訂正有価証券報告書-第21期(2022/01/01-2022/12/31)
7.企業結合
前連結会計年度および当連結会計年度に行った企業結合は以下のとおりであります。
なお、個別にも全体としても重要性が乏しい企業結合については記載を省略しております。
前連結会計年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
(Dialog Semiconductor Plc)
① 企業結合の概要
当社は、2021年8月31日に英国の半導体会社であるDialog Semiconductor Plc(以下「Dialog社」)の発行済普通株式および発行予定普通株式のすべての取得(以下「本件Dialog買収」)を完了し、Dialog社を完全子会社化しました。
(a) 被取得企業の名称および説明
被取得企業の名称 Dialog Semiconductor Plc
事業の内容 ミックスドシグナルなどのアナログICの開発、製造および販売
(b) 取得日
2021年8月31日(英国時間:2021年8月30日)
(c) 企業結合の主な理由
Dialog社は、高集積かつ低電力のミックスドシグナル製品を中心としたアナログ半導体企業として、IoTや家電分野、また高成長市場である自動車や産業分野の幅広いお客様向けに製品を提供しています。特に、低電力のミックスドシグナル技術を強みとして、Dialog社はバッテリー&パワーマネジメント、パワーコンバージョン、コンフィギュラブル・ミックスドシグナル(CMIC)、LEDドライバ、カスタム・ミックスドシグナル(ASIC)および自動車向けパワーマネジメントIC(PMIC)、ワイヤレス充電技術など多岐にわたる製品群を有しています。また、Bluetooth® Low Energy(BLE)、Wi-Fi、オーディオ向けSoCといった幅広く特色ある先進コネクティビティ技術も持ち、スマートホーム、ビルディングオートメーション、ウェアラブルデバイス、コネクテッド医療機器などの広範なアプリケーションに通信機能を提供しています。こうした製品・技術は、当社の製品ポートフォリオを補完して拡充し、高性能電子機器のパフォーマンスや電源効率のさらなる向上に貢献します。
本件Dialog買収は、ソリューション提供力を進化させるという当社の継続的で揺るぎないコミットメントを示すものです。本件Dialog買収により、当社は、マイコンやSoCを中心とした自社製品と補完関係のある低電力やコネクティビティ技術を強みとするDialog社のアナログ半導体の技術資産を獲得して製品ポートフォリオを拡充し、IoT、産業、自動車分野の高成長市場向けに、さらに強力で網羅的なソリューションが提供できるようになります。具体的には、今回の戦略面での買収の狙いは、以下のとおりです。
①Dialog社の低電力技術によりIoT分野での提供範囲・能力を拡大
Dialog社は、低電力ミックスドシグナル製品の特色あるポートフォリオを持ち、世界最大級の半導体ユーザー顧客向けにカスタム品やお客様側での回路変更が可能となるコンフィギュラブルなソリューションを長年供給してきました。また、当社製品と補完性の高い低電力のコネクティビティ製品についても、優れた技術を有しています。こうした低電力技術は、当社の製品ポートフォリオを強化して提供範囲と能力を大きく広げ、IoT分野での高成長市場への対応を可能とします。
②コネクティビティ技術で当社のシステムソリューションを差異化
当社は、本件Dialog買収により、Dialog社のお客様にアクセス可能となり、当社の顧客基盤を広げるとともに、産業インフラ、IoT、自動車分野という高成長市場での事業成長機会を獲得します。Dialog社のBLE、低電力Wi-Fi、オーディオSoCは、マイコンやSoCを中心とした当社のソリューションを補完するものです。こうしたWi-FiやBluetooth®無線技術・製品と当社既存製品を組み合わせることで、当社が提供するシステムソリューションは差異化され、スマートホーム、ビルディングオートメーション、医療機器などの非接触IoT分野の高成長市場に対応可能となります。また、コネクティビティ技術によって当社の自動車分野向けのソリューションも充実化し、安心・安全に関する幅広いアプリケーションに貢献します。
(d) 被取得企業の支配を獲得した方法
本件Dialog買収は、英国法に基づくスキーム・オブ・アレンジメント(Scheme of Arrangement)により実施しました。スキーム・オブ・アレンジメントとは、Dialog社の賛同の下、同社の株主および裁判所の承認を取得することで買収が成立する手法です。
② 取得対価およびその内訳
当該企業結合に係る取得関連費用は4,589百万円であり、前連結会計年度において全額を「販売費及び一般管理費」に計上しております。なお、リストリクテッド・ストック・ユニットによる取得対価の詳細は「32.株式報酬」に記載しております。
③ 取得資産および引受負債の公正価値ならびにのれん
(注)1 前連結会計年度末において、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していないため、現時点で入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っております。そのため、現時点においては、有形固定資産等の再評価や無形資産等の追加認識は行っておらず、棚卸資産を公正価値評価したことを除いては取得対価と取得日に受け入れた資産および引き受けた負債の純額との差額を暫定的に全額のれんに計上しております。なお、無形資産については暫定的にDialog社の簿価で計上しております。
2 契約金額の総額は公正価値と同額であり、回収不能と見込まれるものはありません。
3 当社はユーロ建ての取得対価支払に対して為替リスクをヘッジするために通貨オプションおよび為替予約を締結し、ヘッジ会計を適用しております。これらのヘッジ手段は取得日において公正価値で現金決済されています。ベーシス・アジャストメントは、取得日においてその他の包括利益に計上されたヘッジ手段の公正価値の変動額であり、のれんの帳簿価額に加算しております。
4 当社とDialog社とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
④ 子会社の取得による支出
⑤ 企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の連結損益計算書に与える影響額(非監査情報)
仮にDialog社の取得日が前連結会計年度の期首に実施された場合の前連結会計年度の売上収益は1,093,258百万円、当期利益は156,593百万円になります。なお、前連結会計年度末において、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了のため、上記の数字はその結果として生じるであろう無形資産の償却などの調整を反映していません。当該情報は必ずしも将来起こりうるべき事象を示唆するものではありません。
また、当該情報を作成するため、Dialog社の過去の財務情報には当社グループの会計方針との重要な差異にかかる調整を行っております。
⑥ 被取得企業の収益および純損益
当社は、取得日から前連結会計年度末までのDialog社の売上収益66,757百万円および当期利益4,545百万円を連結損益計算書および連結包括利益計算書に含めて計上しております。
(Celeno Communications Inc.)
