有価証券報告書-第73期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」
という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、年度後半には米中間の通商政策の激化から中国経済の減速が顕著になりましたが米国の個人消費は底堅く持続し、英国のEU離脱交渉の先行き不透明感や、世界的な地政学リスクなど、世界の通商政策の動向や各国の金融政策の変動による不確定要素を抱えながらも、総じて堅調に推移しました。
日本経済は、雇用情勢や所得環境は改善が持続しているものの、海外経済の不確実性により、景気は力強さを欠く展開となっております。
このような環境のもとで、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は下記のとおりとなりました。
イ.財政状態
当連結会計年度における資産合計は、前連結会計年度に比べ17億55百万円増加し298億53百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度に比べ9億66百万円増加し68億63百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度に比べ7億88百万円増加し229億89百万円となりました。
ロ.経営成績
当連結会計年度における売上高は188億91百万円(前連結会計年度比11.3%増)、営業利益は23億6百万円(前連結会計年度比4.2%増)、経常利益は25億42百万円(前連結会計年度比25.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は20億79百万円(前連結会計年度比63.6%増)となりました。
なお、当連結会計年度における各セグメントの概況は、次のとおりです。
工業用ミシン事業
当セグメントにつきましては、戦略機種投入効果や上級機種も継続して販売が進んだことなどから、売上高は161億93百万円(前年同期比14.0%増)、営業利益は34億23百万円(前年同期比9.5%増)となりました。
ダイカスト部品事業
当セグメントにつきましては、販路拡大に向けた販売活動に引き続き注力しておりますが、主要取引先の在庫調整の影響を受け、売上高は26億97百万円(前年同期比2.7%減)、営業利益は59百万円(前年同期比70.7%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は62億2百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億14百万円の減少となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ6億50百万円減少し17億53百万円となりました。これは主として税金等調整前当期純利益25億39百万円、減価償却費6億19百万円、仕入債務の増加額1億25百万円に対し、たな卸資産の増加額6億76百万円、売上債権の増加額4億68百万円、法人税等の支払額4億24百万円などによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、前連結会計年度に比べ11億68百万円増加し17億51百万円となりました。これは主として有形固定資産の取得による支出23億71百万円などによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、59百万円(前連結会計年度は支出14億78百万円)となりました。これは主として長期借入による収入額13億50百万円に対し、配当金の支払額5億70百万円、社債の償還による支出額3億11百万円、長期借入金の返済による支出額2億49百万円などによります。
③生産、受注及び販売の状況
イ. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額は、製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ. 受注実績
当社企業グループは、受注生産形態をとらないため、該当事項はありません。
ハ. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 売上高は、外部顧客に対する売上高であります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における経営成績等の状況に影響を与えるような見積り、予測を行っております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度における資産の額は、298億53百万円と前連結会計年度に比べ17億55百万円の増加となりました。流動資産につきましては、主として受取手形及び売掛金が3億39百万円、商品及び製品が2億79百万円それぞれ増加し、貸倒引当金が1億15百万円減少したこと、現金及び預金が7億78百万円減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ61百万円の増加となりました。固定資産につきましては、主として有形固定資産が15億30百万円、投資その他の資産が2億12百万円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ16億94百万円の増加となりました。
(負債の部)
