有価証券報告書-第61期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/27 13:12
【資料】
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【項目】
137項目

研究開発活動

当社グループの属するエレクトロニクス業界は、小型・高機能・高付加価値化が求められております。
当社グループといたしましては、市場ニーズに対応するため、次のような研究開発を行ってまいりました。
当連結会計年度における研究開発費用は、490百万円であります。なお、当社グループは、単一セグメントのため、セグメント毎の記載を省略しております。
(1) 高機能・高付加価値に関する研究開発
・0.5mmピッチフローティングコネクタ「DTシリーズ」のシェル付きライトアングルタイプの開発を行いました。金属製シェルでコネクタを囲むことで、静電気やノイズから信号を守り、またシェル同士が接触することでグランド強化を可能としています。極数は100極、XY方向に±0.5mmのフローティング量を確保しております。車載機器市場、FA関連市場、通信機器市場など幅広いアプリケーションへの展開を見込んでおります。
・シングルエンド、RF通信向け0.5mmピッチ同軸多極コネクタ「MRAシリーズ」の開発を行いました。
5G、Sub6、LTEなどのRF信号やシングルエンド伝送が可能な多極同軸コネクタです。信号数は12ライン、8ラインを計画中で適合ケーブルはAWG#28、ケーブル長は100mm~5,000mmの対応が可能です。基板側コネクタはストレートタイプとライトアングルタイプの開発を予定しており、5G/IoT周辺機器市場、医療機器市場などへの展開を見込んでおります。
・「ヒートパイプ」を使用した放熱ソリューションを開始いたしました。電子部品の高機能、高密度化により装置内部の放熱対策が求められている中で、冷却部品を配置できないような複雑な構造の装置に適したヒートパイプを用いた解決方法を提案してまいります。さらに、設置場所、取付方法、放熱ルートなどを構造設計し、パイプ径、本数、ダクト要否などを熱設計(熱シミュレーション)により提案してまいります。電力機器市場、車両機器市場、工業機器市場、電子応用機器市場、医療機器市場、事務機器市場など幅広いアプリケーションへの展開を見込んでおります。
・フローティングコネクタ「DTシリーズ」電源端子付きライトアングルタイプの開発を行いました。接続形態は基板間水平接続、販売中のストレートタイプと嵌合することで垂直接続が可能となります。独立した電源端子により、最大で6A/Pinの通電が可能となっております。極数は30極から140極、XY方向に±0.5mmのフローティング量を確保しております。車載機器市場、工業機器市場、遊技機器市場、通信機器市場など幅広いアプリケーションへの展開を見込んでおります。
(2) 環境対応開発
・ラック製品の環境対応として、外装部品、バックプレーン基板、実装部品、実装はんだ等のRoHS指令に対応した製品開発を行いました。