有価証券報告書-第90期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/28 13:27
【資料】
PDFをみる
【項目】
124項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中における将来に関する事項についての記載は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針及び見積りについては、後述の「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度の連結売上高は151億53百万円(前連結会計年度比6.6%増)となりました。成形関連事業は、自動車部品及び物流産業資材を中心とした売上構成であり、国内では自動車部品や物流産業資材の売上が好調に推移した結果、通期売上高は前連結会計年度と比べ増加しました。中国においては、前連結会計年度と比べ同程度の売上になっており、未だ本格的な回復に至っておりません。
② 売上総利益
当連結会計年度の売上原価は123億67百万円で、売上総利益は27億85百万円(前連結会計年度比24.1%増)、売上総利益率は18.4%(前連結会計年度は15.8%)となりました。当連結会計年度は、国内5工場を中心とした生産効率向上及び不良率低減等の原価削減に取り組み前連結会計年度と比較し大幅に増加しております。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は20億76百万円(前連結会計年度比5.1%増)となりました。売上高に対する比率は13.7%と、前連結会計年度の13.9%と比較し若干減少いたしました。
④ 営業利益
当連結会計年度における営業利益は7億9百万円(前連結会計年度比164.3%増)となりました。
⑤ 経常利益
当連結会計年度における営業外収益は前連結会計年度と比べ1億7百万円減少し、60百万円となりました。営業外費用は前連結会計年度と比べ14百万円増加し、1億79百万円となりました。その結果、経常利益は5億89百万円(前連結会計年度比117.6%増)となりました。
⑥ 特別損益
当連結会計年度における特別利益は前連結会計年度と比べ61百万円増加し、94百万円となりました。特別損失は、前連結会計年度とほぼ同額の1億48百万円となりました。
⑦ 親会社株主に帰属する当期純利益
税金等調整前当期純利益は5億36百万円(前連結会計年度比244.9%増)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は85百万円となりました。その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は4億50百万円(前連結会計年度比214.4%増)となりました。なお、1株当たり当期純利益金額は27.27円となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの主力事業であります自動車部品は、新規開拓の成果により受注拡大し順次量産開始となっておりますが、為替の動向により国内生産が減少する可能性があります。また、当社グループの主要原材料であります樹脂素材も、為替や原油価格の動向により値上がりする可能性があります。
(4)経営戦略の現状と見通し
当社グループは、これらの状況を踏まえて、国内5工場、海外子会社1社の稼働率を高めるため受注活動に注力しつつ、生産現場のコスト削減、生産性アップを図り収益改善に努めてまいります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(6)経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう最大限努力しておりますが、ここ数年来の事業環境の変化を考えますと、当社グループを取り巻く事業環境はさらに厳しさを増すことが予想されます。
このような環境下、当社グループにとっての最重要課題は、国内5工場及び海外1子会社の稼働率向上であります。そのために国内では、自動車部品関連及び物流産業資材の受注拡大、海外では国内からの営業支援及び技術支援による受注拡大を当社グループ一丸となり進めてまいります。また、販売製品価格の低下への対応につきましては、原価低減、生産性向上であると認識しております。