有価証券報告書-第76期(2024/04/01-2025/03/31)
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、賃上げと投資がけん引する成長型経済の実現を目指すなか、企業収益の改善や設備投資の持ち直しの動きがみられるなど、緩やかな景気回復が続きました。
当業界におきましては、製造拠点の国内回帰を背景とした産業空調や、大型再開発案件に伴うビル空調などへの投資が続いたほか、AIやクラウドサービスの拡大を見据えたデータセンターへの投資が広がりました。建設業界では、当期首より働き方改革が始まるなか、管工事設備工事会社において工事単価の引き上げ等が進んだことにより、その受注高は引き続き高水準で推移いたしました。
こうした状況下、当社グループは、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画「move.2027」を当期からスタートさせました。本中期経営計画では、資本コスト経営を事業運営の軸としていくことを明示し、目標とする経営指標も従来の連結営業利益からROE等に切り替え、資本コストと株価を意識した指標としております。こうしたなか、DXやAIを活用した生産計画の見える化・効率化への取り組みのほか、5つの重点ターゲットであるデータセンター、個別空調(ヒートポンプ空調機)、空調工事を含む更新案件、大型ビル、産業空調などの販売施策についても強化を進めてまいりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
<日 本>期首より取り組んできた生産平準化が通期で功を奏したほか、ターゲット市場であるデータセンターや空調設備工事の需要取り込みに努めた結果、売上高は49,768百万円(前連結会計年度比12.0%増)となりました。利益面におきましては、生産平準化による工場運営の効率化や、前期・当期に行った価格改定の効果が現れたほか、データセンターや空調設備工事などのターゲット市場において付加価値向上に尽力した結果、セグメント利益(営業利益)は10,228百万円(前連結会計年度比21.1%増)となりました。
<アジア>中国では、景況感の悪化や不動産市場の停滞に伴う影響を受けるなか、事業環境の厳しさと不透明感が増しております。こうした状況下、当連結会計年度におきましては、納期ズレにより膨らんだ前期からの反動減により、売上高は7,298百万円(前連結会計年度比3.2%減)となりました。利益面におきましては、製販両面での利益率向上の施策を進めたものの厳しい価格競争が続き、セグメント損失(営業損失)は283百万円(前連結会計年度はセグメント利益135百万円)となりました。
この結果、当社グループの売上高は57,005百万円(前連結会計年度比9.7%増)となりました。利益面におきましては、営業利益は9,986百万円(前連結会計年度比15.8%増)、経常利益は10,615百万円(前連結会計年度比16.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,829百万円(前連結会計年度比19.0%増)となりました。
また当社グループは、中期経営計画「move.2027」における資本コスト経営の指標として、ROE(自己資本利益率)を10%以上、PBR(株価純資産倍率)を1倍以上とする目標を当期より採用しております。当連結会計年度で、合計4,715百万円の自己株式の取得を行ったほか、2024年12月には、投資単位当たりの金額を引き下げ当社株式の流動性を高めるとともに、投資家層の拡大を図ることを目的として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を実施いたしました。加えて2025年3月には、自己株式の取得資金の調達手段として新株予約権付社債の発行を決議するなど、負債活用による大胆な資本構成の見直しを実行し、資本政策面でもROE向上に取り組んでまいりました。
以上のとおり、ターゲット市場における付加価値向上と株価対策・資本政策を進めた結果、当社グループの当連結会計年度におけるROEは12.8%(前連結会計年度比1.5ポイント増)となりました。また、2025年3月末におけるPBRは1.4倍となりました。
(2) 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は84,997百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,040百万円減少となりました。これは主に、現金及び預金の減少2,066百万円、有価証券の減少2,000百万円、建物及び構築物の増加1,499百万円等によるものであります。
負債は20,716百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,413百万円減少となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の増加1,294百万円、電子記録債務の減少4,580百万円等によるものであります。
純資産は64,280百万円となり、前連結会計年度末に比べ373百万円増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上7,829百万円、剰余金の配当3,071百万円、自己株式の取得4,715百万円等によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,097百万円減少し、当連結会計年度末には15,638百万円(前連結会計年度比11.8%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は5,740百万円(前連結会計年度比3,171百万円収入の減少)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益11,481百万円、仕入債務の減少3,761百万円、法人税等の支払3,127百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の増加は261百万円(前連結会計年度は2,228百万円の支出)となりました。これは主に、有価証券の償還による収入2,000百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入1,573百万円、有形固定資産の取得による支出3,046百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は8,151百万円(前連結会計年度比4,798百万円支出の増加)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出4,767百万円、配当金の支払い3,068百万円等によるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動による資金の増加及び投資活動による増加が6,001百万円となった一方、自己株式の取得による支出を主因に財務活動による資金の減少が8,151百万円となり、為替換算差額を含めると、前連結会計年度末に比べ2,097百万円減少し、当連結会計年度末の残高は15,638百万円となりました。この結果、正味運転資金(流動資産から流動負債を控除した金額)は32,773百万円となりました。
