で透明性の高い経営活動を展開することが重要であり、以下の5点を基本方針に掲げ、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでいます。
(ⅰ)株主の権利を尊重し、株主の平等性を確保するとともに、適切な権利行使に係る環境整備や権利保護に努めます。
(ⅱ)株主以外のステークホルダー(お客様、仕入先、従業員、地域社会等)と、社会良識をもった誠実な協働に努めます。
(ⅲ)法令に基づく開示を適切に行うとともに、法令に基づく開示以外の情報も主体的に発信し、透明性の確保に努めます。
(ⅳ)透明・公正かつ機動的な意思決定を行うため、取締役会の役割・責務の適切な遂行に努めます。
(ⅴ)株主とは、当社の長期安定的な成長の方向性を共有したうえで、建設的な対話に努めます。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社では、コーポレート・ガバナンスの有効性を確保するため、以下の体制を採用しています。
取締役会は、取締役会長豊田幹司郎を議長として、社外取締役4名を含む9名の取締役で構成され、原則として毎月1回開催しています。構成員の氏名は「(2) 役員の状況 ① 役員一覧」に記載しています。取締役は法令で定められた事項のほか、経営方針や事業計画、投資計画、子会社の設立・出資など、当社及び当社グループの経営に関わる重要事項の意思決定を行うとともに、業務執行の監督を行います。
当社の取締役会は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上をはかるため、的確・迅速・公正な意思決定が行われるよう、業界の内外を問わず高度な専門性を有する人材を社外取締役として複数選任すること、また、グループ経営を念頭に置き、国内外子会社での豊富な経験と幅広い見識を有する者を取締役に選任することなど様々な方策を総合的に勘案し、知識・経験・能力のバランスが最適になるよう取締役の選任・解任を決定しています。
また、取締役会の下部機構として、取締役社長・社長執行役員吉田守孝を議長とする経営会議や執行会議等の会議体を設置し、原則として毎月1回開催しています。これらの会議には取締役に加えて執行役員も参加し、重要課題の審議の充実をはかっています。
さらに、取締役・副社長執行役員伊藤慎太郎を議長とする企業行動倫理委員会やリスクマネジメント委員会等を設置し、原則として年1回開催しています。これらの会議には取締役に加えてグループ会社の社長も参加し、重要課題に対して様々な観点からの検討・モニタリングを行い、適正な意思決定に努めています。
上記に加え、2019年度より取締役社長を議長とするサステナビリティ会議を新設し、原則として年1回開催しています。この会議には当社取締役、監査役、執行役員に加えて主要グループ会社の取締役社長が参加し、持続可能な社会の実現に貢献する企業行動の実践に向け「SDGs優先課題」に関するKPI・2030年目標の決定・展開・フォローを行い、当社グループのSDGs、ESGへの取り組みを推進しています。
監査役会は、常勤監査役三矢誠を議長として、社外監査役2名を含む4名の監査役で構成され、原則として毎月1回開催しています。構成員の氏名は「(2) 役員の状況 ① 役員一覧」に記載しています。各監査役は監査役会で策定された監査方針及び監査計画に基づき、取締役会をはじめとする重要な会議への出席や、取締役・部門からの聴取、国内外子会社への往査などを通じて、取締役の職務執行や当社及び子会社の業務執行の適法性や財務報告の信頼性について監査を行っています。また、監査役の直轄下に監査役室を設け、監査役の職務を補助する専任スタッフを配置するとともに、会計監査人や内部監査部門との連携を通じて監査機能の強化をはかっています。
このほかに、役員人事審議会及び報酬審議会を設置しています。取締役及び執行役員の指名・報酬については、独立社外取締役が過半数を占める役員人事審議会及び報酬審議会において検討・審議し、取締役会に上程することで、独立性や客観性を高めています。両審議会ともに取締役社長吉田守孝を議長として、取締役・副社長執行役員伊藤慎太郎及び3名の独立社外取締役を含む5名で構成され、原則として年2回開催しています。役員人事審議会では、当社のビジョンや経営方針に従い、役員制度・体制に関する基本方針を検討・策定しています。また、基本方針に基づき、取締役・監査役の選解任案を検討・審議のうえ取締役・監査役候補者として選出し、取締役会に上程しています。指名及び選解任にあたっての手続きとしては、取締役については取締役会での内定の決議を踏まえ、株主総会で審議したうえで決定しています。また、監査役については取締役会での内定の決議を踏まえ、監査役の合意を経て、株主総会で審議したうえで決定しています。報酬審議会では、適切な役員報酬が支払われるよう報酬体系、決定方針や方法等とともに、役職ごとの支給水準及び個人別報酬額を審議しています。