① 企業結合の概要
当社は、2021年12月20日に米国の半導体会社であり、主にイスラエルで事業運営を行うCeleno Communications Inc.(以下「Celeno社」)の株式すべての取得(以下「本件Celeno買収」)を完了し、Celeno社を完全子会社化しました。
(a) 被取得企業の名称および説明
被取得企業の名称 Celeno Communications Inc.
事業の内容 Wi-Fi 5, Wi-Fi 6, IoTチップセット等通信用半導体の開発および販売
(b) 取得日
2021年12月20日
(c) 企業結合の主な理由
Celeno社は、イスラエルに本社機能を置くアナログ半導体企業で、ホームネットワーク、スマートビルディング、通信、産業分野向けに、先端Wi-Fiチップセット/ソフトウエアなど幅広い無線通信技術を提供しています。特に、Wi-Fi 6/6E向けのチップセットは業界最小を誇り、セキュリティを担保しながら、高速のWi-Fi通信を低遅延かつ低電力で可能としています。また、Celeno社のWi-Fi Doppler Imaging technologyは、Wi-Fiに高解像度画像技術を組み合わせた、家庭での高齢者の見守りやホームセキュリティ、自動車の安全運転、ネットワーク化した工場の稼働などに最適な革新的な技術です。Wi-Fi通信下で、複数のカメラやセンサを家庭内や商業ビル内に配備することなく、人物や物体の動きや位置などを捉えて追跡・分析を行うことができます。一方、当社は世界トップの組み込みプロセッサプロバイダーとして、低電力のMCU/MPU/SoCや無線IC、センサ、パワーマネジメント技術など幅広い製品ラインアップを有しています。同ラインアップに対し、Celeno社の実績あるWi-Fiチップセット/ソフトウエア技術は補完性が高く、網羅的なエンドツーエンドのソリューションを構築します。これにより、当社は、IoT、インフラ、産業、自動車分野のアプリケーション向けとして需要が高まる低電力のコネクティビティ技術を提供してまいります。
本件Celeno買収により、ソリューション提供力の拡充に加え、Celeno社のイスラエルの設計拠点が加わり、イスラエル、ウクライナ、インド、中国、台湾などを拠点とするR&D人材も当社に迎え入れることができ、当社の設計開発/エンジニアリング力を強化できます。グローバルのR&D人材増強により、世界中のお客様に対し、より充実したサービスをシームレスに提供可能となります。
(d) 被取得企業の支配を獲得した方法
本件Celeno買収は、当社が本件Celeno買収のために米国デラウェア州に設立する完全子会社(以下「買収子会社」)と Celeno社の合併による方法(逆三角合併)で実施しました。合併後の存続会社は Celeno社となり、合併対価として Celeno社株主には現金が交付される一方、当社の保有する買収子会社の株式が Celeno社の発行済み株式に転換されることにより、Celeno社が当社の完全子会社となりました。
② 取得対価およびその内訳
当該企業結合に係る取得関連費用は508百万円であり、前連結会計年度において全額を「販売費及び一般管理費」に計上しております。
③ 取得資産および引受負債の公正価値ならびにのれん
(注)1 前連結会計年度末において、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していないため、現時点で入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っております。そのため、現時点においては、有形固定資産等の再評価や無形資産等の追加認識は行っておらず、棚卸資産を公正価値評価したことを除いては取得対価と取得日に受け入れた資産および引き受けた負債の純額との差額を暫定的に全額のれんに計上しております。なお、無形資産については暫定的にCeleno社の簿価で計上しております。
2 契約金額の総額は公正価値と同額であり、回収不能と見込まれるものはありません。
3 当社とCeleno社とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
④ 子会社株式の取得による支出
なお、取得対価は、運転資本の変動などに応じた価格調整により変動する可能性があります。
⑤ 企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の連結損益計算書に与える影響額(非監査情報)
仮にCeleno社の取得日が前連結会計年度の期首に実施された場合にそれが前連結会計年度の売上収益と当期利益に与える影響額は重要性が乏しいため、プロフォーマ情報を記載しておりません。
⑥ 被取得企業の収益および純損益
前連結会計年度において、取得日から前連結会計年度末までのCeleno社の売上収益および当期損益が連結財務諸表に与える影響額は重要ではありません。
⑦ 条件付対価
条件付対価は、Celeno社の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意された条件を充足した場合に支払うマイルストンであり、最大で45 百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Celeno社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の取得日後の変動は重要でないため、調整表を省略しております。また、条件付対価に係る公正価値変動額のうち、貨幣の時間的価値の変動に基づく部分を「金融費用」に計上するとともに、貨幣の時間的価値以外の変動に基づく部分を「その他の収益」または「その他の費用」に計上しております。
当連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(Dialog Semiconductor Plc)
