有価証券報告書-第80期(2022/04/01-2023/03/31)
(3)【監査の状況】
① 監査等委員会監査の状況
イ.監査等委員会の組織、人員
当社の監査等委員会は常勤監査等委員2名と非常勤監査等委員1名から構成されております。
大村直司(常勤独立社外)は大手石油メーカーにおいて、国内の管理・企画部門の実績と、海外現地法人の経営者および持株会社の常勤監査役としての豊富な経験に基づく幅広い見識を有しております。池田達也(常勤社内)は銀行における幅広い経験と知見、当社においては経営企画部門での経験を有しております。石原昭広(非常勤独立社外)は総合商社や自動車メーカーでの豊富な実務経験と、弁護士としての専門的な知見を有しております。
監査等委員会は定時株主総会後に委員長の選定、常勤監査等委員の選定、その他監査等委員会の職務遂行に必要となる事項を取り決めております。
ロ.監査等委員会の開催状況の概要
監査等委員会の開催は毎月の定例会のほか、必要に応じて随時開催することとしております。当事業年度においては16回開催しており、個々の監査等委員の出席状況については次のとおりです。
ハ.当事業年度の監査等委員会において審議された主な決議事項、報告事項および協議事項
(決議事項)
・監査等委員でない取締役の選任等、報酬等に関する監査等委員会意見の決定
・監査等委員会監査報告書の作成
・会計監査人の選任議案の内容の決定
・監査等委員会監査方針および監査計画の決定
・監査等委員会委員長の選定
・常勤監査等委員の選定
・選定監査等委員および特定監査等委員の選定
・会計監査人の報酬等決定に関する同意
(報告事項)
・監査等委員会の月次監査活動報告
・内部監査部の監査結果報告
・内部監査部の監査結果の取締役会への半期報告
・重要書類閲覧結果報告
・内部通報に関する報告
・事業部門開催の会議参加報告
(協議事項)
・監査等委員である取締役の報酬
・監査法人が提供する非保証業務の事前了解の「内容承諾および権限の委任」
・有価証券報告書に記載する「監査の状況」
・監査等委員会監査方針および監査計画
ニ.監査等委員の主な活動
監査等委員会は会社法およびコーポレート・ガバナンスコードを踏まえた良質な企業統治体制の確立に資する監査を基本方針とし、「取締役等の職務執行」、「内部統制システムの整備・運用状況」、「法定開示情報等に関する体制」、「会計監査等」の領域について年間の活動計画を定め、監査を実施するとともに、持続的な成長と中長期的な企業価値の創出を実現するために「経営体制の強化」、「業務品質の改善」、「コンプライアンス対応」、「社員満足度の向上」等の諸施策に対する業務執行取締役の取り組み状況の監査・監督に重点を置いた活動を行いました。
また、本年度より業務執行取締役に対する個別面談(半期毎)を実施し「目標と責任」、「実績に対する自己評価」などの確認を行なっています。収益改善に向けてはセグメントの垣根を超えた事業運営が重要な課題であることから、業務執行取締役が全社的な観点に立って経営に取り組んでいることの確認は極めて重要であると考えます。次に「取締役会の実効性の評価」については、外部機関への委託方式に代えて内部事情に精通した監査等委員会が事務局となり、取締役会が果たすべき機能とその達成度について全役員から意見を聴取・評価し、これらから抽出された課題の整理と対応策の検討・実施を執行サイドに促しています。特に重点課題であったのが「収益改善」および「リスク管理の強化」における取締役会の機能強化であり、既に具体的な行動計画が策定され実践されています。
常勤監査等委員は各事業センターへ直接出向き、業務執行に係る課題認識や取り組み方針についてヒアリング・意見交換を行い、その結果を非常勤監査等委員と共有し必要に応じて提言を行なっております。また「国内外の拠点の連携およびガバナンス体制」、「リスクの抽出およびリスク対策の立案」、「合理化・効率化の進捗状況」など事業運営に重要であると考えられる分野の各種委員会および作業部会にも積極的に参加し意見交換および提言を行なっています。特にリスクマネジメントに関しては、事業を取り巻くリスクの多様化、高度化が顕著であることから、全社に向けたリスクに関する啓蒙・啓発活動に加え、リスクマネジメント機能の重要性を再認識させ、その強化に向けた活動を業務執行取締役と共に実践しています。
