訂正有価証券報告書-第81期(2023/04/01-2024/03/31)
(3)【監査の状況】
① 監査等委員会監査の状況
イ.監査等委員会の組織、人員
当社の監査等委員会は常勤監査等委員2名と非常勤監査等委員1名から構成されています。
大村直司(常勤独立社外)は大手石油メーカーにおいて、国内の管理・企画部門の実績と、海外現地法人の経営者および持株会社の常勤監査役としての豊富な経験に基づく幅広い見識を有しております。池田達也(常勤社内)は銀行における幅広い経験と知見、当社においては経営企画部門での経験を有しております。石原昭広(非常勤独立社外)は総合商社や自動車メーカーでの豊富な実務経験と、弁護士としての専門的な知見を有しております。
監査等委員会は定時株主総会後に委員長の選定、常勤監査等委員の選定、その他監査等委員会の職務遂行に必要となる事項を取り決めています。
ロ.監査等委員会の開催状況の概要
監査等委員会の開催は毎月の定例会のほか、必要に応じて随時開催することとしています。当事業年度においては17回開催しており、個々の監査等委員の出席状況については次のとおりです。
ハ.当事業年度の監査等委員会において審議された主な決議事項、協議事項および報告事項
(決議事項)
・監査等委員である取締役および補欠の監査等委員である取締役の選任に対する同意
・取締役(監査等委員である取締役を除く。)の選任および報酬に関する監査等委員会意見
・有価証券報告書に記載する「監査の状況」の文面
・監査等委員会監査報告書の作成
・会計監査人の再任
・第81期監査等委員会監査方針および監査計画
・監査等委員会委員長の選定
・常勤監査等委員の選定
・選定監査等委員および特定監査等委員の選定
・会計監査人の報酬等の決定に関する同意
(協議事項)
・取締役(監査等委員である取締役を除く。)の選任および報酬に関する監査等委員会意見
・有価証券報告書に記載する「監査の状況」の文面
・監査等委員会監査報告書
・会計監査人の再任
・定時株主総会での監査結果の報告および報告者の選定
・各監査等委員の報酬額
(報告事項)
・監査等委員会の監査活動に関する報告
・内部監査部監査に関する報告
・重要書類閲覧に関する報告
・寄付金に関する報告
・自己株の取得および処分の報告
・内部通報に関する報告
・事業センター関連会議への参加報告
ニ.監査等委員会および監査等委員の主な活動
監査等委員会は会社法およびコーポレート・ガバナンスコードを踏まえた良質な企業統治体制の確立に資する監査を基本方針とし、「取締役等の職務執行」、「内部統制システムの整備・運用状況」、「法定開示情報等に関する体制」、「会計監査等」の領域について年間の活動計画を定めその活動を鋭意実施してきました。
当事業年度、当社は低迷する業績改善に向けた構造改革の断行と持続的な成長体制への立て直しが急務であると判断し、中期経営計画の更新を延期し、単年度の事業再生計画「Re-Futaba -考動(決意と約束)-」を策定し、これらに沿って「事業ポートフォリオの再構築」「国内外グループの再編と拠点の適正化」「事業の収益追求のための費用削減の徹底」など、業績改善に向けた活動を重点的に実施しました。このような状況のなかで監査等委員会は、各活動について進捗とその効果を注意深く監視するだけでなく構造改革の各施策が従業員に与える心理的な影響についても注視してきました。
監査等委員会は経営に対して月次ベースの予実績分析の重要性を提言しつつ、予実績分析の更なる深掘りと挽回策の改善を継続的に要請してきました。また、これら分析等を繰り返し行うことが予算達成のための建設的な議論を生み、更には業績改善に繋がることを強く主張してきました。当事業年度、経営は、新たな緊急策として固定費削減および在庫低減などの業績改善策を追加的に行いましたが、監査等委員会からの提言はこのような環境整備の一助になったと考えています。
当事業年度においては、従来方式のリスク・マネジメント方針を改め、より実効性の高い新たなリスクマネジメント・システム(「FERM」:Futaba Enterprise Risk Management)を決定し、翌事業年度から本格導入することになりました。監査等委員会は、FERMの検討段階から積極的に係わり、各種助言を行うと同時に、社内の啓蒙・啓発活動にも積極的に参加し、当社独自の課題を最大限に考慮したリスク対応策の構築に貢献することに努めました。
