有価証券報告書-第71期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ (当社、連結子会社及び持分法適用会社) の財政状態、経営成績及びキャッシュフロー (以下、「経営成績等」という。) の状況の概要は次の通りであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境の改善、輸出の増加や堅調な設備投資等により景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。
また、海外におきましても、地政学リスクによる警戒感はあるものの、欧米経済及び中国経済は引き続き堅調に推移いたしました。
このような状況下当社グループは、主にスマートフォン市場向け、自動車市場向け及び産業用機器市場向けのグローバル事業拡大を進めると共に高度化する市場ニーズへの更なる迅速な対応を目指し、高付加価値新製品の開発・販売・生産体制の強化を推進して参りましたが、第4四半期に入りスマートフォンビジネスの減速及び円高の影響を受けました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、1,252億80百万円(前年同期比8.8%増)、営業利益は286億49百万円(同0.6%増)、経常利益は292億34百万円(同1.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は195億26百万円(同8.6%減)となりました。
なお、当社は、東京国税局より当社から連結子会社であるヒロセコリアへの棚卸資産輸出取引に関して移転価格税制に基づく更正を受ける見込みが高くなったため、現時点において見込まれる法人税等負担額 (798百万円) を「過年度法人税等」として見積り計上しております。当社といたしましては、常にコンプライアンスを重視した経営に努めており、各国の税制につきましても遵守した経営を行っております。今回指摘を受けている取引につきましても、当該取引は適正であると考えており、今後正式に更正通知を受けた場合は、異議申し立てをはじめとする、しかるべき対応を取る所存であります。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(多極コネクタ)
当社の主力製品群であります多極コネクタは、丸形コネクタ、角形コネクタ、リボンケーブル用コネクタ、プリント基板用コネクタ、FPC(フレキシブル基盤)用コネクタ、ナイロンコネクタ等多品種にわたります。
主としてスマートフォン、通信機器、カーエレクトロニクス等の分野から計測・制御機器、FA機器及び医療機器などの産業用機器等の分野まで幅広く使用されているコネクタであり、今後の更なる高度情報通信ネットワーク化社会及び環境を考慮した省エネ化社会の進展とともに需要の拡大が見込まれております。
当連結会計年度は、売上高は1,071億53百万円 (前年同期比11.3%増)、営業利益は264億7百万円 (同1.1%増) となりました。
(同軸コネクタ)
同軸コネクタは、マイクロ波のような高周波信号を接続する特殊な高性能コネクタであり、主にマイクロ波通信機、衛星通信装置、電子計測器、またはスマートフォン及び伝送・交換装置等に使用されるコネクタであります。
なお、光コネクタ、同軸スイッチもこの中に含んでおります。
当連結会計年度は、売上高は127億31百万円 (前年同期比4.1%増)、営業利益は20億81百万円 (同0.3%減) となりました。
(その他)
以上のコネクタ製品以外の製品として干渉波EMS等の電子医療・健康機器、マイクロスイッチ類及びコネクタ用治工具類を一括しております。
当連結会計年度は、売上高は53億95百万円 (前年同期比18.5%減)、営業利益は1億61百万円 (同39.4%減) となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(資金)は、前連結会計年度末と比べて125億60百万円減少して、693億23百万円となりました。
a. 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、292億89百万円の増加(前年同期280億93百万円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益283億92百万円(同293億36百万円)や減価償却費107億74百万円(同80億67百万円)の計上などによります。
b. 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、300億78百万円の減少(前年同期105億85百万円の減少)となりました。これは、定期預金の預入による支出1,530億58百万円(同1,563億15百万円)や定期預金の払戻による収入1,395億56百万円(同1,471億85百万円)、及び有価証券の償還による収入218億44百万円(同269億43百万円)などによります。
c. 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、118億39百万円の減少(前年同期107億98百万円の減少)となりました。これは、配当金の支払額125億30百万円(同83億90百万円)や自己株式の取得による支出10百万円(同27億49百万円)などによります。
③ 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、商品及び製品、並びに有形固定資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ127億61百万円増加して、3,394億58百万円となりました。負債は支払手形及び買掛金の増加などにより52億72百万円増加して356億75百万円となりました。また、純資産は利益剰余金の増加などにより74億89百万円増加して3,037億83百万円となりました。この結果、自己資本比率は89.4%となり、前連結会計年度末と比べ1.2%減少しました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。なお、当社グループは、資本市場における財務情報の国際的な比較可能性の向上、ならびにグループ内の会計基準統一によるグローバル経営の更なる推進等を目的として、国際会計基準(IFRS)を平成31年3月期より任意適用することといたしました。