有価証券報告書-第73期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 15:35
【資料】
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【項目】
87項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境は堅調に推移しましたが、海外経済の減速に伴う輸出の減少や消費税増税・大型台風の影響による個人消費の低迷、年明け以降は新型コロナウイルス感染症の拡大により非常に厳しい状況となりました。
海外におきましても、米中貿易摩擦の影響により米国・中国双方の経済が停滞するなか、新型コロナウイルス感染症の拡大が世界経済に与える影響により、更に不透明な状況が続いております。
このような状況下当社グループは、主にスマートフォン市場向け、自動車市場向け及び産業用機器市場向けのグローバル事業拡大を進めるとともに高度化する市場ニーズへの更なる迅速な対応を目指し、高付加価値新製品の開発・販売・生産体制の強化を推進して参りましたが、スマートフォンビジネス・民生用機器市場向けビジネスは堅調に推移したものの、産業用機器向けビジネスの売上が低迷した結果、当連結会計年度の売上収益は、1,217億65百万円(前年同期比2.3%減)、営業利益は203億58百万円(同12.1%減)、税引前利益は212億5百万円(同14.0%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は153億5百万円(同14.5%減)となりました。
新型コロナウイルス感染症の今後の影響につきましては非常に不確実性が高い状況が続いております。翌連結会計年度においては、第二波、第三波の感染拡大がないと仮定を置く一方、自動車向けを中心として需要が一定程度減少することを見込んでおります。また、当社グループは感染の拡大を防ぐため、全従業員に検温や手洗いなどの感染予防策の徹底を周知するとともに不急の出張を禁止するなどの対策をとっております。
セグメントの業績を示すと、以下のとおりであります。
(多極コネクタ)
当社の主力製品群であります多極コネクタは、丸形コネクタ、角形コネクタ、リボンケーブル用コネクタ、プリント基板用コネクタ、FPC(フレキシブル基盤)用コネクタ、ナイロンコネクタ等多品種にわたります。
主としてスマートフォン、通信機器、カーエレクトロニクス等の分野から計測・制御機器、FA機器及び医療機器などの産業用機器等の分野まで幅広く使用されているコネクタであり、今後の更なる高度情報通信ネットワーク化社会及び環境を考慮した省エネ化社会の進展とともに需要の拡大が見込まれております。
当連結会計年度は、売上収益は1,080億14百万円(前年同期比0.5%増)、営業利益は194億6百万円(同11.2%減)となりました。
(同軸コネクタ)
同軸コネクタは、マイクロ波のような高周波信号を接続する特殊な高性能コネクタであり、主にマイクロ波通信機、衛星通信装置、電子計測器、またはスマートフォン及び伝送・交換装置等に使用されるコネクタであります。
なお、光コネクタ、同軸スイッチもこの中に含んでおります。
当連結会計年度は、売上収益は97億84百万円(前年同期比20.5%減)、営業利益は8億37百万円(同30.7%減)となりました。
(その他)
以上のコネクタ製品以外の製品としてマイクロスイッチ類及びコネクタ用治工具類を一括しております。
当連結会計年度は、売上収益は39億67百万円(前年同期比17.6%減)、営業利益は1億15百万円(同13.0%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(資金)は、前連結会計年度末と比べて17億61百万円減少して、505億61百万円となりました。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、285億84百万円の増加(前年同期281億82百万円の増加)となりました。
これは、税引前利益212億5百万円や減価償却費及び償却費158億19百万円の計上などによる資金増、及び法人所得税の支払額60億35百万円による資金減などによるものです。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、171億64百万円の減少(前年同期311億54百万円の減少)となりました。
これは、有形固定資産の取得による支出186億89百万円による資金減などによるものです。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、122億5百万円の減少(前年同期142億98百万円の減少)となりました。
これは、配当金の支払額87億51百万円及び自己株式の取得による支出27億58百万円による資金減などによるものです。
③ 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、棚卸資産の増加及びIFRS第16号「リース」の適用による使用権資産の計上等により、前連結会計年度末に比べ12億9百万円増加して3,426億44百万円となりました。負債は営業債務の減少等はあるものの、IFRS第16号「リース」の適用によるリース負債の計上等により、23億98百万円増加して365億3百万円となりました。また、資本は利益剰余金の配当及び在外営業活動体の換算差額の減少等により、11億89百万円減少して3,061億41百万円となりました。この結果、親会社所有者帰属持分比率は89.3%となり、前連結会計年度末と比べ0.7%減少しました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
多極コネクタ112,136△1.8
同軸コネクタ9,191△26.6
その他3,424△20.0
合計124,751△4.7

