有価証券報告書-第79期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、真のグローバル企業となり、100周年に向けて持続した成長を続けることができるよう、『The IDEC Way』を制定しております。『The IDEC Way』は、Vision、Mission、Core Valuesの3つの要素で構成しており、その最も重要な基盤として、創業の理念「人間性尊重経営」を位置付け、継承しております。
世界経済の動向は依然不透明な状況にありますが、どのような市場環境であっても、当社グループがグローバル で持続的に成長し、社会課題の解決に貢献していくため、2050年のありたい姿を想定し、そこからバックキャストして2030年のビジョンを策定しております。
人と機械の最適環境を創造し、世界中の人々の安全・安心・ウェルビーイングを実現すること。これは創業以来 変わることのない、私たちの想いであります。当社は、誰もが健康で、幸せに、生き生きと暮らすことのできる社会を実現するための取り組みを推進しております。

(2)目標とする経営指標
IDECグループでは、株主資本コストを8%とし、それを踏まえて資本コスト(WACC)は6%に設定しております。これを上回るリターンを創出し、企業価値を向上していくために、ROE(自己資本利益率)とROIC(投下資本利益率)をKPIとしており、ROE10%以上、ROIC7%以上を目指しております。
2026年3月期の業績は、前期から実施してきた事業の選択と集中や、人材の最適化といった構造改革が寄与する とともに、グローバルで流通在庫の消化が進み、米国や中国を中心に各地域の需要動向が回復傾向となったことなどから、大幅な増収増益を達成いたしました。ROEは5.8%、ROICは4.0%へと改善し、2025年3月期の実績を上回る結果となりました。
今後更にROE、ROICを向上し、継続的に資本コスト6%を上回り、企業価値を向上していけるよう、中期経営計画では収益性の向上、成長力の強化、資本コストの低減を実現する、さまざまな取り組みを推進することで実現してまいります。
収益性の向上実現に向けては、「HMI・安全・安心」というIDECグループの強みを活かせる事業を軸に、顧客の潜在ニーズに応える製品・ソリューションをグローバルに展開することで、事業強化を推進いたします。また、グローバルでの拠点再編や営業改革、サプライチェーンマネジメント改革などを加速することで、抜本的なコスト低減や業務効率化、納期・在庫の適正化を推進してまいります。
成長力の強化については、資本コストや株価を意識した経営を実践し、健全な財務基盤を維持しながら、企業を成長させるために不可欠な人的資本への投資を行い、One IDECをベースとした開発体制・プロセスの見直し、知的資本の強化などを推進しております。
資本コスト低減の観点では、更なるガバナンスの強化や人権・コンプライアンスへの対応、環境負荷の低減といった、経営リスクを下げるための取り組みにも注力しております。
(ROICツリー)

事業で稼いだキャッシュは、業務効率を改善するためのDX投資、顧客ニーズを満たす新製品・カスタムソリューション開発投資、M&Aなどのインオーガニックな成長のための投資を行うことで、資本効率を向上させつつ成長を加速してまいります。また、従来通り安定的な配当などの株主還元は維持し、株価水準を踏まえて自己株式の取得も機動的に行います。
(キャッシュアロケーション)
(3)投資単位の引下げに関する考え方及び方針等
当社は、株式の流動性を高め、個人株主の増加を図ることを資本政策上の重要課題と認識しております。そのため、利益還元の充実に加え、個人株主の皆さまに向けた説明会の開催、分かりやすい統合報告書(IDEC Report)の作成やホームページの拡充などの対応を進めております。
(4)中長期的な会社の経営戦略と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは、2026年3月期から始まる3か年の新中期経営計画を2025年4月に発表いたしました。新中期経営計画では、顧客中心のビジネス構造へと変換し、市場変化への対応力を向上させることで、真のグローバル企業「新生IDEC」へと生まれ変わっていくための取り組みを推進しております。