当連結会計年度における負債の額は、68億63百万円と前連結会計年度に比べ9億66百万円の増加となりました。流動負債につきましては、流動負債のその他が97百万円、未払法人税等が90百万円、支払手形及び買掛金が73百万円それぞれ増加し、1年内償還予定の社債が1億91百万円減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ79百万円の増加となりました。固定負債につきましては、主として長期借入金が10億41百万円増加し、社債が1億6百万円減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ8億86百万円の増加となりました。また、米ドル建のインパクトローンを活用し米ドル建債権の為替変動リスクに備えております。
(純資産の部)
当連結会計年度における純資産の額は、229億89百万円と前連結会計年度に比べ7億88百万円の増加となりました。親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加、為替換算調整勘定の減少などによるものであります。また、自己資本比率74.8%について、変化の激しいグローバルマーケットでの競争に備え、一定水準の自己資本比率は必要との認識であります。成長のための投資に必要な内部留保を確保しつつ、業績に左右されない安定的な配当政策と健全な財務基盤の維持に取り組んでまいります。
ロ.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は188億91百万円となり、前連結会計年度に比べ19億12百万円の増収となりました。主な要因は、ダイカスト部品事業の販売が主要取引先の在庫調整の影響により減少したものの、工業用ミシン事業の販売が好調であったことによります。
(営業損益)
当連結会計年度における営業利益は23億6百万円となり、工業用ミシン事業の販売が増加したことにより、前連結会計年度と比べ93百万円の増益となりました。営業利益率は12.2%となり、指標とする10%以上を確保しました。
(経常損益)
当連結会計年度における経常利益は25億42百万円となり、前連結会計年度と比べ5億12百万円の増益となりました。主な要因は、為替相場が円安に推移したことで為替差益が発生したことなどによります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は20億79百万円となり、前連結会計年度と比べ8億8百万円の増益となりました。主な要因は、内部利益消去に係る繰延税金資産の増加等により法人税等調整額△1億65百万円(△は益)を計上したことなどによります。
2016年発表の中期経営計画は2020年3月期を最終年度とし、「お客様と共に成長するための顧客対応力強化」を中期経営計画のテーマとして掲げ、「製品・品質・サービス」の三つの差別化徹底等の基本方針に基づいた様々な施策のもと、計画の達成に向け取り組んでまいりました。しかしながら、度重なる米国の通商政策の変更や保護主義的な思考がグローバルに波及し世界景気の減速感が強まったことを受け、当社グループを取り巻く環境にも大きな変化が起きております。事業環境の変化を踏まえつつ次期中期経営計画の策定を見据え、引き続き主力事業の強みを生かした成長と収益構造及び経営基盤の強化を推進してまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
(工業用ミシン事業)
工業用ミシン事業は、価格的戦略機種を第2四半期から全世界で販売を開始し、市場への浸透に取り組んでまいりました。年度前半では、中国や米州を中心にミシン需要の高まりが出てきたタイミングで、戦略機種を市場に投入し、上級機種の需要も併せて取り込むことができました。しかしながら、年度後半には米中貿易摩擦を主因とした世界経済の下振れリスクが増したことで、グローバルで設備投資に慎重な姿勢が見られるようになる一方で、中国からの生産基地の移管先としてベトナムなど周辺国への設備投資は堅調に推移しました。
この結果通期では、売上高は前連結会計年度と比べ14.0%増、営業利益は前連結会計年度と比べ9.5%増となりました。今後につきましては、マーケット拡大施策の第2弾として新たにダイレクトドライブモーターを搭載した、偏平縫いミシンを投入します。これによりオーバーロックミシンと併せ低価格市場参入への両輪が揃うことになり、競合する日系メーカーや台湾メーカーの市場に加えて、今後成長が期待される未開拓地域の掘り起こしを加速して参ります。
(ダイカスト部品事業)
ダイカスト部品事業は、主要取引先の在庫調整は足元で収束したものの、当初の想定より長引いたことが影響し年度を通して低調に推移しました。地域別に見ますと、中国ではローカルの自動車メーカーとの取引が軌道に乗り、前期に比べ増収となりました。またメキシコ子会社は、一部の部品の仕上げ加工と鋳造のテストがスタートしました。今後につきましては、長引いていた主要顧客の在庫調整収束やこれまでに取り組んできた新規顧客開拓の成果を見込んでおります。
ハ.資本の財源及び資金の流動性
当社企業グループにおける主な資金需要は、営業活動における生産活動に必要な運転資本、販売費、研究開発費等があります。投資活動においては、新規設備投資や更新投資があります。必要な資金は主に営業活動によるキャッシュ・フローで得られる自己資金により調達し、必要に応じて金融機関から機動的に借入を行い、金利コストの削減を図っております。
また、資金の流動性確保のために金融機関には十分な借入枠を有しております。
ニ.目標とする経営指標に関する分析
当連結会計年度はミシン事業が堅調であったことにより、売上高営業利益率は中長期的目標である10%以上に対して12.2%となりました。また、ROEは前連結会計年度6.0%に対して当連結会計年度9.5%となり、配当性向は前連結会計年度と比べ、当連結会計年度は2円の増配としたことから28.6%となりました。引続き配当性向30%を目安に、業績の変動に左右されない安定的かつ継続的な配当の実現に取り組んでまいります。
当連結会計年度における当社企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」
