有価証券報告書-第49期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/22 9:09
【資料】
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【項目】
112項目

事業等のリスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 会社がとっている特有の生産体制
当社は、製品の生産に当たり受注生産を原則としております。従いまして、見込・大量生産品との競合では納期・価格面で不利になることがあります。また、原材料の大量発注ができないため、値上がり等への対応が困難であります。
(2) 会社がとっている特有の仕入形態
当社製品の短納期対応を図るため、シャーシについては、販売先から注文書を入手する(受注)前に、当社の需要予測に基づき先行手配している車種があります。販売方法の多様化(短納期での納車を希望されるお客様向け)を図っておりますが、このシャーシが受注に至らず未使用となった場合には、長期在庫となる可能性があります。
(3) 特定の仕入先からの仕入の集中
当社製品、強力吸引作業車に使用している吸引用ポンプは当社独自の仕様のポンプとするため、その大部分を特定のメーカーに発注しております。
(4) 特定の部品の供給体制
シャーシや主要部品等の供給元企業が、災害等の事由により当社の必要とする数量の部品等を予定通り供給できない場合が想定されます。新規取引先の開拓を継続的に行っておりますが、生産遅延、販売機会損失等が発生し、当社の業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、災害以外にも、供給者側のシャーシモデル変更等による一時的な供給体制の崩れが、前記同様の結果を惹起する可能性があります。
(5) 外注先の事業状況
当社では、製品の部品製作を高知県内の外注先に委託しております。しかし、外注先では従業員の高齢化、若者の就業減少が進んでおり、事業の継続に懸念を感じる所も現れております。
また、品質向上のための設備投資等も充分に進まず、県外発注を重視する生産体制への移行も考慮する必要があります。
(6) 自然災害のリスク
高知県では近い将来、土佐湾沖にて発生すると言われる南海トラフ地震が懸念されております。BCP(事業継続計画)の策定・運用を通じて、被害の低減等の方策をしておりますが、実際に発生した場合には、生産設備の被害による販売への影響、修復のための多額の損失が生ずる可能性があります。
高台にある高知中央産業団地工場(仮称)の稼働により、上記リスクを軽減する計画であります。また、主要協力会社2社も高知中央産業団地内へ移転する予定であり、(4)特定の部品の供給体制のリスクについても軽減を図ってまいります。
(7) 感染症のリスク
当社は、感染症発生に備え、早期復旧を図るために必要な対策・手順について計画を立て、危機管理の徹底に取り組んでおります。しかしながら、感染症の全てのリスクを回避することは困難で、当社の想定を超える規模での発生も考えられます。このような場合、事業活動が縮小されるなど、経営成績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(8) 海外取引
当社での海外向け販売は、ODAによるものが主でありますが、直接取引の引き合いも増加しつつあります。為替の変動、外国企業への与信、製品の模倣(知的所有権の侵害)等海外取引でのリスクが大きくなります。
(9) 中国市場において、製品や技術が模倣されるリスク
中国市場における活動展開の過程で、「製品の模倣品出現」や「製品の使用技術が模倣される」リスクがあります。そのような権利侵害の事態に至った場合には、技術移転先である重慶耐徳山花特種車有限責任公司(中国)と協力し、必要な防御手段を講じてまいります。