有価証券報告書-第23期(2024/01/01-2024/12/31)
7.企業結合
前連結会計年度および当連結会計年度に行った企業結合は以下のとおりであります。
なお、個別にも全体としても重要性が乏しい企業結合については記載を省略しております。
前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(Celeno Communications Inc.)
条件付対価は、Celeno Communications Inc.(以下「Celeno社」)の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意されたいくつかの条件(マイルストン)を特定の期限までに充足した場合にそれぞれに対して支払われるものであり、契約上、最大で45百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Celeno社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりであります。
(単位:百万円)
また、条件付対価に係る公正価値変動額のうち、貨幣の時間的価値の変動に基づく部分を「金融費用」に計上するとともに、貨幣の時間的価値以外の変動に基づく部分を「その他の収益」または「その他の費用」に計上しております。前連結会計年度は公正価値の変動などにより、その他の収益が1,242百万円、金融費用が7百万円発生しております。
なお、Celeno社は、2023年9月29日付でCeleno Communications Inc.からRenesas Semiconductor Design US Inc.に商号変更しました。
(Steradian Semiconductors Private Limited)
前々連結会計年度末においては、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していなかったため、前々連結会計年度末時点において入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っておりました。前第1四半期連結会計期間において、確定した取得原価の配分額に基づき、発生したのれんの金額を次のとおり修正しております。なお、前第1四半期連結累計期間において取得対価の調整をしております。
取得日(2022年10月17日)における取得資産および引受負債の公正価値
(単位:百万円)
(注) Steradian Semiconductors Private Limited(以下「Steradian社」)の取得から生じることが期待される既存事業とのシナジー効果と超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
(Panthronics AG)
① 企業結合の概要
当社は、完全子会社を通じて2023年6月1日にオーストリアに本社を置く半導体会社であるPanthronics AG(以下「Panthronics社」)の株式すべての取得を完了し、Panthronics社を完全子会社化しました。なお、Panthronics社は、2023年10月12日付でPanthronics AGからRenesas Design Austria GmbHに商号変更しました。
(a) 被取得企業の名称および説明
被取得企業の名称 Panthronics AG
事業の内容 NFC(Near-Field Communication:近距離無線通信)等半導体の開発および販売
(b) 取得日
2023年6月1日(中央ヨーロッパ夏時間)
(c) 企業結合の主な理由
オーストリアに本社を置くPanthronics社は、高性能なNFCチップセットやソフトウエアを提供しております。NFCは、デジタル化する経済の中で欠かせない存在となっており、日常生活においても随所で活用されております。例えば、モバイル決済端末(mPoS)や非接触型決済に代表されるフィンテック、IoT、アセットトラッキング、そしてワイヤレス給電に用いられる事例が近年増加しております。優秀なNFCチップセットやソフトウエア開発部隊を擁するPanthronics社を買収することで、当社はNFC技術を内製化できるようになり、成長著しいNFCの市場機会や顧客ニーズを機敏に捉えられます。
また、当社の広範な製品ポートフォリオや、MCU(マイクロコントローラ) / MPU(マイクロプロセッサ)のセキュリティ機能とPanthronics社のNFC技術を組み合わせることで、当社の幅広いお客様に対し、迅速に市場投入できる、革新的なNFCシステムソリューションを数多く提供できるようになります。
(d) 被取得企業の支配を獲得した方法
当社の完全子会社を通じた現金を対価とする株式取得
② 取得対価およびその内訳
当該企業結合に係る取得関連費用は245百万円であり、前連結会計年度において全額を「販売費及び一般管理費」に計上しております。
③ 取得資産および引受負債の公正価値ならびにのれん
(注)1 前第3四半期連結会計期間末において、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していなかったため、前第3四半期連結会計期間末時点における入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っておりました。前連結会計年度末において確定した取得原価の配分額に基づき、発生したのれんの金額を次のとおり修正しております。
取得日(2023年6月1日)における取得資産および引受負債の公正価値
(単位:百万円)
2 契約金額の総額は公正価値と同額であり、回収不能と見込まれるものはありません。
3 Panthronics社の取得から生じることが期待される既存事業とのシナジー効果と超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
④ 子会社株式の取得による支出
⑤ 企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の連結損益計算書に与える影響額(非監査情報)
仮にPanthronics社の取得日が前連結会計年度の期首に実施された場合にそれが前連結会計年度の売上収益と当期利益に与える影響額は重要性が乏しいため、プロフォーマ情報を記載しておりません。
⑥ 被取得企業の収益および純損益
前連結会計年度において、取得日から前連結会計年度末までのPanthronics社の売上収益および当期損益が連結財務諸表に与える影響額は重要ではありません。
