有価証券報告書-第62期(2023/03/01-2024/02/29)
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2023年3月1日から2024年2月29日まで)の世界経済は、ウクライナ情勢の長期化や世界的なインフレ、各国の政策金利の引き上げによる金融不安等の影響により、先行き不透明な状況が続いているものの、米国では良好な雇用情勢と賃金上昇により、個人消費が堅調に推移しました。欧州ではインフレ率が足元で低下しており、実質所得の改善と個人消費の回復が期待されるなど、最悪期からの改善の兆候は見られるものの、景気動向は依然として低調に推移しました。
このような環境のもと、当社グループの販売状況は欧米ともに好調に推移しており、主要製品であるミニショベル、油圧ショベル及びクローラーローダーの販売台数は、いずれも前連結会計年度を上回りました。また、2023年3月にはミニショベル「TB350R」及びホイール式油圧ショベル「TB395W」を、2023年10月にはミニショベル「TB320」を市場投入しました。これら新製品を加えた豊富な製品ラインナップで、市場シェアの拡大を図っております。
当社グループは第三次中期経営計画(2023年2月期から2025年2月期)において、生産能力の増強に取り組んでおります。2022年9月からセミノックダウン方式によりクローラーローダーの生産を開始した米国サウスカロライナ州の工場に続き、2023年9月には長野県小県郡青木村の青木工場におきまして、4トンから9トンのミドルクラスのショベル生産を順次開始しております。両工場ともに、中期経営計画での生産能力目標の達成は2024年8月末を見込んでおり、既存の本社工場と合わせた生産能力は概ね1.5倍となる見込みです。当連結会計年度の受注高は1,507億7千7百万円(前連結会計年度比36.1%減)となり、当連結会計年度末の受注残高は、前連結会計年度末に比べ618億5千万円減少し、1,288億9千7百万円となりました。受注高が前連結会計年度に比べて大きく減少しておりますが、これは積み上がった受注残高の正常化に向けて、お客様と当社グループの双方で引き続き受発注が調整されていること、及び米国の大手レンタル会社からの従来の受注タイミングが翌期にずれこんだためであります。
以上により、当連結会計年度の売上高は過去最高の2,126億2千7百万円(前連結会計年度比18.8%増)となり、利益面におきましても、各段階利益はそれぞれ過去最高となりました。原材料価格の高騰や2022年9月に稼働開始した米国工場、及び2023年9月に稼働開始した青木工場の減価償却費や労務費等の減益要因はあったものの、売上高の増加、製品価格の値上げ、運搬費の減少、及び円安影響等により、営業利益は352億9千6百万円(同66.3%増)となり、経常利益は354億5千5百万円(同65.8%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用を93億6百万円計上したため、261億4千9百万円(同63.6%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(日本)
売上高は754億4百万円(前連結会計年度比24.3%増)となり、セグメント利益は307億2千4百万円(同132.6%増)となりました。
(米国)
売上高は1,151億8千3百万円(前連結会計年度比16.9%増)となり、セグメント利益は108億7千万円(同9.8%増)となりました。
(英国)
売上高は121億3千1百万円(前連結会計年度比0.0%増)となり、セグメント利益は9億1千2百万円(同17.2%減)となりました。
(フランス)
売上高は97億9千4百万円(前連結会計年度比30.2%増)となり、セグメント利益は9億7千2百万円(同42.5%増)となりました。
(中国)
売上高は1億1千3百万円(前連結会計年度比23.1%減)となり、セグメント利益は1億3千9百万円(同587.4%増)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ393億6千7百万円増加し、1,981億5千3百万円となりました。負債合計は前連結会計年度末に比べ135億4千4百万円増加し、505億2千7百万円となりました。純資産合計は前連結会計年度末に比べ258億2千2百万円増加し、1,476億2千5百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ111億6千2百万円増加し、546億8千2百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は246億4千万円(前連結会計年度比161億2百万円の増加)となりました。