有価証券報告書-第66期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/24 16:33
【資料】
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【項目】
130項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績が堅調に推移したものの、個人消費や輸出が低迷するとともに民間設備投資が低調に推移したことから不透明な状況となりました。
当社企業グループを取り巻く事業環境につきましては、民需市場は、重要施設向け監視システムの設備投資や感染症に対する予防対策の需要が国内外で見られ、スマートフォン等の小型携帯端末が引き続き堅調に推移したものの年明け以降その成長に鈍化の兆しが現れました。また、官需市場は、国内調達が減少する動きが見られるなど、低調に推移しました。
このような状況の中、当社企業グループは、平成27年7月1日をもって計測事業を株式会社エー・アンド・デイに譲渡する一方で、国内外の販売店との連携強化や展示会への出展を積極的に推進するとともに新製品を投入し売上拡大に努めました。
この結果、当連結会計年度の連結業績につきましては、計測事業を譲渡したことや情報システムが減少したことから連結売上高は前期比27億65百万円減少の229億20百万円(前年同期比10.8%減)となりました。連結損益は、売上高は減少したものの原価低減、費用削減に努めたことなどから、営業利益が前年同期比90百万円改善の5億74百万円、経常利益が前年同期比49百万円改善の4億79百万円となりました。これに事業構造改善費用等の特別損失41百万円を計上した為、税金等調整前当期純利益は4億47百万円となりました。更に、法人税率の見直し等による繰延税金資産の取崩し3億3百万円を含む法人税等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比5億37百万円改善の1億15百万円となりました。
また、剰余金の配当につきましては、なお累積損失が存在することから、まことに遺憾ながら普通株式、第1種優先株式及び第2種優先株式は無配とさせていただきます。
セグメントの状況は、次のとおりです。
情報システム
情報システムについては、官需市場で国内調達が減少している影響を受け、売上高は減少しました。セグメント利益は、売上減の影響により減少しました。
この部門の当連結会計年度の売上高は130億88百万円(前年同期比13.8%減)となりました。セグメント利益は、前年同期比1億73百万円減少の4億44百万円となりました。
電子機器
電子機器については、赤外線機器が新たな感染症対策向け機器や設備監視市場向けシステムが増加し、接合機器がスマートフォン等の小型情報端末向け部品の小型化が進む中、小型化に対応した装置が好調でしたが、年明け以降の需要の低迷や計測事業の譲渡による減少を補えず全体では売上高は減少しました。セグメント利益は、原価低減等に努めた結果大幅に増加しました。
この部門の当連結会計年度の売上高は67億57百万円(前年同期比6.7%減)となりました。セグメント利益は前年同期比3億12百万円改善の3億22百万円となりました。
プリント配線板
プリント配線板については、当社の得意とする高信頼性基板市場が縮小傾向であること及び半導体検査装置市場の落ち込みにより低調に推移しました。セグメント利益は、売上減の影響により悪化しました。
この部門の当連結会計年度の売上高は30億74百万円(前年同期比5.7%減)となりました。セグメント損失は前年同期比48百万円悪化の1億91百万円となりました。
(2)連結キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ1億9百万円減少し、21億45百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及びそれらの要因は次のとおりであります。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」
営業活動の結果獲得した資金は、1億24百万円となりました。これは主に仕入債務は減少したものの、税金等調整前当期純利益の計上、減価償却費の計上及び売上債権の減少によるものであります。
前連結会計年度比では、売上債権は減少したものの、たな卸資産の増加及び仕入債務の減少等により11億35百万円減少しております。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」
投資活動の結果使用した資金は、2億25百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものであります。
前連結会計年度比では、有形固定資産の取得による支出が減少したこと等により2億39百万円支出が減少しております。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」
財務活動の結果使用した資金は、8百万円となりました。これは主に借入金の返済による使用によるものであります。
前連結会計年度比では、長期借入金の返済はあったものの、短期借入金の増加等により8億83百万円支出が減少しております。
なお、当連結会計年度末における借入金残高は、前連結会計年度末に比べ8百万円減少し、86億38百万円となりました。