監査等委員は監査等委員でない取締役と定期的に開催する役員オンライン会議において職務の執行状況や事業遂行上の課題等について意見交換を行なっております。特に「経営方針および事業戦略」などの大きな課題については複数日に亘り継続して議論が行われる場合もあり、監査等委員として意見表明だけでなく社外取締役によるモニタリング機能の有効性を確認するなど建設的な議論に資する助言・提言に努めてまいりました。
常勤監査等委員は各部門からの定例報告および重要決裁書類等の閲覧を通じて業務遂行状況を確認しておりますが、取締役会に先立って開催される取締役会上程議案の事前説明会においては「決議内容」、「リスクの把握および分析など経営判断に必要な情報に不足や不備が無いか」など非常勤監査等委員も含めて議案の内容確認を行うとともに、積極的に発言し、議案書の品質向上に寄与しています。
また、非常勤監査等委員も取締役会、経営会議などの重要会議のみならず、各事業センターの会議等にも積極的に参加し、意見を述べるほか、事業活動における具体的な「取引」、「交渉」の場面においても専門家として極めて有効な助言・提言を行なっています。特に、重要会議における助言・提言では客観的な立場から意見が述べられ、経営判断に資するだけでなく実務経験に基づく「背景・考え方」など関連情報についても幅広く提供されることから実務部門からは高く評価されています。
各拠点への往査については新型コロナウイルスの感染状況が緩和されてきたことから、海外の電子デバイス関連事業の主力生産拠点2か所、国内の生産・営業拠点および関係会社について実施しました。海外拠点の往査では、特に「本社との連携およびガバナンス」を重点監査項目とし、駐在員だけでなく現地幹部社員との面談にも注力してきました。その結果、現地幹部社員の心理状況などリモート監査では発見が難しい課題を洗い出すことができ、これらの課題の重要性を全社的な課題として経営に再認識させ、現在その解決に向けた活動を展開しています。
また、当社には内部監査部が監査等委員会直属の組織という特徴があり、監査等委員会はこの特徴を生かし緊密な連携を通じて効率的な監査を実施しております。監査等委員会は、内部監査部の人事(異動、評価等)に関する権限を持ち、さらには内部監査計画などの最終承認を行なっており、内部監査部の重要性を経営に認識させ組織の拡充を図っています。また、内部監査部の実効性確保のための体制として本年度より、内部監査活動の結果については半期毎に取締役会に報告させ、デュアルレポーティングラインを構築し運用しています。緊急性の高い重要課題については、監査等委員から直接報告することにより、速やかに取締役会としての対応策を決定し、指示させるなど機動的な業務改善が可能になりました。
(常勤・非常勤監査等委員の活動)
・取締役会、経営会議ほか重要会議への出席(定例:常勤・非常勤)
・内部監査部との定例会出席(週次:常勤)
・代表取締役との定期的な面談(半期毎:常勤・非常勤)
・製販会議等、事業センター主催の各種会議出席(随時:常勤・非常勤)
・重要書類 (重要会議議案書・議事録、決裁書類、契約書等) の閲覧・確認(随時:常勤)
・会計監査人からの監査計画説明、四半期レビュー報告、決算監査報告(四半期毎:常勤・非常勤)
・会計監査人との意見・情報交換(随時:常勤・非常勤)
・会計監査人評価の実施(毎期:常勤・非常勤)
(監査等委員の出席した主な会議)
・取締役会-16回
・指名報酬委員会-3回
・経営会議-10回
・内部監査部との定例会・報告会-31回
・役員オンライン会議-12回
・事業センター関連会議-73回
・財務経理部報告会-13回
・監査法人監査報告会-5回
・監査法人との意見交換会-8回
・SDGs推進事務局会議-10回
ホ.会計監査人との連携活動