これは主に、売上債権の増加額68億8千9百万円、法人税等の支払額69億2千3百万円等の支出がありましたが、税金等調整前当期純利益354億5千5百万円の収入があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は77億7千1百万円(前連結会計年度比10億9千2百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出75億3千7百万円、及び無形固定資産の取得による支出3億2千5百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は47億1千4百万円(前連結会計年度比13億9千4百万円の増加)となりました。これは主に、配当金の支払額46億7千9百万円等の支出があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
当社グループの主力市場は米国及び欧州であり、欧米各国における住宅関連工事、生活インフラ整備工事、官民の建設投資に当社製品は使用されております。英国におきましては、住宅ローン金利の上昇と生活費の高騰が住宅需要を押し下げており、住宅関連工事で主に使用される3トン以下のショベル販売が軟化しましたが、英国を除いた欧州及び米国では製品販売が好調に推移し、当連結会計年度の売上高は過去最高の2,126億2千7百万円(前連結会計年度比18.8%増)となりました。利益面につきましては、原材料価格の高騰、米国工場及び青木工場の減価償却費や労務費等の減益要因はあったものの、売上高の増加、製品価格の値上げ、運搬費の減少、及び円安影響等により、営業利益は352億9千6百万円(同66.3%増)、経常利益は354億5千5百万円(同65.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は261億4千9百万円(同63.6%増)と各段階利益も過去最高となりました。
前連結会計年度と比較した当社グループの販売台数は、上期は5.5%、下期は6.0%、通期は5.7%の増加となり、ミニショベル、油圧ショベル及びクローラーローダーの主力製品すべての販売台数が増加いたしました。製品需要は好調ながらも、これまでに積み上がった受注残高の正常化に向けて、お客様と当社グループの双方で受発注が調整されたため、当社グループの当連結会計年度の受注高は1,507億7千7百万円(前連結会計年度比36.1%減)となり、当連結会計年度末の受注残高は1,288億9千7百万円(同32.4%減)となりました。
このような状況下、当社グループでは生産能力の増強に取り組んでおります。2022年9月から米国サウスカロライナ州の米国工場におきまして、セミノックダウン方式(日本の本社工場で製品が自走できる状態にまで組み立てて、残りの工程を米国工場で行う生産方式)によるクローラーローダーの生産を開始し、当連結会計年度のクローラーローダーの販売拡大に貢献しました。また、2023年9月から長野県小県郡青木村の青木工場におきまして、4トンから9トンのミドルクラスのショベル生産を順次開始しております。
ウクライナ戦争の長期化、イスラエル・ガザ戦争やスエズ運河の通航制約などの地政学的緊張の高まり等により、世界情勢は依然として予断を許さない状況が継続しております。このような先行き不透明な状況にあっても、社会インフラを支える企業として、当社グループがなすべきことを着実に推し進め、持続的な成長発展を果たしてまいります。
b. 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ393億6千7百万円増加し、1,981億5千3百万円となりました。これは主に、現金及び預金が111億8千万円、売上高の増加により受取手形及び売掛金が88億3千2百万円、生産台数の増加、英国子会社での製品在庫の増加、及び円安影響により棚卸資産が105億4千万円、青木工場の取得等により有形固定資産が54億7千5百万円増加したこと等によるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ135億4千4百万円増加し、505億2千7百万円となりました。これは主に、買掛金が96億2千5百万円、未払法人税等が46億8千9百万円増加したこと等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ258億2千2百万円増加し、1,476億2千5百万円となりました。これは主に、利益剰余金が配当金の支払により46億7千9百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益により261億4千9百万円増加したこと、及び為替換算調整勘定が42億1千6百万円増加したこと等によるものです。
c. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要の主なものは、製品製造のための材料の購入、人件費、製造費用、販売費及び一般管理費の営業費用です。また、投資資金需要の主なものは、製品の生産能力拡大、製造拠点の生産性及び品質向上、販売拠点の倉庫等の拡充のための設備投資です。
当社グループの運転資金及び設備投資資金は、自己資金を充当し、必要に応じて金融機関からの借入による資金調達を実施することとしております。
なお、当連結会計年度は全て自己資金を充当しました。また、当連結会計年度末の借入金残高はございません。
d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、3年間(2023年2月期~2025年2月期)の第三次中期経営計画を策定しました。売上高、営業利益、1株当たり当期純利益、自己資本利益率(ROE)を主要な経営指標とし、主に以下の施策に取り組んでおります。
○人的資本への投資
○製品開発のスピードアップ
○生産能力の増強
○販売網の拡充とアフターパーツの拡販
○サステナビリティ経営の推進
なお、2022年4月に公表した第三次中期経営計画の最終年度(2025年2月期)の数値目標を以下のとおり定めています。
※2024年2月期の為替レートは、12ヶ月間の期中平均レートを表示しております。
※以下のCAPM算定式を基準として、当社は株主資本コストを8%と認識しております。
リスクフリーレート(1%)+ベータ値(1.2)×マーケットリスクプレミアム(6%)
e. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(日本)
日本セグメントは、売上高のほとんどが欧州ディストリビューター向けの販売で占められております。欧州では、住宅ローン金利の上昇とエネルギー価格をはじめとした生活費の高騰が住宅需要を押し下げているものの、生活インフラ工事や建設投資などの非住宅関連の建設工事が堅調で、製品販売は好調に推移しました。欧州ディストリビューター向けの販売台数が増加したことに加えて、製品価格の値上げ及び円安影響等により、売上高は754億4百万円(前連結会計年度比24.3%増)となりました。セグメント利益は、原材料価格の高騰等の減益要因はあったものの、販売台数の増加、運搬費の減少、及び円安影響等により、307億2千4百万円(同132.6%増)となりました。セグメント資産は、売上高の増加に伴い売掛金が増加したこと、及び青木工場の新設により固定資産が増加したこと等により、前連結会計年度末から183億3千2百万円増加の971億2千6百万円となりました。
(米国)
米国セグメントでは、住宅市場において住宅ローン金利と住宅価格の高止まり等により、住宅着工件数は調整局面が継続していますが、住宅に対する潜在需要は根強く、また、生活インフラ工事や建設投資などの非住宅関連の建設工事が旺盛で、製品販売は好調に推移しました。販売台数が増加したことに加えて、製品価格の値上げ及び円安影響等により、売上高は1,151億8千3百万円(前連結会計年度比16.9%増)となり、セグメント利益は2022年9月に稼働開始した米国工場の減価償却費や労務費等の減益要因はあったものの、販売台数の増加及び円安影響等により、108億7千万円(同9.8%増)となりました。セグメント資産は、生産販売の増加により、売掛金、及び棚卸資産が増加したこと、及び現金預金の増加等により、前連結会計年度末から212億4百万円増加の761億2百万円となりました。
(英国)
英国セグメントでは、住宅ローン金利の上昇とエネルギー価格をはじめとした生活費の高騰が住宅需要を押し下げており、3トン以下のショベル販売がディーラーでの在庫調整により軟化したため、販売台数は前連結会計年度に比べて減少しましたが、製品価格の値上げ及び円安影響等により、売上高は121億3千1百万円(前連結会計年度比0.0%増)となり、セグメント利益は9億1千2百万円(同17.2%減)となりました。セグメント資産は、現金預金、及び売掛金が減少したものの、棚卸資産が増加したこと等により、前連結会計年度末から20億2百万円増加の109億6千5百万円となりました。
(フランス)
フランスセグメントでは、住宅ローン金利の上昇とエネルギー価格をはじめとした生活費の高騰が住宅需要を押し下げているものの、生活インフラ工事や建設投資などの非住宅関連の建設工事が堅調で、製品販売は好調に推移しました。この結果、販売台数が前連結会計年度に比べて増加したことに加えて、製品価格の値上げ及び円安影響等により、売上高は97億9千4百万円(前連結会計年度比30.2%増)となり、セグメント利益は9億7千2百万円(同42.5%増)となりました。セグメント資産は、棚卸資産が増加したこと等により、前連結会計年度末から27億2千8百万円増加の83億6千6百万円となりました。