③ 企業統治に関するその他の事項
当社グループが取締役会において決議した内部統制に関する基本方針及び当該方針に関する運用状況の概要は以下のとおりです。
なお、各種会議名は、運用評価を行った時点の名称としています。
(ⅰ)当社グループの取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
[基本方針1]
(a)グループ共通の経営理念や企業行動憲章に基づき、適法かつ公正な企業活動を推進する体制整備を行う。
(b)経営上の重要事項に関しては、経営委員会にて総合的に審議のうえ、取締役会にて決議する。
(c)企業行動倫理委員会において、法令及び企業行動倫理遵守に向けた方針と体制について審議・決定する。
(d)取締役は、グループ共通の企業行動憲章の精神の実現に自ら率先垂範のうえ、取り組むとともに、グループ全体のコンプライアンスの意識向上と徹底をはかる。
[運用状況の概要]
(a)継続的取り組み
(ア)当社グループ共通の「アイシングループ企業行動憲章」に基づき、コンプライアンスの徹底を宣言するとともに、グループとしての推進体制を構築している。
(イ)取締役会での決定までのステップとして、経営委員会、執行委員会、各種機能会議にて審議を行っている。
(ウ)(連結)企業行動倫理委員会において、グループ全体の活動方針と体制を決定している。
(エ)役員に対し、関係法令の手引きを配布のうえ、コンプライアンス研修を毎年開催している。
(b)当期の特徴的取り組み
・アイシン精機とアイシン・エィ・ダブリュの経営統合を機に、新たに「アイシングループ経営理念」を策定し、国内外の全グループ会社に展開した。
・アイシン精機とアイシン・エィ・ダブリュの経営統合後の業務執行の迅速化をはかるため、執行役員の人数を47人から21人に削減した執行体制を決定した。
(ⅱ)当社グループの使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
[基本方針2]
(a)企業行動倫理に関するガイドの配布や法務教育・階層別教育等を通じて、従業員に対しコンプライアンスの徹底をはかる。
(b)企業行動倫理相談窓口等を通じて、コンプライアンスに関わる問題及び疑問点に関し、情報の早期把握及び解決をはかる。
(c)内部監査機能等による実地監査や、業務の適正性に関するモニタリングを行う。
[運用状況の概要]
(a)継続的取り組み
(ア)当社グループ共通の「社会的責任を踏まえた行動指針」に基づくコンプライアンス研修を実施し、グループ倫理強化月間を毎年開催している。
(イ)企業行動倫理相談窓口等による不正行為の早期発見・是正を徹底している。また、不正行為を通報した者の保護を社内ルールで規定している。
(ウ)内部監査部門と機能部署との連携による監査・業務点検を行っている。
(b)当期の特徴的取り組み
・「アイシングループ経営理念」の策定と同時に、理念を実現するための行動指針を表した、「アイシングループウェイ」を策定し、国内外の全グループ会社に展開した。
・全世界共通の「独占禁止法遵守方針」「腐敗防止方針」と、遵守の道しるべとなる「独占禁止法遵守ガイドライン」「腐敗防止ガイドライン」を策定し、国内外の全グループ会社に展開した。
・アイシン精機とアイシン・エィ・ダブリュの経営統合後の「内部通報者保護規程」を策定し、国内の全グループ会社に展開、全社が社内規程として制定した。
(ⅲ)当社グループの取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
[基本方針3]
取締役の職務の執行に係る情報は、関係規程並びに法令に基づき、各担当部署に適切に保存及び管理させる。
[運用状況の概要]
(a)継続的取り組み
(ア)取締役会議事録及び全社会議体の報告資料、議事録等の情報を、関係規程並びに法令に基づき、適切に保存している。
(イ)当社グループの機密情報に関しては、取り扱いに関するルールや体制を確立し、適切に管理している。
(b)当期の特徴的取り組み
・アイシン精機とアイシン・エィ・ダブリュの経営統合に向け、文書管理規程や関連規程を見直すとともに、各担当部署で適切に管理できる体制を整備した。
・機密情報管理のレベルアップのため、「行動追跡システム(EDR)」を国内外の全グループ会社に導入した。
(ⅳ)当社グループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制
[基本方針4]
品質、安全、コンプライアンス、情報管理、環境、火災・自然災害等の各種リスクについて、それぞれ推進体制を整備し、基本的ルール、対応計画の策定を行うことにより、適切なリスク管理体制を構築する。
[運用状況の概要]
(a)継続的取り組み
(連結)危機管理委員会において、連結全体の共通重要リスクの特定と対応策検討、またグループ経営委員会において、事業・投資リスクの多面的な検討を行っている。