監査等委員会は、会計監査人と四半期毎の定例報告会に加え、随時、意見交換会を実施し、会計監査人から監査計画の説明、四半期レビュー報告、監査結果等の報告を受け、「監査上の主要な検討事項(KAM)」の記載内容について意見を交換しました。会計監査人とは、会計分野だけでなく事業方針など経営全般に関する情報についても共有化を図っており、良好な関係のもとで建設的な意見交換が行われています。特に、予見されるリスクおよび課題については事前に検討を行なっており、その結果、有効な予防策および回避策が講じられています。また期末決算および会計監査人による会計監査については、グループ各社の決算作業の進捗状況について財務経理部より報告を受けるとともに会計監査人よりオンラインおよび対面によるコミュニケーションを通して監査手続きの進捗状況および内容について報告を受けました。
② 内部監査の状況
当社の内部監査部は有価証券報告書提出日現在、6名で構成されております。基本的な活動としては国内外の各事業拠点を対象にした『拠点監査』と環境、貿易および法令順守・品質保証等に焦点を当てた『テーマ監査』の2系統の監査を主として実施するとともに各事業拠点の内部統制部門の指導・支援を行っておりますが、本年度におきましても新型コロナウイルス感染症の影響を受け、年度の監査計画および監査の手法を見直さざるを得ませんでした。特に海外や国内の遠隔地にある各事業拠点に対する監査については、現地への往査が計画どおりに実施できず、オンラインでのヒアリングや「リモート監査」を併用して行わざるを得ませんでしたが、派遣スタッフの員数および往査日数などへの制限から、従来以上に事前準備を周到に行うなど、結果的に監査効率の向上が図られたことは望外の成果でした。内部監査部としましてはコロナ禍での「リモート監査」の実効性および効率性の向上と安全で適切な業務運営をサポートするためのシステム構築と同時に監査部員の増強による内部監査の拡充を追求しております。
当社の内部監査部は監査等委員会直属の組織という特徴があり、監査等委員会だけでなく、内部監査部もこの特徴を生かした緊密な連携を通じて効率的な監査を実施しております。
内部監査計画の作成においては監査等委員会と事前に協議し、監査等委員会の最終承認を得たうえで決定しております。特に、内部監査部の監査活動では、監査等委員会との連携および補完関係の強化だけでなく、必要に応じて監査等委員会が被監査部門に協力体制を直接指示するなど、監査等委員会の支援を最大限に活用することにより監査における効率だけでなく、実効性の向上にも努めております。更に本年度より、内部監査部の実効性確保の体制として内部監査活動の結果については半期毎に取締役会に報告させ、デュアルレポーティングラインを構築し運用しています。
また、常勤監査等委員が毎週実施される内部監査部の連絡会にも出席することで日常的な情報提供を受けるなど、情報がスムーズに共有できる関係構築に努めております。監査等委員会は内部監査部の監査に立ち会うほか監査に対する指示や助言も行っています。当社のコーポレート・ガバナンス体制においては、監査等委員会から内部監査部への指示は代表取締役の指示より優先されると定められており、内部監査部は代表取締役をはじめとする執行側の干渉を受けることなく監査業務を展開することが出来ます。また、不測の事態に対して監査等委員会が内部監査部の監査により速やかな対処が必要であると判断した場合には、内部監査部が即応できる体制が構築されています。このように内部監査部の帰属を監査等委員会と明示することで「独立性」が確保され、更には「機動性」が発揮される体制になっています。
また、内部監査につきましては会計監査人との意見交換や情報の共有化を図ることで連携しており、三様監査の観点からも監査等委員会、内部監査部、会計監査人の三者間での連携強化に努めております。
③ 会計監査の状況
イ.監査法人の名称
有限責任監査法人トーマツ
ロ.継続監査期間
1982年以降
ハ.業務を執行した公認会計士
轟 一成 氏
吉原 一貴 氏
ニ.監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士9名、その他15名です。
ホ.監査法人の選定方針・理由
監査等委員会で定めた「会計監査人の選定基準」に基づき、監査法人の概要、監査の実施体制、監査報酬額等
について、監査等委員会で審議した結果、現監査法人の再任が適当と判断いたしました。
ヘ.監査等委員会による監査法人の評価