(中国)
中国セグメントは、日本セグメントに向けた建設機械の部品の製造・販売が事業の大半であり、外部顧客への売上高は1億1千3百万円(前連結会計年度比23.1%減)となり、セグメント利益は1億3千9百万円(同587.4%増)となりました。セグメント資産は、現金預金、及び売掛金が増加したこと等により、前連結会計年度末から3億6千2百万円増加の34億7千7百万円となりました。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要となる事項の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2023年3月1日から2024年2月29日まで)の世界経済は、ウクライナ情勢の長期化や世界的なインフレ、各国の政策金利の引き上げによる金融不安等の影響により、先行き不透明な状況が続いているものの、米国では良好な雇用情勢と賃金上昇により、個人消費が堅調に推移しました。欧州ではインフレ率が足元で低下しており、実質所得の改善と個人消費の回復が期待されるなど、最悪期からの改善の兆候は見られるものの、景気動向は依然として低調に推移しました。
このような環境のもと、当社グループの販売状況は欧米ともに好調に推移しており、主要製品であるミニショベル、油圧ショベル及びクローラーローダーの販売台数は、いずれも前連結会計年度を上回りました。また、2023年3月にはミニショベル「TB350R」及びホイール式油圧ショベル「TB395W」を、2023年10月にはミニショベル「TB320」を市場投入しました。これら新製品を加えた豊富な製品ラインナップで、市場シェアの拡大を図っております。
当社グループは第三次中期経営計画(2023年2月期から2025年2月期)において、生産能力の増強に取り組んでおります。2022年9月からセミノックダウン方式によりクローラーローダーの生産を開始した米国サウスカロライナ州の工場に続き、2023年9月には長野県小県郡青木村の青木工場におきまして、4トンから9トンのミドルクラスのショベル生産を順次開始しております。両工場ともに、中期経営計画での生産能力目標の達成は2024年8月末を見込んでおり、既存の本社工場と合わせた生産能力は概ね1.5倍となる見込みです。当連結会計年度の受注高は1,507億7千7百万円(前連結会計年度比36.1%減)となり、当連結会計年度末の受注残高は、前連結会計年度末に比べ618億5千万円減少し、1,288億9千7百万円となりました。受注高が前連結会計年度に比べて大きく減少しておりますが、これは積み上がった受注残高の正常化に向けて、お客様と当社グループの双方で引き続き受発注が調整されていること、及び米国の大手レンタル会社からの従来の受注タイミングが翌期にずれこんだためであります。
以上により、当連結会計年度の売上高は過去最高の2,126億2千7百万円(前連結会計年度比18.8%増)となり、利益面におきましても、各段階利益はそれぞれ過去最高となりました。原材料価格の高騰や2022年9月に稼働開始した米国工場、及び2023年9月に稼働開始した青木工場の減価償却費や労務費等の減益要因はあったものの、売上高の増加、製品価格の値上げ、運搬費の減少、及び円安影響等により、営業利益は352億9千6百万円(同66.3%増)となり、経常利益は354億5千5百万円(同65.8%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用を93億6百万円計上したため、261億4千9百万円(同63.6%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(日本)
売上高は754億4百万円(前連結会計年度比24.3%増)となり、セグメント利益は307億2千4百万円(同132.6%増)となりました。
(米国)
売上高は1,151億8千3百万円(前連結会計年度比16.9%増)となり、セグメント利益は108億7千万円(同9.8%増)となりました。
(英国)
売上高は121億3千1百万円(前連結会計年度比0.0%増)となり、セグメント利益は9億1千2百万円(同17.2%減)となりました。
(フランス)
売上高は97億9千4百万円(前連結会計年度比30.2%増)となり、セグメント利益は9億7千2百万円(同42.5%増)となりました。
(中国)
