有価証券報告書-第111期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/24 15:43
【資料】
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【項目】
149項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「Smart Solutions & Services for Your Manufacturing」をコーポレートスローガンとし、「優れた技術・サービスを提供することで、人々の豊かな暮らしの実現に貢献します」を経営理念にしております。このコーポレートスローガン、経営理念のもと、FPD、半導体、電子部品、光学薄膜などの用途向けに製造装置の開発からサービスまでトータルソリューションを提供し、持続可能な社会ならびに人々の豊かな暮らしの実現に貢献できるようESG(環境、社会、ガバナンス)を重視した経営を行い、企業価値を高めることでステークホルダーの皆様の期待に応えてまいります。
(2)経営戦略等
当社グループは、これからのありたい姿として、◆IoT、5G通信、AIと、これから更に広がるデータ社会に向けて先端技術で貢献する
◆特に半導体分野でグローバルニッチトップを目指して拡大し、かつコストの改善を進めることにより利益率の向上を図る
とし、半導体製造装置、FPD製造装置を通じて「ものづくり」から様々な「価値づくり」に取り組んでまいります。
半導体分野ではグローバルニッチトップとして事業の拡大を目指し、そして次の成長へ繋げてまいります。対象は、ウェーハ製造工程、マスク製造工程、リン酸エッチング工程、FO-PLP/WLP向けの装置です。
FPD分野では主要サプライヤであり続けるべく主力製品の競争力強化を図り、更に新しいディスプレイに対応する製品を開発してまいります。対象は、OLED(有機EL)、その次のμLED、そして更にその先の新しいディスプレイ向けの装置です。
(3)経営環境
当社グループの事業環境は、2020年度(2021年3月期)ではFPD業界については、OLED向けを中心に設備投資は継続されることが予想されます。半導体業界については、メモリ向け設備投資は回復基調が予想され、ロジック/ファウンドリ向け設備投資は先端分野用途などを中心に堅調に推移すると予想されます。また、中長期的にはIoTや5G通信、AIなどによる半導体およびFPD用途の拡大などを背景に設備投資の拡大が期待されます。
しかしながら、足元の状況において新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響により先行きに不透明感があります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
足元の状況においては、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響により消費や企業の経済活動が停滞し、商談・受注の停滞、部材入荷の遅れや装置の出荷・現地立上作業の停滞などにより、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす懸念があります。当社グループは事業運営において、海外顧客対応として現地従業員および駐在員による対応を図っております。地域社会・従業員感染防止対策としては下記を実施しております。
・マスク着用、手洗い等の基本的な衛生管理と日々の健康チェック
・通勤時の「密」を避けるため自宅業務、時差通勤、宿泊施設活用等
・勤務中の「密」を避けるため執務室分割、時差勤務、Web会議促進等
また、当社グループはこれまでも進めてきましたコスト改善の取り組みを一層加速させ、更なるコストリダクションの実施や運営維持に関わる固定費の削減などにより利益率の向上を図ってまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、収益力、資産効率、株主価値の向上を重視しております。
経営指標としては、ROS(売上高営業利益率)、ROE(自己資本当期純利益率)の向上を目指してまいります。