有価証券報告書-第72期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 14:00
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当社グループは、当連結会計年度より国際会計基準(以下「IFRS」という。)を適用しております。また、前連結会計年度の財務数値についても、IFRSに組み替えて比較分析を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境の改善、輸出の増加や堅調な設備投資等により景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。
また、海外におきましても、地政学リスクによる警戒感はあるものの、欧米経済及び中国経済は引き続き堅調に推移いたしました。
このような状況下当社グループは、主にスマートフォン市場向け、自動車市場向け及び産業用機器市場向けのグローバル事業拡大を進めると共に高度化する市場ニーズへの更なる迅速な対応を目指し、高付加価値新製品の開発・販売・生産体制の強化を推進して参りましたが、第4四半期に入りスマートフォンビジネスの減速及び円高の影響を受けました。
その結果、当連結会計年度の売上収益は、1,245億90百万円(前年同期比0.4%減)、営業利益は231億57百万円(同17.5%減)、税引前利益は246億71百万円(同11.9%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は178億91百万円(同6.4%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(多極コネクタ)
当社の主力製品群であります多極コネクタは、丸形コネクタ、角形コネクタ、リボンケーブル用コネクタ、プリント基板用コネクタ、FPC(フレキシブル基盤)用コネクタ、ナイロンコネクタ等多品種にわたります。
主としてスマートフォン、通信機器、カーエレクトロニクス等の分野から計測・制御機器、FA機器及び医療機器などの産業用機器等の分野まで幅広く使用されているコネクタであり、今後の更なる高度情報通信ネットワーク化社会及び環境を考慮した省エネ化社会の進展とともに需要の拡大が見込まれております。
当連結会計年度は、売上収益は1,074億75百万円(前年同期比0.4%増)、営業利益は218億48百万円(同16.1%減)となりました。
(同軸コネクタ)
同軸コネクタは、マイクロ波のような高周波信号を接続する特殊な高性能コネクタであり、主にマイクロ波通信機、衛星通信装置、電子計測器、またはスマートフォン及び伝送・交換装置等に使用されるコネクタであります。
なお、光コネクタ、同軸スイッチもこの中に含んでおります。
当連結会計年度は、売上収益は123億3百万円(前年同期比3.3%減)、営業利益は12億7百万円(同36.8%減)となりました。
(その他)
以上のコネクタ製品以外の製品として干渉波EMS等の電子医療・健康機器、マイクロスイッチ類及びコネクタ用治工具類を一括しております。
当連結会計年度は、売上収益は48億12百万円(前年同期比10.7%減)、営業利益は1億2百万円(同10.5%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(資金)は、前連結会計年度末と比べて170億74百万円減少して、523億22百万円となりました。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、281億82百万円の増加(前年同期305億61百万円の増加)となりました。これは、税引前利益246億71百万円(同280億15百万円)や減価償却費及び償却費131億7百万円(同114億51百万円)の計上などによる資金増、及び法人所得税の支払額87億78百万円(同73億43百万円)による資金減などによるものです。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、311億54百万円の減少(前年同期314億25百万円の減少)となりました。これは、投資の取得による支出245億45百万円(同198億98百万円)や有形固定資産の取得による支出203億40百万円(同193億10百万円)による資金減などによるものです。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、142億98百万円の減少(前年同期118億39百万円の減少)となりました。これは、配当金の支払額127億54百万円(同125億30百万円)や自己株式の取得による支出15億72百万円(同10百万円)による資金減などによるものです。
③ 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ2億56百万円増加とほぼ横ばいで推移し、3,414億35百万円となりました。負債は未払法人所得税の減少などにより23億55百万円減少して341億5百万円となりました。また、資本合計は当期利益の計上などにより26億11百万円増加して3,073億30百万円となりました。この結果、親会社所有者帰属持分比率は90.0%となり、前連結会計年度末と比べ0.7%増加しました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
多極コネクタ114,1545.2
同軸コネクタ12,528△2.3
その他4,280△10.1
合計130,9623.9

(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高
(百万円)
前年同期比
(%)
受注残高
(百万円)
前年同期比
(%)
多極コネクタ108,287△0.415,8485.4
同軸コネクタ12,109△6.41,655△10.7
その他4,650△9.3349△31.8
合計125,046△1.317,8522.6

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
多極コネクタ107,4750.4
同軸コネクタ12,303△3.3
その他4,812△10.7
合計124,590△0.4

