有価証券報告書-第97期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、コーポレートスローガンを「オンリーワン・カンパニーの実現を目指す」と掲げ、経営の基本方針を「タムラグループミッション」に定めております。
MISSION
私たちは、タムラグループの成長を支えるすべての人々の幸せを育むため、世界のエレクトロニクス市場に高く評価される独自の製品・サービスをスピーディに提供してまいります。
VISION
① タムラグループは、世界的視野にたち、エレクトロニクス産業が求める事業を経営基盤とします。
② タムラグループは、市場本位をつらぬき、世界のお客様が求める技術を事業基盤とします。
③ タムラグループは、公正な視点で社員を評価し、努力によって成果をもたらす人を最も賞賛します。
④ タムラグループは、国際社会の一員として行動し、各国の法規制を順守し文化・慣習を尊重します。
⑤ タムラグループは、地球環境の保全に努め、資源の有効化と再資源化を推進します。
(2)経営環境、中長期的な会社の経営戦略及び課題
当社グループでは、タムラ製作所創業100周年となる2024年における当社の「ありたい姿」の実現を目指す、新中期経営計画「Biltrite Tamura GROWING ANEW」を、2019年4月に始動しました。しかしながら、その初年度が新型コロナウイルスの世界的な感染拡大という、未曾有の事態に見舞われました。中国をはじめとして多くの海外拠点を置く当社グループでは、感染拡大が報じられた2月初旬より本社に危機管理室を立ち上げて世界の各拠点と連携をとり、地域社会の皆様、取引先様、そして従業員の健康と安全を最優先に考えて、感染拡大防止に向けた対応を迅速に進めております。
また、新型コロナウイルスの感染拡大が一度沈静化した後も、第二波・第三波を防ぐための「新しい生活様式」の長期的な実践と、企業活動の両立が求められています。当社の中期経営計画は、国際社会の共通目標である「SDGs(持続可能な発展目標)」を策定基盤に活用し、当社の成長戦略が社会の期待と軌を一にすることを目指しておりますが、これはその取組みと一致するものです。
① 人材の視点・業務プロセスの視点
まず、中期経営計画では人材の視点・業務プロセスの視点において、「働き方改革」・「ダイバーシティ」をテーマに掲げています。当社グループはこれまで世界の9割以上の拠点に共通のITシステムを導入し、製販一体の連結原価管理を進めておりますが、その発展形として、多様な働き方に対応するITシステムを構築し、従業員のワークライフバランスと企業活動を共に発展させる取組みを進めております。具体的には、モバイルアクセス・データ共有システムなどのICTインフラ整備により、勤務場所・勤務時間の自由度を高める取組みです。本件は新型コロナウイルス対策として当初予定より完成を早めて実施運用する運びとなりましたが、対人接触削減対策のみならず、育児や介護における在宅勤務での活用、Web会議による海外スタッフの参加、取締役会における社外役員の出席など、急速に広く利用が進みました。これを機に、新しい働き方を定着させ発展させてまいります。
② 顧客の視点
次に、顧客の視点において「エコテクノロジーによる社会的問題の解決」という課題があります。当社は、90年を超える社歴を通じて、電子部品・電子化学実装・情報機器という幅広い事業を産み出し、常に時代のニーズを読み取りながら各分野でオリジナリティあふれる製品を世の中に提供してまいりました。この中期経営計画では、「車載」・「パワーエレクトロニクス」・「IoT・次世代通信」という3つの成長市場に注目し、各事業部門の垣根を超え全社一体となった「Oneタムラ戦略」でビジネスチャンスの拡大に取り組みます。「IoT・次世代通信」は新型コロナウイルス対策として対人接触8割削減の要請が出ている中で、人と人をつなぐ重要な役割を果たしていることは言うまでもありません。また、こうした各種電気機器が動作するには発電・送電や、高効率にエネルギーを供給するための「パワーエレクトロニクス」が必須です。CO2を削減して地球環境を守りつつ、安心安全な交通や物流のしくみを世の中で実現させるためには、クルマの電動化や自動運転に対応した「車載」に関する新たな電子部品や電子化学材料の開発が必要です。当社グループはこうしたニーズに対して「魅力ある製品・感動を与える製品」を提供することで、持続可能で豊かな社会の実現に貢献し、成長していくことを目指します。
③ 財務及び経営の視点
最後に、財務及び経営の視点において、「世界の持続可能な発展」とともに、「当社グループの100周年とその先の持続的な成長」を目指しております。そのためには企業としての適正収益の確保と健全な財務体質の維持、そしてコーポレート・ガバナンスを有効に機能させることが必要です。中期経営計画初年度の業績は目標から程遠い結果となりましたが、魅力ある製品の提供で付加価値を高め、ITで業務効率化を図るとともに、足元では厳しい市場環境を踏まえて適正な借入なども行いながら事業継続を計画的に進めてまいります。
