有価証券報告書-第92期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社グループでは、「社会に価値ある製品を」を経営理念に掲げ、パーパスである「パワーエレクトロニクスと創造力で、社会を前進させる。」の実現に向け、生産活動及び研究開発に取り組んでおります。また、地球環境問題やエネルギー問題への対応、人々の暮らしを支えるインフラ整備、産業の発展をマテリアリティとして位置付け、これらの社会課題の解決に向けて、電力利用の高度化を通じ社会に貢献してまいります。
当社グループが提供するのは、長年にわたり培ってきたパワーエレクトロニクス技術を基盤とした、電力用半導体デバイス、それらを応用した各種電力変換機器、並びにそれらを制御するシステムです。高度な専門性を有する技術集団として、今後も付加価値の高い製品を社会に提供してまいります。
製品開発においては、グローバルな視点に立ち、「Global Power Solution Partner(グローバル・パワー・ソリューション・パートナー)」を目指しております。お客様の困りごとを的確に把握し、最適なソリューションを実現するための技術開発を推進しております。
研究開発体制は、電力用半導体の開発を担う半導体開発グループ、電源機器システムの開発を担う電源機器開発グループ、並びに先行技術の調査・研究を担う技術企画グループで構成しており、中期経営計画と連動した技術マスタープラン及びロードマップに基づき、企画・開発を進めております。
半導体開発グループでは、電力用半導体チップの設計、モジュール製品の開発及びプロセス技術の開発を担当しております。電源機器開発グループでは、電力変換技術やデジタル制御技術の開発を推進し、小型から大型まで幅広い電力変換機器の開発を行っております。また、標準型電源に加え、個別受注製品の設計・開発にも対応しております。両開発グループが密接に情報共有を行い連携することで、効率的かつ高度な技術開発を実現し、特徴ある製品の提供につなげております。
さらに、業務提携先との技術交流にも注力しており、商品領域の拡大や新技術の創出にも取り組んでおります。
なお、当連結会計年度における研究開発費は1,432百万円であり、セグメント別の主な成果については、以下のとおりであります。
(1)半導体事業
(a) SiC-MOSFETモジュール(パワーモジュール等)
従来のシリコン型半導体より高性能なことで知られる化合物半導体素子の開発をすすめています。すでに発売している定格電圧1,700ⅤタイプのSiC-MOSFETモジュールに加えて、1,200Ⅴタイプのモジュールとディスクリート型の商品を開発完了いたしました。当社のSiC-MOSFETは小型で高速動作、温度変化に対して安定した性能を有し、特に高周波加熱分野において設備の小型化及び高効率化に寄与しています。また、半導体製造装置や高稼働率の運用が求められる産業機器への応用も期待されるなか、さらに応用範囲の拡大が見込まれます。
SiC-MOSFETチップの開発においては、SiCウエハの利用効率を高めた第二世代品の開発をすすめております。
(b) 高信頼性モジュールの技術開発
当社の半導体製品は、高い信頼性を特長としております。特に、エレベーター、サーボドライブ、高圧インバーターなど、信頼性が重視されるインフラ分野への展開を進めております。より少ない部品点数で信頼性と優れた繰り返し負荷耐量を実現するモールド技術の研究に加え、より大電力に対応可能な製品の開発を推進しております。
(c) 環境負荷軽減対応技術開発
環境負荷低減に対する市場ニーズに応えるため、半導体製品の完全鉛フリー化を推進しており、鉛フリー製品の比率を着実に高めております。
また、RoHS指令において適用除外とされてきた高温鉛はんだを使用しない新たな製造プロセスの研究にも取り組んでおります。
半導体事業に係る研究開発費は464百万円であります。
(2)電源機器事業
(a) 新エネルギー関連
脱炭素社会の実現に向け、柔軟性の高い電気エネルギーへの需要は、ますます高まっています。再生可能エネルギー由来のクリーンな電力を変換し、安定的に供給するパワーコンディショナー技術は、当社グループが強みとする分野であり、さまざまな形で社会実装が進んでおります。
現在、注力している技術領域は、電力系統の安定化に貢献する蓄電池用パワーコンディショナー、燃料電池用パワーコンディショナー、並びに余剰電力を水素エネルギーへ変換し、一時貯蔵や運搬を可能とする水素発生装置の開発です。これらの製品については、電池メーカーや各種設備メーカーとの協業を通じて、順次市場導入を進めております。