(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
セグメントの名称受注高
(百万円)
前年同期比
(%)
受注残高
(百万円)
前年同期比
(%)
多極コネクタ112,4203.820,26627.9
同軸コネクタ10,112△16.51,98019.7
その他3,930△15.5303△13.3
合計126,4621.122,54926.3

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
多極コネクタ108,0140.5
同軸コネクタ9,784△20.5
その他3,967△17.6
合計121,765△2.3

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態および経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態および経営成績等につきましては、事業全体で見ますと対前年同期にて減収減益となりました。セグメント別に見ますと多極コネクタは増収減益、同軸コネクタは減収減益、その他セグメントは減収減益となりました。当社グループは、中期経営計画「G-WING」において、コンシューマ、産機、自動車の強い3本柱を形成することで、高収益体制を維持しつつ、中長期的に売上を伸長させていく計画を立てております。現在当社グループが置かれている状況はこの3本柱を中長期のビジネス基盤として確立させるための先行投資を行っている段階であり、投資の回収に向けて進んでまいります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としましては、国内外の経済動向の変化が挙げられます。現時点では特にスマートフォン市場の動向が当社グループの業績に大きな影響を与えております。当社グループとしましては、「G-WING」の3本柱を強固にしていくことでスマートフォン市場への依存率を減少させてまいります。
その他の当社グループの経営成績に影響を与える要因につきましては、「第2 事業の概況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、親会社所有者帰属持分比率が89.3%と十分な資本を維持しており、外部からの借入金はありません。
利益配分につきましては、経営方針に基づき、経営基盤を強化し、成長路線の確立を図るとともに、財務体質をより一層充実させ、安心される、また期待される企業を目指して安定した配当を継続していくことを基本とし、業績及び経営環境等を総合的に勘案して実施していくことが肝要と考えております。また、株主還元の充実の視点から、資本効率の向上を図るため自己株式の取得もあわせて実施していきたいと考えております。
なお、当社は自己株式の保有については、発行済株式総数の5%程度を上限とし、それを超過する部分は、原則として毎期消却する旨を自己株式の保有・消却に関する基本方針としております。
また、内部留保資金につきましては、中長期的な視野に立って、今後ますます進展する技術革新に対する研究開発投資、グローバル化に伴う設備投資及び経営環境の変化に対応した機動的なM&Aなどに備えてまいりたいと考えております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、IFRSベースの営業利益率を重視した経営を行ってまいります。当連結会計年度における営業利益率は16.7%となり、前連結会計年度の18.6%を下回る結果となっております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源および資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、営業キャッシュ・フローと投資キャッシュ・フローの合計が114億20百万円となっており、成長と安定のバランスを図っております。詳細につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。
当社グループの資本の財源および資金の流動性につきましては、親会社所有者帰属持分比率は89.3%と高い水準を維持しており、資金の調達を行わずに事業に必要な資金の流動性を確保していると判断しています。
なお、内部留保資金につきましては、中長期的な視野に立って、今後ますます進展する技術革新に対する研究開発投資、グローバル化に伴う設備投資および経営環境の変化に対応した機動的なM&Aなどに備えるとともに、安定した配当を継続していくことを基本としています。
③ 重要な会計上の見積りおよび当該見積もりに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたって必要となる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。重要な会計方針及び見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に記載のとおりです。
また、新型コロナウイルス感染症の今後の影響につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載の通りです。

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