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有価証券報告書-第151期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/08/31 15:55
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有報資料

当グループ(当社及び連結子会社)は、情報・通信システムからオートモティブシステム等に至る幅広い分野で事業活動を展開しており、注力事業である社会イノベーション事業に対して重点的に研究開発資源を配分し、事業の継続と発展、社会価値・環境価値・経済価値向上に努めています。
事業活動のグローバル競争力強化のため、顧客の課題を発掘・共有し、解決する研究開発に取り組むとともに、事業のグローバル化を先導する強いプロダクト・サービスの開発や、Lumada事業拡大に向けたコア技術の強化等に取り組んでいます。加えて、将来の中核事業を開拓するための先端研究にも取り組んでいます。
当グループの研究開発においては、当社及びグループ各社の研究開発部門が相互に緊密な連携をとりながら、研究開発効率の向上に努めています。また、大学その他の研究機関との連携に加え、2019年4月にコーポレートベンチャリング室を新設するなど、スタートアップ企業との連携強化にも積極的に取り組んでいます。
当社は、社会イノベーション事業によるグローバルな成長の加速に向けて、北米、欧州、中国、アジア、及びインド研究開発拠点・人員の拡充及び現地主導型研究の拡大により、現地のニーズに迅速に対応できる研究開発の推進を図っています。また、2015年には国内外の研究開発拠点を再編し、顧客とともに課題を見出し、新たなソリューションを協創する「社会イノベーション協創センタ」、注力分野の技術基盤を応用・融合することにより革新的な製品やサービスを創出し、新たなソリューション開発を支援する「テクノロジーイノベーションセンタ」、オープンイノベーションを活用し、独創的なビジョンに基づく探索型基礎研究で新領域を開拓する「基礎研究センタ」とする体制としています。さらに、2019年4月に、顧客やパートナーとのオープンな協創を加速するための研究開発拠点として「協創の森」を開設しました。かかる体制によって、顧客の課題解決に資する研究開発のさらなる推進を図っています。
当連結会計年度における当グループの研究開発費は、売上収益の3.4%にあたる2,937億円であり、セグメントごとの研究開発費は、次のとおりです。
セグメントの名称研究開発費
(億円)
IT532
エネルギー77
インダストリー116
モビリティ294
ライフ618
日立ハイテク329
日立建機237
日立金属159
日立化成322
その他38
全社(本社他)213
合 計2,937

なお、当連結会計年度における研究開発活動の主要な成果は、次のとおりです。
・人工知能を活用し、個人向けローンの与信分析精度向上を実現(ITセグメント)
金融機関が保有する内部データ(カードローン、住宅ローンなど)及び外部データ(経済指標、GIS(地理情報システム)情報など)から精度の高いローン審査を行う人工知能「Hitachi AI Technology/Prediction Rare Case」を開発し、その業務ノウハウをLumadaのユースケースとして蓄積しました。日立は、お客さまの課題に合ったユースケースを活用し、Lumadaを用いて、確かな価値を創出するデジタルソリューションを迅速に実現します。
・ダークネット通信の分析技術によるサイバー攻撃の予兆検知の実証(ITセグメント及びエネルギーセグメント)
巧妙化するサイバー攻撃を防ぐため、複数組織において観測した不審な通信のうち、一般の通信では発生しないダークネット通信(特定のコンピュータが割り当てられていないアドレスに対する通信)を分析する技術を開発しました。この技術を用いて、これまでは検知することが困難であったサイバー攻撃の予兆を検知できることを実証しました(慶應義塾大学及び中部電力㈱との共同研究)。
・新型コンピュータを活用した損害保険ポートフォリオ最適化に関する実証実験を開始(ITセグメント)
大規模自然災害の頻発や保険スキーム数などの拡大による、大規模で複雑な損害保険ポートフォリオを最適化するニーズに応えるため、従来型のコンピュータと比較して組合せ最適化問題を高速に解くことができる新型コンピュータ(CMOSアニーリング)を用いた実証実験を開始しました。保険とITの融合によるリスクコントロールの高度化をめざします(損害保険ジャパン日本興亜㈱(現損害保険ジャパン㈱)及びSOMPOリスクマネジメント㈱との共同実験)。
・省エネ産業用モーターの開発と実用化で市村地球環境産業賞 功績賞を受賞(インダストリーセグメント)
アモルファス磁性合金箔による省エネ産業用モータの開発と実用化が市村地球環境産業賞 功績賞を受賞しました。開発したモーターは国際効率規格の最高レベルであるIE5級を実現しています。エネルギー消費量を低減することで、大幅なCO2排出量削減に寄与し、SDGsの実現に貢献していきます。
・英国向け高速鉄道車両(Class 800)の意匠で全国発明表彰「恩賜発明賞」を受賞(モビリティセグメント)
英国向け高速鉄道車両(Class 800)に関する意匠が、全国発明表彰において、意匠としては史上初となる恩賜発明賞を受賞しました。日本と走行環境の異なる英国で、規格の違いを乗り越えるとともに、運行会社にとっての使いやすさや現地利用者の生活・文化に溶け込む車両の美しさや快適性などをトータルにデザインしました。
・再生医療の普及に向け、細胞の3次元培養法の自動化技術を開発(ライフセグメント)
日立のiPS細胞大量自動培養装置を用いて、従来の課題を解決できる3次元培養法の自動化技術を新たに開発しました。2次元培養法と3次元培養法をともに自動化したことで、ニーズに合わせて、心筋細胞などの様々な細胞を自動で大量に製造することができます(㈱マイオリッジとの共同研究)。

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