当事業年度、当社は、業績改善にむけた組織改編、事業再編、事業所の統廃合、人員整理など「痛み」を伴う大型の構造改革を実施してきました。常勤監査等委員は、事業センターおよび各営業拠点にも直接出向き、構造改革各施策の進捗および効果の検証だけでなく、生産・営業活動の現場特有の課題に関するヒアリングを積極的に行い、これらを非常勤監査等委員とも共有・整理した上で、経営へ報告するとともに各課題に対しては対症療法ではなく原因療法として対処する重要性を提言しています。
また、監査等委員会は、以前から、当社の業務処理に関連し「業務手順の整備状況」「規定・規則の遵守状況」「意思疎通」など業務プロセスに関するモニタリングを重点的に行なってきましたが、当事業年度については、更に「社員が自由に意見の言える社内環境の構築」をテーマに掲げ監査活動を行いました。その結果、必ずしも十分な意思疎通が取れていない職場も見受けられたことから、これら改善策について経営側とも検討を進め、各種改善策を継続的に講じているところです。
常勤監査等委員は、新型コロナウイルス禍の収束により各種規制が緩和されたことから、電子デバイス関連事業の主力生産拠点である台湾子会社および各営業拠点を中心に積極的な往査を実施しました。台湾子会社については、当事業年度、一部製品の外部委託生産および生産ラインの集約など構造改革に伴う事業再編を行なっており、運営形態が大きく変更されました。今回の往査では、現地の実情把握だけでなく、組織力の一層の強化に向けては日本人駐在員と現地幹部社員の融合が重要であると判断し、現地幹部社員への面談を従来にも増して積極的に実施しました。その結果、一部の現地幹部社員については「目標共有」「連帯感」などについて課題が認識されたことから、面談の際、経営方針について丁寧な説明を行うなど現地幹部社員の意識改善にも努めました。
当事業年度の構造改革の施策の一つである海外の営業戦略の見直し、およびそれに伴う海外販売会社の再編に関するウェブによる検討会議では各海外拠点からも活発な意見の発信が行われ、常勤監査等委員も検討会議に参加し建設的な意見表明を行なってきました。同会議では現地社員も積極的に意見を述べており、会社がグローバル化に向けて着実に進んでいることが実感され、監査等委員会のこれからの監査活動についてもグローバル化を意識した監査が極めて重要であることを再認識しました。
また、構造改革の一環として、当社は、不採算取引の見直しや取引先との是正交渉など、損益に直結する活動を精力的に行なってきました。この活動では、各監査等委員は、スキル・マトリックスに示す各専門分野の知見・見識に基づき有効かつ具体的な助言を行なっており、これら総合的な助言は、これからも当社の取引遂行上の知見として資するものと考えています。その他、各監査等委員は各種会議および委員会など様々な会議体に参加しモニタリングをしていますが、特に当事業年度については構造改革に関する「事業再編」「事業所の統廃合」「個別事業所の業績改善プログラム」などのテーマに関する会議が多く開催され、各監査等委員は、これらの会議体に積極的に参加し過去の実務経験から得た知見・知識に基づく多様な助言を行いました。
当社には内部監査部が監査等委員会直属の組織という特徴があり、監査等委員会はこの特徴を生かし内部監査部との緊密な連携を通じて効率的な監査を実施しております。監査等委員会は、内部監査部の人事(異動、評価等)に関する権限を持ち、さらには内部監査計画などの最終承認を行なっており、内部監査部の重要性を経営に認識させるとともに組織の強化を図っています。緊急性の高い重要課題については、監査等委員会から直接報告することにより、取締役会として速やかに対応策を決定し、指示を行うことができる体制とするなど、機動的な業務改善への取り組みが可能な状況となっています。
(常勤・非常勤監査等委員の活動)
・国内/海外拠点への往査(随時:常勤・非常勤)
・取締役会、経営会議ほか重要会議への出席(定例:常勤・非常勤)
・指名報酬委員会への出席(随時:常勤・非常勤)
・内部監査部との定例会出席(週次:常勤)
・代表取締役との定期的な面談(半期毎:常勤・非常勤)
・製販会議等、事業センター主催の各種会議出席(随時、対面又はオンライン:常勤・非常勤)
・重要書類 (取締役会議案書・議事録、各種決裁書類、契約書等) の閲覧・確認(随時:常勤)
・会計監査人からの監査計画説明、四半期レビュー報告、決算監査報告(四半期毎:常勤・非常勤)