売上高は1億1千3百万円(前連結会計年度比23.1%減)となり、セグメント利益は1億3千9百万円(同587.4%増)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ393億6千7百万円増加し、1,981億5千3百万円となりました。負債合計は前連結会計年度末に比べ135億4千4百万円増加し、505億2千7百万円となりました。純資産合計は前連結会計年度末に比べ258億2千2百万円増加し、1,476億2千5百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ111億6千2百万円増加し、546億8千2百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は246億4千万円(前連結会計年度比161億2百万円の増加)となりました。これは主に、売上債権の増加額68億8千9百万円、法人税等の支払額69億2千3百万円等の支出がありましたが、税金等調整前当期純利益354億5千5百万円の収入があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は77億7千1百万円(前連結会計年度比10億9千2百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出75億3千7百万円、及び無形固定資産の取得による支出3億2千5百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は47億1千4百万円(前連結会計年度比13億9千4百万円の増加)となりました。これは主に、配当金の支払額46億7千9百万円等の支出があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年3月1日 至 2024年2月29日) | 前年同期比(%) |
| 日本(百万円) | 181,437 | 20.2 |
| 米国(百万円) | 2,770 | 733.2 |
| 中国(百万円) | 4,042 | 18.2 |
| 合計(百万円) | 188,250 | 21.7 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 70,272 | 8.6 | 20,191 | △20.3 |
| 米国 | 54,962 | △63.9 | 94,064 | △39.0 |
| 英国 | 9,557 | △18.2 | 494 | △83.9 |
| フランス | 15,871 | 120.7 | 14,146 | 75.3 |
| 中国 | 113 | △23.1 | - | - |
| 合計 | 150,777 | △36.1 | 128,897 | △32.4 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年3月1日 至 2024年2月29日) | 前年同期比(%) |
| 日本(百万円) | 75,404 | 24.3 |
| 米国(百万円) | 115,183 | 16.9 |
| 英国(百万円) | 12,131 | 0.0 |
| フランス(百万円) | 9,794 | 30.2 |
| 中国(百万円) | 113 | △23.1 |
| 合計(百万円) | 212,627 | 18.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2022年3月1日 至 2023年2月28日) | 当連結会計年度 (自 2023年3月1日 至 2024年2月29日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| HUPPENKOTHEN GmbH & Co KG | 24,147 | 13.5 | 29,865 | 14.0 |
| United Rentals, Inc. | 30,509 | 17.0 | 27,721 | 13.0 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
当社グループの主力市場は米国及び欧州であり、欧米各国における住宅関連工事、生活インフラ整備工事、官民の建設投資に当社製品は使用されております。英国におきましては、住宅ローン金利の上昇と生活費の高騰が住宅需要を押し下げており、住宅関連工事で主に使用される3トン以下のショベル販売が軟化しましたが、英国を除いた欧州及び米国では製品販売が好調に推移し、当連結会計年度の売上高は過去最高の2,126億2千7百万円(前連結会計年度比18.8%増)となりました。利益面につきましては、原材料価格の高騰、米国工場及び青木工場の減価償却費や労務費等の減益要因はあったものの、売上高の増加、製品価格の値上げ、運搬費の減少、及び円安影響等により、営業利益は352億9千6百万円(同66.3%増)、経常利益は354億5千5百万円(同65.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は261億4千9百万円(同63.6%増)と各段階利益も過去最高となりました。