(b)当期の特徴的取り組み
・(連結)危機管理委員会で、グローバルでの地域リスクとSDGsを踏まえたリスク対策を明確にするとともに、重点リスクへの活動体制を強化した。
・社内でコロナのクラスターが発生することに備え、BCP的観点から、業務の優先順位付けと代替策の洗い出しを全部署で実施した。
・国内の全グループ会社の拠点に対し、地球温暖化に伴う大雨や巨大台風からの被害を防止するため、リスクの高い16拠点に対し対策を実施した。
(ⅴ)当社グループの取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
[基本方針5]
グループ経営方針に基づき、組織の各段階で方針を具体化し、一貫した方針管理を行う。
また、グループ各社の事業活動計画及び実績を把握し、会議体や機能部門からの情報展開を行うことにより、当社グループの情報を一元化し、各社の業務の効率性確保をはかる。
[運用状況の概要]
(a)継続的取り組み
トップによるグループ経営方針説明会を国内外のグループ全社に対して実施している。
(b)当期の特徴的取り組み
・アイシン精機とアイシン・エィ・ダブリュの経営統合に向け、会社組織をバーチャルカンパニー制からカンパニー制に移行するとともに、統合後の会社組織を決定した。
・「アイシングループ経営理念」「アイシングループウェイ」「21年度グループ経営方針」を、社長自らが国内外のグループ会社に説明した。
(ⅵ)監査役の職務を補助する使用人への指示の実効性及び取締役からの独立性に関する事項
[基本方針6]
(a)監査役の職務を補助する専任部門を設置し、使用人を置く。
(b)監査役の職務を補助する使用人の人事については、事前に監査役の同意を得る。
(ⅶ)当社グループの取締役及び使用人が監査役へ報告するための体制
[基本方針7]
(a)取締役は主な業務執行について、適宜適切に監査役に報告するほか、当社グループに著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見した時は直ちに監査役に報告を行う。
(b)取締役、使用人は、監査役の求めに応じ、定期的に、また随時事業の報告を行う。
(c)上記の報告をした者については、当該報告をしたことを理由として、不利益な取り扱いを受けないよう適切に対処する。
(ⅷ)その他監査役の当社グループに対する監査が実効的に行われることを確保するための体制
[基本方針8]
(a)取締役は、監査役監査の実効性を高めるため、監査役の重要会議への出席や重要文書の閲覧、工場・子会社の実地監査、会計監査人との会合等の監査活動に積極的に協力する。
(b)内部監査機能は、監査役との連携を密にし、監査結果の情報共有を行う。
(c)監査役の職務執行に必要となる費用については、会社がこれを負担する。
[基本方針6から8に関する運用状況の概要]
(a)継続的取り組み
(ア)取締役等の指揮命令から独立した監査役室を設置し、専任者を配置している。
(イ)重要会議への出席や、当社及びグループの取締役からの報告、或いは社内・国内外の計画的な子会社監査が制約なく行えるようにしている。
(ウ)監査役は、会計監査人・内部監査部門の連携強化をねらいに、定期的及び随時情報交換を実施し、相互に監査結果を共有し次の監査でのフォロー、監査ポイント設定に活用している。
(エ)グループ経営方針を受け、監査役の重点監査・活動項目を「グループ監査方針」としてまとめ、子会社の監査役との連携強化を推進している。
(オ)企業行動倫理相談窓口等は受付けた案件を定期的に報告している。
(b)当期の特徴的取り組み
・グループ監査役監査の実効性向上をはかるため、継続的取組みに加え、四半期ごとに個別に、国内の主要グループ会社監査役よりグループ監査方針を受けた各社の監査状況を確認している。
・監査役会において、四半期ごとの国内の主要グループ各社の監査状況結果を含めた、グループ全体の監査総括を報告している。
④ 責任限定契約の内容の概要
当社は、すべての社外取締役及び社外監査役との間で、会社法第423条第1項に定める賠償責任について、会社法第425条第1項に定める額に限定する契約をそれぞれ締結しています。
⑤役員等賠償責任保険契約の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に定める役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約は、被保険者である当社及び当社の子会社の役員が、当該会社の役員としての業務につき行った行為(不作為を含みます。)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用等を補償するものです。ただし、贈収賄などの犯罪行為や意図的に違法行為を行った役員自身の損害等は補償対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じています。なお、当社では、株主代表訴訟担保特約分相当の保険料(全体保険料に占める割合10%)を、被保険者が負担しています。