・会計監査人との意見・情報交換(随時、対面又はオンライン:常勤・非常勤)
・会計監査人評価の実施(毎期:常勤・非常勤)
(監査等委員の出席した主な会議)
・取締役会-15回
・経営会議-10回
・指名報酬委員会-5回
・内部監査部との定例会・報告会-29回
・事業センター関連会議-128回
・財務経理部報告会-8回
・監査法人監査報告会-6回
・監査法人との意見交換会-7回
・SDGs推進事務局会議-12回
・関係会社業績報告会-7回
ホ.会計監査人との連携活動
監査等委員会は、会計監査人と四半期毎の定例報告会に加え、随時、意見交換会を実施し、会計監査人から監査計画の説明、四半期レビュー報告、監査結果等の報告を受け、「監査上の主要な検討事項(KAM)」の記載内容について意見を交換しました。会計監査人とは、会計分野だけでなく事業方針など経営全般に関する情報についても共有化を図っており、良好な関係のもとで建設的な意見交換が行われています。特に、予見されるリスクおよび課題については事前に検討を行なっており、その結果、有効な予防策および回避策が講じられています。また期末決算および会計監査人による会計監査については、グループ各社の決算作業の進捗状況について財務経理部より報告を受けるとともに会計監査人よりオンラインおよび対面によるコミュニケーションを通して監査手続の進捗状況および内容について報告を受けました。
② 内部監査の状況
当社の内部監査部は、有価証券報告書提出日現在、6名で構成されています。基本的な活動としては、国内外の各事業拠点を対象にした「拠点監査」と、ESG・SDGs、貿易および法令順守・品質保証などに焦点を当てた「テーマ監査」の2つの系統の監査を主に実施しています。また、各事業拠点の内部統制部門の指導・支援も行なっています。当事業年度においては、新型コロナウイルス感染症の流行により中断していた海外や国内の事業拠点への監査も再開し、国内4拠点と海外は米国と台湾の2拠点に対して監査を行いました。
海外や国内の遠隔地にある各事業拠点の監査においては、オンラインでのヒアリングやリモート監査を通じた事前準備を充実させることにより、監査効率の向上を図ることができました。
内部監査部としては、今後もオンラインヒアリングやリモート監査の実効性と効率性を高め、安全かつ適切な業務運営をサポートするための仕組み作りと同時に内部監査の充実に努めていきます。
当社の内部監査部は、監査等委員会直属の組織であることから内部監査計画の策定に際しては、監査等委員会と事前に協議し、その最終承認を得た上で決定しています。特に内部監査部の監査活動では、監査等委員会との連携や補完関係の強化を図りながら監査の効率と実効性の双方を高めています。また、前事業年度より、内部監査活動の結果について半期毎に取締役会に報告するデュアルレポーティングラインを構築しています。
常勤の監査等委員が、毎週実施される内部監査部の連絡会に出席することで、内部監査部から日常的に情報の提供を受け、スムーズな情報共有が行われています。監査等委員会は、各部門や関係会社などの『現場との対話』を重視しています。経営戦略の浸透度合いや主体的な取り組みの確認、現場の課題抽出を行い、内部監査部の監査活動に対して適宜助言を行なっています。
当社のコーポレート・ガバナンス体制においては、監査等委員会から内部監査部への指示が、代表取締役の指示よりも優先されることが定められており、内部監査部は代表取締役を含む執行側の干渉を受けずに監査業務を展開できます。また、不測の事態に対して監査等委員会が内部監査部による迅速な対応が必要と判断した場合、即応できる体制が構築されています。このように、内部監査部が監査等委員会に帰属していることを明確にすることで、独立性が確保され、機動性が発揮される体制が整っています。
③ 会計監査の状況
イ.監査法人の名称
有限責任監査法人トーマツ
ロ.継続監査期間
1982年以降
ハ.業務を執行した公認会計士
吉原 一貴 氏
佐瀬 剛 氏
ニ.監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士8名、その他24名です。
ホ.監査法人の選定方針・理由
監査等委員会で定めた「会計監査人の選定基準」に基づき、監査法人の概要、監査の実施体制、監査報酬額等
について、監査等委員会で審議した結果、現監査法人の再任が適当と判断しました。