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等につきましては、事業全体で見ますと対前年同期にて増収となる一方、利益率は低下しました。セグメント別に見ますと多極コネクタは増収増益、同軸コネクタは増収減益、その他セグメントは減収減益となりました。当社グループは、中期経営計画「G-WING」において、コンシューマ、産機、自動車の強い3本柱を形成することで、高収益体制を維持しつつ、中長期的に売上を伸長させていく計画を立てております。現在当社グループが置かれている状況はこの3本柱を中長期のビジネス基盤として確立させるための先行投資を行っている段階であり、投資の回収に向けて進んでまいります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としましては、国内外の経済動向の変化が挙げられます。現時点では特にスマートフォン市場の動向が当社グループの業績に大きな影響を与えております。当社グループとしましては、「G-WING」の3本柱を強固にしていくことでスマートフォン市場への依存率を減少させてまいります。
その他の当社グループの経営成績に影響を与える要因につきましては、「第2 事業の概況 2 事業等のリスク」、をご参照ください。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、自己資本比率が89.4%と十分な資本を維持しており、外部からの借入金はありません。
利益配分につきましては、経営方針に基づき、経営基盤を強化し、成長路線の確立を図るとともに、財務体質をより一層充実させ、安心される、また期待される企業を目指して安定した配当を継続していくことを基本とし、業績及び経営環境等を総合的に勘案して実施していくことが肝要と考えております。また、株主還元の充実の視点から、資本効率の向上を図るため自己株式の取得もあわせて実施していきたいと考えております。
なお、当社は自己株式の保有については、発行済株式総数の5%程度を上限とし、それを超過する部分は、原則として毎期消却する旨を自己株式の保有・消却に関する基本方針としております。
また、内部留保資金につきましては、中長期的な視野に立って、今後ますます進展する技術革新に対する研究開発投資、グローバル化に伴う設備投資及び経営環境の変化に対応した機動的なM&Aなどに備えてまいりたいと考えております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、従来は財務体質等を含んだ総合的な収益性が反映される経常利益を重視し、売上高経常利益率30%以上を達成することを目標としておりました。平成31年3月期より当社グループは国際会計基準(IFRS)を任意適用しますが、引き続き利益率を重視した経営を行ってまいります。
当連結会計年度における当社グループ (当社、連結子会社及び持分法適用会社) の財政状態、経営成績及びキャッシュフロー (以下、「経営成績等」という。) の状況の概要は次の通りであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境の改善、輸出の増加や堅調な設備投資等により景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。
また、海外におきましても、地政学リスクによる警戒感はあるものの、欧米経済及び中国経済は引き続き堅調に推移いたしました。
このような状況下当社グループは、主にスマートフォン市場向け、自動車市場向け及び産業用機器市場向けのグローバル事業拡大を進めると共に高度化する市場ニーズへの更なる迅速な対応を目指し、高付加価値新製品の開発・販売・生産体制の強化を推進して参りましたが、第4四半期に入りスマートフォンビジネスの減速及び円高の影響を受けました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、1,252億80百万円(前年同期比8.8%増)、営業利益は286億49百万円(同0.6%増)、経常利益は292億34百万円(同1.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は195億26百万円(同8.6%減)となりました。
なお、当社は、東京国税局より当社から連結子会社であるヒロセコリアへの棚卸資産輸出取引に関して移転価格税制に基づく更正を受ける見込みが高くなったため、現時点において見込まれる法人税等負担額 (798百万円) を「過年度法人税等」として見積り計上しております。当社といたしましては、常にコンプライアンスを重視した経営に努めており、各国の税制につきましても遵守した経営を行っております。今回指摘を受けている取引につきましても、当該取引は適正であると考えており、今後正式に更正通知を受けた場合は、異議申し立てをはじめとする、しかるべき対応を取る所存であります。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(多極コネクタ)
当社の主力製品群であります多極コネクタは、丸形コネクタ、角形コネクタ、リボンケーブル用コネクタ、プリント基板用コネクタ、FPC(フレキシブル基盤)用コネクタ、ナイロンコネクタ等多品種にわたります。
主としてスマートフォン、通信機器、カーエレクトロニクス等の分野から計測・制御機器、FA機器及び医療機器などの産業用機器等の分野まで幅広く使用されているコネクタであり、今後の更なる高度情報通信ネットワーク化社会及び環境を考慮した省エネ化社会の進展とともに需要の拡大が見込まれております。
当連結会計年度は、売上高は1,071億53百万円 (前年同期比11.3%増)、営業利益は264億7百万円 (同1.1%増) となりました。
(同軸コネクタ)
同軸コネクタは、マイクロ波のような高周波信号を接続する特殊な高性能コネクタであり、主にマイクロ波通信機、衛星通信装置、電子計測器、またはスマートフォン及び伝送・交換装置等に使用されるコネクタであります。
なお、光コネクタ、同軸スイッチもこの中に含んでおります。
当連結会計年度は、売上高は127億31百万円 (前年同期比4.1%増)、営業利益は20億81百万円 (同0.3%減) となりました。
(その他)
以上のコネクタ製品以外の製品として干渉波EMS等の電子医療・健康機器、マイクロスイッチ類及びコネクタ用治工具類を一括しております。
当連結会計年度は、売上高は53億95百万円 (前年同期比18.5%減)、営業利益は1億61百万円 (同39.4%減) となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(資金)は、前連結会計年度末と比べて125億60百万円減少して、693億23百万円となりました。
