訂正有価証券報告書-第156期(2024/04/01-2025/03/31)
(ロ)戦略
日立は、世界で深刻化する環境課題をふまえ、環境分野でめざす方向性「環境ビジョン」とその実現に向けた環境長期目標「日立環境イノベーション2050」を2016年に策定しました。策定以降、3年ごとに短期的なアクションプランを定め、事業所やバリューチェーン全体のカーボンニュートラル達成に向けた活動や、水・資源の利用効率の改善、生態系保全活動など、日立グループ全体で目標達成に向けて取り組んできました。今回、近年顕在化している環境課題に加え、その課題解決に向けた人々の意識変化やビジネスモデルの深化を踏まえ、「脱炭素」「サーキュラーエコノミー」「ネイチャーポジティブ」の3つの柱を新たに環境ビジョンとして掲げ、その実現に向けた目標に更新しました。日立は、社会イノベーション事業を通じて、すべての人が地球環境を守りながら豊かな社会を実現できるように、グリーントランスフォーメーション(GX)のグローバルリーダーをめざします。
「脱炭素」については、これまでは2050年度までにバリューチェーン全体の「カーボンニュートラル」の実現を目標としていました。今回の改定ではCO2のみならず、温室効果ガス全体の削減をめざし、2050年度までにバリューチェーン全体の「ネットゼロ」の実現を目標に設定します。高効率な製品や革新的なサービス、将来の技術により、温室効果ガス排出量の削減やバリューチェーンの脱炭素化に貢献します。

気候変動関連のリスク
気候変動に関するリスクについては、「脱炭素への移行リスク(主に1.5℃シナリオに至るリスク)」及び、「気候変動の物理的影響に関連したリスク(主に4℃シナリオに至るリスク)」に分類して分析・管理しています。
・脱炭素への移行リスク(主に1.5℃シナリオに至るリスク)
脱炭素への移行リスクとして一般的に大きなものとしては、「脱炭素化が実現した世界では、現状のままで存続できない事業」において存在するリスクです。これは、化石燃料が使えなくなるリスクに該当しますが、現在の当グループの事業では、電気をエネルギー源とするものが多いため、重大なリスクはほとんど見つかりませんでした。
その他、当グループが想定する脱炭素への移行リスクとしては、炭素税、燃料・エネルギー費への課税、排出権取引などの導入に伴う事業コスト負担増や、脱炭素向け製品・サービスの技術開発の遅れによる販売機会の逸失などがあります。このなかで、製品開発の遅れのリスクについては、機会と表裏一体であり、脱炭素化に貢献する事業を進めることで、リスク回避が可能と判断しています。
・気候変動の物理的影響に関連したリスク(主に4℃シナリオに至るリスク)
気候変動に関する物理的リスクに関しては、気候変動の影響と考えられる気象災害、例えば台風や洪水、渇水などの激化(急性リスク)や、海面上昇、長期的な熱波など(慢性リスク)による事業継続のリスクが考えられます。
こうしたリスクの回避としては、工場新設時には洪水被害を念頭に置いて立地条件や設備の配置などを考慮する対策を行っています。
気候変動関連の機会
当グループでは、気候変動に関連する多くの機会が考えられます。
環境長期目標「環境イノベーション2050」に掲げたCO2排出量の削減目標を達成するには、事業所の脱炭素化はもちろん、バリューチェーン全体の排出の多くを占める、販売された製品・サービスの使用に伴うCO2排出の削減が重要です。省エネルギー化等による、CO2削減に貢献する製品・サービスの開発・提供は、顧客ニーズへの対応であり、社会の脱炭素化への貢献になります。また、顧客との協創によるカーボンフリーソリューションやサービスの普及のような脱炭素化に貢献するビジネスの拡大にも機会があります。GXへの取組は、当グループの経営戦略として推し進めている「社会イノベーション事業」の大きな柱であり、短・中・長期にわたる大きな事業機会になります。
当グループの気候変動関連のリスクと機会について
気候変動関連のリスクと機会の検討の結果から、当グループでは気候変動関連の重大で対応が困難なリスクは現段階では見つからず、気候変動対策への貢献は機会として捉えることができることが分かりました。1.5℃及び4℃いずれのシナリオ下においても、市場の動向を注視し柔軟かつ戦略的に事業を展開することで、当グループは、中・長期観点から、脱炭素への移行において高いレジリエンスを有していると考えています。