ヘ.監査等委員会による監査法人の評価
監査等委員会で定めた「会計監査人の評価基準」に基づき、監査法人に対して、監査法人の品質管理、監査チームの内容、監査報酬、監査等委員会とのコミュニケーション、経営者や財務経理部、内部監査部とのコミュニケーション、海外監査法人とのコミュニケーション、グループ監査および不正リスクに対する対応等について評価を行なった結果、適切と判断しています。
④ 監査報酬の内容等
イ.監査公認会計士等に対する報酬の内容
ロ.監査公認会計士等と同一のネットワーク(Deloitte Touche Tohmatsu Limited)に対する報酬(イ.を除く)
連結子会社における前連結会計年度および当連結会計年度の非監査業務の内容は、税務コンサルティング等です。
ハ.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
ニ.監査報酬の決定方針
当社の監査公認会計士等に対する監査報酬の決定方針としましては、監査時間や提出会社の規模・業務の特性などの要素を総合的に勘案し、決定しています。
ホ.監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
当社監査等委員会は、日本監査役協会が公表する「会計監査人との連携に関する実務指針」を踏まえ、会計監査人の監査計画の内容、従前の事業年度における職務の執行状況を勘案し、一定程度の効率化を図りつつ設定された報酬額の見積りの妥当性を監査品質維持の観点から検討した結果、会計監査人の報酬額につき、会社法第399条第1項の同意を行なっています。
① 監査等委員会監査の状況
イ.監査等委員会の組織、人員
当社の監査等委員会は常勤監査等委員2名と非常勤監査等委員1名から構成されています。
大村直司(常勤独立社外)は大手石油メーカーにおいて、国内の管理・企画部門の実績と、海外現地法人の経営者および持株会社の常勤監査役としての豊富な経験に基づく幅広い見識を有しております。池田達也(常勤社内)は銀行における幅広い経験と知見、当社においては経営企画部門での経験を有しております。石原昭広(非常勤独立社外)は総合商社や自動車メーカーでの豊富な実務経験と、弁護士としての専門的な知見を有しております。
監査等委員会は定時株主総会後に委員長の選定、常勤監査等委員の選定、その他監査等委員会の職務遂行に必要となる事項を取り決めています。
ロ.監査等委員会の開催状況の概要
監査等委員会の開催は毎月の定例会のほか、必要に応じて随時開催することとしています。当事業年度においては17回開催しており、個々の監査等委員の出席状況については次のとおりです。
| 氏 名 | 開催回数 | 出席回数 | 出席率 |
| 大村 直司(常勤) | 17回 | 17回 | 100% |
| 池田 達也(常勤) | 17回 | 17回 | 100% |
| 石原 昭広 | 17回 | 17回 | 100% |
ハ.当事業年度の監査等委員会において審議された主な決議事項、協議事項および報告事項
(決議事項)
・監査等委員である取締役および補欠の監査等委員である取締役の選任に対する同意
・取締役(監査等委員である取締役を除く。)の選任および報酬に関する監査等委員会意見
・有価証券報告書に記載する「監査の状況」の文面
・監査等委員会監査報告書の作成
・会計監査人の再任
・第81期監査等委員会監査方針および監査計画
・監査等委員会委員長の選定
・常勤監査等委員の選定
・選定監査等委員および特定監査等委員の選定
・会計監査人の報酬等の決定に関する同意
(協議事項)
・取締役(監査等委員である取締役を除く。)の選任および報酬に関する監査等委員会意見
・有価証券報告書に記載する「監査の状況」の文面
・監査等委員会監査報告書
・会計監査人の再任
・定時株主総会での監査結果の報告および報告者の選定
・各監査等委員の報酬額
(報告事項)
・監査等委員会の監査活動に関する報告
・内部監査部監査に関する報告
・重要書類閲覧に関する報告
・寄付金に関する報告
・自己株の取得および処分の報告
・内部通報に関する報告
・事業センター関連会議への参加報告
ニ.監査等委員会および監査等委員の主な活動
監査等委員会は会社法およびコーポレート・ガバナンスコードを踏まえた良質な企業統治体制の確立に資する監査を基本方針とし、「取締役等の職務執行」、「内部統制システムの整備・運用状況」、「法定開示情報等に関する体制」、「会計監査等」の領域について年間の活動計画を定めその活動を鋭意実施してきました。
