有価証券報告書-第100期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 13:45
【資料】
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【項目】
164項目
④ 指標と目標
当社は、SBTイニシアチブから認証を取得した温室効果ガス(CO2換算)排出量(Scope1+2およびScope3)削減目標、再エネ自家発電比率を指標としています。Scope1+2では1.5度目標、Scope3ではCategory1、Category11でWell-below2℃目標の認証を取得しています。
KPI目標2025年度実績・進捗
Scope1+2:温室効果ガス排出量の削減2030年度までに2021年度比で42%以上削減する31.0%削減
Scope3:温室効果ガス排出量の削減2030年度までに2019年度比で27.5%以上削減する26.6%削減(参考値) ※1
太陽光自家発電比率の向上2018年度に0.8%だったアンリツグループの太陽光発電比率を、同年度の電力消費量 ※2を基準に、2030年ごろまでに30%程度まで高める(PGRE 30)12.9%(参考値) ※3

※1 第三者検証前のため、参考値として記載。検証後の数値については、サステナビリティWebサイトや統合報告書に記載。
※2 策定時に当社の100%子会社ではなかったATテクマック㈱(現アンリツテクマック㈱)、㈱高砂製作所、㈱鶴岡高砂製作所、㈱ハピスマ、DEWETRON GmbHの電力消費量は除く。
※3 Anritsu Company(米国)に設置している太陽光発電設備のメーカーの倒産により、発電量が3ヶ月間モニタリングできていなかった。このため、この間の発電量が推計値となり、第三者保証を得られず参考値として記載。
Scope1+2のCO2排出量の削減については、その大部分がエネルギー消費によるものであるため、再生可能エネルギーの使用拡大と工場やオフィスでの省エネを両輪とする活動を行っています。再生可能エネルギーでは、太陽光の自家発電・自家消費を重視しています。アンリツグループは2010年代から太陽光発電設備を導入しています。2019年度には、長期にわたって再生可能エネルギーの自家発電、自家消費を行い、CO2排出量の削減を進める取り組みとしてPGRE 30を策定しました。PGRE 30は厚木地区、東北地区、Anritsu Company(米国)で年間8,000MWhの発電量に相当する太陽光発電設備を導入し、2018年度に0.8%だった太陽光自家発電比率を、2030年ごろに30%程度まで高めることを目標としています。㈱高砂製作所、Anritsu Infivis (THAILAND) Co., Ltd.でも太陽光発電設備を導入しており、2026年3月末時点のアンリツグループ全体の太陽光発電能力は3,125kWです。東北地区では発電容量1,100kWの太陽光発電設備と定格容量2,400kWhの蓄電池を組み合わせた大規模太陽光発電システムを導入し、夜間に必要な電力の一部を蓄電した再エネで賄っています。再生可能エネルギー由来の電力を供給する電力会社との契約等によるCO2排出量削減にも取り組んでいます。
省エネ活動では、2023年3月に立ち上げた省エネ対策チームの下、適切な空調管理と実験室での節電などを継続しています。あわせて、本社および東北地区における建屋別・フロア別の電力使用量、電気料金を社内イントラネットで見える化しています。各部門は前年実績との比較や増減要因を分析し、その結果を環境管理委員会で共有・確認しています。これにより、現場主体の改善を継続的に促し、組織的な省エネ管理と従業員の意識向上を図っています。
この結果、Scope1+2のCO2排出量は2021年度比31.0%削減となりました。
Scope3では、Scope3総排出量の78.5%(2025年度参考値)を占める「購入した製品・サービス(Category1)」と「販売した製品の使用(Category11)」の削減に取り組んでいます。Category1排出量の削減では、主要サプライヤーを中心に、Scope1、Scope2およびScope3排出量の調査および情報提供の依頼を行うとともに、サプライヤーとの定期的な情報交換会等を通じて、温室効果ガス排出量の把握および削減に向けた取り組みへの協力を呼びかけています。これらの活動により、サプライチェーン全体での温室効果ガス排出削減を推進しています。
Category1の排出量算定では、購入金額に基づく原単位計算を基本とし、主要サプライヤーの排出特性を可能な範囲で反映する方法により算定しています。購入金額の品目別集計に基づく排出量算定に加え、購入金額上位の主要サプライヤーを対象に排出量調査を実施し、サプライヤー固有の排出原単位を反映しています。
Category11排出量の削減では、環境配慮型製品の開発による低消費電力化の推進および、測定ソリューションのソフトウエア化の拡大に注力しています。環境配慮型製品の開発では、独自の基準により「エクセレント エコ製品」「エコ製品」を認定する制度を導入し、製品の消費電力低減に取り組んでいます。2025年度は、計測器の売上高に占める環境配慮型製品の割合は98%、エクセレント エコ製品の割合は92%となりました。測定ソリューションのソフトウエア化では、専用ハードウエアを必要とせず、汎用PCや汎用サーバー環境で利用可能なソリューションの開発・販売を進めることで、顧客におけるエネルギー消費の抑制にも貢献しています。