(キャッシュ・フロー指標のトレンド)
自己資本比率:自己資本 / 総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額 / 総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債 / キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー / 利払い
(注) 1 各指標は、いずれも連結ベースでの財務数値により算出しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3 キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
翌連結会計年度の重要な資本的支出として、国内の生産設備への投資を予定しております。また、資金の調達源としては、自己資金を予定しております。
(5) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記のほか建物設備全般の総合管理等を行っている連結子会社があります。
3 金額は販売価格によっております。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 受注予測に基づく見込生産については、上記受注実績には含めておりません。
2 上記のほか建物設備全般の総合管理等を行っている連結子会社があります。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。その作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。これらの見積り及び仮定は、過去の実績等を勘案し合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、賃上げと投資がけん引する成長型経済の実現を目指すなか、企業収益の改善や設備投資の持ち直しの動きがみられるなど、緩やかな景気回復が続きました。
当業界におきましては、製造拠点の国内回帰を背景とした産業空調や、大型再開発案件に伴うビル空調などへの投資が続いたほか、AIやクラウドサービスの拡大を見据えたデータセンターへの投資が広がりました。建設業界では、当期首より働き方改革が始まるなか、管工事設備工事会社において工事単価の引き上げ等が進んだことにより、その受注高は引き続き高水準で推移いたしました。
こうした状況下、当社グループは、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画「move.2027」を当期からスタートさせました。本中期経営計画では、資本コスト経営を事業運営の軸としていくことを明示し、目標とする経営指標も従来の連結営業利益からROE等に切り替え、資本コストと株価を意識した指標としております。こうしたなか、DXやAIを活用した生産計画の見える化・効率化への取り組みのほか、5つの重点ターゲットであるデータセンター、個別空調(ヒートポンプ空調機)、空調工事を含む更新案件、大型ビル、産業空調などの販売施策についても強化を進めてまいりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
<日 本>期首より取り組んできた生産平準化が通期で功を奏したほか、ターゲット市場であるデータセンターや空調設備工事の需要取り込みに努めた結果、売上高は49,768百万円(前連結会計年度比12.0%増)となりました。利益面におきましては、生産平準化による工場運営の効率化や、前期・当期に行った価格改定の効果が現れたほか、データセンターや空調設備工事などのターゲット市場において付加価値向上に尽力した結果、セグメント利益(営業利益)は10,228百万円(前連結会計年度比21.1%増)となりました。
<アジア>中国では、景況感の悪化や不動産市場の停滞に伴う影響を受けるなか、事業環境の厳しさと不透明感が増しております。こうした状況下、当連結会計年度におきましては、納期ズレにより膨らんだ前期からの反動減により、売上高は7,298百万円(前連結会計年度比3.2%減)となりました。利益面におきましては、製販両面での利益率向上の施策を進めたものの厳しい価格競争が続き、セグメント損失(営業損失)は283百万円(前連結会計年度はセグメント利益135百万円)となりました。
この結果、当社グループの売上高は57,005百万円(前連結会計年度比9.7%増)となりました。利益面におきましては、営業利益は9,986百万円(前連結会計年度比15.8%増)、経常利益は10,615百万円(前連結会計年度比16.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,829百万円(前連結会計年度比19.0%増)となりました。
また当社グループは、中期経営計画「move.2027」における資本コスト経営の指標として、ROE(自己資本利益率)を10%以上、PBR(株価純資産倍率)を1倍以上とする目標を当期より採用しております。当連結会計年度で、合計4,715百万円の自己株式の取得を行ったほか、2024年12月には、投資単位当たりの金額を引き下げ当社株式の流動性を高めるとともに、投資家層の拡大を図ることを目的として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を実施いたしました。加えて2025年3月には、自己株式の取得資金の調達手段として新株予約権付社債の発行を決議するなど、負債活用による大胆な資本構成の見直しを実行し、資本政策面でもROE向上に取り組んでまいりました。
以上のとおり、ターゲット市場における付加価値向上と株価対策・資本政策を進めた結果、当社グループの当連結会計年度におけるROEは12.8%(前連結会計年度比1.5ポイント増)となりました。また、2025年3月末におけるPBRは1.4倍となりました。