当事業年度、当社は低迷する業績改善に向けた構造改革の断行と持続的な成長体制への立て直しが急務であると判断し、中期経営計画の更新を延期し、単年度の事業再生計画「Re-Futaba -考動(決意と約束)-」を策定し、これらに沿って「事業ポートフォリオの再構築」「国内外グループの再編と拠点の適正化」「事業の収益追求のための費用削減の徹底」など、業績改善に向けた活動を重点的に実施しました。このような状況のなかで監査等委員会は、各活動について進捗とその効果を注意深く監視するだけでなく構造改革の各施策が従業員に与える心理的な影響についても注視してきました。
監査等委員会は経営に対して月次ベースの予実績分析の重要性を提言しつつ、予実績分析の更なる深掘りと挽回策の改善を継続的に要請してきました。また、これら分析等を繰り返し行うことが予算達成のための建設的な議論を生み、更には業績改善に繋がることを強く主張してきました。当事業年度、経営は、新たな緊急策として固定費削減および在庫低減などの業績改善策を追加的に行いましたが、監査等委員会からの提言はこのような環境整備の一助になったと考えています。
当事業年度においては、従来方式のリスク・マネジメント方針を改め、より実効性の高い新たなリスクマネジメント・システム(「FERM」:Futaba Enterprise Risk Management)を決定し、翌事業年度から本格導入することになりました。監査等委員会は、FERMの検討段階から積極的に係わり、各種助言を行うと同時に、社内の啓蒙・啓発活動にも積極的に参加し、当社独自の課題を最大限に考慮したリスク対応策の構築に貢献することに努めました。
当事業年度、当社は、業績改善にむけた組織改編、事業再編、事業所の統廃合、人員整理など「痛み」を伴う大型の構造改革を実施してきました。常勤監査等委員は、事業センターおよび各営業拠点にも直接出向き、構造改革各施策の進捗および効果の検証だけでなく、生産・営業活動の現場特有の課題に関するヒアリングを積極的に行い、これらを非常勤監査等委員とも共有・整理した上で、経営へ報告するとともに各課題に対しては対症療法ではなく原因療法として対処する重要性を提言しています。
また、監査等委員会は、以前から、当社の業務処理に関連し「業務手順の整備状況」「規定・規則の遵守状況」「意思疎通」など業務プロセスに関するモニタリングを重点的に行なってきましたが、当事業年度については、更に「社員が自由に意見の言える社内環境の構築」をテーマに掲げ監査活動を行いました。その結果、必ずしも十分な意思疎通が取れていない職場も見受けられたことから、これら改善策について経営側とも検討を進め、各種改善策を継続的に講じているところです。
常勤監査等委員は、新型コロナウイルス禍の収束により各種規制が緩和されたことから、電子デバイス関連事業の主力生産拠点である台湾子会社および各営業拠点を中心に積極的な往査を実施しました。台湾子会社については、当事業年度、一部製品の外部委託生産および生産ラインの集約など構造改革に伴う事業再編を行なっており、運営形態が大きく変更されました。今回の往査では、現地の実情把握だけでなく、組織力の一層の強化に向けては日本人駐在員と現地幹部社員の融合が重要であると判断し、現地幹部社員への面談を従来にも増して積極的に実施しました。その結果、一部の現地幹部社員については「目標共有」「連帯感」などについて課題が認識されたことから、面談の際、経営方針について丁寧な説明を行うなど現地幹部社員の意識改善にも努めました。
当事業年度の構造改革の施策の一つである海外の営業戦略の見直し、およびそれに伴う海外販売会社の再編に関するウェブによる検討会議では各海外拠点からも活発な意見の発信が行われ、常勤監査等委員も検討会議に参加し建設的な意見表明を行なってきました。同会議では現地社員も積極的に意見を述べており、会社がグローバル化に向けて着実に進んでいることが実感され、監査等委員会のこれからの監査活動についてもグローバル化を意識した監査が極めて重要であることを再認識しました。