Category11排出量は、製品の消費電力、想定される生涯稼働時間および販売台数に基づき算定しています。製品分類ごとに設定した生涯稼働時間を用いて排出量を算定した上で事業別に集計し、さらに、事業別売上高上位の顧客を対象とした再生可能エネルギー導入状況を考慮することで、合理的な範囲で排出量算定に反映しています。この結果、Scope3(Category1+Category11)のCO2排出量は、2019年度比26.6%削減(参考値)となりました。
算定方法詳細およびデータに関する注記
注記1:Scope3 Category1 排出量の算定方法
Scope3 Category1排出量は、以下に示す方法により算定しています。
(Category1に該当する購入額)×(原単位排出係数)×(主要サプライヤーの排出特性を反映するための係数) = Scope3 Category1排出量
・原単位計算の方法
Category1に該当する購入金額の総額を品目分類別に集計し、これに対して、環境省公表の「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出量等の算定のための排出原単位データベース」に掲載されている、産業連関表ベースの排出原単位(GLIO:2005年表、購入者価格ベース原単位)を適用することにより、Category1の原単位計算排出量を算定しています。
・サプライヤーの排出特性を反映する係数の算定方法
本係数は、サプライヤーの産業連関表ベース原単位に基づく排出量とサプライヤー固有の原単位に基づく排出量の比率とし、以下のステップで算定しています。
まず、購入金額上位の主要サプライヤー約100社(購入金額ベースでCategory1購入金額全体の約6割)を対象として、各サプライヤーのScope1、Scope2およびScope3の上流部分にあたるCategory1~8の排出量を調査しています※1。これらの排出量は、各社Webページ上の公開情報および当社が実施したアンケート調査に基づき把握しています。
次に、調査した各サプライヤーの排出量および当該サプライヤーの売上高に基づき、Scope1、Scope2およびScope3 Category1~8それぞれのサプライヤー固有排出原単位を算出しています。
最後に、対象サプライヤー毎の購入金額に対して産業連関表ベースの排出原単位とサプライヤー固有排出原単位(Scope1、Scope2およびScope3 Category1~8)をそれぞれ乗算して、「サプライヤー原単位排出量」と「サプライヤー固有原単位排出量」を算出します。この二つの原単位排出量の比(サプライヤー固有原単位排出量/サプライヤー原単位排出量)を「サプライヤーの排出特性を反映する係数」として算定しています。
※1 サプライヤーのScope3排出量については、CDP気候変動スコアがB-以上のサプライヤーは開示されているScope3排出量を採用し、B-未満の場合は個社データを使用せず、業界平均値※2を採用しています。
※2 業界平均値は、JEITA、JEMA、CIAJ、JBMIAの4団体に加盟し、Scope3排出量を公表している企業を対象に、過去4年間の排出量の移動平均で算定しています。
注記2:Scope3 Category11 排出量の算定方法(詳細)
Category11排出量は、製品の使用段階における電力消費に基づき算定しています。製品ごとに消費電力(実測値ではなくカタログ値などを採用)および販売台数を把握し、製品分類別に設定した生涯稼働時間の想定値(約8,000~30,000時間)を用いて、「消費電力 × 生涯稼働時間 × 排出係数 × 販売台数」により排出量を算定しています。排出係数は、環境省が公表する電気事業者別排出係数一覧における全国平均係数を採用しています。
さらに、事業別の年間売上高上位10社の顧客の再生可能エネルギー導入率を調査しています。調査対象顧客は、事業別売上高ベースで約2割をカバーしています。再生可能エネルギー導入率は、対象企業のWebページ等における公開情報に基づき把握しています。調査対象企業ごとに、事業別売上高に対する当該企業向け売上高の比率から企業別Category11に相当する排出量を算定しています。これに当該企業の再生可能エネルギー導入率を乗じた排出量を、再生可能エネルギーによる排出量削減相当分としています。この削減相当分を事業別Category11排出量から減算することで、再生可能エネルギー導入の影響を反映しています。
注記3:使用データの年度差異および将来差異
Scope3 Category1およびCategory11排出量の算定に用いているサプライヤー排出量および顧客の再生可能エネルギー導入率については、調査時点で集計対象年度の情報が未公表である場合があるため、原則として集計対象年度の前年度に公表された数値を使用しています。一方、購入金額および製品販売台数については、集計対象年度の実績値を使用しています。なお、Scope3 Category1およびCategory11排出量は、統制の及ばない第三者から提供された情報、公開情報および一定の前提・仮定に基づく推計値であり、今後、サプライヤーや顧客による情報開示の更新、データ精度の向上、算定条件の変更等により、実際の排出量と差異が生じる可能性があります。
当社は、第三者データの入手経路および算定方法の妥当性について、環境・品質部門において内部レビューを実施するとともに、外部組織の審査による第三者保証を取得しています。
当社は、これらの取り組みを踏まえて、現時点で入手可能な情報に基づき、一般に合理的と考えられる範囲で算定した排出量を開示しています。

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