監査等委員会で定めた「会計監査人の評価基準」に基づき、監査法人に対して、監査法人の品質管理、監査チームの内容、監査報酬、監査等委員会とのコミュニケーション、経営者や財務経理部、内部監査部とのコミュニケーション、海外監査法人とのコミュニケーション、グループ監査および不正リスクに対する対応等について評価を行った結果、適切と判断しています。
④ 監査報酬の内容等
イ.監査公認会計士等に対する報酬の内容
ロ.監査公認会計士等と同一のネットワーク(Deloitte Touche Tohmatsu Limited)に対する報酬(イ.を除く)
連結子会社における前連結会計年度および当連結会計年度の非監査業務の内容は、税務コンサルティング等です。
ハ.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
ニ.監査報酬の決定方針
当社の監査公認会計士等に対する監査報酬の決定方針としましては、監査時間や提出会社の規模・業務の特性などの要素を総合的に勘案し、決定しています。
ホ.監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
当社監査等委員会は、日本監査役協会が公表する「会計監査人との連携に関する実務指針」を踏まえ、会計監査人の監査計画の内容、従前の事業年度における職務の執行状況を勘案し、一定程度の効率化を図りつつ設定された報酬額の見積りの妥当性を監査品質維持の観点から検討した結果、会計監査人の報酬額につき、会社法第399条第1項の同意を行なっています。
① 監査等委員会監査の状況
イ.監査等委員会の組織、人員
当社の監査等委員会は常勤監査等委員2名と非常勤監査等委員1名から構成されております。
大村直司(常勤独立社外)は大手石油メーカーにおいて、国内の管理・企画部門の実績と、海外現地法人の経営者および持株会社の常勤監査役としての豊富な経験に基づく幅広い見識を有しております。池田達也(常勤社内)は銀行における幅広い経験と知見、当社においては経営企画部門での経験を有しております。石原昭広(非常勤独立社外)は総合商社や自動車メーカーでの豊富な実務経験と、弁護士としての専門的な知見を有しております。
監査等委員会は定時株主総会後に委員長の選定、常勤監査等委員の選定、その他監査等委員会の職務遂行に必要となる事項を取り決めております。
ロ.監査等委員会の開催状況の概要
監査等委員会の開催は毎月の定例会のほか、必要に応じて随時開催することとしております。当事業年度においては16回開催しており、個々の監査等委員の出席状況については次のとおりです。
| 氏 名 | 開催回数 | 出席回数 | 出席率 |
| 大村 直司(常勤) | 16回 | 16回 | 100% |
| 池田 達也(常勤) | 16回 | 16回 | 100% |
| 庄村 裕 | 16回 | 16回 | 100% |
| 石原 昭広 | 16回 | 16回 | 100% |
ハ.当事業年度の監査等委員会において審議された主な決議事項、報告事項および協議事項
(決議事項)
・監査等委員でない取締役の選任等、報酬等に関する監査等委員会意見の決定
・監査等委員会監査報告書の作成
・会計監査人の選任議案の内容の決定
・監査等委員会監査方針および監査計画の決定
・監査等委員会委員長の選定
・常勤監査等委員の選定
・選定監査等委員および特定監査等委員の選定
・会計監査人の報酬等決定に関する同意
(報告事項)
・監査等委員会の月次監査活動報告
・内部監査部の監査結果報告
・内部監査部の監査結果の取締役会への半期報告
・重要書類閲覧結果報告
・内部通報に関する報告
・事業部門開催の会議参加報告
(協議事項)
・監査等委員である取締役の報酬
・監査法人が提供する非保証業務の事前了解の「内容承諾および権限の委任」
・有価証券報告書に記載する「監査の状況」
・監査等委員会監査方針および監査計画
ニ.監査等委員の主な活動
監査等委員会は会社法およびコーポレート・ガバナンスコードを踏まえた良質な企業統治体制の確立に資する監査を基本方針とし、「取締役等の職務執行」、「内部統制システムの整備・運用状況」、「法定開示情報等に関する体制」、「会計監査等」の領域について年間の活動計画を定め、監査を実施するとともに、持続的な成長と中長期的な企業価値の創出を実現するために「経営体制の強化」、「業務品質の改善」、「コンプライアンス対応」、「社員満足度の向上」等の諸施策に対する業務執行取締役の取り組み状況の監査・監督に重点を置いた活動を行いました。