また、構造改革の一環として、当社は、不採算取引の見直しや取引先との是正交渉など、損益に直結する活動を精力的に行なってきました。この活動では、各監査等委員は、スキル・マトリックスに示す各専門分野の知見・見識に基づき有効かつ具体的な助言を行なっており、これら総合的な助言は、これからも当社の取引遂行上の知見として資するものと考えています。その他、各監査等委員は各種会議および委員会など様々な会議体に参加しモニタリングをしていますが、特に当事業年度については構造改革に関する「事業再編」「事業所の統廃合」「個別事業所の業績改善プログラム」などのテーマに関する会議が多く開催され、各監査等委員は、これらの会議体に積極的に参加し過去の実務経験から得た知見・知識に基づく多様な助言を行いました。
当社には内部監査部が監査等委員会直属の組織という特徴があり、監査等委員会はこの特徴を生かし内部監査部との緊密な連携を通じて効率的な監査を実施しております。監査等委員会は、内部監査部の人事(異動、評価等)に関する権限を持ち、さらには内部監査計画などの最終承認を行なっており、内部監査部の重要性を経営に認識させるとともに組織の強化を図っています。緊急性の高い重要課題については、監査等委員会から直接報告することにより、取締役会として速やかに対応策を決定し、指示を行うことができる体制とするなど、機動的な業務改善への取り組みが可能な状況となっています。
(常勤・非常勤監査等委員の活動)
・国内/海外拠点への往査(随時:常勤・非常勤)
・取締役会、経営会議ほか重要会議への出席(定例:常勤・非常勤)
・指名報酬委員会への出席(随時:常勤・非常勤)
・内部監査部との定例会出席(週次:常勤)
・代表取締役との定期的な面談(半期毎:常勤・非常勤)
・製販会議等、事業センター主催の各種会議出席(随時、対面又はオンライン:常勤・非常勤)
・重要書類 (取締役会議案書・議事録、各種決裁書類、契約書等) の閲覧・確認(随時:常勤)
・会計監査人からの監査計画説明、四半期レビュー報告、決算監査報告(四半期毎:常勤・非常勤)
・会計監査人との意見・情報交換(随時、対面又はオンライン:常勤・非常勤)
・会計監査人評価の実施(毎期:常勤・非常勤)
(監査等委員の出席した主な会議)
・取締役会-15回
・経営会議-10回
・指名報酬委員会-5回
・内部監査部との定例会・報告会-29回
・事業センター関連会議-128回
・財務経理部報告会-8回
・監査法人監査報告会-6回
・監査法人との意見交換会-7回
・SDGs推進事務局会議-12回
・関係会社業績報告会-7回
ホ.会計監査人との連携活動
監査等委員会は、会計監査人と四半期毎の定例報告会に加え、随時、意見交換会を実施し、会計監査人から監査計画の説明、四半期レビュー報告、監査結果等の報告を受け、「監査上の主要な検討事項(KAM)」の記載内容について意見を交換しました。会計監査人とは、会計分野だけでなく事業方針など経営全般に関する情報についても共有化を図っており、良好な関係のもとで建設的な意見交換が行われています。特に、予見されるリスクおよび課題については事前に検討を行なっており、その結果、有効な予防策および回避策が講じられています。また期末決算および会計監査人による会計監査については、グループ各社の決算作業の進捗状況について財務経理部より報告を受けるとともに会計監査人よりオンラインおよび対面によるコミュニケーションを通して監査手続の進捗状況および内容について報告を受けました。
② 内部監査の状況
当社の内部監査部は、有価証券報告書提出日現在、6名で構成されています。基本的な活動としては、国内外の各事業拠点を対象にした「拠点監査」と、ESG・SDGs、貿易および法令順守・品質保証などに焦点を当てた「テーマ監査」の2つの系統の監査を主に実施しています。また、各事業拠点の内部統制部門の指導・支援も行なっています。当事業年度においては、新型コロナウイルス感染症の流行により中断していた海外や国内の事業拠点への監査も再開し、国内4拠点と海外は米国と台湾の2拠点に対して監査を行いました。
海外や国内の遠隔地にある各事業拠点の監査においては、オンラインでのヒアリングやリモート監査を通じた事前準備を充実させることにより、監査効率の向上を図ることができました。
内部監査部としては、今後もオンラインヒアリングやリモート監査の実効性と効率性を高め、安全かつ適切な業務運営をサポートするための仕組み作りと同時に内部監査の充実に努めていきます。
