有価証券報告書-第132期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
① 経営理念・経営信条
当社の創業者 早川徳次の言葉の一つに「他社がまねするような商品をつくれ」があります。この言葉には、次の時代のニーズをいち早くかたちにした“モノづくり”により、社会に貢献し、信頼される企業を目指すという当社グループの経営の考え方が凝縮されています。
当社グループは、1973年に、この創業の精神を「経営理念・経営信条」として明文化し、この精神に沿って、他社とは一味違った「シャープらしい」価値創造に取り組んできました。そして、2025年5月、これからも全社員が「シャープらしさ」にこだわりをもって事業活動を推進していくことを目的に、「経営理念・経営信条」に沿った新たな指針として、Our Mission「誠意をもって人々の日常を見つめ、創意をもって新たな体験を提案する」を策定しました。
当社グループは、このOur Missionを共通の合言葉に、今後も引き続き、「経営理念・経営信条」を体現し続けることで、社会の発展に貢献していきたいと考えています。


また、当社グループは、2025年9月に、全てのステークホルダーにお届けする「シャープならではの価値」を示した言葉として、コーポレートスローガン「ひとの願いの、半歩先。」を制定しております。
② 目指す方向性
当社グループは、今後、“「暮らす」「働く」のあらゆるシーンにAIを掛け合わせ、人の未来を拓く”の方針のもと、顧客との接点となる「スマートライフ」「スマートワークプレイス」と、最先端デバイスを生み出す「ディスプレイデバイス」の3つの事業を中心に、人々の「暮らす」にAIを、「働く」にAIを掛け合わせ、新たな価値を創出してまいります。
さらに、「暮らす」の領域では、家の中だけでなく「モビリティ」、「働く」の領域においても、現在の中心であるオフィスやリテール、パブリックから、「ロボティクス」や「インダストリー」へと価値提供の領域を拡大していきます。加えて、「AIインフラ」や「次世代通信」の分野で新たな事業を展開し、AIでの価値創造を支える社会基盤の構築にも取り組んでまいります。

(2) 経営環境、経営戦略、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
2025年度の世界経済は、米国の通商政策による影響があったほか、中国では不動産市場が停滞するなど一部に弱さが見られたものの、全体としては、データセンター向けのAI関連投資の伸長や、賃金上昇、雇用の拡大などを背景に回復基調が続きました。一方、当社を取り巻く事業環境は、競争環境の激化や需要の低迷、米国通商政策の影響などにより、厳しい環境が続きました。
こうした中、当社グループは、一昨年来取り組んできた「デバイス事業のアセットライト化」の方針に沿って、カメラモジュール事業及び半導体事業の譲渡を完了し、亀山第2工場の生産停止を決定するなど、構造改革に一定の区切りを付けることができました。
また、全社をあげて収益力改善に取り組んだ結果、2025年度の業績は、ブランド事業(スマートライフ及びスマートワークプレイス)が減収ながらも増益を確保し、ディスプレイデバイス事業においても赤字が縮小、全社では売上高が減少したものの、利益が大きく改善しました。公表値に対しても、売上高、営業利益、経常利益が上回り、最終利益は下回ったものの、前年度から大幅な増益となりました。加えて、財務基盤の改善についても、想定を上回るペースで進捗しました。さらに、ブランド事業への投資の拡大、新規事業の体制強化など、将来への布石も打つことができました。

このように、中期経営計画初年度は再成長に向けた基盤の構築が着実に前進した一年となりましたが、今後、当社グループが本格的に成長していくにあたっては、以下の課題を乗り越える必要があると認識しています。

これに向け、今後は、現在の中期経営計画の基本戦略を維持しつつ、新規事業の創出やサービス/ソリューション型ビジネスへの転換など、事業変革をより一層加速するとともに、成長の土台となる足元の収益基盤のさらなる強化に取り組みます。加えて、親会社である鴻海精密工業股份有限公司との連携を一段と深化させ、よりWin-Winな関係を築くことで、各施策の実行スピードを向上させていきます。これらの取り組みにより、再成長に向けた課題を着実に克服し、成長軌道への転換を目指してまいります。

(3) 目標とする経営指標
ブランド事業では、外部環境の悪化に対応し、着実に利益を創出しつつ、サービス/ソリューション事業の拡大に取り組み、ディスプレイデバイス事業では、亀山第2工場の生産停止を2026年12月までに完了するとともに、亀山第1工場、白山工場などの継続事業で黒字化を実現します。加えて、「AIサーバー」をはじめとする現在推進中の新規事業の取り組みを加速し、早期に実行フェーズへと前進させてまいります。
こうした取り組みを通じて、前年度を上回る営業利益の創出を目指してまいります。