コーポレート・ガバナンスに関しては、2019年4月より、当社は新たな代表取締役会長・代表取締役社長による経営体制を開始いたしました。これにより、会長は会社の経営全般総攬、社長は会社の経営全般執行にそれぞれ責任を持つことで、決定プロセスの客観性及び透明性を確保します。また、取締役会における女性1名を含む社外取締役3名の選任、取締役会の諮問機関として「指名・報酬諮問委員会」を設置するなど、経営ガバナンス体制の整備を進めております。
グローバルに事業を展開し国内外に多数のグループ会社を有する当社では、グループ会社の正しい経営も当社グループの成長のために必要不可欠です。当社及びグループ会社で構築している品質管理委員会、内部環境監査、CSR経営委員会などの内部統制体系を強化し、当社内部監査部門による第三者視点からの監査の有効性を一層高めて、健全な経営をグローバルに実現させてまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
第12次中期経営計画“Biltrite Tamura GROWING ANEW”で目標とする経営指標は以下のとおりです。
① 収益性の向上を第一の目標として、2021年度の連結営業利益率は8%以上、100周年は10%以上を目指します。
② 資本効率に関する目標として、100周年でのROE10%以上をターゲットに、2021年度のROEは9%以上を目指します。株主資本を充実し経営基盤の安定化を推進しながらも、資本効率を高めてまいります。
また、配当については、中長期的な経営計画を通じた企業価値の増大を図りつつ、株主の皆様への利益還元を経営の最重要課題ととらえ、安定的な配当を基調とし半期ごとの連結業績を加味して総合的に勘案し決定してまいります。この方針の下、連結業績、単独業績を見据えながら、現金配当を中心に株主様の利益還元を考慮していきますが、自己株式取得を含めた「総配分性向」についても検討を進めてまいります。
(1)経営方針
当社グループは、コーポレートスローガンを「オンリーワン・カンパニーの実現を目指す」と掲げ、経営の基本方針を「タムラグループミッション」に定めております。
MISSION
私たちは、タムラグループの成長を支えるすべての人々の幸せを育むため、世界のエレクトロニクス市場に高く評価される独自の製品・サービスをスピーディに提供してまいります。
VISION
① タムラグループは、世界的視野にたち、エレクトロニクス産業が求める事業を経営基盤とします。
② タムラグループは、市場本位をつらぬき、世界のお客様が求める技術を事業基盤とします。
③ タムラグループは、公正な視点で社員を評価し、努力によって成果をもたらす人を最も賞賛します。
④ タムラグループは、国際社会の一員として行動し、各国の法規制を順守し文化・慣習を尊重します。
⑤ タムラグループは、地球環境の保全に努め、資源の有効化と再資源化を推進します。
(2)経営環境、中長期的な会社の経営戦略及び課題
当社グループでは、タムラ製作所創業100周年となる2024年における当社の「ありたい姿」の実現を目指す、新中期経営計画「Biltrite Tamura GROWING ANEW」を、2019年4月に始動しました。しかしながら、その初年度が新型コロナウイルスの世界的な感染拡大という、未曾有の事態に見舞われました。中国をはじめとして多くの海外拠点を置く当社グループでは、感染拡大が報じられた2月初旬より本社に危機管理室を立ち上げて世界の各拠点と連携をとり、地域社会の皆様、取引先様、そして従業員の健康と安全を最優先に考えて、感染拡大防止に向けた対応を迅速に進めております。
また、新型コロナウイルスの感染拡大が一度沈静化した後も、第二波・第三波を防ぐための「新しい生活様式」の長期的な実践と、企業活動の両立が求められています。当社の中期経営計画は、国際社会の共通目標である「SDGs(持続可能な発展目標)」を策定基盤に活用し、当社の成長戦略が社会の期待と軌を一にすることを目指しておりますが、これはその取組みと一致するものです。
① 人材の視点・業務プロセスの視点
まず、中期経営計画では人材の視点・業務プロセスの視点において、「働き方改革」・「ダイバーシティ」をテーマに掲げています。当社グループはこれまで世界の9割以上の拠点に共通のITシステムを導入し、製販一体の連結原価管理を進めておりますが、その発展形として、多様な働き方に対応するITシステムを構築し、従業員のワークライフバランスと企業活動を共に発展させる取組みを進めております。具体的には、モバイルアクセス・データ共有システムなどのICTインフラ整備により、勤務場所・勤務時間の自由度を高める取組みです。本件は新型コロナウイルス対策として当初予定より完成を早めて実施運用する運びとなりましたが、対人接触削減対策のみならず、育児や介護における在宅勤務での活用、Web会議による海外スタッフの参加、取締役会における社外役員の出席など、急速に広く利用が進みました。これを機に、新しい働き方を定着させ発展させてまいります。
② 顧客の視点