⑦ 条件付対価
条件付対価は、Panthronics社の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意されたいくつかの条件を特定の期限までに充足した場合にそれぞれに対して支払われるものであり、契約上、最大で61百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Panthronics社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりであります。
また、条件付対価に係る公正価値変動額のうち、貨幣の時間的価値の変動に基づく部分を「金融費用」に計上するとともに、貨幣の時間的価値以外の変動に基づく部分を「その他の収益」および「その他の費用」に計上しております。前連結会計年度は公正価値の変動などにより、その他の収益が223百万円発生しております。
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(Steradian Semiconductors Private Limited)
条件付対価は、Steradian社の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意されたいくつかの条件(マイルストン)を特定の期限までに充足した場合にそれぞれに対して支払われるものであり、契約上、最大で11百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Steradian社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりであります。
(単位:百万円)
また、条件付対価に係る公正価値変動額のうち、貨幣の時間的価値の変動に基づく部分を「金融費用」に計上するとともに、貨幣の時間的価値以外の変動に基づく部分を「その他の収益」または「その他の費用」に計上しております。当連結会計年度は公正価値の変動などにより、「その他の収益」が606百万円発生しております。
なお、Steradian社は、2024年3月26日付でSteradian Semiconductors Private LimitedからRenesas Design India Private Limitedに商号変更しました。
(Panthronics AG)
条件付対価は、Panthronics社の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意されたいくつかの条件を特定の期限までに充足した場合にそれぞれに対して支払われるものであり、契約上、最大で61百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Panthronics社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりであります。
(単位:百万円)
また、条件付対価に係る公正価値変動額のうち、貨幣の時間的価値の変動に基づく部分を「金融費用」に計上するとともに、貨幣の時間的価値以外の変動に基づく部分を「その他の収益」または「その他の費用」に計上しております。当連結会計年度は公正価値の変動などにより、「その他の収益」が1,278百万円発生しております。
なお、Panthronics社は、2023年10月12日付でPanthronics AGからRenesas Design Austria GmbHに商号変更しました。
(Transphorm, Inc.)
① 企業結合の概要
当社は、完全子会社を通じて2024年6月20日に米国カリフォルニア州ゴレタに本社を置く半導体会社であるTransphorm, Inc.(以下「Transphorm社」)の株式すべての取得を完了し、Transphorm社を完全子会社化しました。
(a) 被取得企業の名称および説明
被取得企業の名称 Transphorm, Inc.
事業の内容 GaN(窒化ガリウム)パワー半導体の開発および販売
(b) 取得日
2024年6月20日
(c) 企業結合の主な理由
本件買収により、当社はTransphorm社のGaN技術を獲得し、ワイドバンドギャップのポートフォリオを拡充します。GaNは、より高いスイッチング周波数、より低い電力損失、そしてより小さい形状を実現し、顧客のシステムコストを低減しながら、高効率化、小型化、軽量化できます。そのため、GaNの市場が年率50%以上成長するとの市場予測もあります。当社は、車載用規格に対応したTransphorm社のGaN技術を活かし、急速に拡大する市場機会に対して、EV向けX-in-1パワートレイン用途やコンピューティング、エネルギー、産業、民生向けのパワーソリューションの提供力を強化します。
(d) 被取得企業の支配を獲得した方法
当社の完全子会社を通じた現金を対価とする株式取得
② 取得対価およびその内訳
当該企業結合に係る取得関連費用は916百万円であり、当連結会計年度において全額を「販売費及び一般管理費」に計上しております。
③ 取得資産および引受負債の公正価値ならびにのれん
(注)1 中間連結会計期間末において、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していなかったため、中間連結会計期間末時点における入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っておりました。当連結会計年度末において確定した取得原価の配分額に基づき、発生したのれんの金額を次のとおり修正しております。
取得日(2024年6月20日)における取得資産および引受負債の公正価値
(単位:百万円)
2 取得した債権については、回収不能と見積られる重要なものはありません。
3 Transphorm社の取得から生じることが期待される既存事業とのシナジー効果と超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
④ 子会社株式の取得による支出
⑤ 企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の連結損益計算書に与える影響額(非監査情報)
仮にTransphorm社の取得日が当連結会計年度の期首に実施された場合にそれが当連結会計年度の売上収益と当期利益に与える影響額は重要性が乏しいため、プロフォーマ情報を記載しておりません。