2027年3月期は、成長率の高い市場への注力や、パートナーシップ・M&Aの検討・推進、顧客の潜在ニーズをつかむプロアクティブセールスの実施を推進するとともに、コスト削減などによる原価率の低減、販売管理費のコントロールにより、収益性の向上を図ってまいります。そのための取り組みとして、複数の改革プロジェクトをグローバ ルで推進しております。
■グローバル・マトリックス・マネジメント組織
2025年4月から、IDECグループの組織を地域軸と事業・機能軸からなる、グローバル・マトリックス・マネジメント組織体制へと抜本的に見直しました。これまでの日本を中心とした体制から、地域と事業、グローバル機能を軸とした組織へと変えることで、事業計画に対する責任を明確化し、戦略の立案、実行、ステアリングまで、迅速な判断を行える体制としております。
各地域、事業・機能の責任者で構成する、GOC(Global Operations Committee)を毎月Webで開催するとともに、四半期に1度各国から担当者が集まるFace to Faceの会議を実施し、緊密なコミュニケーションを図っております。GOCでは、直近の状況や計画に対する進捗報告、各種課題に関するディスカッションなどを行うことで、対処すべき点が明確になり、迅速な意思決定が可能となりました。中期経営計画に関する進捗管理やレビューも行っており、方針を決定した後、経営会議、取締役会に上程しております。
(グローバル・マトリックス・マネジメント組織)

■営業改革
顧客ニーズに対応するためのグローバル体制づくりに向けて、営業改革プロジェクトを推進しております。これまでは、各拠点で営業プロセスが異なっておりましたが、標準化されたグローバル営業プロセスを構築し、製品スペックや価格訴求ではなく、お客さまのニーズを深く捉えた上で提供価値を訴求する、先回り型のターゲット営業アプローチを確立いたします。また、AIの活用や成功パターンの蓄積により社内の知識やノウハウを体系化し、ナレッジを標準化することで全体の提案レベルを更に引き上げてまいります。
これらの取り組みにより、コンポーネンツ販売だけでなく、KPIの一つであるソリューション販売比率を拡大するとともに、顧客からヒアリングした情報をR&D部門にフィードバックすることで、ニーズを踏まえた付加価値の高い製品開発につなげてまいります。
■R&D体制・プロセスの変革
顧客中心のビジネス構造の構築に向けて、グローバルR&D体制および開発プロセスを刷新いたしました。2026年3月期に発足したInnovation Committeeでは、新技術や顧客ニーズを起点として数年先を見据えた技術戦略を議論し、顧客のために解決すべき技術課題・ソリューションを顧客志向で検討した上で、優れたテーマをイノベーションテーマとして選定してまいります。
また、これまでIDEC製品は主に日本、APEM製品は欧州と米州で開発を行ってきましたが、現在は日本・米国・欧州の3拠点が同時並行で開発を進めるコンカレント開発体制を整備しております。各拠点の強みを活かしながら連携を強化することで、開発期間の大幅な短縮を図ってまいります。
■SCMのグローバル最適化
サプライチェーンマネジメントの取り組みとして、前中期経営計画からSCP(Supply Chain Planning)システムのグローバルでの導入を推進しております。国内外の拠点が同じシステムでつながるため、生産拠点、販売会社、代理店における生産・受注・販売・在庫に関する情報を即座に収集・可視化し、需給プロセスを一元化できます。グローバルの需給変動に対応しながら、IDECグループ全体で整合のとれた計画の作成・管理を行うことで、需給の変動があった場合でも迅速に状況を把握し、最適な意思決定を実現いたします。物流網の見直しも行っており、これらの取り組みにより、納期遵守率の改善やリードタイムの短縮など、顧客サービスレベルの向上を目指しております。また、IDECとAPEM双方のサプライヤーや、樹脂・金属など主要な原材料の集約を進めることで、購買効率についても更に向上し、IDECグループの在庫水準の適正化や調達コストの最適化、物流コスト低減を図り、収益性の向上を実現いたします。
なお、地政学的なリスクの影響もあり、2026年3月期末の自社在庫は、想定よりも若干高い水準になっているため、必要な部材調達は行いつつ、在庫水準を下げていくための取り組みも継続的に行ってまいります。