当社の内部監査部は、監査等委員会直属の組織であることから内部監査計画の策定に際しては、監査等委員会と事前に協議し、その最終承認を得た上で決定しています。特に内部監査部の監査活動では、監査等委員会との連携や補完関係の強化を図りながら監査の効率と実効性の双方を高めています。また、前事業年度より、内部監査活動の結果について半期毎に取締役会に報告するデュアルレポーティングラインを構築しています。
常勤の監査等委員が、毎週実施される内部監査部の連絡会に出席することで、内部監査部から日常的に情報の提供を受け、スムーズな情報共有が行われています。監査等委員会は、各部門や関係会社などの『現場との対話』を重視しています。経営戦略の浸透度合いや主体的な取り組みの確認、現場の課題抽出を行い、内部監査部の監査活動に対して適宜助言を行なっています。
当社のコーポレート・ガバナンス体制においては、監査等委員会から内部監査部への指示が、代表取締役の指示よりも優先されることが定められており、内部監査部は代表取締役を含む執行側の干渉を受けずに監査業務を展開できます。また、不測の事態に対して監査等委員会が内部監査部による迅速な対応が必要と判断した場合、即応できる体制が構築されています。このように、内部監査部が監査等委員会に帰属していることを明確にすることで、独立性が確保され、機動性が発揮される体制が整っています。
③ 会計監査の状況
イ.監査法人の名称
有限責任監査法人トーマツ
ロ.継続監査期間
1982年以降
ハ.業務を執行した公認会計士
吉原 一貴 氏
佐瀬 剛 氏
ニ.監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士8名、その他24名です。
ホ.監査法人の選定方針・理由
監査等委員会で定めた「会計監査人の選定基準」に基づき、監査法人の概要、監査の実施体制、監査報酬額等
について、監査等委員会で審議した結果、現監査法人の再任が適当と判断しました。
ヘ.監査等委員会による監査法人の評価
監査等委員会で定めた「会計監査人の評価基準」に基づき、監査法人に対して、監査法人の品質管理、監査チームの内容、監査報酬、監査等委員会とのコミュニケーション、経営者や財務経理部、内部監査部とのコミュニケーション、海外監査法人とのコミュニケーション、グループ監査および不正リスクに対する対応等について評価を行なった結果、適切と判断しています。
④ 監査報酬の内容等
イ.監査公認会計士等に対する報酬の内容
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 監査証明業務に基づく報酬(百万円) | 非監査業務に基づく報酬(百万円) | 監査証明業務に基づく報酬(百万円) | 非監査業務に基づく報酬(百万円) | |
| 提出会社 | 53 | - | 57 | - |
| 連結子会社 | - | - | - | - |
| 計 | 53 | - | 57 | - |
ロ.監査公認会計士等と同一のネットワーク(Deloitte Touche Tohmatsu Limited)に対する報酬(イ.を除く)
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 監査証明業務に基づく報酬(百万円) | 非監査業務に基づく報酬(百万円) | 監査証明業務に基づく報酬(百万円) | 非監査業務に基づく報酬(百万円) | |
| 提出会社 | - | - | - | - |
| 連結子会社 | 61 | 8 | 80 | 22 |
| 計 | 61 | 8 | 80 | 22 |
連結子会社における前連結会計年度および当連結会計年度の非監査業務の内容は、税務コンサルティング等です。
ハ.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
ニ.監査報酬の決定方針
当社の監査公認会計士等に対する監査報酬の決定方針としましては、監査時間や提出会社の規模・業務の特性などの要素を総合的に勘案し、決定しています。
ホ.監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
当社監査等委員会は、日本監査役協会が公表する「会計監査人との連携に関する実務指針」を踏まえ、会計監査人の監査計画の内容、従前の事業年度における職務の執行状況を勘案し、一定程度の効率化を図りつつ設定された報酬額の見積りの妥当性を監査品質維持の観点から検討した結果、会計監査人の報酬額につき、会社法第399条第1項の同意を行なっています。