四半期報告書-第34期第2四半期(平成26年12月1日-平成27年2月28日)

【提出】
2015/04/14 10:05
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30項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間における当社を取り巻く環境としては、引き続き人手不足による労務費の上昇がみられるものの、発生から4年を迎える東日本大震災の復旧・復興工事の中で、沿岸施設の復旧工事がピークを迎えています(河川整備はほぼ完了)。また国土強靭化施策に基づく海岸・河川堤防等の社会インフラの事前防災や長寿命化対策などの公共事業の進展により、当社技術を必要とする市場は確実に拡大しております。
当社グループでは、圧入技術で杭を地盤に押し込み、地球と一体化した粘り強い構造物を構築する「インプラント工法」を早くから提唱し実践しており、国際圧入学会(IPA)や全国圧入協会(JPA)と協働し、科学に裏付けられた合理的で確かな建設技術として、その普及拡大に努めてきました。
当第2四半期連結累計期間には、津波を水路上に再現して各種実験を行う「津波シミュレータ」を開発し、高知本社内に設置しました。これは「インプラント工法」による構造物の耐津波性能を科学的に検証し、地震と津波による構造物の被災メカニズムの分析によって、従来の常識を超える新素材を用いた合理的で高度なインプラント構造物の構築を具体的に提案するために開発した装置です。今後は本装置をはじめ、実験装置の拡充を図るとともに、学校や外部の研究機関にもこれらを開放することにより、多様な目で科学に裏付けられた防災・減災技術としてのインプラント工法をさらに普及拡大していきます。
圧入工事事業におきましては、京都駅南口駅前広場に耐震地下駐輪場「エコサイクル」3基を納入しました。国際文化観光都市、京都市の玄関口にエコサイクルを設置した意義は大きく、「地上に文化を、地下に機能を」という同製品の開発コンセプトが都市計画の中で着実に浸透してきたことを実感しています。なお、京都市には市庁舎前にも2基を納入することが決定しており、既に着工しています。
このような状況のもと、当第2四半期連結累計期間における売上高は8,988百万円(前年同四半期比22.8%増)となりました。利益面においては、営業利益1,637百万円(同40.0%増)、経常利益1,684百万円(同41.1%増)、四半期純利益1,173百万円(同60.3%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
①建設機械事業
建設機械事業におきましては、「サイレントパイラーF101」等の新型圧入機の販売が好調に推移し、建設機械事業の売上高は6,801百万円(前年同四半期比30.5%増)、セグメント利益は2,140百万円(同60.0%増)となりました。
②圧入工事事業
圧入工事事業におきましては、高知県の高知海岸における堤防耐震改良工事を始めとする「インプラント堤防」等の防災・減災に関する工事受注が増加しております。圧入工事事業の売上高は2,186百万円(前年同四半期比3.8%増)、セグメント利益は48百万円(同81.5%減)となりました。
(2) 財政状態に関する分析
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ2,585百万円増加して、27,620百万円となりました。これは、受取手形及び売掛金等の流動資産において865百万円、機械装置及び運搬具等の固定資産において1,719百万円の増加があったことによるものであります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べ1,577百万円増加して、10,448百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金等の流動負債の増加1,578百万円に対し、長期借入金等の固定負債の減少1百万円の差引合計によるものであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ1,007百万円増加して、17,172百万円となりました。これは利益剰余金等の増加によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末から1,277百万円減少し、3,699百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、前第2四半期連結累計期間に比べ877百万円増加して、1,052百万円となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益1,684百万円、仕入債務の増減額1,214百万円等の増加要因に対し、売上債権の増減額1,771百万円等の減少要因による差引合計によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1,852百万円(前年同四半期は1,641百万円の獲得)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,342百万円、投資有価証券の取得による支出499百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前第2四半期連結累計期間に比べ180百万円増加して、513百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出129百万円、配当金の支払額359百万円等によるものであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は212百万円であり、セグメントは全額「建設機械事業」であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 主要な設備
設備の新設、除却等の計画
新たに確定した重要な設備の取得は以下のとおりであります。
会社名事業所名
(所在地)
セグメントの名称設備の内容投資予定額
(千円)
資金調達方法取得予定年月
㈱技研製作所浦安工場
(仮称)
(千葉県浦安市)
建設機械事業および
圧入工事事業
事務所
および
倉庫
4,512,490自己資金
および
借入金
平成27年5月

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。