⑥ 被取得企業の収益および純損益
当連結会計年度において、取得日から当連結会計年度末までのTransphorm社の売上収益および当期損益が連結財務諸表に与える影響額は重要ではありません。
(Altium Limited)
① 企業結合の概要
当社は、完全子会社を通じて2024年8月1日に米国カリフォルニア州サンディエゴに本社を置く電子機器設計のグローバルリーダーであるAltium社の株式すべての取得を完了し、Altium社を完全子会社化しました。なお、Altium社は、2024年12月12日付でAltium LimitedからAltium Pty Ltdに商号変更しました。
(a) 被取得企業の名称および説明
被取得企業の名称 Altium Limited
事業の内容 PCB設計などのソフトウェアツールの開発および販売
(b) 取得日
2024年8月1日
(c) 企業結合の主な理由
当社は、パーパス“To Make Our Lives Easier”のもと、組み込み半導体ソリューションでのグローバルリーダーを企図し、組み込みプロセッサ(マイコン/SoC)、アナログ、パワー、コネクティビティと多岐に及ぶ製品ポートフォリオの拡充を進めてきました。さらに、より使いやすいユーザエクスペリエンス(UX)を実現し、クラウドベースの開発を可能とするためのデジタライゼーション戦略を推進しております。
Altium社は、世界初のPCB(プリント基板)設計ツールプロバイダーとして1985年に豪州で創業し、現在世界で最も使用されているPCBソフトウェアツールを擁する電子機器設計のグローバルリーダーとしての地位を確立しております。
本件買収により、業界をリードする二社が一体となり、コンポーネント、サブシステム、システムレベル設計間のコラボレーションを可能にする、統合されたオープンな「電子機器設計・ライフサイクルマネジメントプラットフォーム(Electronics system design and lifecycle management platform)」を構築します。本件買収は、電子機器設計者にシステムレベルでのユーザエクスペリエンス(使いやすさ)の向上とイノベーションをもたらすことができ、当社のデジタライゼーション戦略を推進するうえで、最初の重要な施策となります。
技術の進歩に伴い、電子機器やシステムの設計と統合はますます複雑化しております。現在の電子機器やシステムの設計フローは、部品の選択と評価、シミュレーションからプリント基板(PCB)の物理設計まで、複数の設計ステップに多くの関係者が携わる複雑で反復的なプロセスとなっております。設計者は、機能的であるだけでなく、効率的で費用対効果に優れたシステムを、短い開発サイクルで設計することが求められております。
当社とAltium社は、共通のビジョンのもと、統合されたオープンな電子機器設計・ライフサイクルマネジメントプラットフォームを共に構築し、上記の複雑な設計ステップのすべてを、システムレベルで一元化させることを目指します。本件買収により、高性能プロセッサ、アナログ、パワー、コネクティビティから成る、当社の強力な組込みソリューションのポートフォリオとAltium社の洗練されたクラウドプラットフォームが統合されます。また、両社が一体となることで、エコシステム全体でサードパーティ・ベンダーなどとの設計の共有とコラボレーションも含めた電子設計プロセスをクラウド上でシームレスに実行できるようになります。当社とAltium社が目指す電子機器設計・ライフサイクルマネジメントプラットフォームは、さまざまな電子設計データと機能の統合・標準化を実現するとともに、電子機器設計に関する一連のライフサイクルマネジメントの強化を単一のプラットフォームで行うことが可能となります。同時に、プラットフォーム上でデジタルを活用した設計プロセスのイテレーション(設計サイクルの反復)を行うことができるため、全体的に生産性を向上できます。これにより、大幅に開発リソースを削減して効率化を進められることとなり、イノベーションが加速され、設計者の参入障壁が低下します。
(d) 被取得企業の支配を獲得した方法
当社の完全子会社を通じた現金を対価とする株式取得
② 取得対価およびその内訳
当該企業結合に係る取得関連費用は2,277百万円であり、当連結会計年度において全額を「販売費及び一般管理費」に計上しております。
③ 取得資産および引受負債の公正価値ならびにのれん
(注)1 当連結会計年度において、公正価値評価の完了に伴い識別した無形資産等への取得原価の配分が完了し、のれんの金額が確定しております。
2 取得した債権については、回収不能と見積られる重要なものはありません。
3 無形資産への配分額のうち主なものは技術資産であり、当該無形資産の公正価値(284,278百万円)は超過収益法を用いて、将来事業計画、事業計画期間以降の成長率及び割引率などの仮定に基づいて測定しております。
4 当社は豪ドル建ての取得対価支払に対して為替リスクをヘッジするために通貨オプションおよび為替予約を締結し、ヘッジ会計を適用しております。これらのヘッジ手段は取得日において公正価値で現金決済されております。ベーシス・アジャストメントは、取得日においてその他の包括利益に計上されたヘッジ手段の公正価値の変動額であり、最終的にのれんの帳簿価額に加算しております。
5 Altium社の取得から生じることが期待される既存事業とのシナジー効果と超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
④ 子会社株式の取得による支出
⑤ 企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の連結損益計算書に与える影響額(非監査情報)
仮にAltium社の取得日が当連結会計年度の期首に実施された場合にそれが当連結会計年度の売上収益と当期利益に与える影響額は重要性が乏しいため、プロフォーマ情報を記載しておりません。
⑥ 被取得企業の収益および純損益
当連結会計年度において、取得日から当連結会計年度末までのAltium社の売上収益および当期損益が連結財務諸表に与える影響額は重要ではありません。
前連結会計年度および当連結会計年度に行った企業結合は以下のとおりであります。
なお、個別にも全体としても重要性が乏しい企業結合については記載を省略しております。
前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(Celeno Communications Inc.)