また、本年度より業務執行取締役に対する個別面談(半期毎)を実施し「目標と責任」、「実績に対する自己評価」などの確認を行なっています。収益改善に向けてはセグメントの垣根を超えた事業運営が重要な課題であることから、業務執行取締役が全社的な観点に立って経営に取り組んでいることの確認は極めて重要であると考えます。次に「取締役会の実効性の評価」については、外部機関への委託方式に代えて内部事情に精通した監査等委員会が事務局となり、取締役会が果たすべき機能とその達成度について全役員から意見を聴取・評価し、これらから抽出された課題の整理と対応策の検討・実施を執行サイドに促しています。特に重点課題であったのが「収益改善」および「リスク管理の強化」における取締役会の機能強化であり、既に具体的な行動計画が策定され実践されています。
常勤監査等委員は各事業センターへ直接出向き、業務執行に係る課題認識や取り組み方針についてヒアリング・意見交換を行い、その結果を非常勤監査等委員と共有し必要に応じて提言を行なっております。また「国内外の拠点の連携およびガバナンス体制」、「リスクの抽出およびリスク対策の立案」、「合理化・効率化の進捗状況」など事業運営に重要であると考えられる分野の各種委員会および作業部会にも積極的に参加し意見交換および提言を行なっています。特にリスクマネジメントに関しては、事業を取り巻くリスクの多様化、高度化が顕著であることから、全社に向けたリスクに関する啓蒙・啓発活動に加え、リスクマネジメント機能の重要性を再認識させ、その強化に向けた活動を業務執行取締役と共に実践しています。
監査等委員は監査等委員でない取締役と定期的に開催する役員オンライン会議において職務の執行状況や事業遂行上の課題等について意見交換を行なっております。特に「経営方針および事業戦略」などの大きな課題については複数日に亘り継続して議論が行われる場合もあり、監査等委員として意見表明だけでなく社外取締役によるモニタリング機能の有効性を確認するなど建設的な議論に資する助言・提言に努めてまいりました。
常勤監査等委員は各部門からの定例報告および重要決裁書類等の閲覧を通じて業務遂行状況を確認しておりますが、取締役会に先立って開催される取締役会上程議案の事前説明会においては「決議内容」、「リスクの把握および分析など経営判断に必要な情報に不足や不備が無いか」など非常勤監査等委員も含めて議案の内容確認を行うとともに、積極的に発言し、議案書の品質向上に寄与しています。
また、非常勤監査等委員も取締役会、経営会議などの重要会議のみならず、各事業センターの会議等にも積極的に参加し、意見を述べるほか、事業活動における具体的な「取引」、「交渉」の場面においても専門家として極めて有効な助言・提言を行なっています。特に、重要会議における助言・提言では客観的な立場から意見が述べられ、経営判断に資するだけでなく実務経験に基づく「背景・考え方」など関連情報についても幅広く提供されることから実務部門からは高く評価されています。
各拠点への往査については新型コロナウイルスの感染状況が緩和されてきたことから、海外の電子デバイス関連事業の主力生産拠点2か所、国内の生産・営業拠点および関係会社について実施しました。海外拠点の往査では、特に「本社との連携およびガバナンス」を重点監査項目とし、駐在員だけでなく現地幹部社員との面談にも注力してきました。その結果、現地幹部社員の心理状況などリモート監査では発見が難しい課題を洗い出すことができ、これらの課題の重要性を全社的な課題として経営に再認識させ、現在その解決に向けた活動を展開しています。
また、当社には内部監査部が監査等委員会直属の組織という特徴があり、監査等委員会はこの特徴を生かし緊密な連携を通じて効率的な監査を実施しております。監査等委員会は、内部監査部の人事(異動、評価等)に関する権限を持ち、さらには内部監査計画などの最終承認を行なっており、内部監査部の重要性を経営に認識させ組織の拡充を図っています。また、内部監査部の実効性確保のための体制として本年度より、内部監査活動の結果については半期毎に取締役会に報告させ、デュアルレポーティングラインを構築し運用しています。緊急性の高い重要課題については、監査等委員から直接報告することにより、速やかに取締役会としての対応策を決定し、指示させるなど機動的な業務改善が可能になりました。