⑥ 取締役の員数及び取締役の選任の決議要件
(ⅰ)取締役の員数
当社の取締役は、15名以内とする旨を定款で定めています。
(ⅱ)取締役の選任の決議要件
当社の取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款で定めています。
また、取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨を定款で定めています。
⑦ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項及び理由
(ⅰ)自己株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の定めにより、取締役会の決議によって、自己の株式を取得することができる旨を、定款で定めています。
これは、機動的な資本政策を遂行できるようにするためです。
(ⅱ)取締役及び監査役の損害賠償責任免除
当社は、会社法第426条第1項の定めにより、取締役会の決議によって、法令に定める限度額の範囲内で賠償の責めに任ずるべき額を免除することができる旨を、定款で定めています。
これは、職務の遂行にあたって期待される役割を十分に発揮できるようにするためです。
(ⅲ)剰余金の配当等
当社は、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日とした会社法第454条第5項に規定する中間配当を行うことができる旨及び、会社法第459条第1項各号の規定に基づき、取締役会の決議をもって剰余金の配当等を行うことができる旨を、定款で定めています。
これは、機動的な資本政策及び配当政策を遂行できるようにするためです。
⑧ 株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項の定めによる株主総会の特別決議の要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって決議を行う旨を、定款で定めています。
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループでは、経営理念のもと、企業価値の最大化に向けて、すべてのステークホルダーと良好な関係を築き、長期安定的に成長し、発展していくことをめざしています。
そして、その実現には、国際社会から信頼される企業市民として、公正で透明性の高い経営活動を展開することが重要であり、以下の5点を基本方針に掲げ、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでいます。
(ⅰ)株主の権利を尊重し、株主の平等性を確保するとともに、適切な権利行使に係る環境整備や権利保護に努めます。
(ⅱ)株主以外のステークホルダー(お客様、仕入先、従業員、地域社会等)と、社会良識をもった誠実な協働に努めます。
(ⅲ)法令に基づく開示を適切に行うとともに、法令に基づく開示以外の情報も主体的に発信し、透明性の確保に努めます。
(ⅳ)透明・公正かつ機動的な意思決定を行うため、取締役会の役割・責務の適切な遂行に努めます。
(ⅴ)株主とは、当社の長期安定的な成長の方向性を共有したうえで、建設的な対話に努めます。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社では、コーポレート・ガバナンスの有効性を確保するため、以下の体制を採用しています。
取締役会は、取締役会長豊田幹司郎を議長として、社外取締役4名を含む9名の取締役で構成され、原則として毎月1回開催しています。構成員の氏名は「(2) 役員の状況 ① 役員一覧」に記載しています。取締役は法令で定められた事項のほか、経営方針や事業計画、投資計画、子会社の設立・出資など、当社及び当社グループの経営に関わる重要事項の意思決定を行うとともに、業務執行の監督を行います。当社の取締役会は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上をはかるため、的確・迅速・公正な意思決定が行われるよう、業界の内外を問わず高度な専門性を有する人材を社外取締役として複数選任すること、また、グループ経営を念頭に置き、国内外子会社での豊富な経験と幅広い見識を有する者を取締役に選任することなど様々な方策を総合的に勘案し、知識・経験・能力のバランスが最適になるよう取締役の選任・解任を決定しています。
また、取締役会の下部機構として、取締役社長・社長執行役員吉田守孝を議長とする経営会議や執行会議等の会議体を設置し、原則として毎月1回開催しています。これらの会議には取締役に加えて執行役員も参加し、重要課題の審議の充実をはかっています。