■生産のグローバル最適化
拠点再編をグローバルで推進しており、今後の成長市場であり、最も利益率の高い米国での事業強化のため、 2026年3月期にIDECとAPEMの米国拠点を1つに統合いたしました。サンディエゴに新設した新本社は、新たに企画・開発、生産、物流機能を備えた体制としており、2027年3月期から本格的に稼働しております。欧州、日本、アジアにおいても、複数ある生産拠点の統合・集約・新設や、生産移管を今後順次行っていく予定です。
またこれまでは、IDECとAPEMの生産拠点でそれぞれの製品を生産しておりましたが、今後はOne IDECの考えのもと、各地域の拠点を有効活用することで効率的な生産体制を構築し、地産地消をベースとしたグローバルでの生産戦略を立案、推進してまいります。
同時に、社内に維持すべきコア・コンピタンスは強化しつつ、外部に生産移管した方がよい製品や工程については外注を活用することで、生産効率や収益性の向上、リードタイム短縮を実現いたします。
■DXの推進
前中期経営計画から、基幹システムであるERPや、SCPシステムなどの導入を進めており、AIの更なる社内活用なども検討・推進しております。また、高度なデジタルプラットフォームやAIを導入することで、グループ内で製品設計や知識を共有してコラボレーションを効率化し、新製品をより速く、より高品質に、低コストで開発してまいります。
今後も、最大の効率と価値を生み出すDXプロジェクトを選定した後、ロードマップを策定し、社内プロセスの改善や工数の削減、お客さまへの価値創出を実現できるシステム導入などを行ってまいります。
■100周年、その先を見据えて
IDECは1945年に「和泉商会」として創業し、2025年に80周年を迎えました。和泉という社名は、「協調 (Collaboration)」と「革新(Innovation)」に由来しております。創業の理念は今もなお生き続けていますが、ビジネス環境の変化に合わせて、80年間適応し続けてまいりました。しかし、100周年に向けて更なる成長をしていくために、組織基盤を再構築するパラダイムシフトの局面にあります。
IDECグループは、産業用コンポーネントや特定市場向けの堅牢なHMI製品、安全の知見・ノウハウといった強みを背景に、強固なブランド基盤を持っております。100周年のその先を見据え、持続的に成長を続けるためには、この基盤を活かし、真にグローバルで顧客中心の企業になることが不可欠と考えております。
高付加価値で差別化された製品やサービスを提供することで市場シェアを拡大し、お客さまからの信頼や提供価値を高めていくために、今後もグローバルでOne IDECとして変革を進めてまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、真のグローバル企業となり、100周年に向けて持続した成長を続けることができるよう、『The IDEC Way』を制定しております。『The IDEC Way』は、Vision、Mission、Core Valuesの3つの要素で構成しており、その最も重要な基盤として、創業の理念「人間性尊重経営」を位置付け、継承しております。
世界経済の動向は依然不透明な状況にありますが、どのような市場環境であっても、当社グループがグローバル で持続的に成長し、社会課題の解決に貢献していくため、2050年のありたい姿を想定し、そこからバックキャストして2030年のビジョンを策定しております。
人と機械の最適環境を創造し、世界中の人々の安全・安心・ウェルビーイングを実現すること。これは創業以来 変わることのない、私たちの想いであります。当社は、誰もが健康で、幸せに、生き生きと暮らすことのできる社会を実現するための取り組みを推進しております。

(2)目標とする経営指標
IDECグループでは、株主資本コストを8%とし、それを踏まえて資本コスト(WACC)は6%に設定しております。これを上回るリターンを創出し、企業価値を向上していくために、ROE(自己資本利益率)とROIC(投下資本利益率)をKPIとしており、ROE10%以上、ROIC7%以上を目指しております。
2026年3月期の業績は、前期から実施してきた事業の選択と集中や、人材の最適化といった構造改革が寄与する とともに、グローバルで流通在庫の消化が進み、米国や中国を中心に各地域の需要動向が回復傾向となったことなどから、大幅な増収増益を達成いたしました。ROEは5.8%、ROICは4.0%へと改善し、2025年3月期の実績を上回る結果となりました。
今後更にROE、ROICを向上し、継続的に資本コスト6%を上回り、企業価値を向上していけるよう、中期経営計画では収益性の向上、成長力の強化、資本コストの低減を実現する、さまざまな取り組みを推進することで実現してまいります。
収益性の向上実現に向けては、「HMI・安全・安心」というIDECグループの強みを活かせる事業を軸に、顧客の潜在ニーズに応える製品・ソリューションをグローバルに展開することで、事業強化を推進いたします。また、グローバルでの拠点再編や営業改革、サプライチェーンマネジメント改革などを加速することで、抜本的なコスト低減や業務効率化、納期・在庫の適正化を推進してまいります。
成長力の強化については、資本コストや株価を意識した経営を実践し、健全な財務基盤を維持しながら、企業を成長させるために不可欠な人的資本への投資を行い、One IDECをベースとした開発体制・プロセスの見直し、知的資本の強化などを推進しております。
資本コスト低減の観点では、更なるガバナンスの強化や人権・コンプライアンスへの対応、環境負荷の低減といった、経営リスクを下げるための取り組みにも注力しております。
(ROICツリー)