前連結会計年度末においては、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していなかったため、前連結会計年度末時点において入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っておりました。当連結会計年度において、確定した取得原価の配分額に基づき、発生したのれんの金額を次のとおり修正しております。
取得日(2021年8月31日)における取得資産および引受負債の公正価値
(単位:百万円)
(注)1 当社とDialog社とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
2 無形資産への配分額のうち主なものは技術資産であり、当該無形資産の公正価値は超過収益法を用いて、将来事業計画、割引率などの仮定に基づいて測定しております。
比較情報として開示している前連結会計年度の連結財政状態計算書を遡及的に修正しており、この影響により主にのれんが127,106百万円、利益剰余金が7,725百万円減少し、有形固定資産が2,436百万円、無形資産が144,165百万円、繰延税金負債が29,150百万円増加しております。
また、前連結会計年度の連結損益計算書の営業利益が9,774百万円、当期利益が7,725百万円減少し、連結包括利益計算書の当期包括利益が8,062百万円減少しております。
(Celeno Communications Inc.)
前連結会計年度末においては、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していなかったため、前連結会計年度末時点において入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っておりました。当連結会計年度において、確定した取得原価の配分額に基づき、発生したのれんの金額を次のとおり修正しております。なお、当連結会計年度において取得対価の調整をしております。
取得日(2021年12月20日)における取得資産および引受負債の公正価値
(単位:百万円)
(注) 当社とCeleno社とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
比較情報として開示している前連結会計年度の連結財政状態計算書を遡及的に修正しており、この影響により主にのれんが18,042百万円減少し、無形資産が18,644百万円増加しております。
また、前連結会計年度の連結損益計算書および連結包括利益計算書に与える影響は軽微です。
条件付対価は、Celeno社の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意されたいくつかの条件(マイルストン)を特定の期限までに充足した場合にそれぞれに対して支払われるものであり、契約上、最大で45百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Celeno社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりであります。
(単位:百万円)
また、条件付対価に係る公正価値変動額のうち、貨幣の時間的価値の変動に基づく部分を「金融費用」に計上するとともに、貨幣の時間的価値以外の変動に基づく部分を「その他の収益」および「その他の費用」に計上しております。当連結会計年度における公正価値の変動などにより、その他の収益が2,464百万円、金融費用が263百万円発生しております。
(Steradian Semiconductors Private Limited)
① 企業結合の概要
当社は、2022年10月17日にインド・ベンガルールに本社を置く半導体会社であるSteradian Semiconductors Private Limited(以下「Steradian社」)の株式すべての取得(以下「本件Steradian買収」)を完了し、Steradian社を完全子会社化しました。
(a) 被取得企業の名称および説明
被取得企業の名称 Steradian Semiconductors Private Limited
事業の内容 4Dイメージングレーダ製品の開発および販売
(b) 取得日
2022年10月17日
(c) 企業結合の主な理由
インド・ベンガルールに本社を置くSteradian社は、2016年創業のスタートアップ企業であり、高性能と小型化・電力の高効率化を実現するレーダ技術を保有しています。レーダは、様々なセンサを複合的に利用するADAS(先進運転支援システム)の実現に向けて不可欠な技術です。車載レーダ市場の成長性を鑑みて、Steradian社を買収することにより、当社は、車載レーダ製品をポートフォリオに加え、レーダ事業に本格参入します。
また、当社は、同車載レーダ製品と、レーダ信号を処理するためのADAS用SoC(System-on-Chip)やパワーマネジメントIC(PMIC)、タイミング製品、認識用ソフトウエアを組み合わせた車載レーダソリューションを開発します。これにより、レーダシステムの設計の容易化を図り、早期開発に貢献します。
本件Steradian買収完了に伴い、当社は、Steradian社の優れた技術とエンジニアを獲得し、自動車向けだけでなく、産業向けなど幅広い用途のセンシングソリューションを拡充します。増大するセンシングへのニーズに対し、最適なデバイスやソフトウエアを組み合わせ、お客様の設計を楽(ラク)にするソリューション提案を幅広い用途向けに進めていきます。
(d) 被取得企業の支配を獲得した方法
現金を対価とする株式取得
② 取得対価およびその内訳
当該企業結合に係る取得関連費用は345百万円であり、当連結会計年度において全額を「販売費及び一般管理費」に計上しております。
③ 取得資産および引受負債の公正価値ならびにのれん