前連結会計年度と比較した当社グループの販売台数は、上期は5.5%、下期は6.0%、通期は5.7%の増加となり、ミニショベル、油圧ショベル及びクローラーローダーの主力製品すべての販売台数が増加いたしました。製品需要は好調ながらも、これまでに積み上がった受注残高の正常化に向けて、お客様と当社グループの双方で受発注が調整されたため、当社グループの当連結会計年度の受注高は1,507億7千7百万円(前連結会計年度比36.1%減)となり、当連結会計年度末の受注残高は1,288億9千7百万円(同32.4%減)となりました。
このような状況下、当社グループでは生産能力の増強に取り組んでおります。2022年9月から米国サウスカロライナ州の米国工場におきまして、セミノックダウン方式(日本の本社工場で製品が自走できる状態にまで組み立てて、残りの工程を米国工場で行う生産方式)によるクローラーローダーの生産を開始し、当連結会計年度のクローラーローダーの販売拡大に貢献しました。また、2023年9月から長野県小県郡青木村の青木工場におきまして、4トンから9トンのミドルクラスのショベル生産を順次開始しております。
ウクライナ戦争の長期化、イスラエル・ガザ戦争やスエズ運河の通航制約などの地政学的緊張の高まり等により、世界情勢は依然として予断を許さない状況が継続しております。このような先行き不透明な状況にあっても、社会インフラを支える企業として、当社グループがなすべきことを着実に推し進め、持続的な成長発展を果たしてまいります。
b. 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ393億6千7百万円増加し、1,981億5千3百万円となりました。これは主に、現金及び預金が111億8千万円、売上高の増加により受取手形及び売掛金が88億3千2百万円、生産台数の増加、英国子会社での製品在庫の増加、及び円安影響により棚卸資産が105億4千万円、青木工場の取得等により有形固定資産が54億7千5百万円増加したこと等によるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ135億4千4百万円増加し、505億2千7百万円となりました。これは主に、買掛金が96億2千5百万円、未払法人税等が46億8千9百万円増加したこと等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ258億2千2百万円増加し、1,476億2千5百万円となりました。これは主に、利益剰余金が配当金の支払により46億7千9百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益により261億4千9百万円増加したこと、及び為替換算調整勘定が42億1千6百万円増加したこと等によるものです。
c. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要の主なものは、製品製造のための材料の購入、人件費、製造費用、販売費及び一般管理費の営業費用です。また、投資資金需要の主なものは、製品の生産能力拡大、製造拠点の生産性及び品質向上、販売拠点の倉庫等の拡充のための設備投資です。
当社グループの運転資金及び設備投資資金は、自己資金を充当し、必要に応じて金融機関からの借入による資金調達を実施することとしております。
なお、当連結会計年度は全て自己資金を充当しました。また、当連結会計年度末の借入金残高はございません。
d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、3年間(2023年2月期~2025年2月期)の第三次中期経営計画を策定しました。売上高、営業利益、1株当たり当期純利益、自己資本利益率(ROE)を主要な経営指標とし、主に以下の施策に取り組んでおります。
○人的資本への投資
○製品開発のスピードアップ
○生産能力の増強
○販売網の拡充とアフターパーツの拡販
○サステナビリティ経営の推進
なお、2022年4月に公表した第三次中期経営計画の最終年度(2025年2月期)の数値目標を以下のとおり定めています。
| 2024年2月期 実績 | 2025年2月期 業績予想 | 2025年2月期 数値目標 | ||||||||
| 売上高 | 2,126 | 億円 | 2,240 | 億円 | 2,400 | 億円 | ||||
| 営業利益 | 352 | 億円 | 385 | 億円 | 240 | 億円 | ||||
| 1株当たり当期純利益 | 548.58 | 円 | 576.91 | 円 | 377.00 | 円 | ||||
| 自己資本利益率(ROE) | 19.4% | 17.0%~18.0% | 14.0% | |||||||