条件付対価は、Celeno Communications Inc.(以下「Celeno社」)の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意されたいくつかの条件(マイルストン)を特定の期限までに充足した場合にそれぞれに対して支払われるものであり、契約上、最大で45百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Celeno社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | |
期首残高 | 1,265 |
期中決済額 | △40 |
公正価値の変動 | △1,235 |
為替換算差額 | 10 |
期末残高 | ― |
また、条件付対価に係る公正価値変動額のうち、貨幣の時間的価値の変動に基づく部分を「金融費用」に計上するとともに、貨幣の時間的価値以外の変動に基づく部分を「その他の収益」または「その他の費用」に計上しております。前連結会計年度は公正価値の変動などにより、その他の収益が1,242百万円、金融費用が7百万円発生しております。
なお、Celeno社は、2023年9月29日付でCeleno Communications Inc.からRenesas Semiconductor Design US Inc.に商号変更しました。
(Steradian Semiconductors Private Limited)
前々連結会計年度末においては、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していなかったため、前々連結会計年度末時点において入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っておりました。前第1四半期連結会計期間において、確定した取得原価の配分額に基づき、発生したのれんの金額を次のとおり修正しております。なお、前第1四半期連結累計期間において取得対価の調整をしております。
取得日(2022年10月17日)における取得資産および引受負債の公正価値
(単位:百万円)
修正科目 | のれん修正金額 |
のれん(修正前)(注) | 7,609 |
無形資産 | △1,593 |
繰延税金負債 | 264 |
取得対価の調整 | 88 |
修正金額合計 | △1,241 |
のれん(修正後)(注) | 6,368 |
(注) Steradian Semiconductors Private Limited(以下「Steradian社」)の取得から生じることが期待される既存事業とのシナジー効果と超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
(Panthronics AG)
① 企業結合の概要
当社は、完全子会社を通じて2023年6月1日にオーストリアに本社を置く半導体会社であるPanthronics AG(以下「Panthronics社」)の株式すべての取得を完了し、Panthronics社を完全子会社化しました。なお、Panthronics社は、2023年10月12日付でPanthronics AGからRenesas Design Austria GmbHに商号変更しました。
(a) 被取得企業の名称および説明
被取得企業の名称 Panthronics AG
事業の内容 NFC(Near-Field Communication:近距離無線通信)等半導体の開発および販売
(b) 取得日
2023年6月1日(中央ヨーロッパ夏時間)
(c) 企業結合の主な理由
オーストリアに本社を置くPanthronics社は、高性能なNFCチップセットやソフトウエアを提供しております。NFCは、デジタル化する経済の中で欠かせない存在となっており、日常生活においても随所で活用されております。例えば、モバイル決済端末(mPoS)や非接触型決済に代表されるフィンテック、IoT、アセットトラッキング、そしてワイヤレス給電に用いられる事例が近年増加しております。優秀なNFCチップセットやソフトウエア開発部隊を擁するPanthronics社を買収することで、当社はNFC技術を内製化できるようになり、成長著しいNFCの市場機会や顧客ニーズを機敏に捉えられます。
また、当社の広範な製品ポートフォリオや、MCU(マイクロコントローラ) / MPU(マイクロプロセッサ)のセキュリティ機能とPanthronics社のNFC技術を組み合わせることで、当社の幅広いお客様に対し、迅速に市場投入できる、革新的なNFCシステムソリューションを数多く提供できるようになります。
(d) 被取得企業の支配を獲得した方法
当社の完全子会社を通じた現金を対価とする株式取得
② 取得対価およびその内訳
(単位:百万円) | ||
対価 | 金額 | |
現金 | 9,801 | |
条件付対価 | 2,794 | |
合計 | A | 12,595 |
当該企業結合に係る取得関連費用は245百万円であり、前連結会計年度において全額を「販売費及び一般管理費」に計上しております。
③ 取得資産および引受負債の公正価値ならびにのれん
(単位:百万円) | ||