(注)1 当連結会計年度末において、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していないため、現時点で入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っております。そのため、現時点においては、有形固定資産等の再評価や無形資産等の追加認識は行っておらず、取得対価と取得日に受け入れた資産および引き受けた負債の純額との差額を暫定的に全額のれんに計上しております。なお、無形資産については暫定的にSteradian社の簿価で計上しております。
2 契約金額の総額は公正価値と同額であり、回収不能と見込まれるものはありません。
3 当社とSteradian社とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
④ 子会社株式の取得による支出
なお、取得対価は、運転資本の変動などに応じた価格調整により変動する可能性があります。
⑤ 企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の連結損益計算書に与える影響額(非監査情報)
仮にSteradian社の取得日が当連結会計年度の期首に実施された場合にそれが当連結会計年度の売上収益と当期利益に与える影響額は重要性が乏しいため、プロフォーマ情報を記載しておりません。
⑥ 被取得企業の収益および純損益
当連結会計年度において、取得日から当連結会計年度末までのSteradian社の売上収益および当期損益が連結財務諸表に与える影響額は重要ではありません。
⑦ 条件付対価
条件付対価は、Steradian社の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意された条件を充足した場合に支払うマイルストンであり、最大で11百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Steradian社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりであります。
(単位:百万円)
⑧ 段階取得に係る差益
当社グループが取得日に保有していた10.64%を取得日の公正価値で再測定した結果、当該企業結合から447百万円の段階取得に係る差益を認識しております。この利益は、連結包括利益計算書上、「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産」に含めております。
前連結会計年度および当連結会計年度に行った企業結合は以下のとおりであります。
なお、個別にも全体としても重要性が乏しい企業結合については記載を省略しております。
前連結会計年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
(Dialog Semiconductor Plc)
① 企業結合の概要
当社は、2021年8月31日に英国の半導体会社であるDialog Semiconductor Plc(以下「Dialog社」)の発行済普通株式および発行予定普通株式のすべての取得(以下「本件Dialog買収」)を完了し、Dialog社を完全子会社化しました。
(a) 被取得企業の名称および説明
被取得企業の名称 Dialog Semiconductor Plc
事業の内容 ミックスドシグナルなどのアナログICの開発、製造および販売
(b) 取得日
2021年8月31日(英国時間:2021年8月30日)
(c) 企業結合の主な理由
Dialog社は、高集積かつ低電力のミックスドシグナル製品を中心としたアナログ半導体企業として、IoTや家電分野、また高成長市場である自動車や産業分野の幅広いお客様向けに製品を提供しています。特に、低電力のミックスドシグナル技術を強みとして、Dialog社はバッテリー&パワーマネジメント、パワーコンバージョン、コンフィギュラブル・ミックスドシグナル(CMIC)、LEDドライバ、カスタム・ミックスドシグナル(ASIC)および自動車向けパワーマネジメントIC(PMIC)、ワイヤレス充電技術など多岐にわたる製品群を有しています。また、Bluetooth® Low Energy(BLE)、Wi-Fi、オーディオ向けSoCといった幅広く特色ある先進コネクティビティ技術も持ち、スマートホーム、ビルディングオートメーション、ウェアラブルデバイス、コネクテッド医療機器などの広範なアプリケーションに通信機能を提供しています。こうした製品・技術は、当社の製品ポートフォリオを補完して拡充し、高性能電子機器のパフォーマンスや電源効率のさらなる向上に貢献します。
本件Dialog買収は、ソリューション提供力を進化させるという当社の継続的で揺るぎないコミットメントを示すものです。本件Dialog買収により、当社は、マイコンやSoCを中心とした自社製品と補完関係のある低電力やコネクティビティ技術を強みとするDialog社のアナログ半導体の技術資産を獲得して製品ポートフォリオを拡充し、IoT、産業、自動車分野の高成長市場向けに、さらに強力で網羅的なソリューションが提供できるようになります。具体的には、今回の戦略面での買収の狙いは、以下のとおりです。
①Dialog社の低電力技術によりIoT分野での提供範囲・能力を拡大
Dialog社は、低電力ミックスドシグナル製品の特色あるポートフォリオを持ち、世界最大級の半導体ユーザー顧客向けにカスタム品やお客様側での回路変更が可能となるコンフィギュラブルなソリューションを長年供給してきました。また、当社製品と補完性の高い低電力のコネクティビティ製品についても、優れた技術を有しています。こうした低電力技術は、当社の製品ポートフォリオを強化して提供範囲と能力を大きく広げ、IoT分野での高成長市場への対応を可能とします。
②コネクティビティ技術で当社のシステムソリューションを差異化