日立は、世界で深刻化する環境課題をふまえ、環境分野でめざす方向性「環境ビジョン」とその実現に向けた環境長期目標「日立環境イノベーション2050」を2016年に策定しました。策定以降、3年ごとに短期的なアクションプランを定め、事業所やバリューチェーン全体のカーボンニュートラル達成に向けた活動や、水・資源の利用効率の改善、生態系保全活動など、日立グループ全体で目標達成に向けて取り組んできました。今回、近年顕在化している環境課題に加え、その課題解決に向けた人々の意識変化やビジネスモデルの深化を踏まえ、「脱炭素」「サーキュラーエコノミー」「ネイチャーポジティブ」の3つの柱を新たに環境ビジョンとして掲げ、その実現に向けた目標に更新しました。日立は、社会イノベーション事業を通じて、すべての人が地球環境を守りながら豊かな社会を実現できるように、グリーントランスフォーメーション(GX)のグローバルリーダーをめざします。
「脱炭素」については、これまでは2050年度までにバリューチェーン全体の「カーボンニュートラル」の実現を目標としていました。今回の改定ではCO2のみならず、温室効果ガス全体の削減をめざし、2050年度までにバリューチェーン全体の「ネットゼロ」の実現を目標に設定します。高効率な製品や革新的なサービス、将来の技術により、温室効果ガス排出量の削減やバリューチェーンの脱炭素化に貢献します。

気候変動関連のリスク
気候変動に関するリスクについては、「脱炭素への移行リスク(主に1.5℃シナリオに至るリスク)」及び、「気候変動の物理的影響に関連したリスク(主に4℃シナリオに至るリスク)」に分類して分析・管理しています。
・脱炭素への移行リスク(主に1.5℃シナリオに至るリスク)
脱炭素への移行リスクとして一般的に大きなものとしては、「脱炭素化が実現した世界では、現状のままで存続できない事業」において存在するリスクです。これは、化石燃料が使えなくなるリスクに該当しますが、現在の当グループの事業では、電気をエネルギー源とするものが多いため、重大なリスクはほとんど見つかりませんでした。
その他、当グループが想定する脱炭素への移行リスクとしては、炭素税、燃料・エネルギー費への課税、排出権取引などの導入に伴う事業コスト負担増や、脱炭素向け製品・サービスの技術開発の遅れによる販売機会の逸失などがあります。このなかで、製品開発の遅れのリスクについては、機会と表裏一体であり、脱炭素化に貢献する事業を進めることで、リスク回避が可能と判断しています。
・気候変動の物理的影響に関連したリスク(主に4℃シナリオに至るリスク)
気候変動に関する物理的リスクに関しては、気候変動の影響と考えられる気象災害、例えば台風や洪水、渇水などの激化(急性リスク)や、海面上昇、長期的な熱波など(慢性リスク)による事業継続のリスクが考えられます。
こうしたリスクの回避としては、工場新設時には洪水被害を念頭に置いて立地条件や設備の配置などを考慮する対策を行っています。
気候変動関連の機会
当グループでは、気候変動に関連する多くの機会が考えられます。
環境長期目標「環境イノベーション2050」に掲げたCO2排出量の削減目標を達成するには、事業所の脱炭素化はもちろん、バリューチェーン全体の排出の多くを占める、販売された製品・サービスの使用に伴うCO2排出の削減が重要です。省エネルギー化等による、CO2削減に貢献する製品・サービスの開発・提供は、顧客ニーズへの対応であり、社会の脱炭素化への貢献になります。また、顧客との協創によるカーボンフリーソリューションやサービスの普及のような脱炭素化に貢献するビジネスの拡大にも機会があります。GXへの取組は、当グループの経営戦略として推し進めている「社会イノベーション事業」の大きな柱であり、短・中・長期にわたる大きな事業機会になります。
当グループの気候変動関連のリスクと機会について
気候変動関連のリスクと機会の検討の結果から、当グループでは気候変動関連の重大で対応が困難なリスクは現段階では見つからず、気候変動対策への貢献は機会として捉えることができることが分かりました。1.5℃及び4℃いずれのシナリオ下においても、市場の動向を注視し柔軟かつ戦略的に事業を展開することで、当グループは、中・長期観点から、脱炭素への移行において高いレジリエンスを有していると考えています。