有価証券報告書-第154期(2022/04/01-2023/03/31)
(ロ)戦略
日立は、2016年度に「環境ビジョン」を策定し、このビジョンのもと、IPCC 第5次評価報告書の「RCP2.6シナリオ(注)」「RCP8.5シナリオ(注)」などを踏まえて、世界全体で求められるCO2削減量を参考に、グローバル企業に求められる脱炭素社会実現への貢献を果たすため、環境長期目標「日立環境イノベーション2050」を策定しました。その後のIPCC「1.5℃特別報告書」を踏まえて気温上昇を1.5℃以内に抑えるため、日立の事業所(ファクトリー・オフィス)において2030年度までにカーボンニュートラル達成、バリューチェーンにおいて2050年度までにカーボンニュートラル達成という目標に改訂しました。グローバルでの脱炭素社会の実現に貢献するため、より高い目標を策定し、目標達成に向け推進しています。
(注)RCP2.6シナリオ:産業革命前に比べて21世紀末に世界平均気温の上昇幅が2℃未満に抑えられるシナリオ
RCP8.5シナリオ:産業革命前と比べて4℃前後上昇するシナリオ
気候変動関連のリスク(日立グループ)
気候変動に関するリスクは、「脱炭素経済への移行リスク(主に1.5℃シナリオに至るリスク)」及び、「気候変動の物理的影響に関連したリスク(4℃シナリオに至るリスク)」に分類されます。
(ⅰ)脱炭素経済への移行リスク(主に1.5℃シナリオに至るリスク)
脱炭素社会への移行リスクは、炭素税、燃料・エネルギー費への課税、排出権取引などの導入に伴う事業コスト負担増や、脱炭素社会に向けた製品・サービスの技術開発の遅れによる販売機会の逸失などが想定されます。
このリスクは、「脱炭素社会が実現した世界では、現状のままで存続できない事業」において存在し、化石燃焼が使えなくなるリスクに該当します。現在の日立の事業では、電気をエネルギー源とするものが多いため、脱炭素社会に移行することに起因する重大なリスクは、ほとんど見つかりませんでした。
また、脱炭素社会にむけた製品開発の遅れのリスクについては、機会と表裏一体であり、脱炭素社会に貢献する事業をすすめることで、リスク回避が可能です。
(ⅱ)気候変動の物理的影響に関連したリスク(主に4℃シナリオに至るリスク)
気候変動に関する物理的リスクに関しては、気候変動の影響と考えられる気象災害、例えば台風や洪水、渇水などの激化(急性リスク)や、海面上昇、長期的な熱波など(慢性リスク)による事業継続のリスクが考えられます。
こうしたリスクの回避としては、工場新設時には洪水被害を念頭に置いて立地条件や設備の配置などを考慮する対策を行っています。
気候変動関連の機会(日立グループ)
日立グループでは、気候変動に関連する多くの機会が考えられます。
環境長期目標や「2024中期経営計画」に掲げたCO2排出量の削減目標を達成するには、事業所の脱炭素化はもちろん、バリューチェーン全体の排出の多くを占める、販売された製品・サービスの使用に伴うCO2排出の削減が重要です。省エネルギー化等による、CO2削減に貢献する製品・サービスの開発・提供は、お客さまニーズへの対応であり、社会の脱炭素化への貢献になります。また、お客さまとの協創によるカーボンフリーソリューションやサービスの普及のような脱炭素化に貢献するビジネスの拡大にも機会があります。GX(グリーントランスフォーメーション)への取り組みは、日立の経営戦略として推し進めている「社会イノベーション事業」の大きな柱であり、短・中・長期にわたる大きな事業機会になります。
日立グループの気候変動関連のリスクと機会について
これらのリスクと機会の検討の結果から、日立では気候変動関連の重大で対応が困難なリスクは現段階では見つかりませんでした。
1.5℃及び4℃いずれのシナリオ下においても、市場の動向を注視し柔軟かつ戦略的に事業を展開することで、日立は、中・長期観点から、脱炭素社会への移行において高いレジリエンスを有していると考えています。