当社は、本件Dialog買収により、Dialog社のお客様にアクセス可能となり、当社の顧客基盤を広げるとともに、産業インフラ、IoT、自動車分野という高成長市場での事業成長機会を獲得します。Dialog社のBLE、低電力Wi-Fi、オーディオSoCは、マイコンやSoCを中心とした当社のソリューションを補完するものです。こうしたWi-FiやBluetooth®無線技術・製品と当社既存製品を組み合わせることで、当社が提供するシステムソリューションは差異化され、スマートホーム、ビルディングオートメーション、医療機器などの非接触IoT分野の高成長市場に対応可能となります。また、コネクティビティ技術によって当社の自動車分野向けのソリューションも充実化し、安心・安全に関する幅広いアプリケーションに貢献します。
(d) 被取得企業の支配を獲得した方法
本件Dialog買収は、英国法に基づくスキーム・オブ・アレンジメント(Scheme of Arrangement)により実施しました。スキーム・オブ・アレンジメントとは、Dialog社の賛同の下、同社の株主および裁判所の承認を取得することで買収が成立する手法です。
② 取得対価およびその内訳
| (単位:百万円) | ||
| 対価 | 金額 | |
| 現金 | 623,892 | |
| リストリクテッド・ストック・ユニット | 7,183 | |
| 合計 | A | 631,075 |
当該企業結合に係る取得関連費用は4,589百万円であり、前連結会計年度において全額を「販売費及び一般管理費」に計上しております。なお、リストリクテッド・ストック・ユニットによる取得対価の詳細は「32.株式報酬」に記載しております。
③ 取得資産および引受負債の公正価値ならびにのれん
| (単位:百万円) | ||
| 支配獲得日 (2021年8月31日) | ||
| 流動資産 | ||
| 現金及び現金同等物 | 40,450 | |
| 営業債権及びその他の債権 (注)2 | 39,808 | |
| 棚卸資産 | 34,748 | |
| その他 | 8,842 | |
| 流動資産合計 | 123,848 | |
| 非流動資産 | ||
| 有形固定資産 | 10,771 | |
| 無形資産 | 40,303 | |
| その他 | 2,376 | |
| 非流動資産合計 | 53,450 | |
| 資産合計 | 177,298 | |
| 流動負債 | ||
| 営業債務及びその他の債務 | 14,825 | |
| その他 | 36,848 | |
| 流動負債合計 | 51,673 |
| 非流動負債 | ||
| その他の金融負債 | 2,881 | |
| 繰延税金負債 | 4,445 | |
| その他 | 3,238 | |
| 非流動負債合計 | 10,564 | |
| 負債合計 | 62,237 | |
| 純資産 | B | 115,061 |
| ベーシス・アジャストメント (注)3 | C | 3,604 |
| のれん (注)4 | A-B+C | 519,618 |
(注)1 前連結会計年度末において、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していないため、現時点で入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っております。そのため、現時点においては、有形固定資産等の再評価や無形資産等の追加認識は行っておらず、棚卸資産を公正価値評価したことを除いては取得対価と取得日に受け入れた資産および引き受けた負債の純額との差額を暫定的に全額のれんに計上しております。なお、無形資産については暫定的にDialog社の簿価で計上しております。
2 契約金額の総額は公正価値と同額であり、回収不能と見込まれるものはありません。
3 当社はユーロ建ての取得対価支払に対して為替リスクをヘッジするために通貨オプションおよび為替予約を締結し、ヘッジ会計を適用しております。これらのヘッジ手段は取得日において公正価値で現金決済されています。ベーシス・アジャストメントは、取得日においてその他の包括利益に計上されたヘッジ手段の公正価値の変動額であり、のれんの帳簿価額に加算しております。
4 当社とDialog社とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
④ 子会社の取得による支出
| (単位:百万円) | ||
| 科目 | 金額 | |
| 現金による取得対価 | 623,892 | |
| 支配獲得時に被取得企業が保有していた現金及び現金同等物 | △40,450 | |
| 子会社の取得による現金支払額 | 583,442 | |
| ベーシス・アジャストメント | 3,604 | |
| 子会社の取得による現金支払額(純額) | 587,046 |
⑤ 企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の連結損益計算書に与える影響額(非監査情報)
仮にDialog社の取得日が前連結会計年度の期首に実施された場合の前連結会計年度の売上収益は1,093,258百万円、当期利益は156,593百万円になります。なお、前連結会計年度末において、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了のため、上記の数字はその結果として生じるであろう無形資産の償却などの調整を反映していません。当該情報は必ずしも将来起こりうるべき事象を示唆するものではありません。
また、当該情報を作成するため、Dialog社の過去の財務情報には当社グループの会計方針との重要な差異にかかる調整を行っております。
⑥ 被取得企業の収益および純損益
当社は、取得日から前連結会計年度末までのDialog社の売上収益66,757百万円および当期利益4,545百万円を連結損益計算書および連結包括利益計算書に含めて計上しております。
(Celeno Communications Inc.)