支配獲得日 (2023年6月1日) | ||
流動資産 | ||
現金及び現金同等物 | 63 | |
営業債権及びその他の債権 (注)2 | 662 | |
棚卸資産 | 152 | |
その他 | 44 | |
流動資産合計 | 921 | |
非流動資産 | ||
有形固定資産 | 35 | |
無形資産 | 4,872 | |
その他の金融資産 | 9 | |
繰延税金資産 | 1,123 | |
非流動資産合計 | 6,039 | |
資産合計 | 6,960 | |
流動負債 | ||
営業債務及びその他の債務 | 360 | |
社債及び借入金 | 1,893 | |
その他 | 1,210 | |
流動負債合計 | 3,463 |
非流動負債 | ||
繰延税金負債 | 1,123 | |
非流動負債合計 | 1,123 | |
負債合計 | 4,586 | |
純資産 | B | 2,374 |
のれん (注)3 | A-B | 10,221 |
(注)1 前第3四半期連結会計期間末において、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していなかったため、前第3四半期連結会計期間末時点における入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っておりました。前連結会計年度末において確定した取得原価の配分額に基づき、発生したのれんの金額を次のとおり修正しております。
取得日(2023年6月1日)における取得資産および引受負債の公正価値
(単位:百万円)
修正科目 | のれん修正金額 |
のれん(修正前)(注)3 | 15,073 |
無形資産 | △4,852 |
繰延税金資産 | △1,123 |
繰延税金負債 | 1,123 |
修正金額合計 | △4,852 |
のれん(修正後)(注)3 | 10,221 |
2 契約金額の総額は公正価値と同額であり、回収不能と見込まれるものはありません。
3 Panthronics社の取得から生じることが期待される既存事業とのシナジー効果と超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
④ 子会社株式の取得による支出
(単位:百万円) | ||
科目 | 金額 | |
現金による取得対価 | 9,801 | |
支配獲得時に被取得企業が保有していた現金及び現金同等物 | △63 | |
子会社の取得による現金支払額(純額) | 9,738 |
⑤ 企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の連結損益計算書に与える影響額(非監査情報)
仮にPanthronics社の取得日が前連結会計年度の期首に実施された場合にそれが前連結会計年度の売上収益と当期利益に与える影響額は重要性が乏しいため、プロフォーマ情報を記載しておりません。
⑥ 被取得企業の収益および純損益
前連結会計年度において、取得日から前連結会計年度末までのPanthronics社の売上収益および当期損益が連結財務諸表に与える影響額は重要ではありません。
⑦ 条件付対価
条件付対価は、Panthronics社の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意されたいくつかの条件を特定の期限までに充足した場合にそれぞれに対して支払われるものであり、契約上、最大で61百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Panthronics社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりであります。
(単位:百万円) | |
前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | |
期首残高 | ― |
企業結合による増加 | 2,794 |
公正価値の変動 | △223 |
為替換算差額 | 140 |
期末残高 | 2,711 |
また、条件付対価に係る公正価値変動額のうち、貨幣の時間的価値の変動に基づく部分を「金融費用」に計上するとともに、貨幣の時間的価値以外の変動に基づく部分を「その他の収益」および「その他の費用」に計上しております。前連結会計年度は公正価値の変動などにより、その他の収益が223百万円発生しております。
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(Steradian Semiconductors Private Limited)
条件付対価は、Steradian社の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意されたいくつかの条件(マイルストン)を特定の期限までに充足した場合にそれぞれに対して支払われるものであり、契約上、最大で11百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Steradian社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | |
期首残高 | 1,078 | 586 |
公正価値の変動 | △558 | △606 |
為替換算差額 | 66 | 20 |
期末残高 | 586 | ― |
また、条件付対価に係る公正価値変動額のうち、貨幣の時間的価値の変動に基づく部分を「金融費用」に計上するとともに、貨幣の時間的価値以外の変動に基づく部分を「その他の収益」または「その他の費用」に計上しております。当連結会計年度は公正価値の変動などにより、「その他の収益」が606百万円発生しております。
なお、Steradian社は、2024年3月26日付でSteradian Semiconductors Private LimitedからRenesas Design India Private Limitedに商号変更しました。
(Panthronics AG)
条件付対価は、Panthronics社の今後の製品開発、量産の進捗に応じて合意されたいくつかの条件を特定の期限までに充足した場合にそれぞれに対して支払われるものであり、契約上、最大で61百万米ドルを支払う可能性があります。
条件付対価の公正価値は、Panthronics社に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーのレベルは、レベル3になります。レベル3に分類した条件付対価の期首残高から期末残高への調整表は次のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | |
期首残高 | ― | 2,711 |
企業結合による増加 | 2,794 | ― |
公正価値の変動 | △223 | △1,278 |
為替換算差額 | 140 | 149 |
期末残高 | 2,711 | 1,582 |
また、条件付対価に係る公正価値変動額のうち、貨幣の時間的価値の変動に基づく部分を「金融費用」に計上するとともに、貨幣の時間的価値以外の変動に基づく部分を「その他の収益」または「その他の費用」に計上しております。当連結会計年度は公正価値の変動などにより、「その他の収益」が1,278百万円発生しております。
なお、Panthronics社は、2023年10月12日付でPanthronics AGからRenesas Design Austria GmbHに商号変更しました。
(Transphorm, Inc.)
① 企業結合の概要
当社は、完全子会社を通じて2024年6月20日に米国カリフォルニア州ゴレタに本社を置く半導体会社であるTransphorm, Inc.(以下「Transphorm社」)の株式すべての取得を完了し、Transphorm社を完全子会社化しました。
(a) 被取得企業の名称および説明
被取得企業の名称 Transphorm, Inc.
事業の内容 GaN(窒化ガリウム)パワー半導体の開発および販売
(b) 取得日
2024年6月20日
(c) 企業結合の主な理由
本件買収により、当社はTransphorm社のGaN技術を獲得し、ワイドバンドギャップのポートフォリオを拡充します。GaNは、より高いスイッチング周波数、より低い電力損失、そしてより小さい形状を実現し、顧客のシステムコストを低減しながら、高効率化、小型化、軽量化できます。そのため、GaNの市場が年率50%以上成長するとの市場予測もあります。当社は、車載用規格に対応したTransphorm社のGaN技術を活かし、急速に拡大する市場機会に対して、EV向けX-in-1パワートレイン用途やコンピューティング、エネルギー、産業、民生向けのパワーソリューションの提供力を強化します。
(d) 被取得企業の支配を獲得した方法
当社の完全子会社を通じた現金を対価とする株式取得
② 取得対価およびその内訳
(単位:百万円) | ||
対価 | 金額 | |
現金 | 53,533 | |
リストリクテッド・ストック・ユニットによる取得対価 | 386 | |
合計 | A | 53,919 |
当該企業結合に係る取得関連費用は916百万円であり、当連結会計年度において全額を「販売費及び一般管理費」に計上しております。
③ 取得資産および引受負債の公正価値ならびにのれん
(単位:百万円) | ||
支配獲得日 (2024年6月20日) | ||
流動資産 | ||
現金及び現金同等物 | 836 | |
営業債権及びその他の債権 (注)2 | 478 | |
棚卸資産 | 1,555 | |
その他 | 63 | |
流動資産合計 | 2,932 | |
非流動資産 | ||
有形固定資産 | 1,543 | |
無形資産 | 6,730 | |
持分法で会計処理されている投資 | 49 | |
その他の金融資産 | 25 | |
繰延税金資産 | 6,762 | |
その他 | 56 | |
非流動資産合計 | 15,165 | |
資産合計 | 18,097 | |
流動負債 | ||
営業債務及びその他の債務 | 1,909 | |
社債及び借入金 | 332 | |
その他の金融負債 | 59 | |
その他 | 1,018 | |
流動負債合計 | 3,318 |
非流動負債 | ||
社債及び借入金 | 2,423 | |