a. 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、292億89百万円の増加(前年同期280億93百万円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益283億92百万円(同293億36百万円)や減価償却費107億74百万円(同80億67百万円)の計上などによります。
b. 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、300億78百万円の減少(前年同期105億85百万円の減少)となりました。これは、定期預金の預入による支出1,530億58百万円(同1,563億15百万円)や定期預金の払戻による収入1,395億56百万円(同1,471億85百万円)、及び有価証券の償還による収入218億44百万円(同269億43百万円)などによります。
c. 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、118億39百万円の減少(前年同期107億98百万円の減少)となりました。これは、配当金の支払額125億30百万円(同83億90百万円)や自己株式の取得による支出10百万円(同27億49百万円)などによります。
③ 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、商品及び製品、並びに有形固定資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ127億61百万円増加して、3,394億58百万円となりました。負債は支払手形及び買掛金の増加などにより52億72百万円増加して356億75百万円となりました。また、純資産は利益剰余金の増加などにより74億89百万円増加して3,037億83百万円となりました。この結果、自己資本比率は89.4%となり、前連結会計年度末と比べ1.2%減少しました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 多極コネクタ | 108,463 | 7.7 |
| 同軸コネクタ | 12,823 | 4.7 |
| そ の 他 | 4,760 | 8.7 |
| 合 計 | 126,047 | 7.4 |
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比(%) |
| 多極コネクタ | 108,687 | 11.1 | 15,029 | 23.6 |
| 同軸コネクタ | 12,934 | 7.0 | 1,853 | 34.5 |
| そ の 他 | 5,126 | △23.6 | 512 | △19.4 |
| 合 計 | 126,748 | 8.7 | 17,395 | 22.7 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 多極コネクタ | 107,153 | 11.3 |
| 同軸コネクタ | 12,731 | 4.1 |
| そ の 他 | 5,395 | △18.5 |
| 合 計 | 125,280 | 8.8 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。なお、当社グループは、資本市場における財務情報の国際的な比較可能性の向上、ならびにグループ内の会計基準統一によるグローバル経営の更なる推進等を目的として、国際会計基準(IFRS)を平成31年3月期より任意適用することといたしました。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等につきましては、事業全体で見ますと対前年同期にて増収となる一方、利益率は低下しました。セグメント別に見ますと多極コネクタは増収増益、同軸コネクタは増収減益、その他セグメントは減収減益となりました。当社グループは、中期経営計画「G-WING」において、コンシューマ、産機、自動車の強い3本柱を形成することで、高収益体制を維持しつつ、中長期的に売上を伸長させていく計画を立てております。現在当社グループが置かれている状況はこの3本柱を中長期のビジネス基盤として確立させるための先行投資を行っている段階であり、投資の回収に向けて進んでまいります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としましては、国内外の経済動向の変化が挙げられます。現時点では特にスマートフォン市場の動向が当社グループの業績に大きな影響を与えております。当社グループとしましては、「G-WING」の3本柱を強固にしていくことでスマートフォン市場への依存率を減少させてまいります。
その他の当社グループの経営成績に影響を与える要因につきましては、「第2 事業の概況 2 事業等のリスク」、をご参照ください。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、自己資本比率が89.4%と十分な資本を維持しており、外部からの借入金はありません。
利益配分につきましては、経営方針に基づき、経営基盤を強化し、成長路線の確立を図るとともに、財務体質をより一層充実させ、安心される、また期待される企業を目指して安定した配当を継続していくことを基本とし、業績及び経営環境等を総合的に勘案して実施していくことが肝要と考えております。また、株主還元の充実の視点から、資本効率の向上を図るため自己株式の取得もあわせて実施していきたいと考えております。
なお、当社は自己株式の保有については、発行済株式総数の5%程度を上限とし、それを超過する部分は、原則として毎期消却する旨を自己株式の保有・消却に関する基本方針としております。
また、内部留保資金につきましては、中長期的な視野に立って、今後ますます進展する技術革新に対する研究開発投資、グローバル化に伴う設備投資及び経営環境の変化に対応した機動的なM&Aなどに備えてまいりたいと考えております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、従来は財務体質等を含んだ総合的な収益性が反映される経常利益を重視し、売上高経常利益率30%以上を達成することを目標としておりました。平成31年3月期より当社グループは国際会計基準(IFRS)を任意適用しますが、引き続き利益率を重視した経営を行ってまいります。