① 企業結合の概要
当社は、2021年12月20日に米国の半導体会社であり、主にイスラエルで事業運営を行うCeleno Communications Inc.(以下「Celeno社」)の株式すべての取得(以下「本件Celeno買収」)を完了し、Celeno社を完全子会社化しました。
(a) 被取得企業の名称および説明
被取得企業の名称 Celeno Communications Inc.
事業の内容 Wi-Fi 5, Wi-Fi 6, IoTチップセット等通信用半導体の開発および販売
(b) 取得日
2021年12月20日
(c) 企業結合の主な理由
Celeno社は、イスラエルに本社機能を置くアナログ半導体企業で、ホームネットワーク、スマートビルディング、通信、産業分野向けに、先端Wi-Fiチップセット/ソフトウエアなど幅広い無線通信技術を提供しています。特に、Wi-Fi 6/6E向けのチップセットは業界最小を誇り、セキュリティを担保しながら、高速のWi-Fi通信を低遅延かつ低電力で可能としています。また、Celeno社のWi-Fi Doppler Imaging technologyは、Wi-Fiに高解像度画像技術を組み合わせた、家庭での高齢者の見守りやホームセキュリティ、自動車の安全運転、ネットワーク化した工場の稼働などに最適な革新的な技術です。Wi-Fi通信下で、複数のカメラやセンサを家庭内や商業ビル内に配備することなく、人物や物体の動きや位置などを捉えて追跡・分析を行うことができます。一方、当社は世界トップの組み込みプロセッサプロバイダーとして、低電力のMCU/MPU/SoCや無線IC、センサ、パワーマネジメント技術など幅広い製品ラインアップを有しています。同ラインアップに対し、Celeno社の実績あるWi-Fiチップセット/ソフトウエア技術は補完性が高く、網羅的なエンドツーエンドのソリューションを構築します。これにより、当社は、IoT、インフラ、産業、自動車分野のアプリケーション向けとして需要が高まる低電力のコネクティビティ技術を提供してまいります。
本件Celeno買収により、ソリューション提供力の拡充に加え、Celeno社のイスラエルの設計拠点が加わり、イスラエル、ウクライナ、インド、中国、台湾などを拠点とするR&D人材も当社に迎え入れることができ、当社の設計開発/エンジニアリング力を強化できます。グローバルのR&D人材増強により、世界中のお客様に対し、より充実したサービスをシームレスに提供可能となります。
(d) 被取得企業の支配を獲得した方法
本件Celeno買収は、当社が本件Celeno買収のために米国デラウェア州に設立する完全子会社(以下「買収子会社」)と Celeno社の合併による方法(逆三角合併)で実施しました。合併後の存続会社は Celeno社となり、合併対価として Celeno社株主には現金が交付される一方、当社の保有する買収子会社の株式が Celeno社の発行済み株式に転換されることにより、Celeno社が当社の完全子会社となりました。
② 取得対価およびその内訳
| (単位:百万円) | ||
| 対価 | 金額 | |
| 現金 | 28,037 | |
| 条件付対価 | 4,681 | |
| 合計 | A | 32,718 |
当該企業結合に係る取得関連費用は508百万円であり、前連結会計年度において全額を「販売費及び一般管理費」に計上しております。
③ 取得資産および引受負債の公正価値ならびにのれん
| (単位:百万円) | ||
| 支配獲得日 (2021年12月20日) | ||
| 流動資産 | ||
| 現金及び現金同等物 | 267 | |
| 営業債権及びその他の債権 (注)2 | 375 | |
| 棚卸資産 | 3,024 | |
| その他 | 396 | |
| 流動資産合計 | 4,062 | |
| 非流動資産 | ||
| 有形固定資産 | 103 | |
| 無形資産 | 844 | |
| その他 | 2 | |
| 非流動資産合計 | 949 | |
| 資産合計 | 5,011 | |
| 流動負債 | ||
| 営業債務及びその他の債務 | 2,715 | |
| 社債及び借入金 | 2,185 | |
| その他 | 1,586 | |
| 流動負債合計 | 6,486 |
| 非流動負債 | ||
| 非流動負債合計 | - | |
| 負債合計 | 6,486 | |
| 純資産 | B | △1,475 |
| のれん (注)3 | A-B | 34,193 |
(注)1 前連結会計年度末において、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していないため、現時点で入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っております。そのため、現時点においては、有形固定資産等の再評価や無形資産等の追加認識は行っておらず、棚卸資産を公正価値評価したことを除いては取得対価と取得日に受け入れた資産および引き受けた負債の純額との差額を暫定的に全額のれんに計上しております。なお、無形資産については暫定的にCeleno社の簿価で計上しております。
2 契約金額の総額は公正価値と同額であり、回収不能と見込まれるものはありません。
3 当社とCeleno社とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
④ 子会社株式の取得による支出
| (単位:百万円) | ||
| 科目 | 金額 | |
| 現金による取得対価 | 28,037 | |
| 支配獲得時に被取得企業が保有していた現金及び現金同等物 | △267 | |
| 子会社の取得による現金支払額(純額) | 27,770 |
なお、取得対価は、運転資本の変動などに応じた価格調整により変動する可能性があります。
⑤ 企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の連結損益計算書に与える影響額(非監査情報)
仮にCeleno社の取得日が前連結会計年度の期首に実施された場合にそれが前連結会計年度の売上収益と当期利益に与える影響額は重要性が乏しいため、プロフォーマ情報を記載しておりません。
⑥ 被取得企業の収益および純損益
前連結会計年度において、取得日から前連結会計年度末までのCeleno社の売上収益および当期損益が連結財務諸表に与える影響額は重要ではありません。