事業で稼いだキャッシュは、業務効率を改善するためのDX投資、顧客ニーズを満たす新製品・カスタムソリューション開発投資、M&Aなどのインオーガニックな成長のための投資を行うことで、資本効率を向上させつつ成長を加速してまいります。また、従来通り安定的な配当などの株主還元は維持し、株価水準を踏まえて自己株式の取得も機動的に行います。
(キャッシュアロケーション)
(3)投資単位の引下げに関する考え方及び方針等当社は、株式の流動性を高め、個人株主の増加を図ることを資本政策上の重要課題と認識しております。そのため、利益還元の充実に加え、個人株主の皆さまに向けた説明会の開催、分かりやすい統合報告書(IDEC Report)の作成やホームページの拡充などの対応を進めております。
(4)中長期的な会社の経営戦略と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは、2026年3月期から始まる3か年の新中期経営計画を2025年4月に発表いたしました。新中期経営計画では、顧客中心のビジネス構造へと変換し、市場変化への対応力を向上させることで、真のグローバル企業「新生IDEC」へと生まれ変わっていくための取り組みを推進しております。


2027年3月期は、成長率の高い市場への注力や、パートナーシップ・M&Aの検討・推進、顧客の潜在ニーズをつかむプロアクティブセールスの実施を推進するとともに、コスト削減などによる原価率の低減、販売管理費のコントロールにより、収益性の向上を図ってまいります。そのための取り組みとして、複数の改革プロジェクトをグローバ ルで推進しております。
■グローバル・マトリックス・マネジメント組織
2025年4月から、IDECグループの組織を地域軸と事業・機能軸からなる、グローバル・マトリックス・マネジメント組織体制へと抜本的に見直しました。これまでの日本を中心とした体制から、地域と事業、グローバル機能を軸とした組織へと変えることで、事業計画に対する責任を明確化し、戦略の立案、実行、ステアリングまで、迅速な判断を行える体制としております。
各地域、事業・機能の責任者で構成する、GOC(Global Operations Committee)を毎月Webで開催するとともに、四半期に1度各国から担当者が集まるFace to Faceの会議を実施し、緊密なコミュニケーションを図っております。GOCでは、直近の状況や計画に対する進捗報告、各種課題に関するディスカッションなどを行うことで、対処すべき点が明確になり、迅速な意思決定が可能となりました。中期経営計画に関する進捗管理やレビューも行っており、方針を決定した後、経営会議、取締役会に上程しております。
(グローバル・マトリックス・マネジメント組織)