その他 | 288 | |
非流動負債合計 | 2,711 | |
負債合計 | 6,029 | |
純資産 | B | 12,068 |
のれん (注)3 | A-B | 41,851 |
(注)1 中間連結会計期間末において、取得日時点における識別可能資産および負債の特定ならびに公正価値の算定が未了であり、取得原価の配分が完了していなかったため、中間連結会計期間末時点における入手可能な合理的な情報等に基づき暫定的な会計処理を行っておりました。当連結会計年度末において確定した取得原価の配分額に基づき、発生したのれんの金額を次のとおり修正しております。
取得日(2024年6月20日)における取得資産および引受負債の公正価値
(単位:百万円)
修正科目 | のれん修正金額 |
のれん(修正前)(注)3 | 55,343 |
無形資産 | △6,730 |
繰延税金資産 | △6,762 |
繰延税金負債 | ― |
修正金額合計 | △13,492 |
のれん(修正後)(注)3 | 41,851 |
2 取得した債権については、回収不能と見積られる重要なものはありません。
3 Transphorm社の取得から生じることが期待される既存事業とのシナジー効果と超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
④ 子会社株式の取得による支出
(単位:百万円) | ||
科目 | 金額 | |
現金による取得対価 | 53,533 | |
支配獲得時に被取得企業が保有していた現金及び現金同等物 | △836 | |
子会社の取得による現金支払額(純額) | 52,697 |
⑤ 企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の連結損益計算書に与える影響額(非監査情報)
仮にTransphorm社の取得日が当連結会計年度の期首に実施された場合にそれが当連結会計年度の売上収益と当期利益に与える影響額は重要性が乏しいため、プロフォーマ情報を記載しておりません。
⑥ 被取得企業の収益および純損益
当連結会計年度において、取得日から当連結会計年度末までのTransphorm社の売上収益および当期損益が連結財務諸表に与える影響額は重要ではありません。
(Altium Limited)
① 企業結合の概要
当社は、完全子会社を通じて2024年8月1日に米国カリフォルニア州サンディエゴに本社を置く電子機器設計のグローバルリーダーであるAltium社の株式すべての取得を完了し、Altium社を完全子会社化しました。なお、Altium社は、2024年12月12日付でAltium LimitedからAltium Pty Ltdに商号変更しました。
(a) 被取得企業の名称および説明
被取得企業の名称 Altium Limited
事業の内容 PCB設計などのソフトウェアツールの開発および販売
(b) 取得日
2024年8月1日
(c) 企業結合の主な理由
当社は、パーパス“To Make Our Lives Easier”のもと、組み込み半導体ソリューションでのグローバルリーダーを企図し、組み込みプロセッサ(マイコン/SoC)、アナログ、パワー、コネクティビティと多岐に及ぶ製品ポートフォリオの拡充を進めてきました。さらに、より使いやすいユーザエクスペリエンス(UX)を実現し、クラウドベースの開発を可能とするためのデジタライゼーション戦略を推進しております。
Altium社は、世界初のPCB(プリント基板)設計ツールプロバイダーとして1985年に豪州で創業し、現在世界で最も使用されているPCBソフトウェアツールを擁する電子機器設計のグローバルリーダーとしての地位を確立しております。
本件買収により、業界をリードする二社が一体となり、コンポーネント、サブシステム、システムレベル設計間のコラボレーションを可能にする、統合されたオープンな「電子機器設計・ライフサイクルマネジメントプラットフォーム(Electronics system design and lifecycle management platform)」を構築します。本件買収は、電子機器設計者にシステムレベルでのユーザエクスペリエンス(使いやすさ)の向上とイノベーションをもたらすことができ、当社のデジタライゼーション戦略を推進するうえで、最初の重要な施策となります。
技術の進歩に伴い、電子機器やシステムの設計と統合はますます複雑化しております。現在の電子機器やシステムの設計フローは、部品の選択と評価、シミュレーションからプリント基板(PCB)の物理設計まで、複数の設計ステップに多くの関係者が携わる複雑で反復的なプロセスとなっております。設計者は、機能的であるだけでなく、効率的で費用対効果に優れたシステムを、短い開発サイクルで設計することが求められております。