⑦ 条件付対価
条件付対価は、Celeno社の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意された条件を充足した場合に支払うマイルストンであり、最大で45 百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Celeno社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の取得日後の変動は重要でないため、調整表を省略しております。また、条件付対価に係る公正価値変動額のうち、貨幣の時間的価値の変動に基づく部分を「金融費用」に計上するとともに、貨幣の時間的価値以外の変動に基づく部分を「その他の収益」または「その他の費用」に計上しております。
当連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(Dialog Semiconductor Plc)
前連結会計年度末においては、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していなかったため、前連結会計年度末時点において入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っておりました。当連結会計年度において、確定した取得原価の配分額に基づき、発生したのれんの金額を次のとおり修正しております。
取得日(2021年8月31日)における取得資産および引受負債の公正価値
(単位:百万円)
| 修正科目 | のれん修正金額 |
| のれん(修正前)(注)1 | 519,618 |
| 棚卸資産 | 316 |
| 有形固定資産 | △2,531 |
| 無形資産 (注)2 | △146,963 |
| その他(非流動資産) | △125 |
| その他(流動負債) | △1,458 |
| その他の金融負債 | 345 |
| 繰延税金負債 | 29,731 |
| その他(非流動負債) | △763 |
| 修正金額合計 | △121,448 |
| のれん(修正後)(注)1 | 398,170 |
(注)1 当社とDialog社とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
2 無形資産への配分額のうち主なものは技術資産であり、当該無形資産の公正価値は超過収益法を用いて、将来事業計画、割引率などの仮定に基づいて測定しております。
比較情報として開示している前連結会計年度の連結財政状態計算書を遡及的に修正しており、この影響により主にのれんが127,106百万円、利益剰余金が7,725百万円減少し、有形固定資産が2,436百万円、無形資産が144,165百万円、繰延税金負債が29,150百万円増加しております。
また、前連結会計年度の連結損益計算書の営業利益が9,774百万円、当期利益が7,725百万円減少し、連結包括利益計算書の当期包括利益が8,062百万円減少しております。
(Celeno Communications Inc.)
前連結会計年度末においては、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していなかったため、前連結会計年度末時点において入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っておりました。当連結会計年度において、確定した取得原価の配分額に基づき、発生したのれんの金額を次のとおり修正しております。なお、当連結会計年度において取得対価の調整をしております。
取得日(2021年12月20日)における取得資産および引受負債の公正価値
(単位:百万円)
| 修正科目 | のれん修正金額 |
| のれん(修正前)(注) | 34,193 |
| 棚卸資産 | 166 |
| 無形資産 | △18,644 |
| 繰延税金負債 | 409 |
| 取得対価の調整(現金) | 26 |
| 修正金額合計 | △18,043 |
| のれん(修正後)(注) | 16,150 |
(注) 当社とCeleno社とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
比較情報として開示している前連結会計年度の連結財政状態計算書を遡及的に修正しており、この影響により主にのれんが18,042百万円減少し、無形資産が18,644百万円増加しております。
また、前連結会計年度の連結損益計算書および連結包括利益計算書に与える影響は軽微です。
条件付対価は、Celeno社の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意されたいくつかの条件(マイルストン)を特定の期限までに充足した場合にそれぞれに対して支払われるものであり、契約上、最大で45百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Celeno社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりであります。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | |
| 期首残高 | ― | 4,681 |
| 期中決済額 | ― | △2,205 |
| 公正価値の変動 | ― | △2,201 |
| 為替換算差額 | ― | 990 |
| 期末残高 | ― | 1,265 |
また、条件付対価に係る公正価値変動額のうち、貨幣の時間的価値の変動に基づく部分を「金融費用」に計上するとともに、貨幣の時間的価値以外の変動に基づく部分を「その他の収益」および「その他の費用」に計上しております。当連結会計年度における公正価値の変動などにより、その他の収益が2,464百万円、金融費用が263百万円発生しております。
(Steradian Semiconductors Private Limited)
① 企業結合の概要
当社は、2022年10月17日にインド・ベンガルールに本社を置く半導体会社であるSteradian Semiconductors Private Limited(以下「Steradian社」)の株式すべての取得(以下「本件Steradian買収」)を完了し、Steradian社を完全子会社化しました。