(2) 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は84,997百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,040百万円減少となりました。これは主に、現金及び預金の減少2,066百万円、有価証券の減少2,000百万円、建物及び構築物の増加1,499百万円等によるものであります。
負債は20,716百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,413百万円減少となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の増加1,294百万円、電子記録債務の減少4,580百万円等によるものであります。
純資産は64,280百万円となり、前連結会計年度末に比べ373百万円増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上7,829百万円、剰余金の配当3,071百万円、自己株式の取得4,715百万円等によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,097百万円減少し、当連結会計年度末には15,638百万円(前連結会計年度比11.8%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は5,740百万円(前連結会計年度比3,171百万円収入の減少)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益11,481百万円、仕入債務の減少3,761百万円、法人税等の支払3,127百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の増加は261百万円(前連結会計年度は2,228百万円の支出)となりました。これは主に、有価証券の償還による収入2,000百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入1,573百万円、有形固定資産の取得による支出3,046百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は8,151百万円(前連結会計年度比4,798百万円支出の増加)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出4,767百万円、配当金の支払い3,068百万円等によるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動による資金の増加及び投資活動による増加が6,001百万円となった一方、自己株式の取得による支出を主因に財務活動による資金の減少が8,151百万円となり、為替換算差額を含めると、前連結会計年度末に比べ2,097百万円減少し、当連結会計年度末の残高は15,638百万円となりました。この結果、正味運転資金(流動資産から流動負債を控除した金額)は32,773百万円となりました。
(キャッシュ・フロー指標のトレンド)
| 回次 | 第72期 | 第73期 | 第74期 | 第75期 | 第76期 |
| 決算年月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | 2025年3月 |
| 自己資本比率(%) | 70.9 | 71.6 | 71.1 | 69.4 | 71.7 |
| 時価ベースの 自己資本比率(%) | 81.6 | 61.4 | 53.8 | 108.8 | 100.2 |
| キャッシュ・フロー 対有利子負債比率(年) | 0.7 | 1.0 | 0.8 | 0.3 | 0.4 |
| インタレスト・ カバレッジ・レシオ | 201.9 | 126.0 | 157.4 | 411.9 | 200.3 |
自己資本比率:自己資本 / 総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額 / 総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債 / キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー / 利払い
(注) 1 各指標は、いずれも連結ベースでの財務数値により算出しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3 キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
翌連結会計年度の重要な資本的支出として、国内の生産設備への投資を予定しております。また、資金の調達源としては、自己資金を予定しております。
(5) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 44,760 | 11.9 |
| アジア | 7,427 | 3.9 |
| 合計 | 52,188 | 10.7 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記のほか建物設備全般の総合管理等を行っている連結子会社があります。
3 金額は販売価格によっております。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 30,119 | △4.0 | 17,507 | △1.7 |
| アジア | 2,344 | △60.6 | 2,562 | △16.5 |
| 合計 | 32,464 | △13.0 | 20,069 | △3.9 |
(注) 1 受注予測に基づく見込生産については、上記受注実績には含めておりません。
2 上記のほか建物設備全般の総合管理等を行っている連結子会社があります。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 49,768 | 12.0 |
| アジア | 7,237 | △3.7 |
| 合計 | 57,005 | 9.7 |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。その作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。これらの見積り及び仮定は、過去の実績等を勘案し合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。