■営業改革
顧客ニーズに対応するためのグローバル体制づくりに向けて、営業改革プロジェクトを推進しております。これまでは、各拠点で営業プロセスが異なっておりましたが、標準化されたグローバル営業プロセスを構築し、製品スペックや価格訴求ではなく、お客さまのニーズを深く捉えた上で提供価値を訴求する、先回り型のターゲット営業アプローチを確立いたします。また、AIの活用や成功パターンの蓄積により社内の知識やノウハウを体系化し、ナレッジを標準化することで全体の提案レベルを更に引き上げてまいります。
これらの取り組みにより、コンポーネンツ販売だけでなく、KPIの一つであるソリューション販売比率を拡大するとともに、顧客からヒアリングした情報をR&D部門にフィードバックすることで、ニーズを踏まえた付加価値の高い製品開発につなげてまいります。
■R&D体制・プロセスの変革
顧客中心のビジネス構造の構築に向けて、グローバルR&D体制および開発プロセスを刷新いたしました。2026年3月期に発足したInnovation Committeeでは、新技術や顧客ニーズを起点として数年先を見据えた技術戦略を議論し、顧客のために解決すべき技術課題・ソリューションを顧客志向で検討した上で、優れたテーマをイノベーションテーマとして選定してまいります。
また、これまでIDEC製品は主に日本、APEM製品は欧州と米州で開発を行ってきましたが、現在は日本・米国・欧州の3拠点が同時並行で開発を進めるコンカレント開発体制を整備しております。各拠点の強みを活かしながら連携を強化することで、開発期間の大幅な短縮を図ってまいります。
■SCMのグローバル最適化
サプライチェーンマネジメントの取り組みとして、前中期経営計画からSCP(Supply Chain Planning)システムのグローバルでの導入を推進しております。国内外の拠点が同じシステムでつながるため、生産拠点、販売会社、代理店における生産・受注・販売・在庫に関する情報を即座に収集・可視化し、需給プロセスを一元化できます。グローバルの需給変動に対応しながら、IDECグループ全体で整合のとれた計画の作成・管理を行うことで、需給の変動があった場合でも迅速に状況を把握し、最適な意思決定を実現いたします。物流網の見直しも行っており、これらの取り組みにより、納期遵守率の改善やリードタイムの短縮など、顧客サービスレベルの向上を目指しております。また、IDECとAPEM双方のサプライヤーや、樹脂・金属など主要な原材料の集約を進めることで、購買効率についても更に向上し、IDECグループの在庫水準の適正化や調達コストの最適化、物流コスト低減を図り、収益性の向上を実現いたします。
なお、地政学的なリスクの影響もあり、2026年3月期末の自社在庫は、想定よりも若干高い水準になっているため、必要な部材調達は行いつつ、在庫水準を下げていくための取り組みも継続的に行ってまいります。

■生産のグローバル最適化
拠点再編をグローバルで推進しており、今後の成長市場であり、最も利益率の高い米国での事業強化のため、 2026年3月期にIDECとAPEMの米国拠点を1つに統合いたしました。サンディエゴに新設した新本社は、新たに企画・開発、生産、物流機能を備えた体制としており、2027年3月期から本格的に稼働しております。欧州、日本、アジアにおいても、複数ある生産拠点の統合・集約・新設や、生産移管を今後順次行っていく予定です。
またこれまでは、IDECとAPEMの生産拠点でそれぞれの製品を生産しておりましたが、今後はOne IDECの考えのもと、各地域の拠点を有効活用することで効率的な生産体制を構築し、地産地消をベースとしたグローバルでの生産戦略を立案、推進してまいります。
同時に、社内に維持すべきコア・コンピタンスは強化しつつ、外部に生産移管した方がよい製品や工程については外注を活用することで、生産効率や収益性の向上、リードタイム短縮を実現いたします。
■DXの推進
前中期経営計画から、基幹システムであるERPや、SCPシステムなどの導入を進めており、AIの更なる社内活用なども検討・推進しております。また、高度なデジタルプラットフォームやAIを導入することで、グループ内で製品設計や知識を共有してコラボレーションを効率化し、新製品をより速く、より高品質に、低コストで開発してまいります。
今後も、最大の効率と価値を生み出すDXプロジェクトを選定した後、ロードマップを策定し、社内プロセスの改善や工数の削減、お客さまへの価値創出を実現できるシステム導入などを行ってまいります。
■100周年、その先を見据えて
IDECは1945年に「和泉商会」として創業し、2025年に80周年を迎えました。和泉という社名は、「協調 (Collaboration)」と「革新(Innovation)」に由来しております。創業の理念は今もなお生き続けていますが、ビジネス環境の変化に合わせて、80年間適応し続けてまいりました。しかし、100周年に向けて更なる成長をしていくために、組織基盤を再構築するパラダイムシフトの局面にあります。
IDECグループは、産業用コンポーネントや特定市場向けの堅牢なHMI製品、安全の知見・ノウハウといった強みを背景に、強固なブランド基盤を持っております。100周年のその先を見据え、持続的に成長を続けるためには、この基盤を活かし、真にグローバルで顧客中心の企業になることが不可欠と考えております。
高付加価値で差別化された製品やサービスを提供することで市場シェアを拡大し、お客さまからの信頼や提供価値を高めていくために、今後もグローバルでOne IDECとして変革を進めてまいります。