という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、年度後半には米中間の通商政策の激化から中国経済の減速が顕著になりましたが米国の個人消費は底堅く持続し、英国のEU離脱交渉の先行き不透明感や、世界的な地政学リスクなど、世界の通商政策の動向や各国の金融政策の変動による不確定要素を抱えながらも、総じて堅調に推移しました。
日本経済は、雇用情勢や所得環境は改善が持続しているものの、海外経済の不確実性により、景気は力強さを欠く展開となっております。
このような環境のもとで、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は下記のとおりとなりました。
イ.財政状態
当連結会計年度における資産合計は、前連結会計年度に比べ17億55百万円増加し298億53百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度に比べ9億66百万円増加し68億63百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度に比べ7億88百万円増加し229億89百万円となりました。
ロ.経営成績
当連結会計年度における売上高は188億91百万円(前連結会計年度比11.3%増)、営業利益は23億6百万円(前連結会計年度比4.2%増)、経常利益は25億42百万円(前連結会計年度比25.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は20億79百万円(前連結会計年度比63.6%増)となりました。
なお、当連結会計年度における各セグメントの概況は、次のとおりです。
工業用ミシン事業
当セグメントにつきましては、戦略機種投入効果や上級機種も継続して販売が進んだことなどから、売上高は161億93百万円(前年同期比14.0%増)、営業利益は34億23百万円(前年同期比9.5%増)となりました。
ダイカスト部品事業
当セグメントにつきましては、販路拡大に向けた販売活動に引き続き注力しておりますが、主要取引先の在庫調整の影響を受け、売上高は26億97百万円(前年同期比2.7%減)、営業利益は59百万円(前年同期比70.7%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は62億2百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億14百万円の減少となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ6億50百万円減少し17億53百万円となりました。これは主として税金等調整前当期純利益25億39百万円、減価償却費6億19百万円、仕入債務の増加額1億25百万円に対し、たな卸資産の増加額6億76百万円、売上債権の増加額4億68百万円、法人税等の支払額4億24百万円などによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、前連結会計年度に比べ11億68百万円増加し17億51百万円となりました。これは主として有形固定資産の取得による支出23億71百万円などによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、59百万円(前連結会計年度は支出14億78百万円)となりました。これは主として長期借入による収入額13億50百万円に対し、配当金の支払額5億70百万円、社債の償還による支出額3億11百万円、長期借入金の返済による支出額2億49百万円などによります。
③生産、受注及び販売の状況
イ. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 工業用ミシン | 8,117,368 | 14.9 |
| ダイカスト部品 | 2,124,245 | △2.8 |
| 合計 | 10,241,614 | 10.7 |
(注) 1 上記の金額は、製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ. 受注実績
当社企業グループは、受注生産形態をとらないため、該当事項はありません。
ハ. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 工業用ミシン | 16,193,467 | 14.0 |
| ダイカスト部品 | 2,697,639 | △2.7 |
| 合計 | 18,891,106 | 11.3 |
(注) 1 売上高は、外部顧客に対する売上高であります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における経営成績等の状況に影響を与えるような見積り、予測を行っております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度における資産の額は、298億53百万円と前連結会計年度に比べ17億55百万円の増加となりました。流動資産につきましては、主として受取手形及び売掛金が3億39百万円、商品及び製品が2億79百万円それぞれ増加し、貸倒引当金が1億15百万円減少したこと、現金及び預金が7億78百万円減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ61百万円の増加となりました。固定資産につきましては、主として有形固定資産が15億30百万円、投資その他の資産が2億12百万円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ16億94百万円の増加となりました。
(負債の部)