さらに、取締役・副社長執行役員伊藤慎太郎を議長とする企業行動倫理委員会やリスクマネジメント委員会等を設置し、原則として年1回開催しています。これらの会議には取締役に加えてグループ会社の社長も参加し、重要課題に対して様々な観点からの検討・モニタリングを行い、適正な意思決定に努めています。
上記に加え、2019年度より取締役社長を議長とするサステナビリティ会議を新設し、原則として年1回開催しています。この会議には当社取締役、監査役、執行役員に加えて主要グループ会社の取締役社長が参加し、持続可能な社会の実現に貢献する企業行動の実践に向け「SDGs優先課題」に関するKPI・2030年目標の決定・展開・フォローを行い、当社グループのSDGs、ESGへの取り組みを推進しています。
監査役会は、常勤監査役三矢誠を議長として、社外監査役2名を含む4名の監査役で構成され、原則として毎月1回開催しています。構成員の氏名は「(2) 役員の状況 ① 役員一覧」に記載しています。各監査役は監査役会で策定された監査方針及び監査計画に基づき、取締役会をはじめとする重要な会議への出席や、取締役・部門からの聴取、国内外子会社への往査などを通じて、取締役の職務執行や当社及び子会社の業務執行の適法性や財務報告の信頼性について監査を行っています。また、監査役の直轄下に監査役室を設け、監査役の職務を補助する専任スタッフを配置するとともに、会計監査人や内部監査部門との連携を通じて監査機能の強化をはかっています。
このほかに、役員人事審議会及び報酬審議会を設置しています。取締役及び執行役員の指名・報酬については、独立社外取締役が過半数を占める役員人事審議会及び報酬審議会において検討・審議し、取締役会に上程することで、独立性や客観性を高めています。両審議会ともに取締役社長吉田守孝を議長として、取締役・副社長執行役員伊藤慎太郎及び3名の独立社外取締役を含む5名で構成され、原則として年2回開催しています。役員人事審議会では、当社のビジョンや経営方針に従い、役員制度・体制に関する基本方針を検討・策定しています。また、基本方針に基づき、取締役・監査役の選解任案を検討・審議のうえ取締役・監査役候補者として選出し、取締役会に上程しています。指名及び選解任にあたっての手続きとしては、取締役については取締役会での内定の決議を踏まえ、株主総会で審議したうえで決定しています。また、監査役については取締役会での内定の決議を踏まえ、監査役の合意を経て、株主総会で審議したうえで決定しています。報酬審議会では、適切な役員報酬が支払われるよう報酬体系、決定方針や方法等とともに、役職ごとの支給水準及び個人別報酬額を審議しています。
③ 企業統治に関するその他の事項
当社グループが取締役会において決議した内部統制に関する基本方針及び当該方針に関する運用状況の概要は以下のとおりです。
なお、各種会議名は、運用評価を行った時点の名称としています。
(ⅰ)当社グループの取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
[基本方針1]
(a)グループ共通の経営理念や企業行動憲章に基づき、適法かつ公正な企業活動を推進する体制整備を行う。
(b)経営上の重要事項に関しては、経営委員会にて総合的に審議のうえ、取締役会にて決議する。
(c)企業行動倫理委員会において、法令及び企業行動倫理遵守に向けた方針と体制について審議・決定する。
(d)取締役は、グループ共通の企業行動憲章の精神の実現に自ら率先垂範のうえ、取り組むとともに、グループ全体のコンプライアンスの意識向上と徹底をはかる。
[運用状況の概要]
(a)継続的取り組み
(ア)当社グループ共通の「アイシングループ企業行動憲章」に基づき、コンプライアンスの徹底を宣言するとともに、グループとしての推進体制を構築している。
(イ)取締役会での決定までのステップとして、経営委員会、執行委員会、各種機能会議にて審議を行っている。
(ウ)(連結)企業行動倫理委員会において、グループ全体の活動方針と体制を決定している。
(エ)役員に対し、関係法令の手引きを配布のうえ、コンプライアンス研修を毎年開催している。
(b)当期の特徴的取り組み
・アイシン精機とアイシン・エィ・ダブリュの経営統合を機に、新たに「アイシングループ経営理念」を策定し、国内外の全グループ会社に展開した。
・アイシン精機とアイシン・エィ・ダブリュの経営統合後の業務執行の迅速化をはかるため、執行役員の人数を47人から21人に削減した執行体制を決定した。
(ⅱ)当社グループの使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
[基本方針2]
(a)企業行動倫理に関するガイドの配布や法務教育・階層別教育等を通じて、従業員に対しコンプライアンスの徹底をはかる。
(b)企業行動倫理相談窓口等を通じて、コンプライアンスに関わる問題及び疑問点に関し、情報の早期把握及び解決をはかる。
