有価証券報告書-第70期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/25 16:09
【資料】
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【項目】
175項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当グループ(当社及び当社の関係会社…以下同じ)が判断したものであります。
当連結会計年度における国内外の経済環境は、米国の関税率引き上げや、地政学的リスクの高まりなどによる影響が各国に波及し、先行き不透明な状況が継続しましたが、全体としては底堅く推移しました。
当グループは、経営理念「創造 貢献」を軸に、2030年に向け企業価値極大化を目指しております。その実現に向け、コア事業を中心とした着実な成長を図るとともに、収益基盤をさらに強固なものとし、持続的成長に向けた基盤を確立してまいります。
2027年3月期から2029年3月期の3ヶ年中期経営計画では「持続的成長に向けた基盤確立期」と位置付け、新たな成長領域におけるイノベーションと経営基盤強化により、「足元の収益性強化」と「中期の成長基盤確立」の両輪を実現し、グローバルブランドとしての企業価値極大化を図ってまいります。
①収益性強化と成長基盤の確立
1)時計事業………………………「G-SHOCK」と「CASIO WATCH」の2軸ブランド展開による収益極大化を図ってまいります。「G-SHOCK」は、商品ラインアップとブランド力を強化し再成長を目指すとともに若年層のユーザーの獲得を強化してまいります。「CASIO WATCH」は、高単価ラインアップの拡充、現代トレンドとの融合、本質的価値を際立たせたデザイン/商品の進化により、高付加価値化を推進し、女性や新世代を中心としたさらなる拡大に取り組んでまいります。
インド、ブラジル、ASEANなど成長ポテンシャルの高いエリアでの販売を強化し、拡大を加速してまいります。
2)EdTech事業……………関数電卓は、教育現場の意見を反映したユーザーインターフェイスの進化継続、エリア特性に合わせた専用機開発等、商品開発力を強化し、既存市場における普及率拡大と新興国における需要獲得を図ります。また同時に模倣品対策の推進を強化し、売上拡大、収益力強化に取り組んでまいります。
教育のⅠCT化、教科書デジタル化を見据え教育アプリビジネスを強化し、ハードとソフトの融合による市場ポジション確立を目指してまいります。
3)サウンド事業…………………新しい演奏体験の提供による需要創造を図るとともに、抜本的な構造改革により、早期黒字化に取り組んでまいります。
4)新規事業………………………AIペット「Moflin」は、グローバルでの拡大を加速させるとともに、メンタルウェルネス領域で独自のポジションを確立し、パーソナルウェルビーイング領域での事業確立を目指してまいります。
また、持続的な成長を支える経営基盤強化のため、人員構造の適正化と組織構造のスリム化による機動的かつ効率的な事業運営の確立、人的資本経営の強化、経営・事業判断を高度化するDX基盤強化を推進してまいります。R&Dについては体制を強化し、意思決定の迅速化と開発スピードを加速させ、当グループの強みであるコア技術の進化と先端領域(AI、ソフトウェア等)との技術融合により、新規事業創出や先端技術開発に取り組むことで、新たな価値を創出し、中長期的な成長を支えてまいります。
②資本収益性・資本効率性を意識した経営
当グループは、キャピタルアロケーション方針に基づき、財務安全性を確保しながら手元資金を有効活用し、通常設備投資に加え、アライアンスやブランド投資等の戦略投資及び次世代環境投資を促進することで、中長期的な成長とROEの持続的向上を図ります。また、資本コストを意識した事業活動の推進及びバランスシートの効率化によりフリー・キャッシュ・フローの創造に努めるとともに、株主還元強化により資本効率性の改善を図ることで、引き続き企業価値の向上を目指してまいります。
③事業を通じたサステナブルな社会への貢献
当グループは、パーパスである「驚きを身近にする力で、ひとりひとりに今日を超える歓びを。」を起点に、事業活動を通じた価値創造と社会課題の解決を両立させることを目指し、サステナビリティ経営を推進しております。当グループは、中長期的に取り組むべき経営上及び環境・社会面の重要課題を明確にし、サステナビリティ経営を実効性あるものとするためにマテリアリティを設定しており、サステナビリティ経営の活動指針としております。
マテリアリティは、当グループの持続的な成長と社会への貢献が相互に好循環を生む構造を目指すべく、「事業を通じた価値創造」、「経営資本の増強」、「経営基盤の強化」の3つのグループに整理するとともに、マテリアリティごとに目標及びKPIを設定し、継続的に進捗を管理・開示し推進しております。2027年3月期においては、マテリアリティの達成と中期経営計画が連動するよう、2027年3月期から2029年3月期の3ヶ年目標を新たに策定いたしました。今後も、企業成長と社会発展を両輪として、人々の心と暮らしが豊かな社会を目指してまいります。
④コーポレート・ガバナンス機能の強化・充実
当社は、持続的成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、迅速な意思決定や適切な業務執行とともに、経営監視機能の強化を重要課題と位置付けております。取締役会の実効性をさらに高めコーポレート・ガバナンス体制の充実を図るため、2026年6月開催の定時株主総会後における取締役会の体制について、社外取締役比率は56%、女性取締役比率は22%といたします。当グループは企業価値の向上と持続的な成長を実現できる強固な経営基盤を形成するべくコーポレート・ガバナンス機能の強化・充実を推進するとともに、引き続き健全な事業活動倫理を尊重する企業文化・風土の醸成にも努めてまいります。
当社の経営理念である「創造 貢献」という考え方は、当社独自の強みを最大限に活かし、時代の変化に合わせて常に新しい文化を創造することで、世の中の役に立ち続ける、ということを意味しています。当グループは、この貢献のための創造を通じて、人々の暮らしの中に溶け込み、必要としてくれる人にとって最も大切な存在となるような、新しい価値を生み出し続ける企業を目指しています。

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