(常勤・非常勤監査等委員の活動)
・取締役会、経営会議ほか重要会議への出席(定例:常勤・非常勤)
・内部監査部との定例会出席(週次:常勤)
・代表取締役との定期的な面談(半期毎:常勤・非常勤)
・製販会議等、事業センター主催の各種会議出席(随時:常勤・非常勤)
・重要書類 (重要会議議案書・議事録、決裁書類、契約書等) の閲覧・確認(随時:常勤)
・会計監査人からの監査計画説明、四半期レビュー報告、決算監査報告(四半期毎:常勤・非常勤)
・会計監査人との意見・情報交換(随時:常勤・非常勤)
・会計監査人評価の実施(毎期:常勤・非常勤)
(監査等委員の出席した主な会議)
・取締役会-16回
・指名報酬委員会-3回
・経営会議-10回
・内部監査部との定例会・報告会-31回
・役員オンライン会議-12回
・事業センター関連会議-73回
・財務経理部報告会-13回
・監査法人監査報告会-5回
・監査法人との意見交換会-8回
・SDGs推進事務局会議-10回
ホ.会計監査人との連携活動
監査等委員会は、会計監査人と四半期毎の定例報告会に加え、随時、意見交換会を実施し、会計監査人から監査計画の説明、四半期レビュー報告、監査結果等の報告を受け、「監査上の主要な検討事項(KAM)」の記載内容について意見を交換しました。会計監査人とは、会計分野だけでなく事業方針など経営全般に関する情報についても共有化を図っており、良好な関係のもとで建設的な意見交換が行われています。特に、予見されるリスクおよび課題については事前に検討を行なっており、その結果、有効な予防策および回避策が講じられています。また期末決算および会計監査人による会計監査については、グループ各社の決算作業の進捗状況について財務経理部より報告を受けるとともに会計監査人よりオンラインおよび対面によるコミュニケーションを通して監査手続きの進捗状況および内容について報告を受けました。
② 内部監査の状況
当社の内部監査部は有価証券報告書提出日現在、6名で構成されております。基本的な活動としては国内外の各事業拠点を対象にした『拠点監査』と環境、貿易および法令順守・品質保証等に焦点を当てた『テーマ監査』の2系統の監査を主として実施するとともに各事業拠点の内部統制部門の指導・支援を行っておりますが、本年度におきましても新型コロナウイルス感染症の影響を受け、年度の監査計画および監査の手法を見直さざるを得ませんでした。特に海外や国内の遠隔地にある各事業拠点に対する監査については、現地への往査が計画どおりに実施できず、オンラインでのヒアリングや「リモート監査」を併用して行わざるを得ませんでしたが、派遣スタッフの員数および往査日数などへの制限から、従来以上に事前準備を周到に行うなど、結果的に監査効率の向上が図られたことは望外の成果でした。内部監査部としましてはコロナ禍での「リモート監査」の実効性および効率性の向上と安全で適切な業務運営をサポートするためのシステム構築と同時に監査部員の増強による内部監査の拡充を追求しております。
当社の内部監査部は監査等委員会直属の組織という特徴があり、監査等委員会だけでなく、内部監査部もこの特徴を生かした緊密な連携を通じて効率的な監査を実施しております。
内部監査計画の作成においては監査等委員会と事前に協議し、監査等委員会の最終承認を得たうえで決定しております。特に、内部監査部の監査活動では、監査等委員会との連携および補完関係の強化だけでなく、必要に応じて監査等委員会が被監査部門に協力体制を直接指示するなど、監査等委員会の支援を最大限に活用することにより監査における効率だけでなく、実効性の向上にも努めております。更に本年度より、内部監査部の実効性確保の体制として内部監査活動の結果については半期毎に取締役会に報告させ、デュアルレポーティングラインを構築し運用しています。