また、SDGsの目標の一つである「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」の実現にもつながる形で、クリーンエネルギーの利用拡大を支えるエネルギーマネジメント技術の研究開発にも継続的に取り組んでおります。
(b) エネルギー、インフラ関連
大規模災害の増加に伴い、停電対策や事業継続計画(BCP)に対応可能な蓄電池システムへの需要が高まっています。また、エネルギーの効率的な運用や、再生可能エネルギーを社会インフラとして活用するための仕組みづくりが国内外で進展しており、多くの実証プロジェクトが稼働しております。
当社グループにおいても、装置開発にとどまらず、複数の電力システム実証プロジェクトに参画し、高度なシステムの社会実装に貢献しております。使用される装置は、メガワット級の容量に対応可能であり、制御技術においても高い信頼性と性能を実現しております。
技術面では、電源系統に各種発電設備を接続した際の安定性確保に寄与する「仮想同期発電機制御(VSG:Virtual Synchronous Generator)」の実装にも対応しております。
さらに、再生可能エネルギーの普及拡大に伴う課題への対応として、電力系統に接続されるパワーコンディショナーや蓄電池などのエネルギー機器の性能・信頼性評価を行うためのシミュレーター電源も開発しております。これらは、研究機関や試験機関への納入を進めております。
(c) 生産設備関連
当社グループの電源装置は、めっきやエッチングなどの金属表面処理工程において高い評価を受けており、市場から厚い支持を獲得しております。近年では、電力変換効率を業界最高水準まで高めた新シリーズを投入し、使用電力の削減に貢献しております。
また、電子部品の製造工程における超高精細めっき用途に向け、高速PR(PR電解法)電源や高速パルスめっき電源を開発し、劣化の少ない高精度なめっき工程の実現にも貢献しております。特に、需要が急速に拡大しているCPUやGPU向け高密度実装基板技術を支える新たなめっき技術は、グローバルに展開が進んでおります。
さらに、多くの加熱工程において、安全かつ高精度な制御を実現する電力調整ユニットについてもモデルチェンジを実施し、電気炉の運転信頼性向上と省スペース化を実現いたしました。加えて、大電力用途への展開に向けた開発も完了し、市場投入を進めております。
溶接機向け電源については、国内市場に加え、北米市場においても競争力のある製品を投入し、溶接機電源事業の拡大を図っております。
電源機器事業に係る研究開発費は968百万円であります。
当社グループが提供するのは、長年にわたり培ってきたパワーエレクトロニクス技術を基盤とした、電力用半導体デバイス、それらを応用した各種電力変換機器、並びにそれらを制御するシステムです。高度な専門性を有する技術集団として、今後も付加価値の高い製品を社会に提供してまいります。
製品開発においては、グローバルな視点に立ち、「Global Power Solution Partner(グローバル・パワー・ソリューション・パートナー)」を目指しております。お客様の困りごとを的確に把握し、最適なソリューションを実現するための技術開発を推進しております。
研究開発体制は、電力用半導体の開発を担う半導体開発グループ、電源機器システムの開発を担う電源機器開発グループ、並びに先行技術の調査・研究を担う技術企画グループで構成しており、中期経営計画と連動した技術マスタープラン及びロードマップに基づき、企画・開発を進めております。
半導体開発グループでは、電力用半導体チップの設計、モジュール製品の開発及びプロセス技術の開発を担当しております。電源機器開発グループでは、電力変換技術やデジタル制御技術の開発を推進し、小型から大型まで幅広い電力変換機器の開発を行っております。また、標準型電源に加え、個別受注製品の設計・開発にも対応しております。両開発グループが密接に情報共有を行い連携することで、効率的かつ高度な技術開発を実現し、特徴ある製品の提供につなげております。
さらに、業務提携先との技術交流にも注力しており、商品領域の拡大や新技術の創出にも取り組んでおります。
なお、当連結会計年度における研究開発費は1,432百万円であり、セグメント別の主な成果については、以下のとおりであります。
(1)半導体事業
(a) SiC-MOSFETモジュール(パワーモジュール等)