(c)内部監査機能等による実地監査や、業務の適正性に関するモニタリングを行う。
[運用状況の概要]
(a)継続的取り組み
(ア)当社グループ共通の「社会的責任を踏まえた行動指針」に基づくコンプライアンス研修を実施し、グループ倫理強化月間を毎年開催している。
(イ)企業行動倫理相談窓口等による不正行為の早期発見・是正を徹底している。また、不正行為を通報した者の保護を社内ルールで規定している。
(ウ)内部監査部門と機能部署との連携による監査・業務点検を行っている。
(b)当期の特徴的取り組み
・「アイシングループ経営理念」の策定と同時に、理念を実現するための行動指針を表した、「アイシングループウェイ」を策定し、国内外の全グループ会社に展開した。
・全世界共通の「独占禁止法遵守方針」「腐敗防止方針」と、遵守の道しるべとなる「独占禁止法遵守ガイドライン」「腐敗防止ガイドライン」を策定し、国内外の全グループ会社に展開した。
・アイシン精機とアイシン・エィ・ダブリュの経営統合後の「内部通報者保護規程」を策定し、国内の全グループ会社に展開、全社が社内規程として制定した。
(ⅲ)当社グループの取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
[基本方針3]
取締役の職務の執行に係る情報は、関係規程並びに法令に基づき、各担当部署に適切に保存及び管理させる。
[運用状況の概要]
(a)継続的取り組み
(ア)取締役会議事録及び全社会議体の報告資料、議事録等の情報を、関係規程並びに法令に基づき、適切に保存している。
(イ)当社グループの機密情報に関しては、取り扱いに関するルールや体制を確立し、適切に管理している。
(b)当期の特徴的取り組み
・アイシン精機とアイシン・エィ・ダブリュの経営統合に向け、文書管理規程や関連規程を見直すとともに、各担当部署で適切に管理できる体制を整備した。
・機密情報管理のレベルアップのため、「行動追跡システム(EDR)」を国内外の全グループ会社に導入した。
(ⅳ)当社グループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制
[基本方針4]
品質、安全、コンプライアンス、情報管理、環境、火災・自然災害等の各種リスクについて、それぞれ推進体制を整備し、基本的ルール、対応計画の策定を行うことにより、適切なリスク管理体制を構築する。
[運用状況の概要]
(a)継続的取り組み
(連結)危機管理委員会において、連結全体の共通重要リスクの特定と対応策検討、またグループ経営委員会において、事業・投資リスクの多面的な検討を行っている。
(b)当期の特徴的取り組み
・(連結)危機管理委員会で、グローバルでの地域リスクとSDGsを踏まえたリスク対策を明確にするとともに、重点リスクへの活動体制を強化した。
・社内でコロナのクラスターが発生することに備え、BCP的観点から、業務の優先順位付けと代替策の洗い出しを全部署で実施した。
・国内の全グループ会社の拠点に対し、地球温暖化に伴う大雨や巨大台風からの被害を防止するため、リスクの高い16拠点に対し対策を実施した。
(ⅴ)当社グループの取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
[基本方針5]
グループ経営方針に基づき、組織の各段階で方針を具体化し、一貫した方針管理を行う。
また、グループ各社の事業活動計画及び実績を把握し、会議体や機能部門からの情報展開を行うことにより、当社グループの情報を一元化し、各社の業務の効率性確保をはかる。
[運用状況の概要]
(a)継続的取り組み
トップによるグループ経営方針説明会を国内外のグループ全社に対して実施している。
(b)当期の特徴的取り組み
・アイシン精機とアイシン・エィ・ダブリュの経営統合に向け、会社組織をバーチャルカンパニー制からカンパニー制に移行するとともに、統合後の会社組織を決定した。
・「アイシングループ経営理念」「アイシングループウェイ」「21年度グループ経営方針」を、社長自らが国内外のグループ会社に説明した。
(ⅵ)監査役の職務を補助する使用人への指示の実効性及び取締役からの独立性に関する事項
[基本方針6]
(a)監査役の職務を補助する専任部門を設置し、使用人を置く。
(b)監査役の職務を補助する使用人の人事については、事前に監査役の同意を得る。
(ⅶ)当社グループの取締役及び使用人が監査役へ報告するための体制
[基本方針7]
(a)取締役は主な業務執行について、適宜適切に監査役に報告するほか、当社グループに著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見した時は直ちに監査役に報告を行う。
(b)取締役、使用人は、監査役の求めに応じ、定期的に、また随時事業の報告を行う。
(c)上記の報告をした者については、当該報告をしたことを理由として、不利益な取り扱いを受けないよう適切に対処する。