| 為替レート | 米ドル | 143.25 | 円 | 140.00 | 円 | 115.00 | 円 | |||
| 英ポンド | 177.55 | 円 | 180.00 | 円 | 152.00 | 円 | ||||
| ユーロ | 155.05 | 円 | 153.00 | 円 | 127.00 | 円 | ||||
| 人民元 | 19.87 | 円 | 19.50 | 円 | 18.00 | 円 | ||||
※2024年2月期の為替レートは、12ヶ月間の期中平均レートを表示しております。
※以下のCAPM算定式を基準として、当社は株主資本コストを8%と認識しております。
リスクフリーレート(1%)+ベータ値(1.2)×マーケットリスクプレミアム(6%)
e. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(日本)
日本セグメントは、売上高のほとんどが欧州ディストリビューター向けの販売で占められております。欧州では、住宅ローン金利の上昇とエネルギー価格をはじめとした生活費の高騰が住宅需要を押し下げているものの、生活インフラ工事や建設投資などの非住宅関連の建設工事が堅調で、製品販売は好調に推移しました。欧州ディストリビューター向けの販売台数が増加したことに加えて、製品価格の値上げ及び円安影響等により、売上高は754億4百万円(前連結会計年度比24.3%増)となりました。セグメント利益は、原材料価格の高騰等の減益要因はあったものの、販売台数の増加、運搬費の減少、及び円安影響等により、307億2千4百万円(同132.6%増)となりました。セグメント資産は、売上高の増加に伴い売掛金が増加したこと、及び青木工場の新設により固定資産が増加したこと等により、前連結会計年度末から183億3千2百万円増加の971億2千6百万円となりました。
(米国)
米国セグメントでは、住宅市場において住宅ローン金利と住宅価格の高止まり等により、住宅着工件数は調整局面が継続していますが、住宅に対する潜在需要は根強く、また、生活インフラ工事や建設投資などの非住宅関連の建設工事が旺盛で、製品販売は好調に推移しました。販売台数が増加したことに加えて、製品価格の値上げ及び円安影響等により、売上高は1,151億8千3百万円(前連結会計年度比16.9%増)となり、セグメント利益は2022年9月に稼働開始した米国工場の減価償却費や労務費等の減益要因はあったものの、販売台数の増加及び円安影響等により、108億7千万円(同9.8%増)となりました。セグメント資産は、生産販売の増加により、売掛金、及び棚卸資産が増加したこと、及び現金預金の増加等により、前連結会計年度末から212億4百万円増加の761億2百万円となりました。
(英国)
英国セグメントでは、住宅ローン金利の上昇とエネルギー価格をはじめとした生活費の高騰が住宅需要を押し下げており、3トン以下のショベル販売がディーラーでの在庫調整により軟化したため、販売台数は前連結会計年度に比べて減少しましたが、製品価格の値上げ及び円安影響等により、売上高は121億3千1百万円(前連結会計年度比0.0%増)となり、セグメント利益は9億1千2百万円(同17.2%減)となりました。セグメント資産は、現金預金、及び売掛金が減少したものの、棚卸資産が増加したこと等により、前連結会計年度末から20億2百万円増加の109億6千5百万円となりました。
(フランス)
フランスセグメントでは、住宅ローン金利の上昇とエネルギー価格をはじめとした生活費の高騰が住宅需要を押し下げているものの、生活インフラ工事や建設投資などの非住宅関連の建設工事が堅調で、製品販売は好調に推移しました。この結果、販売台数が前連結会計年度に比べて増加したことに加えて、製品価格の値上げ及び円安影響等により、売上高は97億9千4百万円(前連結会計年度比30.2%増)となり、セグメント利益は9億7千2百万円(同42.5%増)となりました。セグメント資産は、棚卸資産が増加したこと等により、前連結会計年度末から27億2千8百万円増加の83億6千6百万円となりました。
(中国)
中国セグメントは、日本セグメントに向けた建設機械の部品の製造・販売が事業の大半であり、外部顧客への売上高は1億1千3百万円(前連結会計年度比23.1%減)となり、セグメント利益は1億3千9百万円(同587.4%増)となりました。セグメント資産は、現金預金、及び売掛金が増加したこと等により、前連結会計年度末から3億6千2百万円増加の34億7千7百万円となりました。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要となる事項の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。