当社とAltium社は、共通のビジョンのもと、統合されたオープンな電子機器設計・ライフサイクルマネジメントプラットフォームを共に構築し、上記の複雑な設計ステップのすべてを、システムレベルで一元化させることを目指します。本件買収により、高性能プロセッサ、アナログ、パワー、コネクティビティから成る、当社の強力な組込みソリューションのポートフォリオとAltium社の洗練されたクラウドプラットフォームが統合されます。また、両社が一体となることで、エコシステム全体でサードパーティ・ベンダーなどとの設計の共有とコラボレーションも含めた電子設計プロセスをクラウド上でシームレスに実行できるようになります。当社とAltium社が目指す電子機器設計・ライフサイクルマネジメントプラットフォームは、さまざまな電子設計データと機能の統合・標準化を実現するとともに、電子機器設計に関する一連のライフサイクルマネジメントの強化を単一のプラットフォームで行うことが可能となります。同時に、プラットフォーム上でデジタルを活用した設計プロセスのイテレーション(設計サイクルの反復)を行うことができるため、全体的に生産性を向上できます。これにより、大幅に開発リソースを削減して効率化を進められることとなり、イノベーションが加速され、設計者の参入障壁が低下します。
(d) 被取得企業の支配を獲得した方法
当社の完全子会社を通じた現金を対価とする株式取得
② 取得対価およびその内訳
(単位:百万円) | ||
対価 | 金額 | |
現金 | 917,399 | |
リストリクテッド・ストック・ユニットおよびパフォーマンス・シェア・ユニットによる取得対価 | 1,110 | |
取得日直前に認識していたその他の資産 | 355 | |
合計 | A | 918,864 |
当該企業結合に係る取得関連費用は2,277百万円であり、当連結会計年度において全額を「販売費及び一般管理費」に計上しております。
③ 取得資産および引受負債の公正価値ならびにのれん
(単位:百万円) | ||
支配獲得日 (2024年8月1日) | ||
流動資産 | ||
現金及び現金同等物 | 26,746 | |
営業債権及びその他の債権 (注)2 | 11,976 | |
その他 | 1,617 | |
流動資産合計 | 40,339 | |
非流動資産 | ||
有形固定資産 | 2,418 | |
無形資産 (注)3 | 312,855 | |
その他の金融資産 | 607 | |
繰延税金資産 | 657 | |
その他 | 31 | |
非流動資産合計 | 316,568 | |
資産合計 | 356,907 | |
流動負債 | ||
営業債務及びその他の債務 | 654 | |
その他の金融負債 | 579 | |
未払法人所得税 | 7,326 | |
その他 | 21,005 | |
流動負債合計 | 29,564 |
非流動負債 | ||
営業債務及びその他の債務 | 285 | |
その他の金融負債 | 2,190 | |
未払法人所得税 | 3,469 | |
退職給付に係る負債 | 134 | |
繰延税金負債 | 66,041 | |
その他 | 8 | |
非流動負債合計 | 72,127 | |
負債合計 | 101,691 | |
純資産 | B | 255,216 |
ベーシス・アジャストメント (注)4 | C | 19,475 |
のれん (注)5 | A-B+C | 683,123 |
(注)1 当連結会計年度において、公正価値評価の完了に伴い識別した無形資産等への取得原価の配分が完了し、のれんの金額が確定しております。
2 取得した債権については、回収不能と見積られる重要なものはありません。
3 無形資産への配分額のうち主なものは技術資産であり、当該無形資産の公正価値(284,278百万円)は超過収益法を用いて、将来事業計画、事業計画期間以降の成長率及び割引率などの仮定に基づいて測定しております。
4 当社は豪ドル建ての取得対価支払に対して為替リスクをヘッジするために通貨オプションおよび為替予約を締結し、ヘッジ会計を適用しております。これらのヘッジ手段は取得日において公正価値で現金決済されております。ベーシス・アジャストメントは、取得日においてその他の包括利益に計上されたヘッジ手段の公正価値の変動額であり、最終的にのれんの帳簿価額に加算しております。
5 Altium社の取得から生じることが期待される既存事業とのシナジー効果と超過収益力を反映したものであります。なお、税務上損金算入可能と見込まれるのれんの額はありません。
④ 子会社株式の取得による支出
(単位:百万円) | ||
科目 | 金額 | |
現金による取得対価 | 917,399 | |
支配獲得時に被取得企業が保有していた現金及び現金同等物 | △26,746 | |
子会社の取得による現金支払額 | 890,653 | |
ベーシス・アジャストメント | 19,475 | |
子会社の取得による現金支払額(純額) | 910,128 |
⑤ 企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の連結損益計算書に与える影響額(非監査情報)
仮にAltium社の取得日が当連結会計年度の期首に実施された場合にそれが当連結会計年度の売上収益と当期利益に与える影響額は重要性が乏しいため、プロフォーマ情報を記載しておりません。
⑥ 被取得企業の収益および純損益
当連結会計年度において、取得日から当連結会計年度末までのAltium社の売上収益および当期損益が連結財務諸表に与える影響額は重要ではありません。