有価証券報告書-第59期(令和2年3月1日-令和3年2月28日)

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2021/05/27 16:00
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146項目
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当社グループの主力市場である米国及び欧州の当連結会計年度(2020年3月1日から2021年2月28日まで)の経済は、概ね以下のとおり推移しました。第1四半期は新型コロナウイルスの感染拡大により、企業の投資マインドは全世界的に著しく縮小し、外出規制と雇用環境の悪化による個人消費の急速な冷え込みとともに、住宅需要も一気に落ち込みました。第2四半期に入るとロックダウンは解除され、欧米先進諸国は段階的に経済活動を再開し、景気悪化はいったん底を打ちました。しかしながら、第3四半期以降も依然として新型コロナウイルスの脅威は続いており、第4四半期には感染力が強い変異株が相次いで報告され、各国政府はロックダウン等の規制措置の強化や延長を余儀なくされました。国内外で始まったワクチン接種の進展とともに、社会経済活動の正常化も進むとの期待が膨らんではいるものの、今後の見通しは不透明要因が多く、予断を許さない状況が継続しております。
このような環境下にあっても、当社グループは、2020年1月には油圧ショベル「TB370」、2020年2月にはクローラーキャリア「TCR50-2」、2020年4月にはクローラーローダー「TL8R-2」、2020年8月にはミニショベル「TB257FR」、2021年2月にはミニショベル「TB325R」を市場投入しました。上期においては、欧米各国でのロックダウンや外出規制をはじめとした様々な感染拡大防止策の影響により、当社グループ、ディストリビューター及びディーラーの営業活動は大きく制限されました。第3四半期に入ると制限は緩和され、繰越需要も相まって当社製品の需要はコロナ禍前の水準へと回復に向かい、第4四半期では、当社製品の需要は更に高まり、前年同期を大きく上回る販売台数となりました。しかし、上期の落ち込みを取り戻すまでには至らず、当連結会計年度の販売台数は前年に比べ減少しました。
以上により、当連結会計年度の売上高は、1,122億5千4百万円(前連結会計年度比3.2%減)となりました。利益面につきましては、売上高は減少したものの、製品販売価格の値上げ、出荷台数の減少に伴う運搬費の減少、及びコロナ禍による事業活動の縮減に伴う販売促進費や旅費交通費の減少等により、営業利益は132億7百万円(同4.4%増)となり、経常利益は132億9千8百万円(同7.2%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用を35億3千2百万円計上したため、97億6千5百万円(同7.4%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(日本)
売上高は445億2千9百万円(前連結会計年度比2.6%減)となり、セグメント利益は79億2千9百万円(同19.6%減)となりました。
(米国)
売上高は522億5千2百万円(前連結会計年度比1.8%減)となり、セグメント利益は45億2千6百万円(同26.8%増)となりました。
(英国)
売上高は85億7百万円(前連結会計年度比16.4%減)となり、セグメント利益は6億5千7百万円(同19.2%増)となりました。
(フランス)
売上高は69億1千4百万円(前連結会計年度比5.6%増)となり、セグメント利益は4億4千万円(同34.8%増)となりました。
(中国)
売上高は5千万円(前連結会計年度比77.8%減)となり、セグメント損失は2億1千万円
(前連結会計年度は4千6百万円のセグメント利益)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ65億4千3百万円増加し、1,155億2千5百万円となりました。負債合計は前連結会計年度末に比べ3億1千8百万円増加し、256億1千7百万円となりました。純資産合計は前連結会計年度末に比べ62億2千4百万円増加し、899億8百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ60億6百万円増加し、当連結会計年度末の資金残高は396億1千9百万円となりました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により得られた資金は103億7千8百万円(前連結会計年度比48億8千8百万円の増加)となりました。
これは主に、法人税等の支払額33億4千8百万円、売上債権の増加額23億9千6百万円の支出がありましたが、税金等調整前当期純利益132億9千8百万円、減価償却費16億7千6百万円、仕入債務の増加額4億2千5百万円等の収入があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により使用した資金は19億6千7百万円(前連結会計年度比21億2千9百万円の減少)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出18億円及び無形固定資産の取得による支出2億4千5百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により使用した資金は23億8千9百万円(前連結会計年度比2億9百万円の増加)となりました。
これは主に、配当金の支払額23億8千7百万円等に使用されたことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年3月1日
至 2021年2月28日)
前年同期比(%)
日本(百万円)107,905△1.7
中国(百万円)1,719△3.8
合計(百万円)109,625△1.7