従来のシリコン型半導体より高性能なことで知られる化合物半導体素子の開発をすすめています。すでに発売している定格電圧1,700ⅤタイプのSiC-MOSFETモジュールに加えて、1,200Ⅴタイプのモジュールとディスクリート型の商品を開発完了いたしました。当社のSiC-MOSFETは小型で高速動作、温度変化に対して安定した性能を有し、特に高周波加熱分野において設備の小型化及び高効率化に寄与しています。また、半導体製造装置や高稼働率の運用が求められる産業機器への応用も期待されるなか、さらに応用範囲の拡大が見込まれます。
SiC-MOSFETチップの開発においては、SiCウエハの利用効率を高めた第二世代品の開発をすすめております。
(b) 高信頼性モジュールの技術開発
当社の半導体製品は、高い信頼性を特長としております。特に、エレベーター、サーボドライブ、高圧インバーターなど、信頼性が重視されるインフラ分野への展開を進めております。より少ない部品点数で信頼性と優れた繰り返し負荷耐量を実現するモールド技術の研究に加え、より大電力に対応可能な製品の開発を推進しております。
(c) 環境負荷軽減対応技術開発
環境負荷低減に対する市場ニーズに応えるため、半導体製品の完全鉛フリー化を推進しており、鉛フリー製品の比率を着実に高めております。
また、RoHS指令において適用除外とされてきた高温鉛はんだを使用しない新たな製造プロセスの研究にも取り組んでおります。
半導体事業に係る研究開発費は464百万円であります。
(2)電源機器事業
(a) 新エネルギー関連
脱炭素社会の実現に向け、柔軟性の高い電気エネルギーへの需要は、ますます高まっています。再生可能エネルギー由来のクリーンな電力を変換し、安定的に供給するパワーコンディショナー技術は、当社グループが強みとする分野であり、さまざまな形で社会実装が進んでおります。
現在、注力している技術領域は、電力系統の安定化に貢献する蓄電池用パワーコンディショナー、燃料電池用パワーコンディショナー、並びに余剰電力を水素エネルギーへ変換し、一時貯蔵や運搬を可能とする水素発生装置の開発です。これらの製品については、電池メーカーや各種設備メーカーとの協業を通じて、順次市場導入を進めております。
また、SDGsの目標の一つである「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」の実現にもつながる形で、クリーンエネルギーの利用拡大を支えるエネルギーマネジメント技術の研究開発にも継続的に取り組んでおります。
(b) エネルギー、インフラ関連
大規模災害の増加に伴い、停電対策や事業継続計画(BCP)に対応可能な蓄電池システムへの需要が高まっています。また、エネルギーの効率的な運用や、再生可能エネルギーを社会インフラとして活用するための仕組みづくりが国内外で進展しており、多くの実証プロジェクトが稼働しております。
当社グループにおいても、装置開発にとどまらず、複数の電力システム実証プロジェクトに参画し、高度なシステムの社会実装に貢献しております。使用される装置は、メガワット級の容量に対応可能であり、制御技術においても高い信頼性と性能を実現しております。
技術面では、電源系統に各種発電設備を接続した際の安定性確保に寄与する「仮想同期発電機制御(VSG:Virtual Synchronous Generator)」の実装にも対応しております。
さらに、再生可能エネルギーの普及拡大に伴う課題への対応として、電力系統に接続されるパワーコンディショナーや蓄電池などのエネルギー機器の性能・信頼性評価を行うためのシミュレーター電源も開発しております。これらは、研究機関や試験機関への納入を進めております。
(c) 生産設備関連
当社グループの電源装置は、めっきやエッチングなどの金属表面処理工程において高い評価を受けており、市場から厚い支持を獲得しております。近年では、電力変換効率を業界最高水準まで高めた新シリーズを投入し、使用電力の削減に貢献しております。
また、電子部品の製造工程における超高精細めっき用途に向け、高速PR(PR電解法)電源や高速パルスめっき電源を開発し、劣化の少ない高精度なめっき工程の実現にも貢献しております。特に、需要が急速に拡大しているCPUやGPU向け高密度実装基板技術を支える新たなめっき技術は、グローバルに展開が進んでおります。
さらに、多くの加熱工程において、安全かつ高精度な制御を実現する電力調整ユニットについてもモデルチェンジを実施し、電気炉の運転信頼性向上と省スペース化を実現いたしました。加えて、大電力用途への展開に向けた開発も完了し、市場投入を進めております。
溶接機向け電源については、国内市場に加え、北米市場においても競争力のある製品を投入し、溶接機電源事業の拡大を図っております。
電源機器事業に係る研究開発費は968百万円であります。