日立は、2016年度に「環境ビジョン」を策定し、このビジョンのもと、IPCC 第5次評価報告書の「RCP2.6シナリオ(注)」「RCP8.5シナリオ(注)」などを踏まえて、世界全体で求められるCO2削減量を参考に、グローバル企業に求められる脱炭素社会実現への貢献を果たすため、環境長期目標「日立環境イノベーション2050」を策定しました。その後のIPCC「1.5℃特別報告書」を踏まえて気温上昇を1.5℃以内に抑えるため、日立の事業所(ファクトリー・オフィス)において2030年度までにカーボンニュートラル達成、バリューチェーンにおいて2050年度までにカーボンニュートラル達成という目標に改訂しました。グローバルでの脱炭素社会の実現に貢献するため、より高い目標を策定し、目標達成に向け推進しています。
(注)RCP2.6シナリオ:産業革命前に比べて21世紀末に世界平均気温の上昇幅が2℃未満に抑えられるシナリオ
RCP8.5シナリオ:産業革命前と比べて4℃前後上昇するシナリオ
気候変動関連のリスク(日立グループ)
気候変動に関するリスクは、「脱炭素経済への移行リスク(主に1.5℃シナリオに至るリスク)」及び、「気候変動の物理的影響に関連したリスク(4℃シナリオに至るリスク)」に分類されます。
(ⅰ)脱炭素経済への移行リスク(主に1.5℃シナリオに至るリスク)
脱炭素社会への移行リスクは、炭素税、燃料・エネルギー費への課税、排出権取引などの導入に伴う事業コスト負担増や、脱炭素社会に向けた製品・サービスの技術開発の遅れによる販売機会の逸失などが想定されます。
このリスクは、「脱炭素社会が実現した世界では、現状のままで存続できない事業」において存在し、化石燃焼が使えなくなるリスクに該当します。現在の日立の事業では、電気をエネルギー源とするものが多いため、脱炭素社会に移行することに起因する重大なリスクは、ほとんど見つかりませんでした。
また、脱炭素社会にむけた製品開発の遅れのリスクについては、機会と表裏一体であり、脱炭素社会に貢献する事業をすすめることで、リスク回避が可能です。
(ⅱ)気候変動の物理的影響に関連したリスク(主に4℃シナリオに至るリスク)
気候変動に関する物理的リスクに関しては、気候変動の影響と考えられる気象災害、例えば台風や洪水、渇水などの激化(急性リスク)や、海面上昇、長期的な熱波など(慢性リスク)による事業継続のリスクが考えられます。
こうしたリスクの回避としては、工場新設時には洪水被害を念頭に置いて立地条件や設備の配置などを考慮する対策を行っています。
気候変動関連の機会(日立グループ)
日立グループでは、気候変動に関連する多くの機会が考えられます。
環境長期目標や「2024中期経営計画」に掲げたCO2排出量の削減目標を達成するには、事業所の脱炭素化はもちろん、バリューチェーン全体の排出の多くを占める、販売された製品・サービスの使用に伴うCO2排出の削減が重要です。省エネルギー化等による、CO2削減に貢献する製品・サービスの開発・提供は、お客さまニーズへの対応であり、社会の脱炭素化への貢献になります。また、お客さまとの協創によるカーボンフリーソリューションやサービスの普及のような脱炭素化に貢献するビジネスの拡大にも機会があります。GX(グリーントランスフォーメーション)への取り組みは、日立の経営戦略として推し進めている「社会イノベーション事業」の大きな柱であり、短・中・長期にわたる大きな事業機会になります。
日立グループの気候変動関連のリスクと機会について
これらのリスクと機会の検討の結果から、日立では気候変動関連の重大で対応が困難なリスクは現段階では見つかりませんでした。
1.5℃及び4℃いずれのシナリオ下においても、市場の動向を注視し柔軟かつ戦略的に事業を展開することで、日立は、中・長期観点から、脱炭素社会への移行において高いレジリエンスを有していると考えています。