(ⅷ)その他監査役の当社グループに対する監査が実効的に行われることを確保するための体制
[基本方針8]
(a)取締役は、監査役監査の実効性を高めるため、監査役の重要会議への出席や重要文書の閲覧、工場・子会社の実地監査、会計監査人との会合等の監査活動に積極的に協力する。
(b)内部監査機能は、監査役との連携を密にし、監査結果の情報共有を行う。
(c)監査役の職務執行に必要となる費用については、会社がこれを負担する。
[基本方針6から8に関する運用状況の概要]
(a)継続的取り組み
(ア)取締役等の指揮命令から独立した監査役室を設置し、専任者を配置している。
(イ)重要会議への出席や、当社及びグループの取締役からの報告、或いは社内・国内外の計画的な子会社監査が制約なく行えるようにしている。
(ウ)監査役は、会計監査人・内部監査部門の連携強化をねらいに、定期的及び随時情報交換を実施し、相互に監査結果を共有し次の監査でのフォロー、監査ポイント設定に活用している。
(エ)グループ経営方針を受け、監査役の重点監査・活動項目を「グループ監査方針」としてまとめ、子会社の監査役との連携強化を推進している。
(オ)企業行動倫理相談窓口等は受付けた案件を定期的に報告している。
(b)当期の特徴的取り組み
・グループ監査役監査の実効性向上をはかるため、継続的取組みに加え、四半期ごとに個別に、国内の主要グループ会社監査役よりグループ監査方針を受けた各社の監査状況を確認している。
・監査役会において、四半期ごとの国内の主要グループ各社の監査状況結果を含めた、グループ全体の監査総括を報告している。
④ 責任限定契約の内容の概要
当社は、すべての社外取締役及び社外監査役との間で、会社法第423条第1項に定める賠償責任について、会社法第425条第1項に定める額に限定する契約をそれぞれ締結しています。
⑤役員等賠償責任保険契約の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に定める役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約は、被保険者である当社及び当社の子会社の役員が、当該会社の役員としての業務につき行った行為(不作為を含みます。)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用等を補償するものです。ただし、贈収賄などの犯罪行為や意図的に違法行為を行った役員自身の損害等は補償対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じています。なお、当社では、株主代表訴訟担保特約分相当の保険料(全体保険料に占める割合10%)を、被保険者が負担しています。
⑥ 取締役の員数及び取締役の選任の決議要件
(ⅰ)取締役の員数
当社の取締役は、15名以内とする旨を定款で定めています。
(ⅱ)取締役の選任の決議要件
当社の取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款で定めています。
また、取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨を定款で定めています。
⑦ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項及び理由
(ⅰ)自己株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の定めにより、取締役会の決議によって、自己の株式を取得することができる旨を、定款で定めています。
これは、機動的な資本政策を遂行できるようにするためです。
(ⅱ)取締役及び監査役の損害賠償責任免除
当社は、会社法第426条第1項の定めにより、取締役会の決議によって、法令に定める限度額の範囲内で賠償の責めに任ずるべき額を免除することができる旨を、定款で定めています。
これは、職務の遂行にあたって期待される役割を十分に発揮できるようにするためです。
(ⅲ)剰余金の配当等
当社は、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日とした会社法第454条第5項に規定する中間配当を行うことができる旨及び、会社法第459条第1項各号の規定に基づき、取締役会の決議をもって剰余金の配当等を行うことができる旨を、定款で定めています。
これは、機動的な資本政策及び配当政策を遂行できるようにするためです。
⑧ 株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項の定めによる株主総会の特別決議の要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって決議を行う旨を、定款で定めています。