(a) 被取得企業の名称および説明
被取得企業の名称 Steradian Semiconductors Private Limited
事業の内容 4Dイメージングレーダ製品の開発および販売
(b) 取得日
2022年10月17日
(c) 企業結合の主な理由
インド・ベンガルールに本社を置くSteradian社は、2016年創業のスタートアップ企業であり、高性能と小型化・電力の高効率化を実現するレーダ技術を保有しています。レーダは、様々なセンサを複合的に利用するADAS(先進運転支援システム)の実現に向けて不可欠な技術です。車載レーダ市場の成長性を鑑みて、Steradian社を買収することにより、当社は、車載レーダ製品をポートフォリオに加え、レーダ事業に本格参入します。
また、当社は、同車載レーダ製品と、レーダ信号を処理するためのADAS用SoC(System-on-Chip)やパワーマネジメントIC(PMIC)、タイミング製品、認識用ソフトウエアを組み合わせた車載レーダソリューションを開発します。これにより、レーダシステムの設計の容易化を図り、早期開発に貢献します。
本件Steradian買収完了に伴い、当社は、Steradian社の優れた技術とエンジニアを獲得し、自動車向けだけでなく、産業向けなど幅広い用途のセンシングソリューションを拡充します。増大するセンシングへのニーズに対し、最適なデバイスやソフトウエアを組み合わせ、お客様の設計を楽(ラク)にするソリューション提案を幅広い用途向けに進めていきます。
(d) 被取得企業の支配を獲得した方法
現金を対価とする株式取得
② 取得対価およびその内訳
| (単位:百万円) | ||
| 対価 | 金額 | |
| 現金 | 4,971 | |
| 取得日直前に保有していた資本持分の公正価値 | 843 | |
| 条件付対価 | 1,207 | |
| 合計 | A | 7,021 |
当該企業結合に係る取得関連費用は345百万円であり、当連結会計年度において全額を「販売費及び一般管理費」に計上しております。
③ 取得資産および引受負債の公正価値ならびにのれん
| (単位:百万円) | ||
| 支配獲得日 (2022年10月17日) | ||
| 流動資産 | ||
| 現金及び現金同等物 | 101 | |
| 営業債権及びその他の債権 (注)2 | 2 | |
| 未収法人所得税 | 19 | |
| その他 | 51 | |
| 流動資産合計 | 173 | |
| 非流動資産 | ||
| 有形固定資産 | 19 | |
| 無形資産 | 5 | |
| 繰延税金資産 | 2 | |
| 非流動資産合計 | 26 | |
| 資産合計 | 199 | |
| 流動負債 | ||
| 営業債務及びその他の債務 | 16 | |
| 未払法人所得税 | 13 | |
| その他 | 739 | |
| 流動負債合計 | 768 |
| 非流動負債 | ||
| 退職給付に係る負債 | 5 | |
| その他 | 14 | |
| 非流動負債合計 | 19 | |
| 負債合計 | 787 | |
| 純資産 | B | △588 |
| のれん (注)3 | A-B | 7,609 |
(注)1 当連結会計年度末において、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していないため、現時点で入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っております。そのため、現時点においては、有形固定資産等の再評価や無形資産等の追加認識は行っておらず、取得対価と取得日に受け入れた資産および引き受けた負債の純額との差額を暫定的に全額のれんに計上しております。なお、無形資産については暫定的にSteradian社の簿価で計上しております。
2 契約金額の総額は公正価値と同額であり、回収不能と見込まれるものはありません。
3 当社とSteradian社とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
④ 子会社株式の取得による支出
| (単位:百万円) | ||
| 科目 | 金額 | |
| 現金による取得対価 | 4,971 | |
| 支配獲得時に被取得企業が保有していた現金及び現金同等物 | △101 | |
| 子会社の取得による現金支払額(純額) | 4,870 |
なお、取得対価は、運転資本の変動などに応じた価格調整により変動する可能性があります。
⑤ 企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の連結損益計算書に与える影響額(非監査情報)
仮にSteradian社の取得日が当連結会計年度の期首に実施された場合にそれが当連結会計年度の売上収益と当期利益に与える影響額は重要性が乏しいため、プロフォーマ情報を記載しておりません。
⑥ 被取得企業の収益および純損益
当連結会計年度において、取得日から当連結会計年度末までのSteradian社の売上収益および当期損益が連結財務諸表に与える影響額は重要ではありません。
⑦ 条件付対価
条件付対価は、Steradian社の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意された条件を充足した場合に支払うマイルストンであり、最大で11百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Steradian社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりであります。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | |
| 期首残高 | ― | ― |
| 企業結合による増加 | ― | 1,207 |
| 為替換算差額 | ― | △129 |
| 期末残高 | ― | 1,078 |
⑧ 段階取得に係る差益
当社グループが取得日に保有していた10.64%を取得日の公正価値で再測定した結果、当該企業結合から447百万円の段階取得に係る差益を認識しております。この利益は、連結包括利益計算書上、「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産」に含めております。