当連結会計年度における負債の額は、68億63百万円と前連結会計年度に比べ9億66百万円の増加となりました。流動負債につきましては、流動負債のその他が97百万円、未払法人税等が90百万円、支払手形及び買掛金が73百万円それぞれ増加し、1年内償還予定の社債が1億91百万円減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ79百万円の増加となりました。固定負債につきましては、主として長期借入金が10億41百万円増加し、社債が1億6百万円減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ8億86百万円の増加となりました。また、米ドル建のインパクトローンを活用し米ドル建債権の為替変動リスクに備えております。
(純資産の部)
当連結会計年度における純資産の額は、229億89百万円と前連結会計年度に比べ7億88百万円の増加となりました。親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加、為替換算調整勘定の減少などによるものであります。また、自己資本比率74.8%について、変化の激しいグローバルマーケットでの競争に備え、一定水準の自己資本比率は必要との認識であります。成長のための投資に必要な内部留保を確保しつつ、業績に左右されない安定的な配当政策と健全な財務基盤の維持に取り組んでまいります。
ロ.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は188億91百万円となり、前連結会計年度に比べ19億12百万円の増収となりました。主な要因は、ダイカスト部品事業の販売が主要取引先の在庫調整の影響により減少したものの、工業用ミシン事業の販売が好調であったことによります。
(営業損益)
当連結会計年度における営業利益は23億6百万円となり、工業用ミシン事業の販売が増加したことにより、前連結会計年度と比べ93百万円の増益となりました。営業利益率は12.2%となり、指標とする10%以上を確保しました。
(経常損益)
当連結会計年度における経常利益は25億42百万円となり、前連結会計年度と比べ5億12百万円の増益となりました。主な要因は、為替相場が円安に推移したことで為替差益が発生したことなどによります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は20億79百万円となり、前連結会計年度と比べ8億8百万円の増益となりました。主な要因は、内部利益消去に係る繰延税金資産の増加等により法人税等調整額△1億65百万円(△は益)を計上したことなどによります。
2016年発表の中期経営計画は2020年3月期を最終年度とし、「お客様と共に成長するための顧客対応力強化」を中期経営計画のテーマとして掲げ、「製品・品質・サービス」の三つの差別化徹底等の基本方針に基づいた様々な施策のもと、計画の達成に向け取り組んでまいりました。しかしながら、度重なる米国の通商政策の変更や保護主義的な思考がグローバルに波及し世界景気の減速感が強まったことを受け、当社グループを取り巻く環境にも大きな変化が起きております。事業環境の変化を踏まえつつ次期中期経営計画の策定を見据え、引き続き主力事業の強みを生かした成長と収益構造及び経営基盤の強化を推進してまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
(工業用ミシン事業)
工業用ミシン事業は、価格的戦略機種を第2四半期から全世界で販売を開始し、市場への浸透に取り組んでまいりました。年度前半では、中国や米州を中心にミシン需要の高まりが出てきたタイミングで、戦略機種を市場に投入し、上級機種の需要も併せて取り込むことができました。しかしながら、年度後半には米中貿易摩擦を主因とした世界経済の下振れリスクが増したことで、グローバルで設備投資に慎重な姿勢が見られるようになる一方で、中国からの生産基地の移管先としてベトナムなど周辺国への設備投資は堅調に推移しました。
この結果通期では、売上高は前連結会計年度と比べ14.0%増、営業利益は前連結会計年度と比べ9.5%増となりました。今後につきましては、マーケット拡大施策の第2弾として新たにダイレクトドライブモーターを搭載した、偏平縫いミシンを投入します。これによりオーバーロックミシンと併せ低価格市場参入への両輪が揃うことになり、競合する日系メーカーや台湾メーカーの市場に加えて、今後成長が期待される未開拓地域の掘り起こしを加速して参ります。
(ダイカスト部品事業)
ダイカスト部品事業は、主要取引先の在庫調整は足元で収束したものの、当初の想定より長引いたことが影響し年度を通して低調に推移しました。地域別に見ますと、中国ではローカルの自動車メーカーとの取引が軌道に乗り、前期に比べ増収となりました。またメキシコ子会社は、一部の部品の仕上げ加工と鋳造のテストがスタートしました。今後につきましては、長引いていた主要顧客の在庫調整収束やこれまでに取り組んできた新規顧客開拓の成果を見込んでおります。
ハ.資本の財源及び資金の流動性
当社企業グループにおける主な資金需要は、営業活動における生産活動に必要な運転資本、販売費、研究開発費等があります。投資活動においては、新規設備投資や更新投資があります。必要な資金は主に営業活動によるキャッシュ・フローで得られる自己資金により調達し、必要に応じて金融機関から機動的に借入を行い、金利コストの削減を図っております。
また、資金の流動性確保のために金融機関には十分な借入枠を有しております。
ニ.目標とする経営指標に関する分析
当連結会計年度はミシン事業が堅調であったことにより、売上高営業利益率は中長期的目標である10%以上に対して12.2%となりました。また、ROEは前連結会計年度6.0%に対して当連結会計年度9.5%となり、配当性向は前連結会計年度と比べ、当連結会計年度は2円の増配としたことから28.6%となりました。引続き配当性向30%を目安に、業績の変動に左右されない安定的かつ継続的な配当の実現に取り組んでまいります。