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。なお、当社グループは、資本市場における財務情報の国際的な比較可能性の向上、ならびにグループ内の会計基準統一によるグローバル経営の更なる推進等を目的として、国際会計基準(IFRS)を2019年3月期より任意適用することといたしました。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等につきましては、事業全体で見ますと対前年同期にて減収減益となりました。セグメント別に見ますと多極コネクタは増収減益、同軸コネクタは減収減益、その他セグメントは減収減益となりました。当社グループは、中期経営計画「G-WING」において、コンシューマ、産機、自動車の強い3本柱を形成することで、高収益体制を維持しつつ、中長期的に売上を伸長させていく計画を立てております。現在当社グループが置かれている状況はこの3本柱を中長期のビジネス基盤として確立させるための先行投資を行っている段階であり、投資の回収に向けて進んでまいります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としましては、国内外の経済動向の変化が挙げられます。現時点では特にスマートフォン市場の動向が当社グループの業績に大きな影響を与えております。当社グループとしましては、「G-WING」の3本柱を強固にしていくことでスマートフォン市場への依存率を減少させてまいります。
その他の当社グループの経営成績に影響を与える要因につきましては、「第2 事業の概況 2 事業等のリスク」、をご参照ください。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、親会社所有者帰属持分比率が90.0%と十分な資本を維持しており、外部からの借入金はありません。
利益配分につきましては、経営方針に基づき、経営基盤を強化し、成長路線の確立を図るとともに、財務体質をより一層充実させ、安心される、また期待される企業を目指して安定した配当を継続していくことを基本とし、業績及び経営環境等を総合的に勘案して実施していくことが肝要と考えております。また、株主還元の充実の視点から、資本効率の向上を図るため自己株式の取得もあわせて実施していきたいと考えております。
なお、当社は自己株式の保有については、発行済株式総数の5%程度を上限とし、それを超過する部分は、原則として毎期消却する旨を自己株式の保有・消却に関する基本方針としております。
また、内部留保資金につきましては、中長期的な視野に立って、今後ますます進展する技術革新に対する研究開発投資、グローバル化に伴う設備投資及び経営環境の変化に対応した機動的なM&Aなどに備えてまいりたいと考えております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、従来は財務体質等を含んだ総合的な収益性が反映される経常利益を重視しておりましたが、当連結会計年度より当社グループは国際会計基準(IFRS)を任意適用したため、IFRSベースの営業利益率を重視した経営を行ってまいります。当連結会計年度における営業利益率は18.6%となり、前連結会計年度の22.4%を下回る結果となっております。
(3) 並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下、「日本基準」)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
① 要約連結貸借対照表(日本基準)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2018年3月31日)
当連結会計年度
(2019年3月31日)
資産の部
流動資産251,113235,173
固定資産
有形固定資産52,03662,797
無形固定資産1,8972,563
投資その他の資産34,41040,799
固定資産合計88,344106,159
資産合計339,458341,332
負債の部
流動負債28,22926,255
固定負債7,4456,958
負債合計35,67533,213
純資産の部
株主資本291,040296,123
その他の包括利益累計額12,53111,798
新株予約権210198
純資産合計303,783308,119
負債純資産合計339,458341,332

② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
売上高125,280124,350
売上原価67,50969,799
売上総利益57,77154,551
販売費及び一般管理費29,12131,072
営業利益28,64923,479
営業外収益1,7682,154
営業外費用1,18462
経常利益29,23425,571
特別損失842998
税金等調整前当期純利益28,39224,573
法人税等合計8,8656,713
当期純利益19,52617,860
親会社株主に帰属する当期純利益19,52617,860

要約連結包括利益計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当期純利益19,52617,860
その他の包括利益合計△189△733
包括利益19,33717,127
(内訳)
親会社株主に係る包括利益19,33717,127

③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本その他の包括利益
累計額
新株予約権純資産合計
当期首残高283,21712,721354296,293
当期変動額合計7,823△189△1447,489
当期末残高291,04012,531210303,783

当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本その他の包括利益
累計額
新株予約権純資産合計
当期首残高291,04012,531210303,783
当期変動額合計5,083△733△124,336
当期末残高296,12311,798198308,119

④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー29,28928,254
投資活動によるキャッシュ・フロー△30,078△31,154
財務活動によるキャッシュ・フロー△11,839△14,298
現金及び現金同等物に係る換算差額67198
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)△12,560△17,001
現金及び現金同等物の期首残高81,88469,323
現金及び現金同等物の期末残高69,32352,322

⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
該当事項はありません。
(4)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 32.初度適用」に記載のとおりであります。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(連結の範囲)
日本基準では連結範囲に含めず持分法を適用していた重要性の低い一部の子会社について、IFRSでは連結範囲に含めております。
(退職給付に係る費用)
日本基準では発生した数理計算上の差異をその他の包括利益として認識した後に、翌連結会計年度に償却しておりました。IFRSでは数理計算上の差異は発生時にその他の包括利益として即時認識するとともに、直ちに利益剰余金に振り替えております。
この影響により、IFRSでは日本基準に比べて売上原価並びに販売費および一般管理費が202百万円減少し、その他の包括利益が202百万円増加しております。

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