有価証券報告書-第90期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/28 13:27
【資料】
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【項目】
124項目

事業等のリスク

当社グループは、自動車部品及び物流産業資材並びに金型の製造・販売を主な事業内容として活動を行っております。また、地域的にもグローバルな事業展開を行っております。
従いまして、当社グループの業績は多岐にわたる変動要因の影響を受ける可能性があります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のようなものがあります。
なお、本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断して記載した事項であります。また、本記載は、将来発生しうる全てのリスクを必ずしも網羅したものではありません。
(1)事業展開とリスク
当社グループは国内5工場でプラスチック成形品の生産を行っており、自動車部品については自動車メーカーなど、物流産業資材については物流業などの国内の需要動向に左右されることがあります。また、天昇塑料(常州)有限公司では、プラスチック成形品の生産・販売を行っておりますが、現地の需要動向、法規制やインフラ(電力、水、輸送等)、治安の悪化、労働争議など様々なリスクが存在しています。
国内および海外の景気動向や競争状況、カントリーリスク等から所期の成果を挙げられない可能性があります。
(2)景気変動、経済情勢のリスク
様々なプラスチック製品の製造・販売を行っており、様々な業界の景気動向の影響を受けますが、特に主要製品の販売先であります自動車メーカー、物流業などの需要状況、競争状況の影響があります。また、海外での景気や経済情勢は、海外での需要及び競合状況に影響を与え、直接及び間接的に当社グループの業績に影響を与えます。ただし、これらは、多くの企業に共通するリスクでもあり、必ずしも当社グループに特有のものではありません。
(3)資金調達リスク、金利変動の影響
当社グループは製造業であり、将来にわたって必要な設備を新規あるいは更新のために投資する必要がありますが、現状、金融機関との関係は良好で、必要資金は問題なく調達できております。ただし、金利動向が、当社グループの業績に影響を与える可能性があり、それが将来の資金調達に影響を及ぼす可能性があります。
(4)債権管理
当社グループは、関係会社や取引先に対して売掛金や貸付金等の債権を有しております。与信先については、自動車メーカーなど信用力も高いところを含め、業況に十分に注意して必要に応じて引当確保に努めておりますが、場合によっては回収リスクが顕在化する可能性があります。
(5)特定の取引先への依存に係るもの
当社グループの主要取引先は自動車メーカーであり、現在は安定した取引が継続しております。
しかしながら、自動車メーカーは厳しい主導権争いが展開されており、景気変動や競争激化、海外展開などにより当社製品の納入の継続が困難となるリスクがあります。これにより、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)特定の製品、技術への依存に係るもの
当社グループの主要製品であります自動車部品は、技術力に支えられたものであり、継続的にお客様に供給されうる製品と認識しております。しかしながら、技術や需要は急速な変化があり、技術・製品開発力や販売ルートの確保には、その性質から当然に不確実性があり、多様なリスクを伴います。よって、技術・製品開発力や販売力において競争力を維持できない場合には、将来の成長性、収益性を低下させ、当社の業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7)法的規制
当社グループの生産活動においては、環境・リサイクル関連法などの法的規制を受けております。各工場にはそれぞれの規制に対する法的資格取得者を配置し、規制遵守に努めておりますが、これらの規制を遵守できなかった場合、一時的に操業停止等の罰則を受ける可能性があります。
(8)ストックオプション
当社は、取締役及び従業員に対する貢献意欲高揚および経営への参画意識を高めるため、ストックオプション制度を採用しております。当該制度は会社法第236条、第238条及び第239条の規定に基づき、新株予約権を発行する方法によるものであります。(当該制度の内容については、第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (9)ストックオプション制度の内容をご覧ください。)
これらの新株予約権が行使された場合、当社グループの1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。
(9)三甲株式会社との取引
当社に対して間接的に議決権の35.6%を保有している三甲株式会社とは、商品及び原材料の仕入取引、成形品及び金型の販売取引などを市場価格を勘案し交渉の上決定して、安定継続的に行っております。三甲株式会社との仕入取引及び売上取引は、取引関係が継続困難になった場合や、両社での供給製品の需要動向によっては、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
(10)三井物産株式会社との取引
当社に対して議決権の14.2%を保有している三井物産株式会社とは、商品及び原材料の仕入取引などを一般的な取引条件と同様に決定して、安定継続的に行っております。三井物産株式会社との仕入取引は、当社の当期における総仕入金額の1割にも満たない程度ではありますが、取引関係が継続困難になった場合や、両社での供給製品の需要動向によっては、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
(11)重要な訴訟
現時点において、将来の業績に重大な影響を及ぼすと思われるような損害賠償の請求や訴訟の提起を受けている事実はありません。しかし、製品の不具合、有害物質の発生その他様々な事由で訴訟その他の請求が提起される可能性があり、その内容によっては当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(12)災害に係るもの
当社グループの工場等の拠点のいずれかが地震等の災害の発生により稼動困難となった場合には、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(13)為替変動の影響
当社の製品は大部分が国内販売され、輸出はスポット取引で発生することがありますが、金額的には僅少であり為替変動の影響は限定的なものにとどまります。天昇塑料(常州)有限公司の製品も、国内販売であり、販売面での為替変動の影響は限定的なものにとどまります。仕入につきましては、当社の原材料であります石油関連製品は輸入に依存しているため為替変動の影響の可能性があります。天昇塑料(常州)有限公司では、原材料を輸入に依存しており、為替変動による業績への影響の可能性があります。