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
日本53,12120.318,59585.9
米国55,262△1.320,97116.8
英国9,3674.01,425152.1
フランス7,7990.03,88629.4
中国50△77.8--
合計125,6007.244,87942.3

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年3月1日
至 2021年2月28日)
前年同期比(%)
日本(百万円)44,529△2.6
米国(百万円)52,252△1.8
英国(百万円)8,507△16.4
フランス(百万円)6,9145.6
中国(百万円)50△77.8
合計(百万円)112,254△3.2

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年3月1日
至 2020年2月29日)
当連結会計年度
(自 2020年3月1日
至 2021年2月28日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
HUPPENKOTHEN GmbH & Co KG21,70918.718,79216.7

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は1,122億5千4百万円(前連結会計年度比3.2%減)となりました。利益面につきましては、売上高は減少したものの、製品販売価格の値上げ、出荷台数の減少に伴う運搬費の減少等により、営業利益は132億7百万円(同4.4%増)、経常利益は132億9千8百万円(同7.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は97億6千5百万円(同7.4%増)となりました。
前連結会計年度と比較した当社グループの販売台数は、上期は16.1%の減少、下期は7.3%の増加、通期は5.2%の減少となりました。上期の販売台数は、新型コロナウイルスの影響を大きく受けて減少しましたが、下期は製品需要が順調に回復し、前年同期を上回って着地しました。これは、当社製品が社会インフラを支える事業(エッセンシャル事業)に必要不可欠であり、コロナ禍にあっても欧米諸国の土木工事が急ピッチで再開され、繰越需要が顕在化したためと考えております。
また、当社グループの当連結会計年度の受注高は、上期は418億4千1百万円(前年同期比30.5%減)、下期は837億5千9百万円(同47.0%増)、通期は1,256億円(同7.2%増)となりました。下期の大幅な受注増加を受けて増産したものの、当連結会計年度末の受注残高は448億7千9百万円(前連結会計年度末比42.3%増)となり、過去最高となりました。足もとの製品需要はこれまでにない力強さとなっている反面、鋼材価格や海上運賃の高騰による採算性悪化など、リスクもあります。
ワクチン接種の進展とともに、社会経済活動の正常化も進むとの期待が膨らんではいるものの、依然として予断を許さない状況が継続しております。このような先行き不透明な状況にあっても、社会インフラを支える企業として、当社グループがなすべきことを着実に推し進め、経済的、環境的、社会的な価値創造に取り組むことにより、持続的な成長発展を果たしてまいります。
b. 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ65億4千3百万円増加し、1,155億2千5百万円となりました。これは主に、たな卸資産が12億1千6百万円減少しましたが、現金及び預金が60億6百万円、下期の売上が増加したことにより売掛金が18億7百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
(負債)
負債は前連結会計年度末に比べ3億1千8百万円増加し、256億1千7百万円となりました。これは主に、買掛金が3億7千6百万円、製品保証引当金が1億2千2百万円それぞれ減少しましたが、流動負債のその他が8億3百万円増加したこと等によるものです。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末に比べ62億2千4百万円増加し、899億8百万円となりました。これは主に、配当金の支払により利益剰余金が23億8千7百万円、為替換算調整勘定が11億9千9百万円それぞれ減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が97億6千5百万円増加したこと等によるものです。
c. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要の主なものは、製品製造のための材料の購入、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資資金需要の主なものは、設備投資や新製品や要素技術の研究開発投資です。なお、2021年内に長野県小県郡青木村に工場用地を取得予定であり、当用地での新工場建設も含めて、事業拡大を見据えた成長投資への資金需要が内在しております。
運転資金需要及び投資資金需要の財源につきましては、現在保有する現預金に加え、営業キャッシュ・フローを源泉として資金を充当することを基本としております。なお、当連結会計年度末時点において有利子負債はありません。
資金の流動性に関しましては、当連結会計年度末時点の流動比率は394.5%であります。
d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、3年間(2020年2月期~2022年2月期)の第二次中期経営計画を策定しております。売上高、営業利益、買入部品の海外調達比率を主要な経営指標とし、主に以下の施策に取り組んでおります。
○質的・量的に安定調達できる購買体制の構築
○販売ネットワークの強化
○開発力の強化
○生産能力の強化
○サステナブル(持続可能な)経営の推進
なお、2019年4月に公表した第二次中期経営計画の最終年度(2022年2月期)の数値目標は以下のとおりであり、2021年4月に公表した2022年2月期の業績予想と併記してお示しいたします。
2022年2月期目標
第二次中期経営計画
2019年4月公表
業績予想
2021年4月公表
売上高1,300億円1,233億円
営業利益155億円121億円
買入部品の海外調達比率35%35%
為替レート米ドル108.00107.00
英ポンド140.00148.00
ユーロ122.00127.00
人民元15.9016.40

e. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(日本)
日本セグメントは、売上高のほとんどが欧州ディストリビューター向けの販売で占められております。2020年1月に市場投入した油圧ショベルの新製品「TB370」が好調に推移したものの、欧州ディストリビューター向けの販売台数は、新型コロナウイルスの影響により第3四半期までは減少しましたが、第4四半期は前年同期を大きく上回りました。しかし、第3四半期までの落ち込みを取り戻すまでには至らず、当連結会計年度の販売台数は減少し、売上高は445億2千9百万円(前連結会計年度比2.6%減)となりました。セグメント利益は、欧州ディストリビューター向けの値上げや出荷台数の減少に伴う運搬費の減少等の増益要因はあったものの、売上高が減少したこと及び主要通貨が総じて円高に推移したこと等により79億2千9百万円(同19.6%減)となりました。セグメント資産は、たな卸資産が増加したものの、販売台数の減少に伴い売掛金が減少したこと等により、前連結会計年度末から5億6千5百万円減少の630億2千4百万円となりました。
(米国)
新型コロナウイルスの影響で営業活動が大きく制限されたこと等により、上期の販売台数は減少しました。営業活動の再開とともに繰越需要が表面化したほか、コロナ禍の長期化による郊外での住宅需要の高まりと合わせて、米国各地で住宅関連工事が盛んに行われており、下期の販売台数は前年同期を上回りました。2020年4月に市場投入したクローラーローダーの新製品「TL8R-2」が好調に推移したものの、上期の落ち込みを取り戻すまでには至らず、当連結会計年度の販売台数は減少し、売上高は522億5千2百万円(前連結会計年度比1.8%減)となりました。セグメント利益は製品販売価格の値上げ、プロダクトミックスの変化、及び日本セグメントからの製品仕入価格の値下げ等により45億2千6百万円(同26.8%増)となりました。セグメント資産は、倉庫を増設したこと等により固定資産が増加したものの、たな卸資産及び現金預金の減少等により、前連結会計年度末から44億7千8百万円減少の329億3千2百万円となりました。

(英国)
EU離脱後の通商交渉の不透明感に加えて、新型コロナウイルスによるロックダウンの影響が重なり、上期の販売台数は大きく減少しましたが、経済活動の再開とともに繰越需要が表面化し、下期の販売台数は前年同期を大きく上回りました。しかし、上期の落ち込みを取り戻すまでには至らず、当連結会計年度の販売台数は減少し、売上高は85億7百万円(前連結会計年度比16.4%減)となりました。セグメント利益は売上高が減少したものの、製品販売価格の値上げ、日本セグメントからの製品仕入価格の値下げ等により6億5千7百万円(同19.2%増)となりました。セグメント資産は、たな卸資産の減少があったものの、現金預金が増加したこと等により、前連結会計年度末から11億6千5百万円増加の72億9千7百万円となりました。
(フランス)
新型コロナウイルスによるロックダウンの影響等により、上期の販売台数は減少しましたが、経済活動の再開とともに繰越需要が表面化し、下期の販売台数は前年同期を上回りました。この結果、上期の落ち込みを取り戻し当連結会計年度の販売台数は前年を上回り、売上高は69億1千4百万円(前連結会計年度比5.6%増)となり、セグメント利益は日本セグメントからの製品仕入価格の値下げ等により4億4千万円(同34.8%増)となりました。セグメント資産は、現金預金及びたな卸資産の増加等により、前連結会計年度末から13億5千4百万円増加の60億8千1百万円となりました。
(中国)
新型コロナウイルスの影響により減産を余儀なくされたため固定費率が上昇したこと、及びたな卸資産の評価損を計上したこと等によりセグメント利益を圧迫しました。この結果、売上高は5千万円(前連結会計年度比77.8%減)となりセグメント損失は2億1千万円(前連結会計年度は4千6百万円のセグメント利益)となりました。セグメント資産は、たな卸資産の減少等により、前連結会計年度末から3億5百万円減少の28億8千万円となりました。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要となる事項の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。

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