有価証券報告書-第107期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/07/01 16:47
【資料】
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【項目】
149項目

対処すべき課題

(1)経営の基本方針
企業理念
「私たちは、独自のSensing&Communication技術により、革新的な商品・サービスを創造し、安全・安心な社会の発展に貢献していきます。」
この企業理念に基づき、以下の長期ビジョンを実現していきます。
<目指す姿>世界の人々のより豊かな生活の実現をめざし、生活環境、地球環境、宇宙環境の監視、保全、活用に貢献するグローバルな企業となります。
明星電気の有する独自のものづくり力とIHIグループの広範囲にわたる事業とを結び付け、世界トップレベルの商品・サービスを創出します。
<社員の姿>明星電気社員は、誇りを持ち互いに尊敬しあえるプロフェッショナルとして社会への貢献、夢の実現に向けて常に挑戦しつづけます。
(2)対処すべき課題
新型コロナウイルス感染症の世界的な大流行に伴い、経済活動を一部停止することで感染抑制を図る動きが広がっており、2020年は多くの主要国が景気後退に陥る見込みです。
今後のわが国経済も、外需と設備投資や個人消費の落ち込みで、2020年は景気後退局面を迎える可能性が高く、厳しい経営環境が続くことが予想されます。
2019年度の業績に与える影響は軽微でしたが、全世界的な感染防止策による経済活動の停滞のため、海外からの受注が停止していること、一部の海外部品の到着遅延等が発生していること、及び国内のお客さまにおかれても予算の再編成が予測されることから、2020年度以降の事業に影響が出る可能性があります。
このような業績変動リスクを考慮した結果、「2019中期事業計画」で設定した2021年度の経営数値目標の営業利益率7%、ROE(株主資本利益率)7%を、営業利益率6%、ROE5.5%へと見直し、当初目標の達成時期を1年先送りしました。
こうした状況の下、当社は2020年度の経営方針を、「『変える』を実践し、強靭かつ柔軟で収益力のある体質を実現しよう!」として、以下4つのテーマを掲げています。
1.ビジネスモデルの変革等による市場拡大と生産性の向上
2.働き方改革と業務改革によるコスト、納期の最適化
3.品質・コンプライアンスの継続的向上
4.競争力を維持・増強するための技術力向上
これらを成し遂げるため、付加価値を高めたサービスの提供を加速し、契約の包括化による間接費の削減と負荷の平準化を図り、技術力の向上によって後戻りの撲滅を進めていきます。こうした施策により、業績向上を目指して全社一丸で取り組んでいく所存であります。
近年の自然災害の増加により被害も激甚化しており、防災や減災の一端を担う当社に期待される役割はますます高まっております。まずは新型コロナウイルス感染症による足元の影響の極小化に努めながら、「2019中期事業計画」の1年目を振り返って、その見えてきた課題に取り組むことで、当社の持続的成長の実現と企業価値の向上を目指して参ります。