また、常勤監査等委員が毎週実施される内部監査部の連絡会にも出席することで日常的な情報提供を受けるなど、情報がスムーズに共有できる関係構築に努めております。監査等委員会は内部監査部の監査に立ち会うほか監査に対する指示や助言も行っています。当社のコーポレート・ガバナンス体制においては、監査等委員会から内部監査部への指示は代表取締役の指示より優先されると定められており、内部監査部は代表取締役をはじめとする執行側の干渉を受けることなく監査業務を展開することが出来ます。また、不測の事態に対して監査等委員会が内部監査部の監査により速やかな対処が必要であると判断した場合には、内部監査部が即応できる体制が構築されています。このように内部監査部の帰属を監査等委員会と明示することで「独立性」が確保され、更には「機動性」が発揮される体制になっています。
また、内部監査につきましては会計監査人との意見交換や情報の共有化を図ることで連携しており、三様監査の観点からも監査等委員会、内部監査部、会計監査人の三者間での連携強化に努めております。
③ 会計監査の状況
イ.監査法人の名称
有限責任監査法人トーマツ
ロ.継続監査期間
1982年以降
ハ.業務を執行した公認会計士
轟 一成 氏
吉原 一貴 氏
ニ.監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士9名、その他15名です。
ホ.監査法人の選定方針・理由
監査等委員会で定めた「会計監査人の選定基準」に基づき、監査法人の概要、監査の実施体制、監査報酬額等
について、監査等委員会で審議した結果、現監査法人の再任が適当と判断いたしました。
ヘ.監査等委員会による監査法人の評価
監査等委員会で定めた「会計監査人の評価基準」に基づき、監査法人に対して、監査法人の品質管理、監査チームの内容、監査報酬、監査等委員会とのコミュニケーション、経営者や財務経理部、内部監査部とのコミュニケーション、海外監査法人とのコミュニケーション、グループ監査および不正リスクに対する対応等について評価を行った結果、適切と判断しています。
④ 監査報酬の内容等
イ.監査公認会計士等に対する報酬の内容
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 監査証明業務に基づく報酬(百万円) | 非監査業務に基づく報酬(百万円) | 監査証明業務に基づく報酬(百万円) | 非監査業務に基づく報酬(百万円) | |
| 提出会社 | 52 | - | 53 | - |
| 連結子会社 | - | - | - | - |
| 計 | 52 | - | 53 | - |
ロ.監査公認会計士等と同一のネットワーク(Deloitte Touche Tohmatsu Limited)に対する報酬(イ.を除く)
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 監査証明業務に基づく報酬(百万円) | 非監査業務に基づく報酬(百万円) | 監査証明業務に基づく報酬(百万円) | 非監査業務に基づく報酬(百万円) | |
| 提出会社 | - | - | - | - |
| 連結子会社 | 57 | 3 | 61 | 8 |
| 計 | 57 | 3 | 61 | 8 |
連結子会社における前連結会計年度および当連結会計年度の非監査業務の内容は、税務コンサルティング等です。
ハ.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
ニ.監査報酬の決定方針
当社の監査公認会計士等に対する監査報酬の決定方針としましては、監査時間や提出会社の規模・業務の特性などの要素を総合的に勘案し、決定しています。
ホ.監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
当社監査等委員会は、日本監査役協会が公表する「会計監査人との連携に関する実務指針」を踏まえ、会計監査人の監査計画の内容、従前の事業年度における職務の執行状況を勘案し、一定程度の効率化を図りつつ設定された報酬額の見積りの妥当性を監査品質維持の観点から検討した結果、会計監査人の報酬額につき、会社法第399条第1項の同意を行なっています。