次に、顧客の視点において「エコテクノロジーによる社会的問題の解決」という課題があります。当社は、90年を超える社歴を通じて、電子部品・電子化学実装・情報機器という幅広い事業を産み出し、常に時代のニーズを読み取りながら各分野でオリジナリティあふれる製品を世の中に提供してまいりました。この中期経営計画では、「車載」・「パワーエレクトロニクス」・「IoT・次世代通信」という3つの成長市場に注目し、各事業部門の垣根を超え全社一体となった「Oneタムラ戦略」でビジネスチャンスの拡大に取り組みます。「IoT・次世代通信」は新型コロナウイルス対策として対人接触8割削減の要請が出ている中で、人と人をつなぐ重要な役割を果たしていることは言うまでもありません。また、こうした各種電気機器が動作するには発電・送電や、高効率にエネルギーを供給するための「パワーエレクトロニクス」が必須です。CO2を削減して地球環境を守りつつ、安心安全な交通や物流のしくみを世の中で実現させるためには、クルマの電動化や自動運転に対応した「車載」に関する新たな電子部品や電子化学材料の開発が必要です。当社グループはこうしたニーズに対して「魅力ある製品・感動を与える製品」を提供することで、持続可能で豊かな社会の実現に貢献し、成長していくことを目指します。
| 車載 | パワーエレクトロニクス | IoT・次世代通信 |
| 安心安全な交通や物流の実現 | クリーンエネルギーの安定供給 | 人と人をつなぐ技術 リモートワークの実現 |
| (電子部品関連事業) 昇圧リアクタ・コイル 充電器用リアクタ 電流センサ (電子化学実装関連事業) 車載用ソルダーペースト 車載用ソルダーレジスト 車載用リフローはんだ付装置 | (電子部品関連事業) 大型トランス・リアクタ ゲートドライバ 酸化ガリウムパワーデバイス (電子化学実装関連事業) パワーデバイス用無残さペースト | (電子部品関連事業) 自販機用金額表示器 人感センサ(見守り) (電子化学実装関連事業) フレキシブル基板用ソルダーレジスト レーザーはんだ付ペースト 可逆伸縮性接合材 半導体用ソルダーペースト 導電性接合材 スマートファクトリー対応実装装置 (情報機器関連事業) 4K・8K音声卓 音声装置のネットワーク対応 |
③ 財務及び経営の視点
最後に、財務及び経営の視点において、「世界の持続可能な発展」とともに、「当社グループの100周年とその先の持続的な成長」を目指しております。そのためには企業としての適正収益の確保と健全な財務体質の維持、そしてコーポレート・ガバナンスを有効に機能させることが必要です。中期経営計画初年度の業績は目標から程遠い結果となりましたが、魅力ある製品の提供で付加価値を高め、ITで業務効率化を図るとともに、足元では厳しい市場環境を踏まえて適正な借入なども行いながら事業継続を計画的に進めてまいります。
コーポレート・ガバナンスに関しては、2019年4月より、当社は新たな代表取締役会長・代表取締役社長による経営体制を開始いたしました。これにより、会長は会社の経営全般総攬、社長は会社の経営全般執行にそれぞれ責任を持つことで、決定プロセスの客観性及び透明性を確保します。また、取締役会における女性1名を含む社外取締役3名の選任、取締役会の諮問機関として「指名・報酬諮問委員会」を設置するなど、経営ガバナンス体制の整備を進めております。
グローバルに事業を展開し国内外に多数のグループ会社を有する当社では、グループ会社の正しい経営も当社グループの成長のために必要不可欠です。当社及びグループ会社で構築している品質管理委員会、内部環境監査、CSR経営委員会などの内部統制体系を強化し、当社内部監査部門による第三者視点からの監査の有効性を一層高めて、健全な経営をグローバルに実現させてまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
第12次中期経営計画“Biltrite Tamura GROWING ANEW”で目標とする経営指標は以下のとおりです。
① 収益性の向上を第一の目標として、2021年度の連結営業利益率は8%以上、100周年は10%以上を目指します。
② 資本効率に関する目標として、100周年でのROE10%以上をターゲットに、2021年度のROEは9%以上を目指します。株主資本を充実し経営基盤の安定化を推進しながらも、資本効率を高めてまいります。
| 2019年度 (第1年度) | 2020年度 (第2年度) | 2021年度 (第3年度) | 2024年度 (100周年) | |
| 営業利益率 | 5.0% | 7.2% | 8.0% | 10.0%以上 |
| ROE | 6.0%以上 | 8.0%以上 | 9.0%以上 | 10.0%以上 |
また、配当については、中長期的な経営計画を通じた企業価値の増大を図りつつ、株主の皆様への利益還元を経営の最重要課題ととらえ、安定的な配当を基調とし半期ごとの連結業績を加味して総合的に勘案し決定してまいります。この方針の下、連結業績、単独業績を見据えながら、現金配当を中心に株主様の利益還元を考慮していきますが、自己株式取得を含めた「総配分性向」についても検討を進めてまいります。