<主な取り組み>①スマートライフ
a)収益基盤強化
- 白物家電事業を中心に、グローバル展開と高付価値化を推進
b)事業変革
- エージェンティックAIサービスを投入
- 生成AI対応機器/活用サービスや他社連携を継続拡大
- B2B事業を強化
②スマートワークプレイス
a)収益基盤強化
- Windows11切替特需の反動が見込まれるPC事業において、台数シェア首位を維持
メモリー/SSD価格高騰による影響を売価反映、コストダウン、経費削減などにより最小化
b)事業変革
- オフィス向けITサービスの継続伸長
- ロボティクス事業の拡大
- 衛星通信事業の事業化推進
③ディスプレイデバイス
a)収益基盤強化
- 亀山第1工場において、欧米完成車メーカー向け供給を開始
- 白山工場において、高付加価値製品の販売拡大を継続
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
① 経営理念・経営信条
当社の創業者 早川徳次の言葉の一つに「他社がまねするような商品をつくれ」があります。この言葉には、次の時代のニーズをいち早くかたちにした“モノづくり”により、社会に貢献し、信頼される企業を目指すという当社グループの経営の考え方が凝縮されています。
当社グループは、1973年に、この創業の精神を「経営理念・経営信条」として明文化し、この精神に沿って、他社とは一味違った「シャープらしい」価値創造に取り組んできました。そして、2025年5月、これからも全社員が「シャープらしさ」にこだわりをもって事業活動を推進していくことを目的に、「経営理念・経営信条」に沿った新たな指針として、Our Mission「誠意をもって人々の日常を見つめ、創意をもって新たな体験を提案する」を策定しました。
当社グループは、このOur Missionを共通の合言葉に、今後も引き続き、「経営理念・経営信条」を体現し続けることで、社会の発展に貢献していきたいと考えています。


また、当社グループは、2025年9月に、全てのステークホルダーにお届けする「シャープならではの価値」を示した言葉として、コーポレートスローガン「ひとの願いの、半歩先。」を制定しております。
② 目指す方向性
当社グループは、今後、“「暮らす」「働く」のあらゆるシーンにAIを掛け合わせ、人の未来を拓く”の方針のもと、顧客との接点となる「スマートライフ」「スマートワークプレイス」と、最先端デバイスを生み出す「ディスプレイデバイス」の3つの事業を中心に、人々の「暮らす」にAIを、「働く」にAIを掛け合わせ、新たな価値を創出してまいります。
さらに、「暮らす」の領域では、家の中だけでなく「モビリティ」、「働く」の領域においても、現在の中心であるオフィスやリテール、パブリックから、「ロボティクス」や「インダストリー」へと価値提供の領域を拡大していきます。加えて、「AIインフラ」や「次世代通信」の分野で新たな事業を展開し、AIでの価値創造を支える社会基盤の構築にも取り組んでまいります。

(2) 経営環境、経営戦略、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
2025年度の世界経済は、米国の通商政策による影響があったほか、中国では不動産市場が停滞するなど一部に弱さが見られたものの、全体としては、データセンター向けのAI関連投資の伸長や、賃金上昇、雇用の拡大などを背景に回復基調が続きました。一方、当社を取り巻く事業環境は、競争環境の激化や需要の低迷、米国通商政策の影響などにより、厳しい環境が続きました。
こうした中、当社グループは、一昨年来取り組んできた「デバイス事業のアセットライト化」の方針に沿って、カメラモジュール事業及び半導体事業の譲渡を完了し、亀山第2工場の生産停止を決定するなど、構造改革に一定の区切りを付けることができました。
また、全社をあげて収益力改善に取り組んだ結果、2025年度の業績は、ブランド事業(スマートライフ及びスマートワークプレイス)が減収ながらも増益を確保し、ディスプレイデバイス事業においても赤字が縮小、全社では売上高が減少したものの、利益が大きく改善しました。公表値に対しても、売上高、営業利益、経常利益が上回り、最終利益は下回ったものの、前年度から大幅な増益となりました。加えて、財務基盤の改善についても、想定を上回るペースで進捗しました。さらに、ブランド事業への投資の拡大、新規事業の体制強化など、将来への布石も打つことができました。

このように、中期経営計画初年度は再成長に向けた基盤の構築が着実に前進した一年となりましたが、今後、当社グループが本格的に成長していくにあたっては、以下の課題を乗り越える必要があると認識しています。

これに向け、今後は、現在の中期経営計画の基本戦略を維持しつつ、新規事業の創出やサービス/ソリューション型ビジネスへの転換など、事業変革をより一層加速するとともに、成長の土台となる足元の収益基盤のさらなる強化に取り組みます。加えて、親会社である鴻海精密工業股份有限公司との連携を一段と深化させ、よりWin-Winな関係を築くことで、各施策の実行スピードを向上させていきます。これらの取り組みにより、再成長に向けた課題を着実に克服し、成長軌道への転換を目指してまいります。

(3) 目標とする経営指標
ブランド事業では、外部環境の悪化に対応し、着実に利益を創出しつつ、サービス/ソリューション事業の拡大に取り組み、ディスプレイデバイス事業では、亀山第2工場の生産停止を2026年12月までに完了するとともに、亀山第1工場、白山工場などの継続事業で黒字化を実現します。加えて、「AIサーバー」をはじめとする現在推進中の新規事業の取り組みを加速し、早期に実行フェーズへと前進させてまいります。
こうした取り組みを通じて、前年度を上回る営業利益の創出を目指してまいります。

<主な取り組み>①スマートライフ
a)収益基盤強化
- 白物家電事業を中心に、グローバル展開と高付価値化を推進
b)事業変革
- エージェンティックAIサービスを投入
- 生成AI対応機器/活用サービスや他社連携を継続拡大
- B2B事業を強化
②スマートワークプレイス
a)収益基盤強化
- Windows11切替特需の反動が見込まれるPC事業において、台数シェア首位を維持
メモリー/SSD価格高騰による影響を売価反映、コストダウン、経費削減などにより最小化
b)事業変革
- オフィス向けITサービスの継続伸長
- ロボティクス事業の拡大
- 衛星通信事業の事業化推進
③ディスプレイデバイス
a)収益基盤強化
- 亀山第1工場において、欧米完成車メーカー向け供給を開始
- 白山工場において、高付加価値製品の販売拡大を継続